公共工事の談合と入札改革

一社独占落札問題

1999年(平成11年)6月議会

12番(戸上幸子君) 議案第40号、答志漁港海岸環境整備事業工事請負契約の締結について、質疑をいたします。
 契約は指名競争入札で、契約金額は1億7,745万円であります。契約の相手方は宮崎建設工業株式会社となっております。
 そこで、伺います。市から提出してもらった資料によれば、当該の事業は平成8年度から11年度まで5回の指名競争入札を行い、いずれも同一企業、すなわち宮崎建設1社が落札をしております。8年度指名業者9社、9年度も9社、10年度は2回あって、1回目は指名11社、2回目は10社、そして、今回の議案第40号、指名10社、すべて落札は同一企業であります。しかも、平成10年の入札は2回目までいきましたが、あとの4回は一発で落札をしております。だれが見ても不自然ではありませんか。何らかの意思が働いたとしか考えられませんが、市当局はこの落札に何の疑念も感じませんでしたか。ご答弁を願います。
 次に、予定価格と落札価格について伺います。本議案の場合、予定価格1億7,100万円に対して、落札価格は1億6,900万円、98.83%であります。では、過去4回の予定価格と落札価格の率は何%でしたか、お答えください。
◎助役(辻村正彰君) 戸上議員ご質問の入札結果についてでありますが、入札は適正に行われており、その結果として、議員ご指摘のようなことになったのではないかと考えております。そして、設計単価の一部については、建設物価に関する書籍等も現在市販されており、公表されているのが現状であります。業者の設計に対する入札価格についても正確性が必然的に高くなり、落札業者の企業努力の結果であると認識しております。
 次に、同工事の予定価格に対する落札価格の比率でありますが、平成8年度は99.29%、9年度は97.44%であります。10年度では分割1号工事が99.59%と、分割2号工事が99.73%でありました。
 以上、答弁とさせていただきます。
12番(戸上幸子君) 助役は適正な入札を行った、その結果だと答弁しました。適正でなければ大変なことになるわけです。本契約は答志漁港の海岸環境整備事業の離岸提を施行する工事契約となっております。私は現地へ調査に行きまして、島民の皆さんのご意見も聞いてまいりましたが、工事そのものは泳げる砂浜の少ない答志に人工海浜をつくるもので、地域の子供たちや観光客にとって必要であり、地元の皆さんも望んでみえました。あえて反対するものではありません。
 しかし、この事業はこれまで4億1,150万円の巨費を国費、県費、市費から投じてきました。すべて税金であります。1円のむだ遣いも許されないものと私は考えます。1点の疑問でもあれば、きちんとただす。市民の税金のむだ遣いは1円も許さない。それが議会の役目であると考えております。
 助役は適正と答えましたが、そうなると、宮崎建設の予定価格に対する落札価格の積算能力、これはまさに神がかり的だと言わざるを得ません。100発100中です。では、それほど高い能力を持つ宮崎建設なら、指名されたすべての事業を落札できるはずです。ところが、答志のこの事業は的中率100%ですが、その他の島については、入札はそうなってはおりません。おかしいではありませんか。助役は予定価格に対する落札価格、平成8年度事業99.29%、9年度は97.44%、10年度、第1回の分割1号工事は99.59%、分割2号工事は99.73%と答弁しました。予定価格に近ければ近いだけ、業者のもうけは増大します。それだけ、私たち市民の税金の支出も増大するわけです。
 市民オンブズマンによれば、今コンピューターのソフトがあり、業者は予定価格を2から3%の誤差で算出できるとしています。これは、先ほど助役の答弁ありましたが、すべての業者が同じ条件にあるわけです。どの業者も計算は正確です。宮崎建設だけが正確さで抜きん出ているわけではありません。談合の問題は、高値落札にあると私は思います。利益を確保できる最低の価格で入札する競争原理は、市民の立場からも必要だし、談合罪はそのためにあります。この事業では、指名競争入札、その競争原理が失われているのではありませんか。事実上、無競争に等しい状況にあったのではありませんか。助役に再度答弁を求めます。
◎助役(辻村正彰君) 戸上議員、再度のご質問にお答えいたします。
 談合の問題については、これは重大な犯罪行為でございます。今回具体的に論ずるということになりますと、対象業者に嫌疑をかけることになりますので、現在信憑性の高い状況証拠等、私ども持ち合わせておりませんので、これにつきましての答弁は控えさせていただきたいと思います。
 また、業者がどのようないきさつでどのような理由で今回続けて落札に至ったかということにつきましては、私ども当然のこれの説明も業者に求めておりませんし、またその必要もないということで把握はしておりません。
 以上で答弁を終わらさせていただきます。

