カキ養殖被害対策を急げ
2001年(平成13年)3月議会
戸上幸子 養殖カキ被害対策についてお聞きいたします。
原因、調査内容、対策案については、これまで同僚議員が詳しく質問をされました。また、きょう午前中には世古議員も質問されております。私は、そうしたことを受けまして重複しない問題、また私なりの角度で2点お尋ねをいたしたいと思います。
私も、同僚議員や市長と同じように、被害発生の第一報を受けまして、浦村、安楽島、小浜、畔蛸の各漁協と養殖漁民の皆さんを訪問いたしまして実情を聞かせていただきました。そして、要望もお聞きしました。
最初に、私が漁民の皆さんから直接お聞きしたこれらの痛切な声を二、三紹介しておきたいと思います。1月当初の声です。自然相手で何とも手の打ちようがない、弱っている。全国では広島県の研究体制が進んでいる。伊勢湾の汚染検査、研究をしてもらうしかない。5キロ8,000円から1万円のものが高くて3,000円だ、深刻な事態と受けとめている。水産研究所が日常的に漁場調査をすべきだ。データで因果関係がわかる。一人体制ではだめだ。県の研究体制もさらに要求してほしい。このほか、秋からの中空埋め立てと関連しているのではないか、こういう声や、宮川の水の栄養でカキが育つ、マリンタウンで潮の流れが変わってしまうのではないか。また、融資も必要になるが、元金を返済せんならん。そして種ガキの着色による来年の生産への危惧の声が多くありました。養殖70年の歴史の中で初めての事態、被害額は数億円に上るだろう、こういうのも当時の各地の一致した認識でした。どの漁協、漁場へ行っても、漁民の皆さんの表情は本当に深刻そのものでした。
課長答弁によれば、2月末の時点で水揚げ額は昨年比で半額というのですから、まさにすさまじい被害発生だったわけです。自然が相手の漁業養殖の災害に対して、行政が担う役割は何なのか。プランクトン発生という自然災害だから業者みずからが乗り越えるべきで、市は現体制でできる範囲で協力すれば、それで事足りるのか。それとも、市が率先して漁民の苦労に寄り添い、市産業の柱である水産業の育成、発展という立場を貫いて事態打開を図るのか、私自身も大きな課題として考えさせられた今回の被害状況でした。
そこで、第1点、市長に伺います。
水産漁港課発行の『鳥羽市の漁業』によれば、カキ養殖は漁業生産額の4分の1強を占め、生産額は全魚種の中で最大です。平成8年度には20億円を突破しています。この屋台骨が揺らいだ市にとって重大な事態でした。いわば、市長の危機管理が問われる問題発生と言えました。担当課、担当者は必死に対応しておりましたが、市長を本部長とするカキ養殖被害対策本部を直ちに立ち上げ、市挙げての対応をするべきではなかったのですか。そして、漁民と個別面談して、被害額の実態や救済策などを掌握する体制が必要ではなかったのでしょうか。まず、市長ご自身がカキ被害に対してどう認識されているのか、市の被害掌握と救済即応についての問題点は何だったとお考えか。そして、今度その教訓をどう生かすのかお聞きいたします。救済即応の中で、緊急融資への要求もありました。利子補給補助を検討すべきと思いますが、どう考えていますか、お答えください。
2点目に、今回のカキ被害は国・県の研究機関体制の充実とともに、市の水産研究所の拡充強化が問われました。水産研究所のあり方に警鐘を鳴らした出来事と私は受けとめました。これを契機として、水産都市にふさわしい調査・研究基盤整備をどう進めるのか、これが市政への最大の問題提起だったと考えます。その点で、きょうも午前中の議論でもあったところですが、鳥羽市は屈指の先駆性を持っていました。昭和39年の誕生以来、4人の研究員が携わってきました。特に、鳥羽湾など4カ所の海洋観測データは、専門家の間では宝物だと評価され有名です。研究所の研究とアドバイス、漁民の意欲が結びついて発展させた水産物は、総理大臣賞を受けたノリを初め幾つもの成果が出ていることはご承知のとおりです。
ところが、市はこの宝物をさらに発展・強化させていくのではなく、衰退と削減の方向を選択しました。研究者は4人から3人、そして2人、ついに今では1人にしてしまいました。水産予算も、平成元年対比で見ましても総予算が25.7%ふえているのに、水産費は逆に27.4%の減、研究所費も3,156万円から2,487万円へと減りました。原材料費はわずか年間で50万円です。特に、昨年4月から1人体制になったため、宝物と折り紙のついていた定点観測は打ち切り、これまで週1回定期だったカキ養殖調査も県がやる月1回に便乗する方法になってしまいました。
