菅島砕石問題の全容を質す
2000年(平成12年)12月議会
◆12番(戸上幸子君) 一般質問を行います。
まず第1に、菅島の採石問題についてです。
菅島の採石問題に今市民の熱い視線が注がれています。これ以上の自然破壊をしないでほしいとの旅館事業組合の要望書も出たところです。一事業者と市、また菅島町内会との採石契約にとどまらず、観光立市としての鳥羽をどう考えるのか。また、市民全体のものである市有財産の処分に当たってどういう態度が自治体には必要なのか、今市長と私たち議会の見識と対応が問われています。そもそも菅島の山林は、江戸時代まで島民が自由に樹木の伐採や植林、開墾が可能でした。ところが明治時代天皇の御料地として没収されました。以後、自由に樹木一本切ることができなくなりました。島民は何度も払い下げ願いを提出、ようやく大正2年、長い地道な運動の末に自分たちのものになったのです。しかし、払い下げ費用の捻出が大変で、村の貯金をはたき、債権を売り払い、銀行から借金をし、小さく分筆して島民に売って算段をしたのです。今の採石地一帯は菅島を挙げての長い年月の苦闘の末に所有権を獲得した、いわば島民の苦行の塊、汗の塊そのものです。菅島町内会がここに入会権を持つのが、この歴史的経過からして当然のことではないでしょうか。その大事な自分たちの土地の一部を昭和29年の鳥羽市誕生を祝い、俗に言う嫁入り道具として菅島は鳥羽市へ提供しました。それが429−67番地の52ヘクタールです。市が財産処分をする場合、菅島の汗の結晶だという観点に立って大事に扱うと同時に、最大限の利益を上げる努力をしなければなりません。
以上の基本的視点に立って、まず第一に市が鶴田石材株式会社と締結している採石契約は、採石法を遵守して結ばれているかどうかについて聞きます。
1、採石法第7条は、当事者間による採石料の増減請求権を認めています。現在採石料は原石1立方メートル当たり80円ですが、この採石料算定の基準は何ですか。平成元年9月議会での寺本春夫議員の質問に対し、向井国土調査室長は「公共事業設計統一単価表における骨材価格を調査して」と答弁しています。これに間違いはありませんか。
また、市と鶴田石材の契約によれば、市が売却しているのは採掘土石の中のかんらん原石であって廃土を含んでいません。鶴田石材は中空埋め立て用として8月1日から土石を搬出しています。同社の担当者は販売土石の中に廃土を含んでいると言明しています。すなわち、新たな商品価値が生じたわけです。市は採石法が認めた採石料増減請求権を行使しましたか。
2、採石法第8条は、採石権者の採石権が消滅したときは、その土地を原状に回復して返還しなければならないと規定しています。すなわち、採石する以前の状態、もとのままにして返しなさいという義務づけです。もし、原状回復ができない場合は損失補償をしなければなりません。市が鶴田石材と交わした売買契約書には原状回復返還が全くうたわれておりません。損失補償返還もうたっておりません。単に緑化して返せばよいというものです。原状回復返還とはベニツゲ群生地であり、何万年もの年月をかけて自然がつくり上げた山の環境です。きのう、きょう、牧草の種をまいてよしとするような安直な自然ではありません。こんな大甘な契約は採石法違反ではありませんか。原状回復と緑化とどう整合するのですか、説明を求めます。
3、第16条は、採取が産業の利益を損じる場合、採石権を設定してはならないとしています。設定権は通商産業局長にありますが、当然土地所有者の同意、すなわち市長の同意が必要です。市長は菅島採石が観光、水産を初めとした市の産業利益を損じないと断定した根拠は何ですか、お答えください。
また、同条は人に危害を与える場合の採石権設定を禁じています。過去に危害の例は皆無でしたか、お答えください。
4、第19条は、採石権設定の要件を7項目定めています。第4項は採石料並びにその支払いの時期及び方法、第7項は土地の権利を有するものに支払うべき補償金並びにその支払いの時期及び方法。また23条はその補償金の額として5項目を定め、その第1で採石権が設定されることによって、土地の所有者が通常受けるべき損失(採石料として支払われる分を除く)と、はっきりうたっています。すなわち鶴田石材は、採石料以外に補償金を市へ支払う義務を負っているのです。ところが市は、この当然の補償金を請求していません。採石法がうたう権利をなぜ放棄しているのですか。
5、第24条は、採石料を分割して支払う場合、採石料に相当する担保の請求権補償をしています。なぜ市は請求しないのですか。事業所が倒産した場合、緑化を初めとする原状回復の責任を、一体だれがとれるのですか。
以上、採石法に関する5項目にお答えください。
第2に、環境問題の諸法令を適法履行しているかをお聞きします。
1、環境基本法第8条事業者の責務条項は、事業者は事業活動を行うに当たって自然環境を適正に保全する責務を有すると定めています。第14条は施策を策定する場合、自然環境の適正保全を義務づけています。菅島採石の現状は、自然環境保全に関する環境基本法指針に合致しているとお考えですか、お聞かせください。
2、自然公園法第2条は、国立公園を「我が国の風景を代表するに足りる傑出した自然の風景地」と定義しています。伊勢志摩国立公園内における菅島の現状は、この定義の範疇と考えていますか。
3、鳥羽市民の環境と自然を守る条例第9条は、市の基本的な責務として自然環境と調和しない開発行為を規制しています。自然環境と調和しない開発行為の禁止で、国際観光都市を標榜する鳥羽市にとって当たり前の規定です。市が菅島採石に同意した以上、自然環境と調和していると判断したわけですが、あれほど自然を破壊し、市民のだれしもが異物としか見えない採石場の存在を、あくまでも自然と調和していると断定するその根拠は何ですか、お答えください。
4、同条例第14条は、自然環境の破壊、損傷をしない事業活動を事業者の基本的責務と規定しています。市長は鶴田石材が自然環境を破壊、損傷せずに採石事業を進めていると認定したからこそ採石に同意したわけですが、自然環境が無傷である証拠がどこにあるのですか、お示しください。
5、第44条はみどりの監視員設置を定め、自然破壊の事実について市に知らせる任務、市長に意見を述べる任務等、重要な任務を負わせています。いわば環境の番人制度です。自然と環境を売り物にしている観光鳥羽市にとって、市民自身が環境の守り手になる、まさに先駆的実践です。現在みどりの監視員は何人おり、条例制定以後この27年間に監視員から菅島採石にかかわる意見が何件寄せられましたか。市はそれにどう対応しましたか、ご答弁ください。
6、第45条は、市長に保護樹木指定と樹林保護区域指定の権限を与えています。市が誇る大事な自然樹木を市民みんなで保護育成しようという趣旨です。菅島のベニツゲは、まさに樹木指定すべき市の宝であることに異論ある市民はおりません。群生地を市は観光の目玉の一つにしています。市の観光課が発行した最新の鳥羽観光マップは「歩いてみよう鳥羽」9コースを紹介していますが、そのうちの1つは「ベニツゲ山と明かりの道コース」です、私も歩いてみましたがすばらしい眺めです。鳥羽市が観光客に対して市を代表するハイキングコースと誇っている菅島のベニツゲ群生地を、保護樹木同地域となぜ指定しないのですか。なぜ、せっかくの条例を運用しないのですか。できない理由は何かお答えください。
7、第64条は、鳥羽市環境保全審議会が市長の諮問に応じ、良好な環境の確保に関する重要な事項を調査審議しなければならないと規定しています。昭和60年契約以来、市は毎回の契約に際して、菅島採石に関する調査審議を同審議会に諮問しましたか。何回諮問し、審議会はどう提言しましたか。
以上、環境諸法令履行に関する7項目についてお答えください。
次に、第3に、現在の市有地での採石同意の根拠についてお尋ねします。
市長は9月議会での同僚議員の質問に対して、のり面修復のため採掘していると、現在の採石は地すべり対策の保全であると言明しました。昭和54年と58年に起きた地すべりの後始末として、鶴田石材に採石をさせているという認識です。地すべりがなぜ起きたかを調査した昭和58年、菅島採石場地すべり調査報告書によれば、発生原因を鶴田石材の採石によるものと解明しています。すなわち、昭和54年2月の地すべりは、自然斜面の脚部を切土したため、地塊が活動したもの。昭和58年9月の地すべりは、岩体が採石により不安定になって発生したもの。すなわち、採石業者が自分の不注意で惹起させたものとの結果報告になっております。地すべりなどとさも自然現象のように表現していますが、中身は人災です。ところが、業者の自己責任事故であるにもかかわらず、市は市費で国際航業株式会社に委託調査させました。表題は菅島採石場跡地整備計画業務委託となっておりますが、全51ページ中跡地整備は1ページだけ。あとすべて、どれだけどのような方法で採石するかの分析です。市はこの報告書を金科玉条にして、最も採石量の多い斜面23.5度を採用。修復するためと称して新たに1,286万立方メートルの土石採取と21年の歳月、いわば半永久的に菅島のかんらん岩をあるだけ取り尽くす方向へかじを切りかえたのです。採石法第43条の罰則規定によれば、公害防止義務を怠った場合、1年以下の懲役です。市は採石による地すべりとの調査結果が出た段階で、採石法違反で鶴田石材を告発しましたか。この重大な責任をどう考え、どう責任をとらせたのですか。
また、岩石落下の主原因は、もとより採石業者にありますが、議会が過去幾度も提言した採石終結を無視した市の姿勢が根本にあります。指導監督すべき行政の責任をどう認識していらっしゃいますか、お聞かせください。
最後、4番目に、入会権について市長の見解を伺います。
菅島町内会は、市が所有権を持つ字村山429−1番地ほか6筆に入会権を有しています。これは冒頭触れましたように、この土地の払い下げの歴史から見て、菅島町内会の当然の権利です。また、入会権の権威である黒木三郎教授による調査報告書でも克明です。では現在、市が鶴田石材と採石契約を締結して採石に同意し、採石料を受けとっている字村山429番地の67に菅島町内会の入会採石権は存在しますか。存在するというのであれば、その客観的な根拠、法的根拠は何ですか、お答えください。
以上は菅島採石問題についての質問ですが、私10日前に質問通告を詳細にしてあります。各項目ごとに市長の見解を端的に、簡潔明瞭に答弁していただきますようお願いしておきます。
◎市長(井村均君) 戸上議員のご質問にお答えします。
第1問目の菅島の採石問題について市長の基本姿勢はというご質問のうち、1点目の市が鶴田石材株式会社と締結している採石契約は採石法を遵守しているのかという件の、一つ目の採石料の根拠は何かについてでありますが、単価の決定に当たりましては契約時において公共事業設計統一単価表にある骨材価格の上昇率により前回の単価を改定し、算定してきているものであります。
また、廃土石につきましては、これまでもお答えしてきましたように、契約済みの採掘時に出た廃土等は採石業者が処分することになっております。
次に、二つ目の採石法第8条と市の緑化返還との整合についてでありますが、これは採石業者においてその土地を原状回復するか、原状回復しない場合はそのことによって生ずる損失を地権者に補償するということでありますから、跡地利用への平地の確保、23.5度ののり面修復や緑化等を補償させていることから整合していると考えております。
三つ目の第16条に係る質問ですが、第16条については、採石権の許可に係る通商産業局長の決定の基準を定めているものであります。採石権の設定は採石権者になろうとする者と土地の所有者との契約により設定され、他人の土地において岩石を採取することを内容とする権利、物件であり、第三者に対抗する手段であります。本市と採石業者との間では売買契約は締結していますが、採石権は設定されていません。なお、現在の採石業者は、本市における鉱業という産業を営んでいる業者であると認識をしております。菅島においてかんらん岩を採石することにより、観光、水産業を初めとして市の産業による利益を損じないかという内容のご質問もありましたが、大正の初めから今日まで市の産業利益が他の産業により影響を直接受けたという事例は、私は聞いておりません。
四つ目については、採石権が設定された場合、地権者等は採石料以外に補償金を受けることができることとなっていますが、採石権が設定されていないことと、この土地において経常的に生ずべき損失の対価として補償の対象となる要件はないと考えております。
五つ目の、採石料相当の担保を提供すべきことを請求しないのかということでありますが、採石法第24条による担保提供を請求できるのは、同法第12条の決定に基づき、採石権の決定を受けた場合であり、当事者の協議により採石権ができた場合は請求はできないということであります。なお、菅島の採石については、双方合意のもと契約を締結いたしておりますことから、当然請求はできないということになります。
次に2点目の、菅島採石は環境基本法、自然公園法、鳥羽市民の環境と自然を守る条例を適法履行しているかとのことですが、まず一つ目の環境基本法第8条は、事業者の責務として事業活動に伴って生ずるばい煙、汚水、廃棄物等の処理、その他の公害を防止し、または自然環境を適正に保全するために必要な措置を講ずる責務を有することや、国または地方公共団体が実施する施策に協力する責務などを規定しております。
また第14条は、大気、水、土壌等の環境の自然的構成要素が良好な状態で保持されていること。生態系の多様性の確保や、森林、農地水辺等における自然環境が地域の自然的、社会的条件に応じて体系的に保全されること、人と自然との豊かな触れ合いが保たれることなど、環境の保全に関する施策の策定や実施に係る基本的な指針が明記されております。菅島地区における採石事業は、開発行為の届け出があったときには、これらの規定も含めて関係機関とも協議して公害防止策や採石跡地には緑化をさせることなどを条件として実施しておりますので、現在のところ、景観上は好ましくないとの意見はございますが、法律的には問題はないものと考えております。
次に、二つ目の国立公園の定義についてですが、伊勢志摩国立公園は昭和21年に指定されたものであり、その指定される以前から菅島での採石は行われております。この採石場所は自然公園法の普通地域になっておりますので、同法により採石行為を規制することはできませんが、周囲の風景並びに自然環境との調和が図られるよう、関係機関とともに積極的な修景緑化を指導しているところでございます。
三つ目と四つ目は鳥羽市民の環境と自然を守る条例についてのご質問ですので、一括してお答えさせていただきます。
第9条の自然環境との調和の根拠、及び第14条の事業者の責務の関係ですが、自然環境の破壊という観点だけをとらえますと、いかなる土地においても採石行為は全くできないことになろうかと思います。菅島の採石行為は大正初期から議員も先ほどおっしゃられたように延々と続いておりまして、これまでも景観上好ましくないとの意見も聞いておりますが、最近特に自然環境や環境保全に対する関心は高いものがありますので、本市の良好な環境を確保していくために一層の努力をしていきたいと考えております。
五つ目の、みどりの監視員につきましては設置をしておりません。
六つ目のツゲにつきましても、保護樹林に指定しておりません。
七つ目の、環境保全審議会への諮問及び審議会からの提言についてですが、菅島の採石問題について審議会へは諮問をしておりません。しかしながら、自然環境を適正に保全するための必要な措置を講ずることは責務と考えますので、採石が終結した後は修景に努めるよう指導してきております。
次に3点目の、市長は9月議会で「現在の採石は地すべり対策である」と言明したとの件でありますが、私にはそういうことを申し上げた記憶はございません。
議員ご質問の昭和58年度の菅島採石場地すべり調査については専門業者に調査を委託し、地すべりの発生原因は採石過程にあると報告されております。費用の負担につきましては採石業者と協議して、その調査費の半額を負担していただいております。現在の採石につきましては、地すべり防止対策、また採石場跡地の有効利用を図る面からも安全なのり面を形成する必要があり、民間コンサルタントに調査を依頼し、安全な有効跡地の確保と残壁の保存また緑化を重点的に計画し、その結果のり面の残壁処理により出てきます廃土掘削量1,286万6,880立方メートルの処理方法として採石業者に資源の有効活用を兼ねて、昭和60年度より契約について議会のご承認をいただきながら採石中であることは議員もご承知のことと思います。