12番(戸上幸子君) これまで予定価格というものは、ずっと公表されずにきました。そのことによりまして、全国的にもずっと談合の問題が市民オンブズマンや市民の皆さん中心にいろいろと問題となってきたところです。そうした世論を受けまして、建設省が中央建設業審議会というのをつくりまして、この中でこういう諮問結果を出しております。不正な入札の抑止力になる、そしてまた、積算の妥当性も向上するということで予定価格の事前・事後公表に踏み切るよう、各自治体で検討しなさいと、これが98年度に出されました。それを受けまして、三重県なども予定価格の事後公表に踏み切っているわけなんですが、この点での市の努力はどうだったのか。私、平成10年の第2回定例会でも、この談合に防止になる予定価格の事前・事後公表を求めてきました。市はこれに対して、どういう取り組みをしてきたのかということを明らかにしていただきたいと思います。
 私の事前の調査によれば、この4月1日から予定価格の事後公表に市は踏み切ったということです。市民オンブズマンの指摘によれば、この予定価格の公表を関係者だけではなくて、広く市民の皆さんに知らせていく。そういうことが談合の抑止力につながっていくのだと、こういう指摘もありますので、その点も含めまして、具体的な点では助役に答弁、そして、最後にこの談合に対する市長の政治姿勢をお伺いしたいと思います。
 私たち、共産党は不況打開のためにも、地域経済を活性化する地元業者を優先して公共工事を発注する。ゼネコン型の公共事業ではなくて、生活密着型、福祉型公共事業こその推進を主張してきました。しかし、そのことは税金のむだ遣い、談合による高い落札価格であってはならないと考えます。今議会でも市長は市民の大事な足である定期船の減船減便、そしてごみの有料化などを表明して、市民サービス向上どころか、市民負担の増大、これを図ろうとしております。財政が厳しいのなら、こういうところにこそ、しっかりと市長の目を光らす。絶対に談合は許さない。こういう断固たる姿勢を見せる必要があるのではないかということを私は指摘したいと思います。そういう点も含めて市長の政治姿勢として、お伺いをしたいと思います。

◎市長(井村均君) 戸上議員の市長の姿勢を問うという質問でありますが、市民のために当然、公平、公正に税をむだ遣いせずに運営をしていくというのが私の姿勢でありますから、断じて談合は許さないという姿勢でやることを公表しておきます。

予定価格の事前公表提案

1999年(平成11年)9月議会

戸上幸子 第3点の工事請負契約の締結についてです。助役から答弁いただきましたが、改善の手だてをどう打っているのかということに対しては、何もご答弁がありませんでした。何らの手も打っていないと、100%信じるということで、そういった面での努力というのはなかったというふうにとりました。全国では、例えば鳥羽市は予定価格の事後公表をするようになりましたが、その予定価格の事前公表も有効だというふうに指摘されておりまして、随分進めている自治体も出てきております。また、指名業者の名前を公表しないと。現在公表しているので、オンブズマンの方たちによると、まるで談合相手を教えているようなものだというような指摘もございます。こういった点でのさまざまな改善方法を今後検討していただきたいと思いますが、その点についての答弁を求めます。