市長、漁協や個人でなかなかできない地道な研究体制を市が主体となって進めてこそ自治体の役割を果たせるのではありませんか。第4次総合計画での水産業振興施策に、定点観測を引き続き行い漁場環境の保全を図ります、こううたいながらなぜ打ち切ってしまうのですか。これでは羊頭を掲げて狗肉を売るに等しいのではありませんか、答弁を求めます。
市長・井村均 養殖カキの被害対策についてであります。
養殖ガキが着色しているとの報告を受け、水産漁港課に市内のカキ養殖漁場の実態調査を至急行うように指示をいたしました。その後も依然として着色しており、その原因と究明について関係機関との連携を密にして調査し、その都度報告することを指示したところであります。原因究明について、水産技術センターと的矢湾養蠣研究所でプランクトンの調査及びカキの検査を行いました。また、三重大学生物資源学部教授に浦村産の着色カキを持参し、着色原因を分析していただきました。その報告結果によりますと、今回の着色カキはプランクトンの強固な付着の可能性が強く、色の回復時期は不明であるとのことでした。
また、三重県漁政課が窓口となり、浦村、安楽島、桃取産の着色ガキの貝毒検査を三重県保健環境研究所に依頼いたしました。その分析結果によりますと、麻痺性貝毒及び下痢性貝毒とも安全であることが確認されました。カキの安全性は確認されましたが、生産量の減少については、商品価値の低下により関係漁協が自主的に出荷規制したことが大きな要因であると考えております。
被害掌握と問題点でございますが、カキ養殖は以前から個人で販路を拡大している関係から、個人的な得意先があり数量の把握は困難でございます。しかし養殖漁業振興には、生産量の把握が最も大切かと考えております。
水産研究所の拡充強化についてございますが、世古議員、吉川議員の質問にお答えいたしましたとおり、水産研究所の主な業務としては、ノリ、ワカメの種苗生産及び漁業者への種苗育成指導と普及を行っております。特に最近の海の環境は、温暖化等地球規模の環境変化が進んでおり、市の研究機関で調査研究するのは限界があり、非常に難しいものがあると考えております。したがいまして、今後漁業振興に必要な大がかりな調査や研究事業につきましては、国・県の研究機関にお願いすることになろうかと思います。
このようなことから、国・県の研究機関体制の充実について関係する団体とともに強く働きかけを行い、調査研究の基盤の強化を図ってまいりたいと考えておりますので、よろしくお願い申し上げまして、私の答弁とさせていただきます。
(「定点観測について答弁がなされていません」の声あり)
◎市長(井村均君) 定点観測について答弁漏れがありましたので、追加をいたします。現在定点観測は休止しておりますが、ノリ研究会からの委託により、最新機器での調査体制が今後できつつあります。カキ漁場の調査につきましては、電池式の自動水温計への設置とイワガキの指導のため、月に2回から3回、浦村ガキ漁場に調査に出向くことから、その都度調査しているとのことでございます。水産研究所前につきましては、休日等を除く毎日、水温、気温、比重等について観測をしております。
以上答弁といたします。
(「第4次総合計画は……。定点観測について答弁してくださいよ」の声あり)
戸上幸子 市長の危機管理体制ということで、お伺いしたんですが、市長はこれまで担当課が一生懸命やってもらったいろいろなことを、報告してもらいました。はっきりそのことを評価される言葉はなかったんですが、私自身は少なくとも現場、そして漁業者の認識と市長の認識、危機意識がやはりずれていたと思うんです。やはりもっと漁民の声を聞いてほしいとか、そして応援体制を市挙げてとってほしいだとか、そういう声が多く寄せられたことを私はこの議会の場でもお伝えしておきたいと思います。そして今後に生かしてほしいと思います。
次に水産研究所の問題です。まず大事なことで、定点観測データですが、これは私鳥羽市の水産漁港課が出している年間の活動のまとめを見まして、去年4月から水産研究所の職員が1人になったことによって、できないものの中にこの定点観測が入っていたわけなんです。ところが第4次総合計画を見ますと、それが掲げられているわけです。総合計画にはっきり掲げた以上、その年に打ち切ってしまうという、こういうことはあってはならないわけです。市長は先ほど、定点観測は続けていくとおっしゃいましたので、この場で私確認しておきたいと思います。