次に、4点目の入会権についてでございますが、鳥羽市菅島町村山429番の67については鳥羽市が管理し、採石採取をさせており、跡地については安全なのり面勾配と平地を確保するとともに、景観に配慮した修景を考え、実施をいたしております。入会権についてはその要因となるべき物件は存在しないし、現時点において入会権はなく、また将来的に考えても入会権は発生しないし、発生させてはならないと考えております。しかしながら、さきに木下議員のご質問に財政課長がお答えしましたとおり、平成2年度に早稲田大学教授黒木三郎氏の菅島地区入会問題調査報告書の概要によりますと、地役入会権が存続する限り、市は入会権の行使を妨げることはできない。法は第294条でありますが、としています。いずれにせよ、429番の67以外の入会地も含め、問題を解決するには和解か裁判による判決しかないと考えます。議員にもその旨ご理解をしていただきたいと存じます。
◆12番(戸上幸子君) 2問目の質問を行います。
まず、採石問題について、市長から非常に簡単な答弁がありましたが、到底納得できるものではありません。採石法につきましては、各項目ごとに再度お聞きしたいと思います。といいますのも、この問題は非常に重大な問題だと思います。市長から、議員の皆さんもこの問題についてぜひとも勉強してくださいと、わざわざそういう声も掛けられまして、私も一生懸命勉強したわけです。そういう中で、さまざまな問題が出てきました。ですから、こういう議会の場で事実を明らかにする、そういう点では非常に大切な議会であると私は考えております。そうした姿勢で市長にもぜひ臨んでいただきたいと思います。
まず、第1点目の採石料の問題です。市長は公共事業統一単価表に基づいて価格の変動を算定してと、このようにおっしゃいました。これまでどおりの答弁であるわけです。しかし、私が先ほど1問目の質問で聞きましたのは、1立方メートル当たり80円を算出したそもそもの客観的根拠、基準は何かということをお聞きしたわけなんです。おわかりいただけますか、市長。財政課が提出した公共事業設計統一単価表を見ますと、コンクリート用の砂利は5,750円、舗装用切り込み破石は3,400円、これいずれも1立方メートル当たりです。そうすると原価の40倍から70倍ではありませんか。私は目を疑いました。この5,750円のものがなぜ80円なのか。市は市民の大事な、しかも自然破壊の財産を売却している。つらい思いで、過去の経過で売却しているわけです。そうした以上、独自の試算と要求を当然するべきでありますし、したはずなんです。それは幾らであったのか。鶴田側とどれだけ食い違いがあったのか。皆さんもご承知のように、どうか買ってくださいという買い手市場ではないわけです。売り手市場です。市民の財産です。平成8年2月23日全員協議会提出資料によれば、52年4月の契約単価が50円だった。そこから骨材価格そのものの推移を調査してと言っています。その50円の根拠を聞いているわけなんです。そもそも昭和43年、鳥羽市の採石が始まったのは43年ですが、その最初の売却価格を20円と大ざっぱに設定したと。最初のボタンからかけ間違って、そこを原価にしてその後の推移を計算するからこういう値になっているわけなんです。
もう一度お聞きしたいと思います。現在の1立方メートル当たり80円という根拠は、何によって割り出した数字なんですか。私たち議員が納得いくように答えてください。調査した担当課長、見解はどうでしたか。お聞きいたします。市長と財政課長、両方にお聞きします。
次に、2点目の廃土の売却問題です。市長は契約済みの廃土については、もうそれは業者の処分にかかったものだから何も言わないんだと。結構なことですということで、手をこまねいて見ていると、そういう姿勢を明らかにされたわけなんですけれども、これは普通では考えられないのではないでしょうか。平成11年の6月議会、市長ご自身が見直しに言及されています。寺本議員への答弁です。「鶴田石材が中空と契約した時点で、その廃土石はかんらん岩同様新たな契約の機会が訪れるものと判断しています。」このようにおっしゃってるんです。既に11月8日の議員視察でも鶴田側が言明しましたように、8月1日から廃土石を搬出しております。ですから、この議会答弁を踏まえて私は今議会の補正に財産売却、廃土分が出てくるのではないかと、そういう期待すら持っていたわけなんですが、そうした記述は全く見当たりませんでした。その辺、もう一度お答えをいただきたいと思います。請求権の根拠というのは当然あるわけなんです。市長はもうあきらめてかかっているようですけれど、権利はあります。第1番に採石法です。第7条で採石料が岩石価格の変動によって著しく不相当となったときは、当事者に増減を請求できると、このように決められているわけです。そして、平成8年第3工区の採石契約、これの7条によりましても、この契約に定めない事項について、必要に応じて甲乙協議の上決定するものとすると。当然これに当たるのではありませんか。鶴田さんは当たらないと言うかもわかりません。しかし、市の立場で言えば当然これは該当するわけでしょう。それを市長が先頭に立って要求しなければ、一体だれがするんですか。それが市長の仕事ではないでしょうか。もう一度ご答弁をいただきたいと思います。
次に、第3点目の原状回復返還、そして損失補償返還と緑化との整合性について、私はお聞きしたわけなんです。市長の答弁は、ちょっとわけのわからないような答弁が返ってきたようなことですね、大事なことは採石法には緑化返還という言葉は一言もないわけなんです。一体どこをもってその緑化返還というのを市長が言われるのかわかりませんが、緑化はありません。しかも、緑化とは名ばかりで緑化は進んでおらず、実態は、普通の感覚で見ればもうまだら山です。はっきり言って。そういう現状です。ですから、市長の緑化についての見解が、どうも私を初め、一般の感覚とずれているのではないかと思うんです。
市長は前9月議会での山本議員の質問に対し、「緑化を第1工区につきましては既に完了させ、第2工区に着手しているところであります」と、このように答弁されました。この答弁が本当かどうか、私は3回、念には念を入れて現場に行きまして見ました。本当に市長は第1工区を完了させたと言ったけれど本当だろうかということで見に行ったわけです。市長は岩盤に客土をしたとお答えになりました。客土とは土のことですよね、石ではありませんよね。のり面のどこに土があるのか、岩石ばかりでした。これはきのうの中村欣一郎議員の指摘も同じだったと思います。多くの議員の思いであったと思います。さらに、「昇段部分の平地には松やキョウチクトウを植栽した」と、このようにご答弁がありました。ところが、その平地には一本の樹木も生えておりません。牧草とセイタカアワダチソウだけでした。私現場を歩いて数えました。のり面には松が186本、あとはもうまばらなキョウチクトウだけです。それで岩石がむき出しです。緑化と市長は言い張られるわけですが、9月議会でこういうこともおっしゃいました、本土から見ると緑化は進んでいないように見えるけれども、ぜひ議員の皆さん、現地に行ってみてください。市長は、もう私は2回行ってきましたので皆さんも行ってきてくださいと、このようにおっしゃったわけですけれども、実際行ってみると、本当にもとのベニツゲ群生地とは似ても似つかぬ山になっているわけです。一体どこをごらんになって市長は緑化とおっしゃられるのでしょうか。あの緑化の山に登られたのでしょうか。市長のおっしゃる緑化というのは何なのか、もう一度明確にご答弁をいただきたいと思います。
それと、この問題では重大な問題があります。市長は冒頭「鶴田石材は採石権を設定しておりません」と、こうおっしゃったわけです。これはもう大問題です。採石権は業者を保護すると同時に、採石法の履行義務の前提条件になっているわけです。もう今の、先ほどの市長の答弁を皆さん思い起こしてごらんになったらわかると思うのですが、履行義務の前提要件なんです。だから、それを設定していないからさっきのような答弁が出てくるわけです。県当局も採石権の設定は鶴田石材と鳥羽市の間の協議対象ですと、こう言い、なぜ市が採石権設定を見送ってきたのかと不思議がっていました。採石権設定をサボタージュしてきたことこそ重大問題ではありませんか。業者を指導してなぜ採石権設定をさせなかったのか、強権発動するほどの対象だと思いますが、市長いかがですか。この点について明確なご答弁を求めます。
次に、4点目の産業の利益を損じる問題についてです。これについても採石権を言われました。これまでどおり、市長は大正時代から続いているとか、雇用の問題とか、そういうことは聞いてはおらないわけですけれどもご答弁なさいました。市長は昨日、そして午前中も同僚議員の質問に答えられましたように、観光産業を市の最重要施策と答えられているわけです。しかも、市を挙げて観光産業に取り組んでいくとか、もう精いっぱいこの任期中やってきたとか、盛んに表明を午前中されたわけですが、その観光業や漁業などの鳥羽市の2大産業に打撃を与えている事例は聞いていないと。私の聞き間違いでなければ、そういう事例を聞いていないとおっしゃいました。これは本当に、市長が本当にそう思っていらっしゃるのだとすれば、市民とか観光業者の感覚とは本当にかけ離れたものだということを指摘したいと思います。事実、影響がないものであれば旅館事業組合からこういう要望書が出てくるわけがないではありませんか。この不況の中で大変な上にこういうことがあるから、もうやめてほしいということで市長のところにわざわざ要望書が出てきたわけでしょう。その重みを市長は何と考えていらっしゃるのでしょうか。産業への打撃を市長はあると判断されているのか、ないと判断されているのか、もう一度どちらかはっきりご答弁いただきたいと思います。
次に、第5点目の補償金の問題についてです。市長はこれも採石権を盾にいろいろおっしゃいました。昨日、同僚議員も例として紀勢町の例を引かれました。市長は他町のことなのでコメントしないと、このようにおっしゃったわけです。他町のことにコメントしないというのは通るかもわかりません。しかし問題は、鳥羽市との対比についてなんです。同じような問題が紀勢町で出ているわけです。菅島と同じ大成建設のJV、そして31ヘクタールの山林から最高1,700万立方メートルの土砂採取、借地料、立木補償費が3億円、事業協力金15億9,900万円、そして町当局へ合わせて19億円です。漁業補償金は15億円、合わせて34億円です。こうした新聞記事を見て市民は、鳥羽は一体どうなってるんだろうかと、皆思っていらっしゃるんですよ。話題になっています。菅島はどうかといいますと、採石合計、昭和60年からこれまでの分で1,764万立方メートル、紀勢町より64万立方メートル多いです。迷惑料0、立木補償0、借地料0、採石料だけ。合計8億7,442万円。肝心なことは、紀勢町は土砂だけれど、鳥羽市はかんらん岩です。値打ちも違います。なのに10億円も少ない。経済情勢の変化は当然あると思います。業者も違うし契約も異なるだろうと、それは当たり前のことです。しかし、同じ土石販売で余りにも買いたたいているのではないでしょうか。市民の財産を粗末にしていると市長は考えられませんか。こうした他町の例を見て、少しでも市民の利益に結びつけようという姿勢を市長はお持ちではないのでしょうか。その対比について市長はどのように受けとめていらっしゃいますか。お答えをいただきたいと思います。
次に、担保の請求権の問題です。これも採石権を設定していないので放棄してしまったということです。11月8日に議員みんなで視察に行った後も、鶴田さんがもし見えたら失礼ですけれども、鶴田さんが一体倒産してしまったら後の緑化はどうなるんだろう、こういうことが心配の声としてほとんどの議員から上がっております。市長は昨日来、業者との信頼関係ということを盛んに言われるわけですけれども、今の経済情勢が本当に銀行も証券会社も生命保険も、みんな信頼して預けているわけなんですけれども、どんどん倒産をしているわけなんです。ですから、いつ鶴田さんもそういうことになるかもわかりません。担保をきちんと確保しておくということは、市民の財産保護の義務を市当局としては、もう当然過ぎる姿勢だと思うわけです。こんな姿勢は企業で言えば背任行為にも匹敵するようなことだと思うんです。その点で市長はどのように考えていらっしゃるのか答弁を求めたいと思います。採石権で逃れることはできないことだと思います。
次に、環境問題の諸法令が遵守されているかどうかについて、2点再度お聞きいたします。
市長は大正時代からやっていることでとか、自然公園法のことなども言いましたが、付近の方に聞きますと、当然大正時代は今と全然工法が違うわけです。今は近代化されましたから。だから昭和60年からが、もう見る見るうちにあそこがはげ山になっていったと、このように証言される方が多いんです。ですから、自然破壊というのは最近になって急激に進んだと、そういうことが言えると思うんです。ですから、工事の届け出があったときにそういうことはしているだろうと、そういうことで何もアクションを起こさないというのであれば、本当に行政の責任が問われてくるのではないでしょうかと思います。鶴田石材との間に自然保護協定書なるものも結んでいるわけなんですけれども、これなども本当に形だけです。自然協定書は何の役にも立っていないと、こういう現状です。ですから、この現在の時点に立って環境保全審議会、こうしたものも機能させるとか、いっぱいやらなくてはならないことがあると思います。その点で市長の姿勢が全く、採石を終結した後でということにすべて話が行くんです。そんなことでは何ともならんわけで、現在の破壊を食いとめるということがとても大事だと思うんです。
このみどりの監視員制度ですけれども、これも設定されていないと。そして、保護樹木指定もしていないと、こういうことですね。本当に情けないと思うんです。しかし、今からでも遅くないので、いろいろな打つべき手をどんどん打っていただきたいと思うわけですが、市長、その点で前向きな取り組みをぜひともしてもらわなくてはならないと思います。特にベニツゲは、本来天然記念物に指定できるほどのもので、採石場があるためにそれができなかったと、こういう文書も私見ました。保護樹木に指定するのは当然ではないかと思うんです。菅島のツゲは、皆さんご承知かと思いますが、その栄養分の少ないかんらん岩の上で、冬になると栄養がないために苦しんで、それで赤い色になると、紅葉すると、このように私も聞きました。ですから本当に貴重なもので、全国でも有数であると聞いております。それを、日ごろ自然を愛される市長がなぜ指定しないのか。指定できない理由でもあるのでしょうか。市長、はっきりとこのベニツゲを、ここを樹木指定するとお答えいただきたいと思います。みどりの監視員も市民は大いに協力すると思います。特に歩かん会とか観光ボランティアの方、もう鳥羽の隅々までご存じですから、お願いしたらすぐにでもみどりの監視員は引き受けてくださるのではないでしょうか。この点で具体的に市長の答弁を求めたいと思います。
それともう一つ、その市の環境保全審議会に諮問をするかどうか。早急に諮問をしていただきたいわけですが、その辺ご答弁いただきたいと思います。
次に、第3の地すべりの問題です。市長は先ほど、地すべりは採石過程に問題があったと、このようにおっしゃいました。しかし、それをお認めになりながら、では業者の責任をどのように追及したのか、それについては全く答弁がありませんでした。市長もお認めになったように、もし業者に責任がなくて単なる風水害であれば、自然の影響は島全体にあるわけです。人家側は60度、70度の急斜面ですが、ただの一度も地すべりは起こっておりません。ですから、市長のおっしゃったように採石過程に問題があるわけなんです。ですから、それであれば採石法も自然公園法も市の条例も、岩石の採取に伴う災害の防止を厳格にうたっております。この明確な義務違反であり、処罰の対象であると思いますが処罰はしたのですか。実際は処罰どころではなくて、地すべりが起きたときの調査費を業者と市が折半でやっているわけなんです。54年には490万円、58年には3,296万円もかけております。もうこれだけでも1年間分の採石料はもうパアになると、それぐらいのお金をかけてやっているわけです。これなぜ地すべりまで起こっているのに処罰していないのですか。鶴田側から謝罪はあったのですか。そしてそれは市民に公表されましたか。その点をお聞きいたします。
