企業誘致と松尾工業団地問題
松尾工業団地への企業誘致問題

2001年(平成13年)12月議会

12番(戸上幸子君)新たな雇用を生み出す企業誘致を図る第2期松尾工業団地について伺います。昨日の高橋議員の質問がありましたので重複をせず、それに加えて3点に絞ってお聞きします。
 まず、第1点、売却について、市長も課長も努力していることを強調なさいました。一生懸命努力していてなぜ売れないのか、売れない原因があるんです。その原因を市長は一体何だと分析をしていらっしゃいますか。県の企業立地課の調査によれば、平成13年度上半期の全国の立地件数は575件、立地面積は734ヘクタール、三重県は15件、52ヘクタールで件数は前年同期比3件増の25%増、全国で15位です。面積は57%、19ヘクタール増で全国で第2位です。すなわち、三重県の工業団地の売れ行きは好調だということです。三重県内の公的工業団地は松尾を入れて22カ所あります。うち、半期で15カ所が売れているんです。ところが、松尾は売れない。市長は、全国的な景気悪化なども理由に挙げられましたが、それは全国どこでも同じです。同じ条件で松尾が売れない最大の要因は、高過ぎる売却原価なのではありませんか。お答えください。
 第2点は、誘致努力の問題です。市長は昨日、県の企業立地課にも頼み、ホームページにも載せたと答弁されましたが、実際、足を運ぶ営業努力を具体的にどうやったのか、お答えください。
 第3点は、雪だるま式に膨れ上がっていく支払利息をどうするのかの問題です。平成12年度決算によると、土地造成費として百五銀行から4億5,700万円を借り入れした利息993万9,748円に公租公課37万200円を合わせた1,030万9,948円が新たに加算されました。毎年1,000万円が売却原価に加算されていくわけです。売れないと利子がかさみ、売値が上がってさらに売れないという悪循環です。このまま放置していくのですか。何か断ち切る方法を考えているのですか。昨日の高橋議員への答弁では、何も考えていない、売れるのを待っている状態かのように聞こえましたが、以上3点、お答えください。

◎市長(井村均君) 松尾工業団地の問題でありますが、売れない理由の部分、確かにご指摘のとおりだと高橋議員にもお答えをしてきましたように、売却の原価が高過ぎるという部分があります。ですから、知恵を絞ってその部分を何とか特別に考えていきたいということは、これまでにも議会の皆さん方にもいろいろとお知恵を借りまして、そういう努力もしております。売却努力というものは目に見えませんけれども、一生懸命にやっております。また、利息についても、利息が上乗せをされていくと余計売れないという部分も配慮をしておりますので、ご理解をお願いをします。

◎商工観光課長(滝沢偉司君) 工場団地につきましての売却努力をどのように行ったかということでございますが、先ほど市長からもお答えしていただきましたように、我々といたしましては、昨年度も、また本年度につきましても、いろんな情報そのものを三重県からいただき、また商工会議所、いろんなところからいただき、工場進出また工場建設等があるというような情報があれば、その工場に出かけましていろんな交渉を重ねております。本年度につきましては、大きな工場3工場に交渉に行ってまいりました。企業名につきましては申しわけございませんが、ご容赦願いたいわけでございますが、現実に市の職員、開発公社の職員ともどもに売却交渉には出向いております。ただ、戸上議員、おっしゃっていただきましたように、非常に単価が高いという面から我々との話し合いがなかなか決着はしないんですが、そういう交渉そのものは積極的に出向いてやらせていただいてもらっております。