次に研究力の問題、研究や技術の問題ですが、研究所を訪問させていただきましたが、早速着色ガキの脱色試験だとか、皆さんご承知だと思いますが、カキ殻を混ぜたセメント魚礁だとか、民間会社の研究員とともに一緒に進めるなど、またカキ養殖のない時期にイワガキ、アカガイの研究、こういうことも指導されているということをお聞きしました。こういう豊富な内容があるわけです。ずっと市長は水産研究所はノリ、ワカメだと、このように限定された答弁をずっとされるわけなんですが、確かに水産研究所はノリ、ワカメの種苗生産を行い、漁民と一体となってやってきたわけです。それは大きな産業ですが、しかし市の位置づけいかんでは、もっともっと鳥羽市の水産業に大きな可能性を与えるものだと思うんです。先ほどのイワガキ、アカガイの研究にしてもそうですし、中間育成にしてもそうです。新たな産業をつくり出し、そして後継者もつくっていく、そして若手漁民を励ましていくと思うんです。ひいては離島や漁村の人口減にも、歯どめをかけることができる。それぐらい大切な役割を私は持っているというふうに思います。
ところが現在のところ研究員はたった1人で、研究よりも営繕の仕事が半分だと、こういう現状です。とにかく建物も設備も古い、修理に時間がとられる。9日の同僚議員への答弁で、研究所を若い漁民が集う所にするという答弁もあって、それ自体はとてもいいことなんですが、一体どこに集まるのかなと、そういう思いもいたしました。名大の水産学部や水産大学出身で意欲ある若手研究者が、鳥羽の研究所に行きたいと羨望されるぐらいの施設にしてほしいですし、また漁民にじかに喜ばれ、漁民と一緒に水産鳥羽を支える研究のできる、そういう施設にしていくべきではないかと、私は今回のカキ被害を通じてとても思いました。
中間育成施設についても、市長は県の種苗センターが尾鷲にできて、その種苗を購入できるので、そして各漁協に供給することができるので、もう中間育成は市としてはやらない。これが市としての立場ですよね。しかし漁協の皆さんは、中間育成施設をつくりたいと、そういう声がいっぱい今も起こっていますし、うちもやりたいという声があるわけです。ですから市として、大王町のように世古議員も言われましたけれども、中間育成施設を水産研究所の隣につくるなりして、もっともっと漁民を応援していくべきだと私は思います。
水産研究所のあり方について、今の私の考えを踏まえた上での、市長の答弁を聞かせていただきたいと思います。
市長・井村均 カキの問題でありますが、研究力や技術という問題で、現在の施設が老朽化し建物も道具も古くなっているという部分でありますが、現状の物を利用していただいて、漁民が集まって考える、ノリ、ワカメの場合もそうでありましたが、そういう場として提供し、漁民のお互いの研究の場にしたいと、分析室等を充てていきたいと考えております。それから最新式の研究所にならぬかという問題でありますが、そういう専門的なものを市が持つということは、前にも回答させていただきましたように、大変経費もかかりますし、技術者を置くという点も、私どものところでは難しいと思いますので、国、県の研究所、あるいは研究機関を利用させてもらって、鳥羽市の漁業振興に努めたいと思います。中間育成施設でありますが、現状では十分足りているというところでありますが、意欲があって漁協が中間育成をやりたいというふうな場合には市も支援をしていけばいいと、そのように考えております。
以上答弁とします。
戸上幸子 市長いろいろおっしゃいましたが、私一つ反論したいのは、中間育成施設足りているとこういう認識に立っておられるということは、私は認められません。漁協がつくりたいという希望が出ている以上、漁民の方は中間育成施設を必要としております。それを市が実現しないと市長が言われるから、じゃ自分たちでということになるわけです。もちろん漁協もつくっていただいて大いに結構ですが、鳥羽市立の中間育成施設があって、水産研究所とともに発展していく、それが本来のあり方だと思います。もともとこの中間育成施設の議会でのやりとりを振り返りましても、前の水谷市長のときには、国崎への種苗センター設立ということで、ずっと言われていたわけです。ところが尾鷲に県の種苗センターができたことによって、中間育成施設となったわけですが、また今回それからも後退してこういうものつくらないと、そういうことになってきているわけです。そしてもう一つ、水産研究所まで減らしてしまったという……。こういう後退に次ぐ後退であることを改めて指摘しておきたいと思います。