次に4点目、入会採石権があるかどうかについてです。市長は入会権はないと、たしかおっしゃったわけです。429−67に菅島の入会権はないとおっしゃいました。入会権がないのにおかしい事実があるわけですね。昨年1年間の菅島町内会分の採石料収入は1筆が3,000万円、1筆が1,585万円、1筆が300万円の合計4,885万円になっています。このほか個人所有地の分として32筆、818万円があります。昭和43年、鳥羽市が429−67の市有地採石を鶴田石材と契約したとき、町内会も市と同様の契約書を同じ429−67番地で締結しています。そして、採石料を受け取っています。市長が入会権はないと言ったところです。採石料は、当時1立方メートル当たり市が20円、町内会側が15円、市が3,090万円で、菅島町内会が2,317万5,000円でした。この契約はその後も続きました。そして現在では採石料ではなくて、土地使用料の名目で同様の契約をしていると鶴田石材側は言明をしております。ただし、その金額は言えないと公開を拒否しています。市長が入会権はないとこの議会でおっしゃっているのに、なぜその採石料がこういう形にせよ菅島町内会に入っているのですか。これは大問題ですね。また引用しますが、さきの黒木三郎教授による報告書は、429−67以外の入会採石権は認めていますが、67についてはこのように言っております。「一体他人の土地で他人が採石収入を上げているからといって、何の権利もない者がその土地から同じように収入を得られることなどあり得べきことではない」と、このように報告書で記述をしております。私は何度も言明しておりますように、429−1番地ほか、菅島町内会が採石契約を結んでいる分については歴史的経過からして入会権妥当という立場ですが、67に関しては黒木報告書と同じ見解です。市長は矛盾したことをおっしゃったわけですが、その点について再度ご答弁をいただきたいと思います。
◎市長(井村均君) 戸上議員の2問目の質問にお答えをいたします。
まず採石法の中の、料の中から価格の問題を問われたわけでありますが、1立方メートルの根拠というものについては当時の相場で現地渡し価格が協議をされて決められたものということになります。
それから表土の処分でありますが、これまではいわゆる採石業者が処分をするべきものであるという観点できたわけでありまして、新たな契約ができたときはまた考えられる問題でありますが、現在のところは業者が処分をするものと考えております。
それから緑化の問題でありますが、私は確かに見てまいりまして、1工区の上部はきちんとされていたという認識であります。確かに1工区でも下の方の部分については昨日から論議をされましたように、まだなすりつけ面で残っている部分がありますので、その部分についての緑化はされていませんが、第2、第3工区も第1工区の上部のようにされるものと認識をしております。
それから、鶴田石材と採石権を設定していないという問題でありますが、採石法でいう採石権を設定しない方が、逆に会社の権利を強めることにならないというふうなことで、指導はしなかったと認識をいたします。
それから、産業利益の問題でありますが、確かに私の1問目の答弁の中にも景観上好ましくないという市民の声もありますが、そういう心配もありましたが、従来から続いてきた問題でありますので、大きな他の産業に影響を与えるということではないと認識をしております。
それから、当然開発には自然を失うということはつきものでございます。いかにして自然と調和させながら、きのうも木下議員も自然との共生という言葉を発せられましたが、調和をさせながら鳥羽市の発展に結びつくような、そういう跡地利用等も考えて、これからの問題として慎重に対処をしてまいらなければならないと考えております。
それから、紀勢町との比較の問題が出されましたが、紀勢町のものはすべて新たに中部国際空港の埋め立てということで運び出されていくことで、JVが価格を決定したものでありますが、私どもの場合は1,700万立方メートルというのは、昭和60年からこれまでずっと続いてきたものでありまして、当初の時代も違いますし、中空にもっていくという問題でもありません。
ですから比較の検討というのは、大変難しいと思いますし、また新たな申請が出ておるわけですが、それが中空との問題であるというようなケースになった場合は別問題ではありますが、紀勢町とはそういう意味で全く違うということを、御理解をお願いしたいと思います。
それから、担保の問題でありますが、確かに心配な部分もあろうかと思いますが、契約や覚書がきちっと履行されるものということで、市としては考えてまいりたいと思います。
それから、みどりの監視員の問題についても、今後いろいろと論議をしていかなければならない問題であろうかと思っております。
ツゲの問題でありますが、菅島のツゲは大山独特の地質や気象条件などにより植物が育ちにくいところに自生し、樹高が何十年、何百年たってもいつまでも低く、秋には紅葉するという、確かに珍しいもので、これまでも幾度か天然記念物指定の対象に考えられたという、そういういきさつはありますが、ご承知のとおり、ここでは毎年年末に地元町内会や婦人会によって、生け花用としてツゲ切り作業が行われているということや、このことによって地元以外の人による、いわゆるツゲ切り行為があることによって盗伐、盗木を防止し、監視されてきたというふうないきさつもございますので、これまで採石事業が継続して行われる中で見送られてきたものと思います。
今後、保護樹木または保護樹林に指定してはどうかとのご指摘ですが、これには保護樹林が自生する土地の所有者の同意や地元住民の総意が必要かと思われますので、現在のところ、保護樹木または保護樹林に指定するということは、大変難しいことだと考えております。
次に、入会権問題での鶴田石材からのお金の問題でありますが、昭和43年に市が契約を67とした当時は、いわゆる毛上と言いまして、その地上にありますものが地役的入会権として残っておると。ですからその当時、市とは関係なく、菅島町内会の方といろいろとあったかとは思いますが、その後、67については表土がない時点でなくなったと考えておりますから、菅島町内会と鶴田石材との間でいろいろと契約等あるいは話し合いがなされておるものと思いますが、市といたしましては関与する問題ではないということでこれまできておりますので、よろしくご理解をお願いします。
◆12番(戸上幸子君) 3問目の質問を行います。
菅島の採石問題についての市長の答弁をずっと聞いておりますと、本当に市長が、市民の財産を守る立場に立たれているのかどうか。市長はどういう立場で、この菅島の問題を考えていらっしゃるのかと、そういう疑問が消そう、消そうと思っても、やっぱり疑問として自分の心がいっぱいになってくるわけなんです。
鶴田石材さんは一企業ですから、自分の企業を大きくするために一生懸命やると思います。プロですから。それがその企業であるがゆえんですから。しかし、市長は市民のリーダーです。選挙を通じて選ばれてきます。きのうも出馬表明をなさいました。ですから最大限市民の利益を導くために、市民を守って頑張る方だと思うんですね。
ところが、この問題を考えるときに、鶴田さんの企業努力というのはすごい見えるわけですけれども、市長が市民を守るためにどんな努力をされるのか、そういう姿勢といいますかね、毅然とした、そういうものが本当に、はっきり言ってこれっぽっちも伝わってこないんですね。
もちろんこの問題は昭和43年から始まったわけですから、歴代の市長さんがやってきたツケを、結局は今の井村市長が持ってるということで、それは過酷だということも、もちろんそれは立場をかえればあると思うんですけれども、しかし、現時点で井村市長が鳥羽市民の財産を守るためにやらなければならない。そして市長だからこそやれるということがあると思うんですね。そういうものをきっちり今踏まえてもらうということが、いろいろ問題が錯綜しているこの菅島問題のキーポイントになるのではないかなと、私は先ほどの答弁を聞いていて思いました。
具体的なことについて、再度お聞きしたいと思うんですが、採石料の問題です。これは現地渡し価格だとか、財政課長もまた苦しい答弁をしましたが、これ以上聞いてもわからないでしょう。答えられないんだと思いますね。結局80円の根拠は、何もこの議会では明らかにされませんでした。理解した人はいないと思います。
いろいろ聞きますと、一般の製品価格でも安い原材料費や高い原材料費ありますが、普通一般として、製品価格の二、三割が原材料価格だということを聞きました。1,000円の商品なら二、三百円が妥当だと。5,000円前後なら原石費せめて1,000円にすべきではないのかと。決してむちゃな言い分だとは思えません。
先ほど80円の根拠を、市長も財政課長も答えることができませんでした。それであるなら、企業である鶴田さんに対して、市民の財産を預かる市長と財政課長がきっちり交渉したらどうですか。その辺、どのように思われますか。
昭和43年からこれまで鶴田石材に売ったかんらん岩は全部で1,249万立方メートルです。仮に1立方メートル、もっと高く売ってると思いますが、5,000円としても625億円、こういう仕事をなさっているわけですね。市長、地方財政法をご存じだと思うんです。最小限の経費で最大限の効果を上げなければならないと、これが地方財政の基本ですね。ですから、理事者の方は入札のときでも、1円でも安くと、そういう努力を日々なさっているわけでしょ。そうしなあかんと、ここでも盛んに言われるわけでしょう。
そしたら、この貴重な財産を売却するに当たって、1円でも市民のために役立てようと企業と交渉して当たり前じゃないんですか。そういう姿勢、全くないですよね。伝わってこなかったですね。その辺について、市長、地方財政法との関連でどう思われますか。市長に答弁求めます。
次に、廃土の問題です。これも同じ問題なんですね。はっきり言いまして、企業に対してへっぴり腰と、しょうがないと、そういう姿勢が貫かれております。
私、関係業者に試算をお願いしました。一体、どれくらいの収入になるかですね。これまで累積の廃土量、財政課からいただいた表によりますと204万8,602立方メートルあるんですね。このうち平成14年までの予定量、250万立方メートルです。このうちこの廃土を客土として利用するわけですよね。この客土に使用する量としては、面積で第1工区、第2工区合わせて50万平方メートルです。仮に多く見積もって50センチ客土したとしても、必要量は25万立方メートル。ですから180万立方メートル残るわけです。そうすると180万立方メートルは522トン。これ掛けるトン当たりの価格2,700円は140億9,400万円ということになります。これは例えの話ですけど、これぐらいの金額だということですよね。これ地方財政法に照らして努力していただかなくていいんですか。市長の財産なら、私は何も言いませんが、市民の財産なんですよ、これは。
市長は、新たな契約のときにはとおっしゃいました。私は新たな契約など全く認める気持ちはありません。
次に、第3についてお聞きします。
緑化の定義についてです。これ市長の答弁聞きますと、第1工区の上部あたりが、市長のおっしゃる緑化あたりであるらしいと、そういう答弁をいただきました。
市長、勉強なさったと思うんですけれども、資源エネルギー庁が出している採石法解説というものがあるそうです。一般には市販されず、自治体関係者だけに配付されている内部資料です。県もきちっと持っていました。ここに緑化の定義がされています。すなわち採石法による緑化というのは、自然保全、景観保全、水路保全、生態系保全、これらの機能を合わせたものが緑化というのだそうです。原状回復の問題はさておき、市長の言われる緑化という基準から照らしても、これ景観は異様、生態系は周辺と全くマッチしないアメリカの牧草。ベニツゲ群生地がアメリカの牧草です。生態系、壊れてますよ。だから行政の内部規範に照らしても緑化とは呼べない。これお認めになりますか。
契約した以上、今は第3工区でやってますので、市の場合は平成14年まで、そして町内会は15年までの契約期間があります。それは直ちに打ち切ることはできませんよね、議会も承認したことですし。ですけれども、全力を挙げて今業者を指導して原状回復に努めることが、私たちのせめてもの自然への務めだと思うんですね。採石法は、市の所有地であれまた入会地であれ個人所有であれ、例外なく原状回復を義務づけられているわけです。市長にその決意がおありかどうか、お伺いしておきたいと思います。
4点目の産業の利益を損じる問題についてです。
1回目の答弁では、観光業者にも漁業者にも被害を与えているような事例は聞いていないと、市長答弁されたわけなんですけれども、2回目の答弁では大きな打撃はないと、このように言われたわけですね。そうすると、小さな打撃はあったということですよね。ないと、皆無だと言えないのであれば、市長、次の手があります。迷惑料、損害賠償、補償金、当然請求できるわけです。
事実、名古屋大学の菅島の臨海実験所の証言があります、漁業に関して。佐藤英美名古屋大学教授。いわし鼻沖にいたサンショウウニは全滅したと。千畳敷にいたムラサキウニもいなくなったと「ふるさと菅島」、ここに書かれております。
そして、これは危険の問題ですけれども、発破によって岩石が実験所周辺に落下、あわやという事態だったと。名古屋大学の臨海実験所は採石場から200メートルしか、わずか離れておりません。私が訪問したときには、所長室にこれぐらいの、その発破による落石が、落石した年月日も入れて保管されておりました。代々、その所長室に保管されているそうです。それぐらい危険なことが、過去あったということですね。粉じんも閉め切った実験所の所長室の窓辺には、べったりとついておりました。いかにひどい粉じん公害かということがわかりました。たまたま人家がないだけであって。ですからそれぐらいの自然破壊が進んでいるということですね。私は、これは大きな打撃だと思いますが、市長は、小さな打撃だと思ったんでしょうけれども、それにしても迷惑料や損害賠償、補償金、市長が市民の利益を守る立場に立つとするならば、当然、請求して当たり前のことだと思いますが、どうでしょうか。
次に、補償金の問題です。いろいろ答弁もありましたが、私これをなぜただすのかっていうことを、ぜひともこの場で述べておきたいと思います。
中空の埋め立て土石に関しては、業者が数億円の補償金を準備し、それが動いているとの内部告発が寄せられているからなんです。今調査続行中なので、この場で明らかにはしませんが、補償金を補償金として、きちんと契約することが大事なのではないかと、そういう思いで、私はこの問題をただしております。
そしてベニツゲの価値についてです。立木補償の問題ですね。紀勢町はとっているが、菅島は立木補償がない。私現地調査をしました。菅島には菅島最終処分場があります。そこを、道はついておりませんが、直角に第3工区に登りました。道なき道をかきわけて。そして第3工区の尾根に出て、第2工区、第1工区と歩きまして、そして大山から東山に続く菅島のベニツゲ、あかりコースですね、ハイキングコース、これをずっと歩きました。本当にすばらしい自然でした。この中で、私はかってみました。1平方メートル当たり多い場所でツゲは15本、少ない所では5本のツゲがありました。この5本としても、これまで39平方メートルはぎ取ってしまったわけですから、市有地だけで200万本を失ったということになります。
先ほど市長からも紹介がありましたが、町内会資料によれば、奈良県のツゲ泥棒をとらえて、厳しく罰しているんですね、菅島町内会の皆さんは。島民の監視員まで配置していたと記述があります。島民の皆さんは、ツゲを宝のように守っていたわけです。
ツゲ1本100円。先ほど切り花の話が出ました。大体1本相場、木下議員にお聞きしましたら100円だそうです。たくさんとれるのも少ししかとれないのもありますが、5本とれるとして500円ですね。そうすると10億円ということになります。ツゲを失い、かわりにキョウチクトウやセイタカアワダチソウでは、本当に菅島が泣いていると思うんですね。立木補償だけとっても、これだけの価値のあるベニツゲだということを、市長はしっかり踏まえていただきたいと、私思います。このベニツゲの問題についても、市長、もう一度お答えいただきます。
担保の問題ですが、市長は履行されるべきものと信頼して見守ると、このようにおっしゃったんですけれども、こういうのは一般社会では通用しないことではありませんか。何かあったらどうするんですか、本当に。だれも履行されないと思っている人はいないんであって、いざというときのことを考えるために、市行政があるのではないでしょうか。これ、違う答弁をいただきたいと思います。
次、環境の問題ですが、市長は、環境保全審議会の諮問のことには答弁がなかったように思いますが、その点、もう一度答弁いただきたいと思います。
かつて議会は、総務の常任委員長を環境保全審議会委員長にしていたことがあるんです。そして菅島採石問題を討議した歴史があります。そして市当局の、本腰を入れた自然環境施策を要求するとともに、そしていろいろ提案をしていたわけです。ですから、こうした過去の歴史もありますので、それより劣ってしまうというのでは情けないわけです。大至急、環境保全審議会を開いて、直ちに諮問をすべきだと思います。この点で市長の答弁求めます。