12番(戸上幸子君)市長は、高過ぎると思っているということだったんですよね。しかし、売却価格は下げていないわけです。これでは立地競争に勝てません。三重県下22カ所の工業立地の分譲価格表があります。松尾は坪単価13万1,900円です。松尾より高いのは4カ所で、桑名の鍋田川団地、中部圏の都市整備区域の絶好の地の利で坪18万円、桑名ビジネスリサーチパーク15万円、次いで、産業集積活性化地域指定があり、四日市市の立地奨励金制度もある四日市ハイテク工業団地、ここで14万5,500円、あがた栄団地は13万5,500円です。これらは松尾より高いですけども、中京工業地帯エリアで割安感があります。あと17カ所ですけれども、これらは全部松尾より低価格です。競争相手である地域はどうかといいますと、松阪中核工業団地5万3,157円、伊勢の神薗が5万5,000円、南勢町の沖田は5万円、海山町や紀宝には2万9,700円、2万円、こういうところもあります。伊勢や松阪と比べて2倍から3倍もして競争になるのかということですね。これで幾ら売ろうとしても、もうこれはほんとに、ほんとに厳しいですよね。もともと採石業者が蛇紋岩をとった跡地だから安上がりと、こういうふれ込みだったわけですけれども、ところが実際はもう競争相手と太刀打ちできないような価格にはね上がってしまっています。その原因は何か、原価を洗い直して大きく引き下げない以上、売却などできないのではないかと思います。
 市長はそういう方法を考えなければならないと思います。いかがでしょうか、その点。
 次に、営業努力の問題です。担当課長の答弁によりますと、決して交渉をしていないわけではないということでしたけれども、きのうの朝日新聞にサイエンスシティの記事が出ていました。読まれた方も多いかと思います。坪4万1,700円でうちより4万円も安いです。それでも5年前から東京に売却担当者を常駐させ、700社と交渉したと言っています。それでも売れないで、安い近いではだめと、粘り強い交渉だと、こう言っています。課長は交渉したと言いましたが、一体何社に直接当たったのですか。お聞きしたいと思います。
 次に、支払利息の問題ですが、これはもう本当に全くのむだ金だと思います。債務負担行為としてそれこそ市の公的資金を投入しなければならない事態になってきます。一刻も早い解消は、市の責任だと思います。市長は、そこをどう考えていらっしゃるのか、お聞きします。

◎市長(井村均君) 松尾工業団地の問題でありますが、この問題は当初のスタートが住工の混合をしておる部分を解消するために、あそこに工業団地としてもっていくという計画であってですね、第1期工事が非常に順調にいったということでたくさんの方から続いてやってくれという要望があって、当時は坪15万円でもいいという中で進んだところであります。そういう部分、現在の売れ残ったという、非常に先の見通しが甘かったと指摘をされれば、それはやむを得ん部分でありますが、ですから当然、安い値段でできる他の地域と比べるということは、大変、私どもにとっては不利で、支払利息等の問題については、やっぱり高くならないように何とか今後検討をしていきたいと思っております。

◎商工観光課長(滝沢偉司君)何社と交渉したのかというような話がございました。松尾工業団地の件でございますが、これにつきましては、実は全く計画のないところへ土地を買ってくださいということで行くわけにはいきませんので、実はそういう情報をいろんな方向からいただいております。三重県からもいただいておりますし、また、会議所等からも情報をいただいております。工場進出が考えられておるとか、そういう情報を得たところへすぐに飛んでいって、実は交渉に入るわけでございますが、確かに戸上議員、おっしゃっていただきますように、土地の単価が高いということで、非常に交渉はしにくうございます。今後、そういうご意見をちょうだいしてますので、我々としましては精いっぱい情報をつかみまして、交渉に臨んでまいりたいと思いますので、よろしくご理解いただきますようお願い申し上げまして、答弁とさせていただきます

12番(戸上幸子君)雇用に直接連動し、将来にわたって市税の増収につながる企業の誘致活動は、市の将来を左右します。課任せにせず、役所挙げて取り組むべきことです。市長の決意を伺っておきたいと思います。

◎市長(井村均君) それからまた、松尾工業団地の問題でありますが、何とか早くいい解決方法を見つけたい、努力をしていくということで、3問目の質問にお答えをいたしました。
 終わります。