先日商工会議所と議会との懇談で、観光客の地元産のおいしい海の幸が食べたいというニーズにこたえるためにホテル、旅館と漁業との新しいシステムづくりが提案され、白熱した議論がありまして私大変勉強させていただきました。総合計画でも、漁業と連携した観光の発展、これが掲げられております。私はこういうことは現体制ではなかなかできないと思うんです。水産研究所に力を入れてこそ、こういうことが実現できると。そのことをしっかり踏まえていただきたい、この点を指摘しておきたいと思います。
以上です。
菅島砕石はカキ養殖被害にも因果関係があるのではないのか
2002年(平成14年)12月議会
◆12番(戸上幸子君)養殖カキの問題についてお聞きします。
浦村周辺で、へい死、生育不足が出現し、漁民の経営に深刻な被害を及ぼしています。過日、私ども共産党も伊勢湾シンポを開き、中央水産研究所の所長を講師に勉強会をしたところですが、伊勢湾の活力の低下が、埋め立てによるいその減少、開発による汚濁、生活雑排水の流入、過密養殖の弊害などの諸要因からきていることは、研究者の間でも担当課も、また漁民もほぼ認識は共通をしています。
こうした全体の環境悪化とともに、大雨の際、菅島採石場から流れ出た汚濁水が、何らかの否定的影響を与えているということを指摘する関係者もいます。私も現場を見ましたが、豪雨の続いた直後、大山に登って眼下を見れば、あたりの海が一面白く濁っていました。市は今まで菅島採石の自然と環境、観光サイドからの影響については検討しましたが、水産の面から本格的な調査分析は実施していません。菅島採石が向こう10年間もの延長を取りざたされている今、海洋と水産への影響について市がきちんと掌握しておくことは、極めて大事ではないでしょうか。
そこで、2点伺います。
1、浦村周辺の養殖カキの被害について、市は現状をどのように把握し、どのような手だてを講じていますか。
2、海流、環境に精通している地元漁民、研究者は、菅島採石の汚濁による影響をかねてから指摘しています。市はこれらの勧告をどう把握し、対応策をどのようにとりましたか。
◎市長(井村均君)カキへい死について、市は現状をどのように認識し、どのような手だてを講じているのかについてお答えをいたします。
本年度のカキ養殖は、9月初旬までは、カキの個体は小さいが順調な生育であるとのことでした。10月上旬、鳥羽磯部漁協浦村支所からへい死の連絡を受け、市内各カキ漁場の状況調査を指示したところでございます。調査は現在も継続中ですが、聞き取り調査では、浦村・畔蛸漁場のへい死率の高い漁場では60から70%で、低い漁場でも40から50%です。また、安楽島・桃取・小浜・和具浦漁場では平年並み程度との報告であります。
11月時点ではへい死も止まり、実入りも回復してきましたが、最終的なへい死率確認のためにも、海況も含めて、漁期の終了まで引き続き調査を実施したいと考えております。
2点目、菅島採石場の影響でございますが、漁業者にとっては、菅島採石場の影響を懸念する意見と、以前から過密養殖による漁場変化を反省する意見があります。
市としましても、カキ養殖場漁場行使の適正化を図るため、現在の過密養殖の改善を考え、他所に原因を求めるよりも、まずみずから取り組むことが大切との指導をするとともに、海況の変化、大雨などで養殖カキに異変の報告を受けた時には、その都度対応し、水温、比重、pH、プランクトン調査、病理的検査等についても行ってきました。
平成12年9月、中部国際空港への土砂運搬が始まった後、かんらん岩はアルカリ性が強いことから、海水に溶け出す成分の数値確認のため、菅島採石場前など4カ所などで月二、三回、水温、比重、pHの調査を行ってきましたが、その数値にも変化はなく、いずれの海域にしても数値の差はないとの報告を受けております。また今回の調査をもとに、付近漁場と浦村漁場とを比較しましたが、変わりはないとのことでした。
今後、カキ養殖業の振興を図るためにも、漁業者と行政が一体となって漁場環境問題等に取り組む必要があると考えます。
◆12番(戸上幸子君) 答弁を聞いておりますと、結局、菅島採石付近でも通常の検査をしていたということなんですけれども、これは採石による影響を調査する調査ではないわけですね。一般的な調査内容です。水温を調べたり、pHを調べたり、比重を調べたりというのは。ですから、私の質問は、菅島採石の汚濁水による影響を調査しなさいということで言っているわけですから、全然答弁になっていないわけですね。