そして、自然保護協定書を実効あるものにするために、鶴田石材にISO14001を取得させ、環境保全義務をきちんと負わせるべきではないかと、こう思いますが、この点に対して市長はどう思われますか。お答えください。
第3に地すべりの問題です。市長は、第1回目の答弁では、採石過程に問題があったと答えながら、先ほど第2回目の答弁では、過去の経過の中で鶴田石材への処分はなかったと、そのように胸を張って答えられたわけですけれども、そういうことにきっちりけじめをつけないでやっているその姿勢。2回の地すべりを起こしながら処罰もせず、採石料はそのまま据え置きでペナルティーかけず、新たに1,280万立方メートルをとらせたわけですよね。第1、第2、第3工区の契約で昭和60年に。そしてのり面保全のためと言って、市長は当然視しています。こういう姿勢が今問題になっているわけです。そして鶴田石材言うがままの市の姿勢が、また新たな今回の中空にかこつけた1,050万立方メートルの採石要請にきっちりつながっているんです。だからそこをきっちりけじめをつけなくてはいけないと、その責任を果たせるのは井村市長しかおりません。
明らかに地すべり等防止法違反、こういうことが明らかであるのに、なぜ市長がこれまでの姿勢を継続するような、姿勢を転換されないのか。これについても、本当に何か理由でもあるのかしらと市民の疑念は一層深まるばかりです。
次に、4点目の入会採石権があるかどうかの問題なんですが、市長は429−67に入会権はないとおっしゃいました。私は、入会採石権がないということを指摘したわけなんですけれども、市長は入会権はないというふうに言ったんですね。だけども昭和43年から続いているように、菅島町内会にも、現在は土地使用料という名目でお金が入っている。このことについて市長は、全くコメントをされなかったわけですね。429−67の土地の所有者は鳥羽市なんですよね。自分の土地なんですよ。市民の土地なんです。これ、勝手な第三者にこういうお金まで絡んだことを介在させておいて、コメントできないで済むんでしょうか。市長いかがですか、この問題。鳥羽市の土地、市民の土地。それなのに議会で、議員がこうやって尋ねて、何も言わんと済んどくんですか。はっきりご答弁いただきたいと思います。
最後になりますが、私はこの質問を準備するに当たりまして、過去の議事録をすべて読み直してみました、図書館で。議会は一貫して、採石終結を迫っていたこと、そして市がそれをことごとく、歴代の市長さんが破ってきたことがわかりました。市議会に初めて菅島採石問題が登場するのは、昭和50年の6月議会なんですが、そのとき小寺議員の、これ以上市有地からとらないと確約するか、こういう質問に対して、時の谷本市長は、これ以上の採石は考えていないと、明確に答えています。
53年3月議会に売却提案が出てきたとき、総務常任委員会の山本清美委員長の報告はこう述べています。昭和55年12月31日で採石は終了。雇用、緑化、跡地利用を図ることを全会一致議決したと、このように述べています。
昭和57年12月議会に、また市が60年まで延長提案したとき、地すべりが起こったから採石させるのだ、期間を延ばすのだということではいつまでも限りがない。調査完了して終結すべしと、総務常任委員会での委員長が、原則終結宣言をしました。議会が終結宣言をする、それを市当局が破る、そういうことを過去何回も繰り返してきたわけです。これをここできっちりけじめをつけて、繰り返してはならないと、私は痛感しました。
採石問題に関して、私のもとへは市幹部が天下った会社が仕切っているとの内部告発も寄せられています。補償金をめぐる生々しい告発もあります。
私は菅島にもお邪魔して、またいろいろ調べる中で、本当に自然の大切さを痛感しました。過去に失われたものの大きさ、また現在失われつつあるものの大きさ、そして未来に失われるものの大きさを、本当に痛感したんです。特にあの菅島の大山の尾根に立つと、そういう思いでいっぱいになりました。
市長、過去のものはもう取り返しがつきません。現在、続行中のものの被害を最小限に食いとめること。そして未来に失われるものにストップをかけること。それは市長ができることだと思うんです。過去のいろいろな経過はありますが、ぜひともそうした失われるものにストップをかける市長になっていただきたいと、私は思います。
最後に、名古屋大学の菅島臨海実験所の佐藤英美教授の言葉を引用したいと思います。これは、菅島町内会発行の「ふるさと菅島」に掲載された文章です。この「ふるさと菅島」は図書館にあります。
延べ200人近い人たちが国内から、またアメリカからヨーロッパから菅島を訪ねてきた。それにしてもいかに多くの人々が環境のすさまじさに目をそむけたことか。米国、フライデーハーバー臨海実験所長ファーナルド博士は、これは自然無視であり、思い上がった人間による暴行だ。また世界一の規模と実績を誇るウッズボール臨海実験所の所長ジェームス・インバート教授は、これはひどすぎる。君らは日本の美しい自然を破壊者どもにゆだねておくのかと言った。菅島が荒廃の果てに消滅する前に、再生の余力を持っている間に、緑の島へ返されねばならない。こうおっしゃっています。今この言葉を、私たち議会も、また市当局も襟を正して受けとめなければならないのではないでしょうか。市長は、どうお聞きになりましたでしょうか。
◎市長(井村均君) 第3問目の戸上議員のご質問にお答えをします。
まず、地方財政法上、もっとお金を取るべきだったという観点での問題でありますが、1立方メートル、5,000円で売ったら、あるいは2,700円で売ったらというたらの問題でありますが、当時1立方メートル幾らという決め方をしてきたのは、いわゆる全国の業者がそれぞれ同様の材料を売った全国単価をもとにして決めたものでありまして、売り渡し価格とあれとは全然違うということをご理解をしていただかないといけないと思います。
例えば今、中部国際空港で1立方メートル幾らとかといううわさがいろいろと飛び交いますが、それはいわゆる作業をし、土をとり、船に積み込み、船で運んで現地で渡すという、その間に多くの人件費がかかっている、そういうものから計算をして、そういう必要経費を除いたものの中で売り渡し価格が決められていくわけですから、例えば当初、小浜で中空に土をとりたいという業者がありましたが、その当時2,500円で売れると、1立方メートルが売れるという計算で私どもの方にアタックがあったと思いますが、結局、先方から撤退をしていったのは、中部国際空港への売り渡し価格がそんな値段でないということがわかって、採算が合わないということで、約束を小浜の方々にされた。例えば橋をかけるとか、道をつくるとかという大きな費用が捻出できないということがわかったために撤退をしたというふうに、私は把握をしておりますから、たらで考えるということは非常に難しい問題であります。
もちろん私も残っておる部分について、何とかならないかということで財政課長といろいろと努力はいたしましたが、その時点で契約をしてあったという部分、中部国際空港のいわゆる土取りという問題は、後からの発生の要因でありますから、既に契約書は60年に契約をして動いてきたという部分について、特に残っておりました部分については、昨日の議論の中でも出てまいりましたように、既にこれだけとれるという形で鶴田石材から先に金額が払い込まれてきておったというふうな経緯もありますから、私どもとしては当時の契約がそのまま残ったものと。
ですから廃土石についても、その当時はいわゆる不要部分でありまして、業者が責任をもってのけるという部分でありました。もちろん表土として緑化をする際の、植栽をする際の土にも使いますが、大部分は業者責任で撤去するという契約でありましたこともご理解を願いたいと思います。
それから戸上議員の発言で、新たな契約があるならばと私が言いましたというふうにおっしゃられましたが、またすぐにそういう形で報道されますと私も迷惑をいたしますので。私が言いましたのは、新たな契約があるならばまた違う発展をするでしょうという例えで物を申しましたんで、私が新たな契約があるというふうな発言をしたように書かれますと、大変迷惑をいたしますので、よろしくお願いをいたしたいと思います。
それから、原状回復に努めよという部分での問題、私としても極力、原状回復に努めるように努力をしたいと思います。
それから、いろいろな障害は当然出ていたと思います。しかし先ほど議員が指摘されたようなウニ等の問題、具体的な被害については、そのための被害であるというふうな判定は大変難しいと思っております。伊勢湾全体あるいは沿岸漁業全体が、大変今漁獲量が減ってきておる、そういう一連の流れの中で、私どもは何とかして資源回復をさせて、漁業者が食べていける、そういう水産振興をやりたいと考えおりますので、そこら辺はご理解をお願いをしたいと思います。
ツゲの立木の補償でありますが、ツゲは当時からずっと歴代昔から、その土地の上に生えておった、いわゆる利用できるもの、それを毛上の物というわけなんですが、入会用語では毛上と言うわけですが、その部分として菅島村といいましょうか、もっと昔は地下であり区であり村落がそこでツゲをとってきたという部分があります。それを、確かに多くの数が消失したことは事実でありますが、その部分で補償を請求しろという部分については、大変難しい問題だと思っております。
それから、担保は確かにそういうおそれもありましょうが、これまでにも営々として続いてきていたという部分で、私どもがお預かりしております契約については、きちっとするということになっておりますので、そのようにさせたいと思っております。
それから、環境審議会の問題でありますが、これはこれまでにもいろいろと討議をされてきた問題でありますし、菅島町内会あるいはいろいろな方々とも相談をして、今後協議会等も設けていく必要がありますので、そういう検討はしていきたいなとも思います。
それからISO14001の取得については、私ども役所も来年度から取得に向けて努力をしようと考えております。これは観光業もすべての事業所も、そういう取得に向けて頑張っていただくように努力をしていきたいと思います。
それから、地すべりの問題でありますが、一つだけ何か私が特に疑念を抱かれるというふうな問題を言われましたけれども、そういうふうな目で見る方もたくさんありますが、議員が先頭に立ってそういう疑惑の目で見るというふうなことはいかがなことかと思います。世上で妙なチラシが出ておることは、私も知っておりますが、いわゆる疑惑を受けるような行為は一切しておりませんので、ここは自分の名誉にかけても誓っておきたいと思います。
それから、入会権の問題でありますが、先ほども言いましたように、土地の上にいわゆるいろいろな木や草や生えておったわけですね、ツゲもそうでありますが。そういう物、そして石をとるのも、地役的入会権という部分であったと。ですが共有的入会権というものは67からはなくなったものと、私は考えておりますということをご説明をしたわけであります。町内会に入っている入っていないについては、私どもが関知する問題ではありませんので、これはご理解をお願いしたいと思います。
それから、最後の問題になりましょうが、いろいろとみんなで議論をしながら、いい解決方法を見つけていくのが一番妥当な方法であろうと、私自身も思っておりますので、皆さん方に勉強をしていただいて、あるいは視察をしていただいた。市民の方々からもいろいろな意見が寄せられる、そういうことは大変いいことだと私も思っておりますことをつけ加えて、答弁とします。
砕石続行とは何事か。業者に緑化と現状復帰を厳しく迫れ
2001年(平成13年)3月議会
戸上幸子 環境問題にかかわる菅島採石についてです。
市が鶴田石材と結んだ採石契約は、平成14年9月末で終結します。旅館事業組合のみならず、多くの市民は、採石事業終結を今や遅しと待ちかねております。市長は、これまで議会に対し「現契約は契約期日どおり平成14年9月で終結させる。契約書でうたった緑化を初めとする確認事項もきちんと履行させる」と言明してきました。私たちの先輩議員も、過去幾度も議会として採石終結宣言を採択してきました。いわば、市も議会も市民も菅島採石市契約分1年半後終了は市の総意、世論です。
ところが、この市長と市民、議会の意に反し、昨年7月、採石業者は採石続行を目的とした新たな採石を申し入れしてきました。一体何を勘違いしているのかと言わなければなりません。そもそも、現在の採石がなぜ鶴田石材に認可されたのか。採石を目的に契約されたものではありません。あくまでも地すべりを補修する、この修復と保全、これが大義名分です。それは、これまでの市当局説明と議会議決を見れば明確です。議会は、昭和53年3月、全会一致で採石終結を決議しました。なぜそれが覆ったか。54年、58年に鶴田石材が地すべりを起こしたからです。その地すべりをどうしても修復しなければならない、その過程でたまたまかんらん岩が生じるから、それを売却するんだと市は説明しました。それならやむを得ないと議会は不承不承承知したに過ぎません。
現在執行中の採石契約を審議した昭和60年3月議会で、当時の市長職務代理者浜口増夫助役はこう報告しております。昭和54年に地すべりが発生し、その保全対策を進めてまいる上で発生する石材について処分をいたしたく、本案を提出するものであります。その後も、この市の答弁は変わっていません。平成元年9月議会で、当時の水谷市長は、地すべり保全対策上生じるかんらん岩を昭和60年度から売却してまいりましたが、引き続き保全対策を進めるため財産を処分いたしたく提案いたすものであります。さらに8年後の平成8年3月議会での水谷市長提案も全く同じものでした。さらに、井村市長は平成12年9月議会での尾崎議員への答弁で、のり面修復のために採掘させている区域内からのかんらん岩と廃土石である。これまでの市当局答弁と変わらず、あくまでも主体は保全対策、のり面修復にあることを繰り返し言明してきました。
その修復工事終了を契約事項で厳格に決定している以上、逡巡の余地はは全くありません。今こそ、菅島採石終結宣言をすべきではありませんか。それをしないため、採石会社は働きかければ採石続行が可能だと踏んで申し入れをしてきたのではありませんか。本来なら、申し入れの時点で即座に拒否すべきものでした。それを市長はしませんでした。市長がためらっているというのは、解決しなければならない問題があるからでしょうが、それならばそれは何と考え、どう取り組むつもりですか、明確にお答えください。
次に、市長は採石法第33条に基づいて、平成12年2月4日付の鶴田石材と菅島町内会との採取契約変更許可に関し、同29日付志摩建設部長あて書面で、内容を調査しましたところ認可されて差し支えないものと認めますと、県の認可に同意しました。大規模な契約変更でしたが、市長が言う内容の調査とはどういう中身でしたか。また、差し支えなしとした理由とその根拠は何ですか、お答えください。
第2に、市民が最も危惧している環境保全、自然復元をどう描き、実行するのかについてお尋ねいたします。
市長は、12月議会での私の質問に対し原状回復に努めると述べられました。原状回復とは単なる緑化ではありません。もとに戻すということです。市長は何を復元することが原状回復だと考えていらっしゃるのか、その概念をお聞かせください。
また、平成14年採石終結まで1年半、既に回復作業にかかっていなければなりませんが、その体制は万全ですか。採石法の第8条は、採石終了後、採石業者は原状回復して地権者へ返還することを義務づけております。原状回復できない場合は、損失補償しなければなりません。これまでの市の立場は、原状回復できないから補償させるというものでした。12月議会の私の質問に対しての市長の1回目の答弁も、跡地利用への平地の確保、23.5度ののり面修復や緑化等を補償させているというものでした。
しかし、市長は最後、私の3回目の質問に対しまして、「原状回復に努めよという部分での問題、私としても極力原状回復に努めるよう努力をしたいと思います」、こうご答弁なさいました。最初は、市長と私の認識にずれもありましたが、双方の議論を通して、最後には市長のご認識も単なる緑化や平地では補償にならない、原状回復だと言われるまでになりました。市長は、のり面修復も補償のうちだと、このとき答弁しましたが、それは論外です。そもそものり面修復こそが採石の目的だったわけで、補償云々を論じる対象ではありませんから。しかし、それはもう今は追及いたしません。市長の結論として、業者に原状回復させるんだ、こういう明確で立派なご答弁になったわけです。この答弁に基づいて、その後どういう指導を業者に対してなさいましたか、お尋ねいたします。
もともとすばらしいベニツゲ生息地でした。菅島の皆さんが大事に大事に育て管理してきた山でした。市長も12月議会の壇上で、確かに多くの数が消失したことは事実だったと慨嘆されました。それなら、外国の牧草やキョウチクトウで表面を糊塗せず、本格的にツゲ山の再興に取り組むべきではないのですか。それが原状回復というものですが、そのための調査なり、研究なり、そういう体制をどのようにとり始めたのですか、お答えください。