◎助役(辻村正彰君) 戸上議員の再度のご質問にお答えいたします。
 入札システムの改善に取り組んでいるかどうかということでございますけれども、これにつきましては、先ほどご指摘がございましたように、本年4月から事後公表ということで取り組まさせていただいております。こういった部分、システムの改善をさせていただいております。
 また、今後におきまして、私どもといたしましてはご指摘の事前公表につきまして、現在どのようにしていくかということを検討しております。これにつきましてもいろいろ長短ございますので、ただいま各市の状況と、それから実績、これらを調査いたしておるところでございまして、その結果によって判断いたしたいと考えております。
 また、指名業者の公表等につきましては、今まで議会でも議論になっておりますように、私どもとしましてはやはり鳥羽市の市内業者を中心に業者選定をしているということもございまして、基本的に指名業者を公表しなくても、どの業者が指名されるかというのは大体予想がつくものだと考えておるところから、どのような効果が出てくるかということも今後勉強させていただきたいと考えておりますので、よろしくご理解いただきたいと思います。

予定価格たった3%で落札とは

2000年(平成12年)9月議会

戸上幸子 市発注公共工事の落札問題について聞きます。
 まず、8月17日入札の焼却処理施設排ガス高度処理及び灰固形化設備等整備計画策定業務です。市の予定価格は550万円に対し、落札価格は何と16万円。落札業者は大阪市西区の株式会社環境技術研究所ですが、予定価格のたった3%、消費税にも満たない額でした。次に、陸上競技場トラック及び周辺通路整備工事。市の予定価格415万円に対し、3割安の289万円で有限会社中村建設が落札しました。二つとも指名業者の入札額が大きくばらついているのが特徴です。前者の場合は、最低が16万円、最高が900万円。50倍以上の開きがあります。後者の場合も、200万円台、300万円台、400万円台で、倍近い開きがあります。これらは談合が成立しなかった事実を物語っています。
 財政課からこの3カ月間のすべての市発注工事14件の入札結果一覧をいただきました。それを分析してみると、歴然とした対比がわかります。私が問題にしている2件を除くその他の12件は予定価格に対する落札価格がすべて97%以上。入札が成立せず随意契約となった定期船関係の2件と市道畔蛸堅子線地方特定事業工事、落札は亀川組ですが、予定価格どんぴしゃの100%の入札額。あとは、99%台が3件、98%台が3件、97%台が3件です。さらに、1回できれいにそろえたのが6件、2回から3回と複数回数入札となった4件もすべて一位不動の原則、すなわち第1回に最低額を入れた業者が2回目、3回目も最低額を入れるという談合のセオリーですが、これが貫かれております。これら10件は、工事が漁港整備から耐震補強、屋内運動場、魚礁設置、道路整備とさまざまあるにもかかわらず、第1回でも各社の入札額は数%と開いていません。こうした状況証拠は予定価格を事前に知り各社が談合しなければ生じない事態であると、専門家の富士大学前田教授は指摘しております。
 これまで市の発注工事は談合の裏づけとされる予定価格の98〜99%のような落札が繰り返されてきました。私の質問に対して、市当局は談合はあり得ないと強弁してきました。あり得ないという根拠は全く薄弱で、平成10年第2回定例会で当時の辻村助役は、単価に関する本が出ていて業者の見積額も市の設計価格もよく似た数字になると、積算単価の本があるから、それを見た業者が予定価格と入札額を一致するのは当然だという、何とも安易な見解を示しました。しかし、今回の入札結果は、談合が不成立の場合、どれほど税金が節約ができるかを見事に実証しております。他の12件と同様に、予定価格か、その近似値で落札されたと仮定すれば、この二つで965万円、落札価格は305万円ですから、その差額、実に660万円の公費が浮いたことになります。
 市長、平成10年第3回定例会で、市発注備品・物品入札に関するあなたの答弁で、「長引く景気低迷の中、企業は存続をかけて経費の節減、営業努力等を実施しているところでありますが、このことについては市役所も同様であり、その目的を達成するための必要かつ最小限度の予算執行でなければならないものであります。そして、営業、企業努力を惜しまない企業が報われなければならないと思うのであります」と、こうした会社を高く評価しております。では、お聞きしますが、市長は今回の2回の入札結果についてどういう事実認識をお持ちですか。お答えください。