私は船で、採石周辺から大村島、麻生浦湾とずっと見てみました。採石の汚濁水が下げ潮によって当たる海岸線は、全く藻が生えておりませんでした。私のような素人が見ても、影響は絶対あるわけです。菅島採石は、業者の勝手な採石方法で緑化できる勾配をつくらず、そのため今10年もの延長さえ取りざたされているんです。観光業界のみならず、漁民にとっても非常に悔しい思いです。
今きちんと海洋調査をしておくことは、市として当然の責任だと私は思います。市長の見解を伺いたいと思います。
基本的には、先ほど申しましたように、採石汚濁ということの調査をする必要がありますので、研究者の知恵をかりたりすることも必要ですし、体制づくり、チームが必要になってきます。
これとはほかに、緊急策としてできることがあります。私は4点を提案します。
1つは、周辺の藻の分布状況の調査をする。2つ目には、採石場の沈砂池、これの保全管理の厳格化。3つ目には、採石場の調整池での雨水の流出の防止策の徹底。これは事実として海が白く濁っているわけですから、当然必要だと思います。4つ目に、採石洗浄水の万全な処理管理。この4点を緊急提案として行いたいと思います。これにつきましても、市長のご見解を伺いたいと思います。
事前に財政課でこういうことを調べましたところ、業者の方から年に数回、沈砂池のしゅんせつをしているとか、そういうことが資料としてはあります。しかし、業者は緑化もやると言いながら、採石が終わったと同時にまたその緑化を始めるような業者ですので、業者提出の資料は信用ができません。市としてこの問題にどう取り組んでいくか、その点を明確にお答えいただきたいと思います。
◎市長(井村均君)カキのへい死の問題でありますが、いろいろの提言をいただいたその中で、調査の問題については、長い年月と経費が必要であろうということで、今のところ採石の影響に特定するというのは難しいと考えておりますから、今後いろいろと検討をしていきたいと思います。
海洋調査やその他の検査値等については、担当課長から説明をさせます。
それから、架橋の問題でありますが、大変厳しい状況下にありますが、官民あわせて一体となって強く要望をしていきたいと、そのように考えています。
12番(戸上幸子君) 養殖カキの問題です。
今回は浦村のカキが特にへい死が多いということで、漁民の皆さんからは、これまでは大きく成長したカキが死んだけれども、小さいうちに死んでいるのが特徴だというふうなことも聞いております。
市長は、原因として密殖とか、そして採石に求める声が2つあるけれども、他所に原因を求めるよりまずみずからということで、密殖の指導などをしていくということでしたけれども、それは原因というものが指定できない前提のもとに、まずみずからできることということで取り組むということですよね。
ですから、そのことを客観的に調べる必要があるというのは、同じ認識であるというふうに私自身は思ったわけです。その調査には年月が必要で特定するのは難しいということでしたけれども、しかし、まず今問題が起こったときに地道に調べていく体制をとるということが、私はこれからの漁業の発展、カキ養殖の発展のために非常に大切だと思うんです。このまま見過ごして数年たって、もっと大きな問題になっても、そのときには手の打ちようがないと。ですから地道な取り組みを今後していただくということが、非常に大切だと思います。
実際に、菅島採石のお隣に名古屋大学の臨海実験所がありますけれども、そこの関係者に聞きましても、中空の土砂搬入が始まってから極端に水が濁り、藻が減ったと、ジュゴンのえさになるアマモも本当に姿を消してしまったと、そういう生々しい声も聞いております。私たちは遠く離れてその現場を見ておりませんが、身近にいる方にとっては明らかな変化が生まれているということで、これは本当に軽視できない問題であると思います。それで、時間もありませんですけれども、こういう問題について、市が漁業者を守るということで、海洋水産業の採石による影響、この点できちんと位置づけて今後調査していくということが必要だと思います。
採石延長問題については、市も私たち議会も、これから態度表明をしなければならないという時期になっております。漁業者に対しても、私たちは責任を持っております。水産への影響度合いは、諾否のキーポイントの一つになると考えております。細部につきましては、また今後担当課と時間がありませんので詰めていきたいと思います。