次に、原状回復というのなら、鳥羽市契約地にとどまらず採石場全体でなければなりません。半分だけ回復して、あと半分は岩石むき出しでも仕方がない、これでは通りません。山は全体の自然体系保全をしてこそ回復できますし、市民も観光客もあの菅島全体の緑化こそを望むものであって、モヒカン山やまだら山では目も当てられません。市長は、鳥羽市全体を見渡して町内会契約地、個人地主契約地についての指導性をどう発揮するのですか、ご答弁ください。
以上が、菅島採石問題についてです。
◎市長(井村均君) 戸上議員のご質問にお答えいたします。
第1問目の、菅島採石問題への基本姿勢についてお答えいたします。
採石事業終結に向けての市の指導性をどう発揮するのかについての1点目でありますが、現在、市と採石業者が契約していますのり面修復計画に係る採石事業は、のり面緑化の部分を除き、平成14年9月には終了する予定であります。しかし、採石業者から提出された新たな採石の申し入れに対して議員各位のご意見をお伺いすべく、これまで現地視察や学習会を実施していただくなど、ご協力をいただいているところであります。菅島採石場における市内への経済効果と自然保護につきましては、現在の鳥羽市には両方とも大切なことでありますことから、皆様のご意見を十分お伺いするとともに、地元の方々ともお話をさせていただきたく、慎重に結論を出さなければならないと考えております。このことから、採石事業終結に向けての問題や取り組みについては、その後の検討課題であると認識をしております。
また、2点目のご質問は、平成12年2月4日付で申請のありました菅島採石場内の東山地区の岩石採取計画の変更許可申請に伴います、三重県からの関係市町村長への意見聴取についてのことと思います。これは、岩石採取量の変更に伴い採石法に基づく採取計画の認可基準の範囲において市長の意見を求められたものであります。したがいまして、鶴田石材株式会社から提出されました採石法の申請については、「鳥羽市民の環境と自然を守る条例等の規定範囲において許可されて差し支えありません」と回答したものであります。
次に、環境保全、自然復元をどう描き、実行するのかとの1点目でございますが、まず私が12月議会で答弁いたしました「極力原状回復に努めるように努力をしたい」と述べましたのは、緑化の回復についてでありまして、議員ご承知のとおり本市が契約しています現在の採石のように、山の斜面を採石した場合には土地の原状回復はありません。また、この地の斜面の草木等については、菅島町内会の地益的入会権が存続していたものであります。
本市は、跡地の有効利用を図る上から、安全なのり面を形成する必要があり、その残壁処理方法として資源の有効活用を兼ねて採石させることとしたもので、安全な有効跡地の確保のため、一般的な採石事業では実施されない23.5度の残壁の形成、それにあわせたのり面緑化を計画し、現在まで実施しております。これらの作業が完成したときが、市にとって土地の原状回復がされたときと認識しています。
先ほども述べましたが、平成14年9月に採石作業は終了する予定でありますが、緑化作業はその後にも残ることになることから、覚書締結時に市と業者により協議して決定された採石法の認可申請に添付されています植栽工の定規図によりまして、三重県からも業者に対して指導されているところであります。市としましては、今後、採石作業が進んでいく中で、これまでに実施してきた緑化の修正も含め、採石作業終了後の早期に緑化作業が完了するよう強力に指導してまいりたいと考えております。
次に、2点目の市の指導性の件ですが、菅島採石場の自然景観を回復するためには、本市の契約地のみならず、採石場跡地を含めた全域の緑化修復が必要であることはもちろんのことであります。しかし、この地は地形的にも地質的にも修復の困難な土地であることは議員もご承知のことと思います。修復については、人の手によって可能なところと自然にゆだねるところもあると考えております。そして、その修復の完了を実現させるためには、採石法の監督官庁であります三重県の指導も得ながら菅島採石場の全域の緑化計画を検討して、採石業者である鶴田石材の協力と、菅島町内会、個人の土地所有者に修復に対するご理解とご協力を求め、でき得る限り努力をしてまいりたいと考えておりますので、よろしくご理解のほどをお願い申し上げます。
◆12番(戸上幸子君) 2回目の質問を行います。
まず菅島採石の問題についてです。3点お聞きします。
1点目、採石終結宣言についてです。市長は14年9月30日で現契約は終了すると、しかしその後の新たな申し出については議会と相談して、地元とも相談して行うと、このように答弁されたわけです。私は、去年の7月からもう随分たっていますよね、ですからきっぱり終結宣言すべきではないかと、このようにお聞きしたわけです。昭和54年、58年に鶴田石材の原因で地すべりが起きて、修復するには1,260万立方メートルの岩石を除去しなければならないということになったわけです。そのためにこれまでずっと、21年もの歳月がかかると、そしてその21年という約束の年が、あと1年半後に迫っているわけです。専門家に聞きましたら、単に地すべりの跡地の保全工事だけだったら、二、三年でできるだろうと、要するに鶴田石材の採石能力、販売できる量が21年かかるからにすぎないと、こういうことなんです。一から十まで鶴田石材の都合で、はじき出された年月だということができると思います。その21年目、待ちに待った年が、1年半後だということなのに、なぜ市長は鶴田石材から続行を打診してきたとき、きっぱりと今やっている採石はのり面修復、終了と同時に終結だと、このように言われなかったのでしょうか。
14年9月30日以後は一切採石はさせないと、それがこれまでの議会、また市当局の一貫した精神だと、市民の方も旅館組合を初め、観光業者初め、我慢に我慢を重ねてきた。それなのに今さら何を言ってくるのかと、このように業者に対して門前払いを市長はしなかったのでしょうか。それが本当に私、不可解な点です。今の採石が保全対策ののり面修復である以上、その工事が終われば、当然終結だと宣言して当たり前なのではないでしょうか。議会と相談してということで市長は言われるわけですけれども、私たち議員の立場からしますと、ふだんは全く事細かに私たち議会に相談してもらっているとは到底思えない井村市長さんなのに、この菅島の問題だけは、議会に相談して、相談してと言われるわけです。議会に勉強してもらってとか、こういうことも言いました。げたを預けてみずから決断されない。私自身は議会だとか地元だとかそういうことじゃなくて、市長ご自身のお考えを伺っているわけなんです。議会に仮に相談するとしても、相談の仕方として、まず市長が自分はこうこうこういう判断をしている、しようと思っているが、議会はどうですかと、このように聞いて当たり前ですよね。全く自分の見解も表明せずに、ただ意見を意見をとこのように言われるだけ、これはちまたではげたを預けるということですし、さらに端的に言えば、責任回避、こういう姿勢だと言わざるを得ないと思います。
何度も紹介していますが、議会としては、議論の余地はなくて、昭和50年6月議会で谷本市長の答弁では、もう将来は考えておりません。53年3月議会では、全会一致で終結宣言。57年12月議会は、また原則的終結確認。先輩議員の皆さんがこの場で白熱した議論をやって、こういう結果が出ているわけです。そして60年からは保全が目的、地すべりののり面修復が目的ということで議員に説明してきたわけです。私もその1人ですが、それを信じて議会としてはオーケーをしてきたわけです。私たち今この19名の議員が、そういう先輩議員の伝統を破る道理があるはずがないと、私思うんです。そういう先輩の議員に私達新人議員が1年や2年の議員が、1期2期の議員が、泥を塗るはずがないと思います。市長、終結宣言をするのか、しないのか、もうこの時点で、市長選挙も目前ですし、はっきりお答えください。こういう状態のまま市長選挙に突入する、そういうことは本当に責任回避だと思います。もう一度明確な答弁を求めます。
次に、菅島採石の第2点目です。平成12年度町内会契約変更への市長の同意について、伺いました。市長は環境と自然を守る条例の範囲内で判断してオーケーだと、こういう結論を出したと、このようにおっしゃいました。市長、本当に簡単にそう言われたわけですが、これは私本当に重大な事だと思うんです。自然環境への影響のみならず、市民の生命、財産にかかわることです。それにふさわしく十分な吟味をした形跡がありません。それでこの質問をしているわけなんです。
この変更というのは、どういう内容かといいますと、認可された申請書を見ると、三つの大変更がされております。第1に岩石の採取量です。1,661万5,170トンから2,824万3,526トンへ、実に1,162万トンもふやす。ほぼ倍にする。2つ目には超過密危険水域の鳥羽湾に新たに5,000トンの運搬船を6隻も就航させる。3つ目に、現場の監督体制はそのままで、過去4年分の採石量を1年でとるすさまじい労働強化を図る。この3つです。申請後、なぜわずか2年足らずでこの変更したのかといえば、その目的は中空の埋め立てです。ですから採石と運搬が去年5月から、来年5月までの2年間に集中しております。去年からことしの5月までの1年間に、実に1,096万トン、当初計画の3倍です。
こうした結果、二つの異常事態が起きました。一つはこれまでも議論されておりますが、市営定期船や一般観光船、漁船への影響です。運搬船は5,000トンのバージ船を新たに6隻就航させ、朝6時から夜の11時半まで1日12回行き来する。すなわち1時間27分ごとに1隻、このほか300トンから2,000トンの運搬船も15隻就航させます。合わせれば平均でも25分間隔、平均で25分ですから、錯綜する時間帯は数分間隔になると思われます。鶴田石材の土運搬船サイクルタイム表があります。5,000トン船が30分以内に鳥羽沖ですれ違うのが12時からと、午後2時半からと、午後4時過ぎからの3回あります。いずれの時間帯も定期船とすれ違います。特に問題なのは、午後4時台です。この時間帯は答志、菅島、神島、桃取航路のいずれの定期船ともすれ違います。今でも定期船の乗組員は人命を預かり、事故防止のため神経をすり減らしております。その上にまた余計な神経を使わせています。
そもそもこの海域はどんな状態なのか、平成11年度版の「鳥羽市の漁業」でも市はみずからこう説明しています。湾口は無数の天然礁に恵まれ300隻を越す遊漁船と漁船が集中して操業するとともに、大型船の航路に設定され、漁船と貨物船等の過密する海域となっており、非常に危険な海域であります。このように書いております。鶴田石材が、5,000トン船6隻を投入する以前でも、市は非常に危険な海域と認定をしていたわけです。ハワイ沖ではありませんが、漁船と遊覧船、貨物船だけでも危険な上にマリンタウンの工事が加わり、さらに今度は巨大な運搬船が25分間隔で走る。市長はこの危険性をどう分析したのですか。大丈夫だと判断したからこそ同意したわけですが、その安全性を保証した客観的な根拠は何なのか。お答えください。
特に市営定期船とバージ船の錯綜危険時間帯をどのようにシミュレーションされたのか、具体的にお答えください。また市政の責任者として、もし運搬船が事故を起こした場合に備え、何らかの協定書を結んで当然ですが、採石業者にその旨を申し入れましたか。申し入れたのか、申し入れなかったのか。申し入れたのなら、業者はどう回答したのか、申し入れなかったのなら、なぜ必要がないと判断されたのか、お答えをいただきたいと思います。
そして異常事態の第2の問題は、採取場の現場監督管理体制です。従来の3倍の採掘をするため、鶴田石材は資料によりますと、クローラードリル、大型削岩機を1台から3台へ、パワーシャベルを6台から11台へ、ブルドーザーを3台から7台へふやした。すなわち2倍から3倍の機械力増強を図った。そして機械力大増強と同時に、最終作業時間も大幅に拡大しました。それまでは午前7時半開始で午後4時15分終了の8時間45分でした。それが午前7時開始、午後7時終了までの12時間体制になったわけです。ところが監督時間は8時間で変わりません。これまでは8時間45分のうち8時間が監督時間、ほとんどフルタイム、監視の目が行き届いています。ところが変更後は12時間のうち4時間、3分の1は現場監督しない。操業時間を3時間15分ふやして、採取量は317万トンから1,095万トンへ3倍もふやす。労働密度を一挙に倍加しても、管理体制はそのままです。
先日も尾鷲の採石現場で落石事故が発生し、2人が死亡しました。またきょうお昼のニュースでは10時過ぎに、岡山県の総社市という所で、採石現場で事故が起こり、3人が行方不明ということが伝えられております。菅島採石現場では社員、下請合わせて63人の鳥羽市民が働いています。市長は差し支えなしと同意されたわけですが、安全面でも問題なしとされた結果だと思いますが、なぜ安全だと断定できたのか、事は人命にかかわることですので、その理由を明確にお答えいただきたいと思います。
次に3点目の、原状回復についてです。採石終了後緑化に着手すると、こういうことを言われたわけで、これは市長、大問題だと思うんです。これまでも議会で議論をされているところですが、市長の認識というのは本当に問題だと思います。私の質問に対しまして、原状回復に極力努力すると言われたのに、その根本の認識は、結局は緑化の回復と、そういうことなわけです。その緑化の回復ということの中身なんですが、牧草やキョウチクトウがこれまで植えられておりますが、それが市長の言う緑化の概念なのか。議会での答弁ですので、これまでは市長、緑化と言われていたのが、原状回復といろいろ議論した中でそう言われたわけですから、自分がされた答弁についてはきちっと責任を果たしていただきたいと思うんです。先ほど市長は山本議員に対して、言葉がどうのこうのって言われましたけれども、私たち議員からしても一生懸命ここで質問をしているわけですから、そのときの市長の答弁というのは、とても重みがあるわけなんです。ですから市長が原状回復という方向を打ち出したのであれば、それを貫いていただかないと、この議会での議論は一体どういうことかということになるわけなんです。市長が原状回復ということで言うたわけですから、それに基づいて当然業者への指導や担当課への指示をしなければなりません。そのことについて担当課への指示、業者に対しての指導、どうされたのか、はっきりお答えいただきたいと思います。議会での答弁ですし、議事録にもきちんと原状回復というのは、残っておりますので、お答えいただきたいと思います。
それと町内会、個人土地への指導性ですけれども、私は市長として二つの責任があると思うんです。採石法33条に基づき、県の認可に対して市長の同意が必要であるということ。そして町内会の契約であっても、市長として土地使用同意書を出しているということです。ですから市長が考えている以上に、以上といいますか、レベルを超えたところで責任があると、こう思うわけです。市長の同意がなければ、県は採石許可を出せないわけです。そういう権限を市長は持っています。町内会とそれぞれ個人が、鶴田石材との間で緑化計画を持つと、市長もそれにかかわるというような答弁がありましたが、もう少し具体的なところで、市長の町内会、個人土地への指導性について、あと1年半後ですので、お聞かせいただきたいと思います。
これが菅島採石についての2回目の質問です。3点お聞きしましたので、きちっとご答弁をいただくようお願いしておきます。
◎市長(井村均君) 戸上議員の再度の質問にお答えをいたします。
まず菅島問題の件でありますが、14年の9月には現在のものは終了をいたします。新たな部分については今後とも協議をしていきます。
それから運搬船の問題でありますが、運搬船の安全性の件でありますが、この件につきましては漁協代表から成る狭水道専門部会で協議してきたもので、海上保安部にも申し入れてきましたが、法律上規制はできないとのことであります。しかしながら、石材会社には安全運航に十分注意するようお願いをしたところであります。また運搬船の運航は、関係漁協及び定期船課に伊勢湾防災及び中空国際空港事務所より、船の大きさ、通過時間等を毎日ファクスにより連絡を受け、安全を期していますし、出入港の際には監視船をつけております。
それから3点目の現場監督の件でありますが、現場の安全体制を確認して、もう少しきちっと対応をするように県に申し入れをしたいと思います。