市長・井村均 最近の市発注工事の件についてお答えします。
 まず、議員ご指摘の、予定価格の半分以下での落札が相次いでいるという件についてでございますが、130万円以上の本年度における工事等での入札につきましては、予定価格の半分以下の落札になった件数は47件中1件のみであります。また、予定価格の98%から99%での落札件数は16件でありました。このことは談合の裏づけであるというご意見ですが、議員ご承知のとおり、予定価格は工事等の設計金額に対しまして入札前に金額を設定し入札を実施しております。入札の執行に当たっては、入札業者それぞれが積算した金額より企業努力による経費の減少額を差し引きました金額が入札書として提出されているものと考えておりますことから、見積金額の正確さ等により入札金額が予定価格の範囲内となる落札額となったものでありまして、決して談合がなされているとは考えておりません。
 そして、焼却処理施設排ガス高度処理及び灰固形化設備等整備計画策定業務の入札結果につきましては、620万円の予算であったところ16万8,000円で契約ということで、多額の税金が節約できることになりました。しかし、この業務委託につきましては、一般の土木工事等のように、原材料を用いて工事するものではないことから、落札業者の企業努力による入札金額であると確信しております。

戸上幸子 市長はいろいろおっしゃいました。当たり前のようなこともおっしゃっていましたね。事業の中身で明らかにそういうことがわかるようなことを説明されましたが、結局、談合はなかったと、公正だったと、こういう答弁であったわけです。2社の落札額というのは、異常ではないわけですね。市長と、その点では一緒です。
 私は2社に取材してみました。なぜ16万円で落札したのか。環境技術研究所の担当者は、原価のかかる仕事ではない、頭を使う仕事だ、交通費と印刷代がもらえればいい、大赤字ということではない、落札した仕事量は1人が1カ月を要する、今回はスタッフ3人、要するに、10日でやるということだ、こんな入札ばかりでは商売が成り立たない、しかし、今回鳥羽市の仕事をしたい、だから、絶対とれる金額を入れた、うちの営業努力だ、このように述べております。どんな会社かといえば、一般廃棄物に関する専門のコンサルタントの会社です。100%一廃だけという会社は全国にも少ないということです。熊野市のごみ処理や、し尿処理コンサルタントをしています。社員は10数人。保健環境課の窓口へ毎月二、三回日参して、指名業者になれたと、こういうことです。
 もう一つの中村建設。予定価格より126万円、3割も安いが、社長である自分も働くから損はしていない。仕事が欲しかったと、このように言うております。
 市長と同じ、この2件というのは、異常な入札ではないわけですね。市長が評価する営業努力そのものだと思うんですね。それが出た結果だと思います。その結果によって、660万円の公費が節減できたわけです。乳幼児医療費の無料化年齢1歳を引き上げるのに使っておつりの来る額です、660万円という額は。ですから、いつも予定価格の97%から100%という入札の方が異常ではないのかと、そう思うわけです。それも正常というのであれば、何でこんなに開きが出るのか、おかしいではありませんか。
 平成10年の第2回定例会で、当時の助役の答弁によれば、過去5年間の設計金額5,000万円以上ですね。公共工事が109件ありました。予定価格の46%というのは、皆さんもご記憶にあると思いますが、防災無線の工事1件だけでした。あとはすべて予定価格と数%しか違いません。高値安定の落札が常態化しているわけです。この改革に取り組めば、日ごろ市長は、財源がないんだ、財源がないんだとおっしゃっておりますが、年間数億円の公費削減も可能ではないのですか。市長として、そういう発想はお持ちになりませんか。今回の入札結果に触発され、公費を市民のために削減しようと、そういう改革案をお持ちですか、それとも、現状のままで何らの手も打たないのか、ご答弁をいただきたいと思います。