4点目の原状回復、緑化の件でありますが、鳥羽市民の環境と自然を守る条例に基づく開発工事届け出の際に、市の関係各課に意見に対して、意見の回答、制約を出させ、風景法のため採取跡地は順次植栽や種子吹きつけを実施し、緑化に努めるということから、去る2月13日に県、市関係課で現場にも出向き、回復緑化状況や採取区域の確認をさせてきたところでございます。また採取実施状況につきましては、毎年3月末に施工状況の報告をさせ、指導に当たっているところでございます。
続いて、申請の問題でありますが、この修復の完了を実現させるためには、採石法の監督官庁であります三重県の指導も得ながら、菅島採石場の全域の緑化計画を検討して、採石業者である鶴田石材の協力と、菅島町内会、個人の土地所有者に修復に対する理解と協力を求め、できる限り努力をさせてまいりたいと思っております。
◆12番(戸上幸子君) 時間も迫っておりますので、なるべく簡潔に行いたいと思います。
3回目の質問です。
まず第1に、菅島採石問題です。市長は、今後とも協議していくという、こういう答弁にとどまりました。終結宣言されるかと思ったわけですが、これまでどおりでした。そこで、がらっと質問を変えたいと思います。今言えないというのなら、市長はいつ言われるのか、協議した結論をいつ出すのかということです。まず現契約の終了時に言うのか、それともそれ以前の適切と思う時期に言うのかどちらか、それともそもそも言うつもりがないのかということです。まず第1点として、菅島採石は契約終了後さらに採石させる可能性があると踏んでいるのか。2点目に市長としてそこまで踏み込まないと、回避しているのですか。3点目に自分で決断できないのですか。一体市長はどれに当たるのか、例まで挙げましたので、市長の見解を市長選挙を前にはっきりとこの場でお聞きしたいと思います。3問目の答弁ではぜひきちっとお答えいただくようよろしくお願いします。この市長の終結宣言をみんなかたずをのんで、見守っているわけです。議会もそうですし、市民もそうです。そのことの重みをきちんと肝に銘じて、最後ご答弁いただきたいと思います。
2点目の変更申請についてです。市長いろいろ答えられましたが、私には弁解としてしか聞こえませんでした。先ほどの控室でも、運搬船をめぐっていろいろな危険な状況、本当に心配するような状況があるということも、多くの議員からご指摘いただいたところです。市担当課が志摩建設部長へ、市長への意見を求める文書、これを受け取りましたのは、平成11年の2月25日でした。2月ですから当然28日までしかなかったわけです。11年ですから。市長が差し支えなしと回答したのが、文書を見ますと3月3日です。この年は25日が木曜ですので、受けた翌日からすぐ調査を開始したとしても、27、28は土、日ですから、26日、3月1日、2日と正味3日しかありません。3日で差し支えないという結論を出しているわけです。そのために今いろいろな問題が発生してきているわけなんだと、私は思います。この3日間の間に鶴田石材からの綿密な聞き取りも要ります。現場確認も要ります。運搬船のサイクル表の検討も要ります。関係漁協からの意見聴取や遊覧船組合への事情説明、こういったことも要ります。特に先ほども聞きましたが、明確な答弁がありませんでしたが、市営定期船との運航ダイヤのすり合わせ、これは本当に綿密な検討が要ったはずです。特にここ2回も事故が起きているわけですから、なおさらだと思います。船長の意見も聞かなければならなかったはずです。担当課が、それらをまとめて分析する、課としての意見をまとめる、そして市に上げる、市長から諮問を受けてさらにまた吟味する、こういう時間が要るわけです。これまでの市の行政の仕事ぶりからすれば、優に1カ月は要るのではないかというほどの仕事の内容になると思います。本当に安全を守っていくためには。また十分な時間もかけなければできないですよね。環境と水産、市民に影響なしと、こういう確信をもってこそ、市長の決断が導き出されると思うわけですが、どう考えてもこうした内容を3日で済ませるはずがないのではありませんか。これほどの業務と点検確認作業が、なぜ3日で可能だったのか。どういうふうに検討されたのか。各担当する課ですね、観光課や水産漁港課、保健環境課、定期船課、それぞれどういう検討をして市長のところに上がってきて、市長はオーケーと言われたのか、これご答弁いただきたいと思います。
次に3点目です。原状回復の問題です。市長の答弁は、答弁のたびにあいまいになるんですね。結局は市長は前回の議会で、私に答弁された原状回復、これはもう取り消すと、この場で取り消しますと、そういうことなんでしょうか。それについての答弁を、私きちっといただきたいと思います。議場での答弁ですし、図書館の議事録などを読んだ市民が、あ、市長はこういう思いなんだなと勘違いされることもありますので、きちっと市長が原状回復に努力するという答弁を取り消すのかどうか、お聞きしたいと思います。前の議会でも言いましたが、採石法では原状回復がうたわれているわけなんです。原状回復をするか、できない場合は補償をするか、どちらかです。ですから市長の答弁は自己矛盾に陥っているわけですけれども、一体どちらなんでしょうか。原状回復か、それか補償させるのか、どちらかです。お答えいただきたいと思います。
菅島砕石懸案事項解決と今後の環境保全
2001年(平成13年)6月議会
12番(戸上幸子君)菅島採石終結の懸案事項解決策と今後の景観と環境保全についての市長の基本見解をお尋ねいたします。
6月5日から昨日11日まで、全国海洋環境保全週間でした。キャッチフレーズは「未来に残そう青い海」です。この鳥羽の自然で未来に残さなければならないものは、青い海とともに、すばらしい景観です。鳥羽がこれからも観光を柱にしていく以上、自然破壊、景観破壊はピリオドを打たなければなりません。昨日の同僚議員への答弁で、市長は菅島採石は終結させ自然修復を行う時期だとおっしゃいましたが、鶴田石材からの1,050万立方メートルの申し入れに対して拒否もまだ通告していないわけで、それならいつするのか、その時期を市長、明確に答弁していただきたいと思います。
昨日の記者会見で、議会、市民、町内会、鶴田石材と調整していくと報道されていますが、終結を打ち出した以上、それに伴う問題にも市長としての方向性を当然持ったはずです。なお、残されている諸問題についてどう対処をなさるのか、5点にわたってお聞きいたします。
まず、菅島採石市契約分、いわゆる大山は終結しても、町内会と個人契約分、いわゆる東山が続行されれば全島の緑化回復はできません。全島の終結を市長はどう展望しどのようにリーダーシップを発揮するおつもりですか。市長は昨日の答弁で市有地管理者として採石行為を終了させ、自然修復を図る時期とおっしゃいましたが、これはどこを指しているのですか。東山も含んでいるのですか。イエス、ノーをはっきりとお答えいただきたいと思います。
第2に、原状回復緑化と、雇用確保を採石会社にどう保証させるのか。法的縛りは何ですか。市は採石法に基づく採石権の設定をしなかったため、補償権、担保権を放棄しています。この状態の中で、採石会社の善意に頼るような不安定なものではなく、しっかりとした法的拘束力を持った事後処理をどう図って市有財産、市民の財産に対する責任を果たすお考えですか。
第3に、採石会社は億単位の莫大な利益を計上し、菅島町内会も採石法による県への届け出文書記載金額だけでも、毎年4,885万円、また鳥羽市は年間2,604万円の採石収入を得ています。言うまでもなくこれらは環境破壊の対価として得たもので、いわば被害補てんの代償です。そうであるならば、市と町内会、採石会社が応分の負担をして環境基金を創設し、環境対策に活用すべきではありませんか。その音頭を市が率先してとるべきではありませんか。
第4に、菅島採石の終結に踏み切られた市長は、その甚大な被害を百も承知のはずです。ところが何と、ミラストン株式会社の石鏡事業に同意をなさいました。なぜ同意をしたのですか。業者の環境アセスによれば、当該地域には大事な動植物の存在が確認されております。また、海への影響評価が欠落していると報道もされております。そんな重大問題があるのに同意した、その判断理由は何ですか。明確にお答えください。
最後に、鳥羽市民の自然と環境を守る条例が存在しても、旅館組合を初め各界が批判した採石は継続されました。環境保全審議会も一度も会議を開かず、まったく機能しませんでした。同条例を改正するかまたは強力な鳥羽市景観保全条例を制定して、市の景観を抜本的に守るべき段階に来ているのではありませんか。市長は現状でいいと判断しているのか、それとも何らかの規制強化が必要と思われるのか、ご見解をお聞かせください。
◎市長(井村均君) 菅島採石場の懸案解決と今後の景観保全について、市長の見解をというご質問でございますが、まず1点目につきましては、3月議会において戸上議員のご質問に対し、採石事業終結に向けての問題や取り組みについては、終結するかどうかの結論が出てからの検討課題であり、緑化修復の完了を実現させるためには、採石法の監督官庁である三重県等の指導も得ながら、菅島採石場の全域の緑化計画を検討して、採石業者である鶴田石材の協力と菅島町内会、個人の土地所有者に修復に対するご理解とご協力を求め、できる限り努力してまいりたいとご答弁してきました。
議員もご承知のとおり、菅島採石場内には現在採石中の箇所である市有地、大山地区でありますが、市有地であるが地元町内会が入会権を行使している土地、東山地区、それに加えて作業用土地として使用している個人所有地が存在しています。これまでのご質問により、戸上議員がお認めになっておられる、市有地であるが菅島町内会が入会権を持ち、業者との契約により採石が実施されています菅島町429の1番地の東山地区における採石が続く限り、市の契約部分が終了しても菅島における採石の終了はありません。終結に向けて検討する場合は、鳥羽市、菅島町内会、個人の土地所有者が合意のもと、解決策を見出していかなければなりません。今後は、これまでお答えしていますとおり、菅島採石場全域の緑化修復の完了を目標に取り組んでまいりたいと考えております。
次に、2点目の原状回復緑化、雇用確保を採石業者にどう補償させるのか、法的縛りは何かについてでございますが、まず緑化の修復、すなわち採石法等でいう回復緑化につきましては、自然公園法、採石法、森林法などの許可に係る法的縛りがあり、本市との覚書及び売買契約書は商法上の法的縛りがあります。このことから、環境庁や三重県とともに強く指導をしてまいりたいと考えております。また、雇用の確保については、平成8年2月26日の市との契約により、採石終了時期を平成14年9月30日としてきており、緑化の修復期間を加えても、それ以降一、二年後には事業終了をめどとしていたはずであります。このことから、法的な縛りは何もありませんが、採石業者においては何らかの責任ある検討をされていると考えていますので、地元従業員等の生活確保を図る上からも、その努力について要請してまいりたいと考えております。
次に3点目の、環境基金を創設し活用すべきではないかというご質問ですが、新たな事業をこれから展開していくことになれば、このことは考えなければならない方策でございますが、現在の採石については昭和60年から始まり、市が跡地利用を図る上からものり面修復の必要があり、こののり面修復工事を市が実施すれば多額の費用を要することから、資源の有効利用を兼ねて業者に実施させてきたところであり、事業が終了間近になってきており、今後の緑化修復については業者との信頼関係により実施させるものとし、基金の創設は考えておりません。
次に4点目のミラストン株式会社の石鏡事業に同意した判断理由でありますが、議員ご承知のとおり、去る6月4日三重県は森林法、採石法、農地法のいずれも許可を出しました。鳥羽市といたしましては、申請時には自然や環境に及ぼす影響が懸念されていましたが、以後環境省や県の指導もあり、開発業者は事業規模の縮小、環境影響調査による環境保護、緑化対策などの方向性が示されたことから、自然公園法に基づく届け出も環境省が受理しました。また、地元町内会、漁業協同組合、地権者の全面同意などがあり石鏡町の総意であると考えまして、支障なしの意見書を提出いたしました。
次に5点目の、鳥羽市民の環境と自然を守る条例の改正または景観保全条例の制定の考えはないかとのことでありますが、本市の自然環境の保全については、一定規模以上の開発行為の届け出において、自然公園法などの法令や鳥羽市民の環境と自然を守る条例を遵守するよう指導しております。この条例については、環境と自然を守るための基本的な事項を定め昭和48年10月に制定し、これまでも同規則、要綱に基づき、開発に伴う一定割合の緑地が確保され、条例の目的が達せられているものと考えていますので、今後もこの条例の範囲の中で対応していきたいと思っております。
なお、現在採石を行っている区域や予定されている区域を特定して土地利用上の制約を設けることは困難であると思っております。しかし戸上議員のご指摘のとおり、私は景観保全、形成のあり方については、市民と行政が共通の価値観を持つことが必要であると存じております。
12番(戸上幸子君)3点指摘をしたいと思います。市長の再答弁を求めます。
まず第1点は、町内会は続行契約を求めていますが、あくまでも地権者である市長の同意が必要になります。ですから、先ほどのようなあいまいな答弁ではなくて、今からもうこれ以上同意はしないと、こう町内会にも採石会社にも、断固たる姿勢を通告しておくということが、今とても大切なときだと思いますが、市長いかがでしょか。市民が求めている市長のリーダーシップというのは、あくまで全島の完全終結、緑化回復です。市の契約分を終了してもそれは第一歩にすぎないわけです。町内会と個人が採石続行を認める限り、景観はどんどん削り取られていくばかりです。
第2点目は、法的縛りの問題です。採石会社は私企業です。菅島採石が不可能になって会社を閉鎖する。万が一倒産することもあるかもしれない。そうした事態まで想定して、仮にどんなことが起きても市民の財産は守る、景観は復元させる、確固たる保証はどうするのか、こういうことをお聞きしたわけです。市長は昨日もそうですが、緑化委員会、菅島町内会、市民、そして市、鶴田石材、これを入れた緑化委員会をつくるということですけれども、これはよほどしっかりとしなければならないと。この復元をさせる確固たる保証を市長としてどう考えていらっしゃるのか。昨日の終結宣言を受けて、市長がどう考えていらっしゃるのか、再度お聞きしたいと思います。
3点目に、景観条例制定の問題です。市長は、現状で間に合ったと、はっきり言うと、こういうお答えでした。私は、行政でも一個人でもそうですが、いろんな問題が起きたときに、そこから教訓を引き出して今後に生かしていくと、これが大切だと思うんです。ましてや、市は市民の財産を預かっているわけですから、菅島の今回の問題をやはり教訓にして、市として観光地としての景観、自然を守っていく、そのためにこの教訓を生かしていくということが大切だと思います。
現在の条例でよかったとおっしゃいますけれども、ではどうしてその旅館事業組合などや多くの市民から批判が起きたのかという問題があります。何の歯どめにもならなかったと。ですから、そうした安易な姿勢がミラストン問題でも起きたわけです。市長は、市民と行政が自然景観について同じ価値観を持っていくということがとても大切だと思っていると、こうおっしゃいました。それであるなら、どうして環境保全審議会を一度も開かなかったのか。菅島の問題でもそうですし、今回のミラストンの石鏡問題でも一度も環境保全審議会を開いていない。どうして市民にどうですかと聞かないんですか。市民の知恵をかりようとしないんですか。環境保全審議会にはあの立派な識見を持った方がいらっしゃいます。大いに力をかりればいいと私は思うんです。なぜ審議会も開かずに、市民と行政が同じ価値観を持つことが大切だと思っていると、このようにおっしゃるんでしょうか。事実が違っているじゃないですか。
市長は年頭の記者会見でも、地方分権の時代、自己決定の時代だと、こうおっしゃっているわけですね。鳥羽市民の審議会を開いて、自分たちとしてどうなのか、こういう姿勢を打ち出すということが、今こそ求められているのではありませんか。いかがですか、市長。
◎市長(井村均君)お答えをいたします。
1点目の直ちに地元へ通告をとのことですが、先ほどお答えしたとおり、各関係者とできるだけ早期に解決策を見出していきたいと考えております。
2点目につきましても、昨日中村議員にお答えしたとおり、菅島町内会、鶴田石材と協議をして緑化計画を作成してまいりたいと考えております。
3点目の環境保全審議会の件につきましては、条例の範囲の中で対応してきたものであります。
以上、答弁といたします。
12番(戸上幸子君) 一つ問題点を指摘したいと思うんですが、先ほど市長は環境保全審議会の問題で、この条例の範囲の中での対応を考えた。そしてその結果保全審議会を開かなかった、諮問もしなかったと、こういう答弁がありました。しかしこの条例には、鳥羽市民の自然と景観を守ることについて重大な事態が発生したときには、この審議会を開く、そして市長も諮問することができると、このように書かれております。今回の菅島採石の問題もそうですが、ミラストンの石鏡土砂採取事業、これについても十分これに該当する開発計画だと思いますが、市長の認識は違うのでしょうか。お答えいただきたいと思います。
この菅島問題は、同僚議員とともに今回私も3回目で取り上げました。先ほどの市長の答弁の中で、昨日までの答弁より一歩踏み込まれて、全域の緑化完了を目指すと、こういう答弁がありました。市民もそれを望んでいるわけで、今後そのための努力を期待しておきたいと思います。
砕石終結懇話会の役割は何か
2001年(平成13年)9月議会
◆12番(戸上幸子君) 2点について質疑をいたします。
まず第1点です。議案第68号、平成13年度鳥羽市一般会計補正予算(第2号)、款2総務費、項1総務管理費、目5財産管理費、節8報償費の菅島採石問題を考える懇話会委員報償についてお聞きします。
市長は6月議会での同僚議員への答弁で、採石行為を終了させ自然景観回復、修復工事を推進しなければならない時期に来ていると明言をされました。ところが今回の補正予算に菅島採石問題を考える懇話会費用を計上しました。市長自身が既に採石行為を終了させる時期が来ている、景観回復しなければならないとはっきり態度表明をしているのに、なぜ懇話会の提言が必要なのですか。市民の血税を使う以上、はっきりした目的がなければなりません。一体何のための懇話会か具体的にお聞きします。
@懇話会を立ち上げる理由は何ですか、その目的。
Aどんな内容で懇話してもらうのか。採石契約の存廃まで含むのですか、諮問する内容項目。
B委員の人選対象、何人でどういう分野からですか、以上お答えください。
12番(戸上幸子君) 菅島採石の懇話会についてです。先ほどの市長の答弁をなぞれば、採石問題について採石場の最終方針を決めるためとこのような答弁でした。私具体的に存廃も含めてなのかということについては、具体的な答弁がありませんでした。大変市民また議会にとっても重大な問題なんですが、もう少し明確な答弁を私は期待をしておりました。またそのための質疑であったわけですが、非常にあいまいな答弁であったかなと思います。そこでさらに聞きたいわけです。
まず2点に絞ってお聞きします。
まず懇話会の目的、理由、内容についてです。市長自身が6月に議会答弁しました採石行為を終了させる時期に来ているとの見解は、変わったのか変わらないのか。変わらないのであるなら、なぜわざわざ懇話会から提言をしてもらう必要があるのかということですね。もしも懇話会で採石続行との提言が出たら、提言を尊重するという答弁がありましたので、こういう答弁をした以上、6月議会との答弁の矛盾をどうするのか、ひっくり返すのか。その点明確にお答えいただきたいと思います。
今議会での山本泰秋議員への一般質問への答弁で、この懇話会の提言を尊重すると述べたわけです。採石行為契約の存廃は、財産管理者である市長と諾否権のある議会に全権があります。懇話会には存廃については何の権限もないわけです。権限のない懇話会の提言を尊重するというのは、どういう法的根拠を持つのか。例えば先ほどの答弁で緑化だとか跡地利用だとか、そういうことで懇話してもらうというのだったら理解いたします。しかし一番初めに答えられた採石場の最終方針を決めるということを言われましたので、この点についてきちっとした答弁をいただきたいと思います。ここをうやむやにすることはできないと思うんですね。
市長は広く市民の意見を聞きたいということで、この懇話会の設置をするということが新聞等で報じられておりますが、先ほども申しましたように採石契約の存廃にかかわる権限は市長と議会だけにあるわけです。だからこそ市長はこれまで再々議会と相談して、議会と相談して、こう繰り返しおっしゃってきたわけですね。それで市長当選後の4月16日の記者会見、これ各紙が報道いたしました。選挙で市内を回ったと。多くの市民から中止せよ、終結せよという声を聞いた。市議会と相談して結論を出したい。こうはっきり記者会見でおっしゃっているわけですね。これを議員も市民も見ております。
そして議会はこの間ずっと現地視察も行いまして、また勉強もしまして、議会でも本当に勉強をしながらたびたび複数の議員が取り上げてきました。この中でほとんどの圧倒的多数の質問が、もう採石終了の時期に来ている、こういう立場からの質問であったわけです。こうした市長のこれまでの姿勢と、今回の懇話会設置というのはどう整合性をとるおつもりなのか、その点について非常に大事な問題ですのでお答えをいただきたいと思います。
次に、2点目ですが、委員の人選についてです。先ほど委員の人選10名ということで、環境に詳しい方2名、市民代表として観光協会や商工会議所、各団体ですね、それの代表1名、そして三重県代表、市議代表1名、そして菅島町内会代表ということで10名ですね。市民の意見を聞きたいというのであれば、委員の人選を一般公募するということも私は大事なことではないかと思うんですね。
市民の中には本当に菅島採石問題をよく調査分析している、そういう見識をお持ちの方もいらっしゃいます。そういった人材に委員になってもらうことこそ大事だと思うんですね。委員に任命されてそれから勉強するということではなくて、既にそうした見識をお持ちの方いらっしゃると思います。そうした面で委員の一般公募をどう考えてみえるのか。
また、これほど市民の関心が高い採石問題ですので、これを検討する懇話会は当然公開すべきではないかと思うわけです。また、市長はこれまで懇話会などの公開は会で審議して決めていただくとも答弁をしていらっしゃいます。これまで市の審議会や委員会、懇話会で審議して、市民への公開を決めたものというのは、情報公開の懇話会以外にはないわけです。総合計画や定期船もすべてことごとく却下をしてきましたので、表向きは、体面上は会で公開しないと決めていますけども、やっぱりそこには市長自身の姿勢が大きく反映しているのではないかと思います。
市長みずからが、市民への公開が原則だとこういうふうにすべきだと思いますが、この懇話会で緑化の問題などを議論するのであれば、この懇話会からそうするべきではないかと思いますが、その点についての答弁も求めたいと思います。
12番(戸上幸子君) まず菅島採石問題についてです。市長からは6月議会での採石行為を終了させるという時期に来ている、この答弁は変わっていないと、こういう答弁がありましたので、この点確認をしておきたいと思います。
東山の採石終了については平成14年9月、そして大山については15年4月で終結の時期が来ているわけです。この委員の中には菅島町内会の代表も入っているわけです。町内会は既に採石終結の反対を訴えて、議会にも議長のところに要請をしてきております。これは私ども議員も周知の事実です。こうしたことを踏まえるのであれば、先ほどの市長の答弁は変わらないということですが、懇話会が統一した提言を出せるのかどうか、その点について私は心配をするわけです。
ですから、先ほど市長は6月議会答弁変わっていないということでしたが、その点をよほどきっちり踏まえた上での議論をしないと、あいまいなままになりますと、一部の新聞報道を見ますと賛成、反対双方の委員をというふうなことも私読みましたので、町内会の例えば入会地は続行とかですね、市の市有地は終結といった両論併記の玉虫色になるようなことになってはいけないわけで、市長はその点、菅島全島の終結の時期ということを再度明らかにされたわけですが、心配ですのでもう一度聞きたいと思うわけですが、もう一度確認をさせていただきます。
懇話会答申と緑化復元問題
2002年(平成14年)3月議会
◆12番(戸上幸子君)菅島採石問題についてお聞きします。
去る2月19日、菅島採石を考える懇話会の提言が市長にありました。もとより懇話会は市長の私的諮問機関ですが、菅島採石問題は議会でもたびたび議論され、市民の関心と注目が極めて高い問題です。それは、当事者である菅島町内会、石材会社にとどまらず、鳥羽市全体の景観の問題、自然環境の問題、観光業を初めとする産業と市民生活そのものにかかわる重大問題だからです。
そこで、市長に3点、提言の趣旨、現在の課題、最終判断の議会報告時期についてお聞きいたします。
まず、懇話会が多数意見として提言した、新たな採石否定、緑化協議会の設置、緑化基金の業者設立、跡地利用研究会の設置について市民の大多数は合意できる提言でしたが、市長ご自身はどう受けとめられましたか、お聞かせください。
次に、現在の課題について、3点伺います。
第1に、契約期限厳守の問題です。提言どおり、新たな採石を認めない場合、ことしの9月30日で429の67番地にかかわる採石行為はすべて終止符を打つことになります。あと半年余りです。市長は、平成12年12月議会での中村欣一郎議員の工期のおくれにかかわる質問に対し、14年9月30日までに採石を完了するよう、監理監督を強化してまいりたいと答弁しました。鶴田石材は過去にも、昭和48年にも契約量を取れなかったと、2カ年も延長。51年にも岸壁処理が残っているとして1年延長した、いわば契約条項をほごにしてきた会社です。1年3カ月前に、1年半もおくれていた採石は、9月30日にきちんと完了することに間違いはありませんか、お答えください。
第2に、のり面修復の検査問題です。市は、現在の採石行為が地すべり補修のためののり面修復工事だと再三言明してきました。であるならば、当然、9月30日には地すべりにも、壁面落石にも万全の措置が施されて市に返還されるはずです。では、万全かどうかは、どういう検査基準に基づき、どういう機関で検査を実施することになっていますか。完了検査はいつから実施し、いつまでに完了する予定か、検査結果は当議会にも報告されるのですか、お答えください。
第3に、緑化問題です。
情報公開で請求して、菅島採石を考える懇話会の議事録をとりましたが、読んでみて驚きました。出席した鶴田石材の社長は「1、2、3工区が終了しつつありまして、あの状態では今の緑化をしてもうまくいかない、もう少し資源の活用をお願いしつつ、修正させていただければありがたいと、そのような観点から429の67番地をお願いしているところでございます」と述べています。つまり、採石は終了するが緑化は難しい。緑化できるようにするためには、新たな採石契約を認めてくれというものです。これは、のり面へ直ちに緑化するとうたった市と鶴田石材との採石契約、第6条に対する明白な違反ではありませんか。こんな虫のいい話があるでしょうか。
市は、鶴田石材発言の真偽を確かめ、契約どおり履行するよう厳重注意をしましたか、お答えください。
鶴田石材はまた、この5年間は赤字だと言っています。緑化資金は1億5000万円ほど準備しているが不足しているとも言っています。まことに心もとない話ですが、では、市は緑化にかかわる経費はどどれほど必要だと算定していますか。鶴田の経営がどんな状況になろうとも、必ず契約どおり緑化をなし遂げさせる、逃がさないという担保と縛りをどのように考えていますか、お答えください。
第4に、全島の採石終了と全島緑化についてです。
全島緑化がどうしても必要です。そのためには、菅島町内会の採石も終了しなければなりません。町内会が鶴田石材と契約している東山地域の採石は来年の4月16日までが県の許可です。懇話会での議論を見ても、町内会は入会権を断固として行使していくと、あくまでも採石続行の態度であり、入会権問題での法的決着なしには最終決着はかつかないと思いますが、市長はどのように判断していますか、お答えください。
最後に、市長が最終判断する時期の見通し、議会への報告をどのようにお考えかご答弁をいただきたいと思います。
四つの質問に対しましては、事前に細かく質問通告をしてありますので、ぜひともきちんとした答弁をいただきたいと思います。
◎市長(井村均君) 菅島採石終結問題の判断についてのうち、まず初めに、菅島採石問題を考える懇話会から提言を受けての私の判断でありますが、市民の財産を預かる市長といたしまして、市民の皆様方を代表したご意見としてとらえまして、提言された内容につきましては尊重してまいりたいと考えております。今後は、一日も早く自然な状態に緑化復元するため、緑化推進協議会等を設置し、綿密な緑化計画を作成する上で、必要最小限の採石はやむを得ないものと考えますが、採石業を目的とした採石は中止することとして、地元である菅島町内会や採石業者と協議しながら、諸問題の解決を図り、菅島採石場全域の緑化復元を推進しなければならないと考えております。
また、現在の課題として、大山地区で実施中の採石契約期限厳守の問題につきましては、戸上議員ご質問の内容にもありますので、今後ともいろいろと検討を進めてまいりたいと考えております。大山地区の現在の採石状況は第3工区の80メートルラインから50メートルラインに向けて23.5度にのり面成形をいたしながら採石を続けているところでございます。これまでのおくれを中部国際空港への土砂搬出に合わせ回復させるよう指導してまいったところでありますが、採石業者から平成14年1月分の採石採取進捗状況報告書が2月中旬に提出されましたので、検討した結果、前年同期より採石量が減少してきていることが判明しましたので、今後の採石計画等を提出するよう、採石業者に指示しているところであります。しかし、その回答内容によっては、契約期限内での終了は難しくなることも考えられますが、のり面の成形が確実に実施されるよう、強く指導してまいります。
次に、のり面修復の検査問題でありますが、検査基準につきましては、採石に係る各関係法令に基づく許認可申請による諸条件をもとに、自然公園法にあっては環境省の自然保護官が、採石法、森林法につきましては三重県の各担当者が検査をすることとなり、もちろん市及び地元菅島町内会も検査に立ち会うことになります。のり面成形が終了した後、緑化作業の完了には一、二年かかる予定でございますので、検査等はその後になりますことから、その時点で議会への報告をいたしてまいりたいと考えております。
次に、緑化問題のうち、第4回懇話会の席上での鶴田社長発言の真偽についてでありますが、後日、会社側との話し合いの中で、緑化基金の創設やこの発言の真偽についても確認はしたところでございます。それによりますと、社長が発言した趣旨は、現在の緑化については、これまで市や地元との協議の中で、自然公園法や採石法、森林法等の申請に基づき進めている緑化方法の途中経過であり、これまでの第2回、第3回の懇話会において委員の皆様から話が出ていた緑化の内容は、レベルの高い完成度を望まれた意見であったことから、この発言となってしまったとのことであります。しかし、戸上議員ご質問のとおりともとれる発言内容であったことから、発言内容については厳重に注意をいたしております。
また、緑化にかかる市としての算定額については、大山地区についてのみ、これまでに算定しております試算額は約3億円ぐらいと見込んでいますが、この金額は全部の緑化工事を外注した場合の概算額でありまして、作業員等については社内の従業員を使用できるところは、これまでも活用してきていることから、会社側が実施した場合は、この金額は減少することも考えられます。
次に、緑化への担保と縛りにつきましては、これまでも答弁させていただいておりますとおり、これまでの会社との信頼関係により実施されるものと確信しております。採石に係る各関係法令による縛りもございます。今後の緑化問題については、提言にありました緑化推進協議会等を設置し、協議を進める中で、これらも検討されるものでありますことから、この設置について、国・県等の関係機関へ現在働きかけているところでございまして、早急な設置に努めてまいります。
次に、全島の採石終了と全島緑化に当たっての入会権問題の件でございますが、さきの提言においては、附帯意見として入会権についても共有的入会権を主張する地元委員の意見と他の意見からの反対意見が併記されております。戸上議員が言われる法律論で決着させることは長い期間を要し、多大な費用がかかりますことから、地元町内会と協議を進め、懇話会の提言を尊重し、綿密な緑化計画による必要最小限の採石をさせながら、菅島採石場全域の緑化に努めてまいりたいと考えております。
最後に、私が最終判断をする時期と議会への報告の見通しについては、諸問題の解決に向け、現在、菅島町内会や業者との協議をしているところでございまして、緑化推進協議会等を設置し、5月ごろを目標に一定の方向を示してまいりますので、ご理解をお願いいたします。
12番(戸上幸子君) まず、新たな採石は認めない、新たな採石は拒否、提言はそういう内容であったわけですけれども、そういう立場だということを確認したいと思います。