市長・井村均 2社の問題について、私も、すごい金額で落ちたということでありますが、これは、いわゆる2社とも営業努力をして、特にいわゆるごみ焼却場の方のコンサルタントは、もう何としても鳥羽のごみ焼却場を修繕する力になりたいということで、入っていただいたものであると認識をしておりますし、中村建設の名前が出ましたが、仕事がないままでおるよりも、とにかく仕事をすることによって、何とか社員が食っていけるように頑張るんやというふうなことを聞いておりますが、そういう営業努力もありますし、また、他の競争入札でありますが、いわゆる資材等を使って、そして購入をして建設等をする部分については、やはり設計計画が私どももそれをもとにして資料をつくりますし、業者側もそういう資料をもとに入札の努力をするわけでありまして、非常によく似た数字が出てくるということはあっても、それが即談合であるというふうな認識は私どもはしておりません。
 ただ、世間一般、談合という問題について非常に厳しい見方があります。私どもも、市民の税金がそういう形で失われることのないような努力は最大してまいらなければならないと考えております。

戸上幸子 市長はいろいろおっしゃったわけですが、私としても談合をなくすための最大の努力をしていきたいと、抽象的ですが、こういう答弁をされました。
 私、解決策は既に明白だと思うんです。鳥羽市でも予定価格の事後公表に2年ほど前から踏み切りましたが、まず予定価格の事前公表、これが第1点。そして第2点は、指名競争入札ではなくて、一般競争入札、この二つの実行だけでも談合は激減すると思われます。市長、この点でやる意思がおありかどうか、明言していただきたいと思います。

市長・井村均 いろいろと談合をされたときには大変困りますから、談合をなくすという意味での努力は、私どもとしてもしておりますが、先ほどの議員の提案の事前公表にいたしましても、私どもも事前公表の方がいいんじゃなかろうかということで、一たん考えてもみましたが、やはりそうしますと、基準となる価格を公表することになりますと、結局その価格に集中をしてしまうということになり、何ら談合と変わらなくなってしまうんじゃなかろうかというふうなおそれもあるなというふうな検討も私どもとしてはしましたし、一般競争入札という問題も確かにいいようでもあるわけなんですけれども、大変難しい問題もあるということで、私どもとしましてもいろいろと研究をしておるということをご理解をお願いをしたいと思います。