二つ目に、ことしの9月30日までの採石の終了期限が守られない可能性が出てきているということで、市長からも厳重注意したという答弁がありました。では、そういう、約束を守らない、市長みずから厳重注意しなければならない状況に対してどんなペナルティを業者に課すのか、その点について、市長のお考えを伺いたいと思います。
三つ目は緑化の問題です。先ほど、緑化の経費算定、3億円という答弁をいただきました。しかし、懇話会では鶴田石材は1億5,000万円を基金として持っているということでした。半額なわけですね。自分とこの業者を使うこともできる、それだったら安く上がるというようなことでしたけれども、それにしてもわずかな額だと思います。半分が担保されていないわけですけれども、この辺はどう考えているのか。市長は信頼関係だと答弁されましたが、そういう問題でもないと思います。どう考えてみえるのか、お聞きしたいと思います。
◎市長(井村均君)先ほど申しましたように提言を受けて、業者、町内会との調整の上で提言を尊重しながら、最少限度の採石もさせながら、緑化にきちっと取り組ませたいと考えております。
それから、約束を守らない業者へのペナルティーでありますが、強く指導いたしまして、今後の部分に生かされるというふうに考えております。
それから、資金の部分でありますが、私どもが考えておりますのは、3億円余りが要るのではないか、全島緑化いたしますと要るのではないか。ただ、確かに業者は1.5億円しか用意していないということを言ったようでありますが、その中でまた5億円の基金を積んでもいいような言い方も提案されておりましたが、いずれにいたしましても業者が初めに用意しております1.5億円、そしてその上に積ませて、きちっと全島緑化、植栽をしていくのが筋だと考えておりますことをつけ加えまして、2回目の答弁を終わらせていただきます。
12番(戸上幸子君) これは、鶴田石材が、やはり案の定、これまでもたびたび約束期限を守らなかったわけですけれども、やはりそういうことを許してしまったかと、本当に残念な思いですし、これは何としても守らせていきたいと思います。市長は、私がペナルティーをどう課すのかということに対して、強化指導をしていきたいというふうに答えましたけれども、そういう問題ではなくて、本当に業者に反省を迫る意味でもペナルティーを課すべきだと私は考えます。
最後に提案したいと思います。
懇話会でもレッドデータブックが取り上げられました。菅島には保護上重要な植物が12種類生育しております。鳥羽市にも鳥羽市民の環境と自然を守る条例があります。45条、保護樹木指定規定があります。ところが、市はこの12種類を指定しておりません。今からでも指定すべきではないのですか。
また、44条、緑の監視員の設置を決めています。環境の番人ですが、これも1人もいません。ボランティアを募り、活用すべきではないですか。この点につきましても、全国には先進事例があります。
栃木県の芳賀町には、採石監視員設置要綱があります。町長の指揮監督のもと、砂利及び採石の認可計画の遵守状況、違反行為の監視に当たっています。本市も、検討、研究する余地があるのではないですか。
また、64条ですけれども、環境保全審議会。これも現在、有名無実です。立ち上げるよう提案しましたが、いまだにそうした動きはありません。あちこちで自然破壊が見られる中で、これも、今こそ立ち上げるべきではないか。この点について、市長の答弁を求めたいと思います。
緑化の問題については、議員の皆さんも多くが思っていらっしゃると思うんですけれども、採石会社の緑化がいかに安易でいいかげんなものか、そういうことを身にしみて感じてきました。現地を見た人はだれでも思うと思います。キョウチクトウと牧草です。菅島生育の12種類など、何もありません。
懇話会に提出された専門家の岡 与一先生は、適地適作の推奨植物として3種類を挙げております。アサマツゲ、イブキジャコウソウ、クロマツです。しかも、その植樹の方法ですけれども、きちんと取り組めば簡単だと、そういうこともおっしゃられているわけです。
市長、この緑化の問題は、本当に業者に責任をきちんととらせるとともに、市民みんなでまた取り組んでいかなければならない問題だと思います、将来的には。その点で、市長のご決意を聞かせていただきたいと思います。
◎市長(井村均君) 菅島の問題についてであります。いろいろなご提言をいただきました。そういう希少種等も尊重しなければなりませんし、また緑化についての部分は岡 与一さんも私どもの市の文化財保護委員であるという立場でご提言をくれたわけでありますが、市民の4人のグループの方からいただいておるのも全く同じような提案であります。いろいろと提案していただくものを大事にして、実は、これまで業者も、大変、何といいましょうか、私ども行政側が強い立場できちっとした契約とか細部にわたる詰めが甘かった部分は確かにあろうかと思います。私としましては、きちっとしたものをすべきだと、今まで足りなかった部分については大変市民の皆さんにご迷惑をかけ、申しわけなかったこともあるという意味で反省しながら、新たな局面を打開したいということをお伝えいたしまして、答弁を終わります。
緑化検討委員会とは
2002年(平成14年)6月議会
12番(戸上幸子君)菅島採石場緑化検討委員会委員報償についてです。
第1点、委員はそれぞれ専門分野からすぐれた持ち主が選ばれていると思われますが、一体だれが人選をしたのですか。どこでリストをつくり、どこで検討を加え、最終決定はだれがしたのか。まず、人選の経過について明らかにしてください。その際、市民からの代表と市民からの一般公募について、どのような検討がされましたか。お答えをいただきたいと思います。
第2点、オブザーバーとして、菅島町内会と鶴田石材が出席をする。市長は一般質問でも両者の委員会参加について言及されました。市民注目の菅島採石場の緑化について検討をする以上、委員会の目的ほかを定めた内規があるはずです。ところが、議会には提出をされておりません。一体、この委員会にはどんな権限と役割が与えられるのですか。そのオブザーバーとはどんな立場のものですか。お答えください。
◆12番(戸上幸子君) 2回目の質疑を行います。
まず、第1点目の菅島採石の問題です。先ほど課長から答弁がありました。この問題につきましては、一般質問でも山本議員、質疑でも先ほどの寺本議員、そして私と3人の議員が質問に立っております。それだけ、議会としても本当にどう責任を果たしていくのかということで、大きな課題と受けとめているわけです。その辺のところを、担当課もしっかり受けとめていただきたいと思います。
先ほどの答弁を聞いておりますと、人選過程についてですけれども、これは懇話会の提言の趣旨に沿ったものだと、そして10名以内で外部には設けないと、緑化の実務を進めるというような説明がありました。しかし、その根本からして、私は問題があるというふうに考えております。
実は、昨夜も市長の諮問した「菅島採石問題を考える懇話会」の提言を読んでおりました。市長もごらんになったと思うんですけれども、この緑化復元についてこのように述べております。簡単に申しますと、採石場全域における植栽については、早急な緑化が必要であると。ここまで緑化復元がおくれた原因は、一義的には採石業者の責任だと。しかし、それとともに業者に対して長らく指導を怠ってきた行政にも責任があったと。このように、はっきり言っております。今後これをやっていくためには、綿密な緑化計画書を作成し、業者に確実に実施させるとともに、その結果についても客観的に評価をしていくことが必要であると。このように言っております。ですから、客観的に評価をしていくということが、今回のポイントであると私は考えます。
先ほどの答弁によりますと、人選の過程で市当局が、この客観的な評価をすべき市民の代表、そして市民の一般公募を全く考慮していないと、こういうことが明らかになったわけでありまして、この懇話会の提言というものを何を意図しているのかっていうことを、本当にきちっと酌み取っていただいていないと私は考えざるを得ません。
確かに、環境省の専門家や樹木の専門家ですか、そうした人も入りますが、あとは行政ばかりですよね。それに対して、採石会社や採石続行を強硬に主張している町内会をオブザーバーとして加えると。これではもう、まるで内々の顔ぶれということになるんではないですか。
議会が数年前からこの問題を取り上げまして契約不履行だと、こういう点を再三にわたって指摘してきました。その指摘するまでずっと続いてきた関係の面々が今回の緑化委員会の委員として座っているということですよね。
今議会の一般質問で、45万立方メートルも、まだ取り残しているっていうわけでしょう、最終期限のことしの9月までに。市長自身がペナルティーを課さなければいけないと、こう議会で表明しなければならないほどの重大事態を起こしているわけです。もちろん、契約条項で厳格にうたった「採石終了直後、直ちに緑化して市に返還する」と、これはもう約束ほごですよね。
緑化と島の復元を妨げてきたのは、懇話会も指摘してますように、採石会社と管理監督責任を怠ってきた行政自身なんですよ。これは、私もそうですし、議会もそうですし、懇話会でもそういう指摘を受けております。こういうメンバーで、どうしてまともな緑化計画ができるんでしょうか。今度こそ完全に緑化しなくてはならない委員会であるわけでしょ。その委員としての資格がそもそも行政の委員にあるのかと、私は思います。こういうメンバーを、これまでの経過からして信用しろといっても、それは無理があるんじゃないですか。そこをやっぱり市民は一番心配すると思います。
本当に委員の資格があるのは、被害をこうむってきた市民の代表と、採石緑化への関心を持ち何よりも緑化を願う市民の目線で判断できる公募委員であると、私は思います。人選に当たって、市の幹部の皆さんはそういう意識はなかったのか。全く何もそういうことは意識せずに、このメンバーを決めたのか。その点ですね、再度お答えをいただきたいと思います。
オブザーバーという、もう一つの問題ですけれども、先ほどの答弁はちょっと聞き取りにくかったわけですけれども、委員から意見を求められた場合に答えるというように、私は受けとめたですけれども、委員から質問があったときに、このオブザーバー参加してる採石会社と町内会が答えるということなんでしょうか。それか今回の懇話会のように、決定権はないけれども意見はどんどん言えると、そういうような位置づけなのか、ここは大切なところですので、きちんと答弁をいただきたいと思います。
もし、オブザーバーが意見を述べられるというのであれば、このオブザーバーは採石続行を主張しているわけですから、当然、この懇話会でも採石に反対している委員がいたわけですから、そうした委員を初め旅館組合や安楽島付近ですね、一番被害をこうむっている人たちにもちゃんと意見を述べさせなければ、これはおかしいですよね。その辺、初めが肝心ですから、オブザーバーの位置づけについて、再度答弁を求めます。
鶴田石材株式会社からなにゆえ寄付金をもらうのか
2002年(平成14年)12月議会
◆12番(戸上幸子君) 皆さん、おはようございます。
それでは質疑を行います。議案第75号、平成14年度鳥羽市一般会計補正予算、歳入、款15寄附金、目4総務費寄附金、地域振興事業費寄附金についてお聞きいたします。
鶴田石材から1,000万円を指定寄附として受け取り、ふるさと創生基金に積み立てるとしました。
この寄附申込書に記載されている文言の要点はどういうものですか。当該寄附の経過と市の対応について、説明をしていただきたいと思います。
鶴田石材と市は、現在、利益の伴う契約の当事者同士で、さらに近く採石の続行契約を締結する方向が取りざたされてもいます。その直前、業者から寄附金を受領した行為を、市はどう認識をしていますか。お答えください。
◎財政課長(木田正治君) 議案第75号、平成14年度鳥羽市一般会計補正予算(第4号)、歳入、款15寄附金、項1寄附金、目4総務費寄附金の地域振興事業費寄附金についてのご質疑にお答えをいたします。
去る10月16日に、鶴田石材株式会社の社長と常務が来庁しまして、このご寄附を申し出られました。
寄附の申込書の文言につきましては、平成12年8月より進めてきた中部国際空港建設用埋め立て土石の搬出が本年5月末で終了し、本市から指示を受けていた土石搬出用のベルトコンベヤー等の構築物も撤去が完了したこと、埋め立て土石の搬出に当たり、さまざまご迷惑をおかけし、ご指導、ご協力をいただいたというお礼の言葉、また大山地区第3工区の期限延長を認めていただいたというお礼の言葉と、期限内完了に向け鋭意努力するとの決意等でありまして、最後に中部国際空港建設の特需も終了し、本市の協力に感謝し、低迷している本市の地域振興の一助としてお役に立ちたく寄附をいたしたいとの文言の概要でありまして、市といたしましても、これからの地域振興事業の財源として使用をさせていただくということで、お受けをしたものでございます。
このことから、このご寄附につきましては、中空埋め立て土石の搬出の終了と大山地区第3工区の延長承認に対する謝意と認識をしています。
以上、答弁とさせていただきます。
12番(戸上幸子君)地域振興事業費寄附金について、再度お聞きいたします。
先ほど課長から答弁がありました。つまり、その大山地区第3工区採石契約延長への謝意なども含んでいるという答弁であったと思うわけですけれども、間違いがないですね。
この寄附採納についての鶴田石材からの文言を読みますと、中空埋め立て土砂搬出へのお礼、そしてもう一つは大山地区第3工区採石契約延長へのお礼がきちんと含まれております。ということは、すなわち利益を伴う契約に対する謝礼だということになります。
公職選挙法の第199条、これは皆さんよくご承知のことかと思いますが、特定の寄附の禁止条項は「市長及び議員に対し、地方公共団体と請負その他利益を伴う契約の当事者は、寄附をしてはならない。」こう定めております。選挙に関しての禁止規定ですけれども、その精神は、公明正大を遵守しなければならない地方自治体が、契約している企業から寄附を受ける行為は好ましいものではない、こういう点にあります。
さらに、鶴田石材と市は、10年延長契約さえ今取りざたされている折も折です。多額の寄附をするということは、何らかの意図があると考えなかったのか。寄附の経過を聞きますと、鶴田から事前に何の打診もなく、突然市長に会いたいとやってきて、その場で1,000万円の小切手を出し、市もすぐそれを受け取ったということですけれども、金品のやりとりに関して法令その他きちんとした吟味をどれだけ加えたのですか。県や国の見解を聞いて行ったのか。
その点について再度答弁を求めます
12番(戸上幸子君)今の答弁を聞いておりますと、国・県にもきちんと聞いていないというようなこともはっきりしました。やはり、そういう関係にある業者から寄附金があった場合には、さまざまな角度から検討するというのが行政の基本だと思うんです。純粋な気持ちだとか、善意の解釈だとかというのは、やはり後になって大きな問題を引き起こしかねないのではないかと、私は考えました。
再度、お聞きします。
鶴田石材にとって、1,000万円という寄附金がどんな重みを持っているか、こういうことについても課長はどう分析したのか、お聞きいたします。
ことし2月1日の菅島採石問題を考える第4回懇話会、これが開かれております。ここにその資料を持っておりますけれども、議事録を。鶴田の、丸山常務が経営状況についてこう言っております。「この5年間はどちらかと言いますと赤字ですから、利益のと言われると何ですが、大体年間500万円から1,000万円、こういう中で推移をしております。」こう言っているんですね。
この話が事実とすれば、つまり鶴田にとっては、1,000万円は1年もしくは2年間分の利益のすべてだと、こういうことになります。商法は、会社の利益に反して金品を支出した場合、背任罪だ、こうしているわけですね。2年分もの利益をそっくりというのは、会社にとってまさに血の出るような、下手をすると倒産の危機を招くような、それほどの重みのある額ではないのですか。
それを承知の上で出したということは、鶴田石材にとって、今後寄附金を上回る見返りを期待するからこその献金だと考えて当然ではないのでしょうか。課長はそう思わなかったのか、再度ご答弁をいただきたいと思います。
李下に冠を正さずと言います。地方公共団体として、筋の通らない金は返さなければならないと思います。ただ、もらえばいいと、こういう単純な問題ではありません。地域振興のために寄附をしたいというのであれば、市が仲立ちをして、頑張っている地域のグループやNPOなど、例えば10団体に100万円ずつ寄附してもらえばいいわけです。何も、利益契約の当事者である市が直接受け取る必要はない。そのことを私は指摘しておきたいと思います。
再度の答弁を求めます。
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