データが裏付ける談合実態と入札改革の実行

2002年(平成14年)6月議会

12番(戸上幸子君) それでは、一般質問を行います。
 昨日からのやりとりを聞いておりますと、フェリーにしても、また子どもが誕生したときのプレゼントにしましても、ヘリコプターにしましても、お金の要ることばかりでございます。だったら財源をどうするのか、不況で税収増が見込めない今、もちろん職員削減、少数精鋭にして人件費を下げると、これも大きな課題ではございます。しかし、財源の節減はそれだけではないはずです。主婦の感覚は買い物の優先順位を誤らないこと。そして、買うときにはいいものを少しでも安く買う、これだと思います。私はこの問題、いいものを少しでも安く買いたい、こういう思いで取り上げたいと思います。
 今、全国で大問題になっております入札談合疑惑について、質問をいたします。この質問を準備するに当たり、市の指名登録業者から直接聞き取り調査を実施するとともに、私どもの事務局が市の情報公開条例に基づいて入手した資料を一覧にまとめました。議長の許可を得て、質問の前に、議員の皆さんと市の三役の皆さんにお渡ししてあります。それを参考に見ていただきたいと思います。
 全国で横行する談合、利権、今、公共工事の実態に国民の厳しい目が注がれています。公共事業にかかわる贈収賄事件はこの5月だけでも、鎌ケ谷市の市長と助役の逮捕、草津市都市計画課参事の逮捕など、とどまるところを知りません。納税者である国民は公共事業の厳正で公正な執行と、入札と契約の改善を強く求めております。このため、国は昨年4月1日、公共工事の入札及び契約の適正化の促進に関する法律、いわゆる入札適正化法を施行しました。
 談合の横行による公共事業のゆがみがあると認識しているのは国だけではありません。三重県当局は、昨年12月15日に発表した入札制度改革提言の中で、談合疑惑を初めとして県民の公共工事に対する不信感は極限に近づきつつある、厳しく自己検討を加え改革に着手しました。改革はその後、久居市、松阪市を初めとした市町村段階にまで広がってきています。なぜ改革が進められているのか、それは談合が違法だからだけではありません。公共事業は税金であり、1円のむだ、冗費も許されないし、地方財政法がうたう最少の経費の出納姿勢にも反するからです。
 全国の先進自治体では、談合を防止することによって億単位の支出を削減し、工事の枠を拡大し、地元業者の仕事量をふやして、育成を図るなど着々と成果を上げております。近隣では松阪市が顕著な例で、入札改革によって平均落札率を95%から76.3%と、談合を完全に払拭し、先月5月1カ月間で1億円以上を節減しました。
 ところが、鳥羽市はといいますと旧態依然のままです。平成10年6月議会と昨年の9月議会で私の質問に対し、市当局は「鳥羽市では談合は行われておりません」、こう言い続けました。談合はない、入札は適正に行われている。こういう事実認識ですから、改革は必要ないということになります。国も県も近隣市町村も、公共工事には談合疑惑がある、極限に来ていると認識して改革に本腰を入れているのとは大違いの姿勢です。この安易な現状肯定によって市民の税金のざざ漏りを許し、財政の苦しさにみずから拍車をかけていると厳しく指摘をして、具体的に5点伺いたいと思います。
 一覧表をごらんください。これを見れば一目瞭然のように、市発注の公共工事は談合の物差しとされる1位不動の原則が貫徹し、予定価格の上限に張りついています。課によっては、入札件数の実に3分の1が予定価格と的中すると、こういう異常な実態さえあります。平成12年度、13年度発注の公共事業で、市が談合の疑念を抱いた入札がありましたか。あったならば、どのように対処しましたか、お答えください。
 2点目です。市は談合はないとかたくなに主張をしてきました。冒頭触れましたように、国も県も近隣市も談合は横行していると言っております。鳥羽だけに談合が起きないはずはありません。各地で頻発している談合を、鳥羽市だけはないと断言をする以上、それなりの防止策をとってきたはずです。しかも、その防止策が多大な効果を発揮してきたはずです。では、市当局の談合防止策は具体的にどのようなものですか、その中身をお答えください。
 3点、防止策どころか、オンブズマンが、さあ談合しなさいと世の中にほうり投げてやるようなもの、こう指摘している発注工事ごとの指名業者名を、市はいとも簡単に教えています。県は厳格に秘匿し、決して教えないばかりか、仕様書を受け取りに来る時間帯さえ業者ごとに変えて、事前に指名業者を判別できないシステムをとっているほどです。鳥羽市は、なぜ指名業者名を漏えいするのですか。指名競争入札制度のもとで、入札のはるか前に業者名を教えるのは、談合奨励と何ら変わらないと思います。しかもこの漏えいは、地方公務員法第34条の守秘義務条項違反ではありませんか。
 次に4点目です。談合によって落札価格が予定価格ぎりぎりの高値張りつきになっている一方、逆に予定価格の4割台で落札する工事のほか、最低制限価格条項を適用すれば該当する、ただならない工事も続発しております。鳥羽市会計規則第79条は、市長は最低制限価格を設ける必要があるときはこれを定めると規定をしていますが、現状を直視すれば、当然、条項適用をすべきではありませんか。市は今なお、なぜ必要と認めないのですか、理由をお答えください。
 5点目、今全国の自治体は、入札制度改革に取り組んでいます。市として改革の必要性、方針、具体的な展望をどう持っていますか。以上、お答えください。

◎市長(井村均君) 戸上議員のご質問にお答えをいたします。
 まず、第1問目の市発注公共工事に係るご質問のうち、1点目の発注工事において談合の疑念を抱いた入札があったかという件につきましては、私はなかったと思います。議員ご指摘の、課によっては、入札件数の32%も予定価格と落札価格が一致したということにつきましては、再度入札において予定価格と同一金額となったものであると思います。
 ちなみに一般会計における130万円以上の工事入札は現在、財政課において入札・契約事務を担当させているところでありますが、平成12年度入札件数は95件で、うち再度入札等により予定価格と一致したものは、そのうち6件、平成13年度の入札件数は93件で、うち再度入札等により予定価格と一致したものは、そのうち4件であります。

◎助役(森下幸穂君) 戸上議員の、市発注の公共事業のご質問についてお答えをいたします。
 1点目の1位不動の実態についての件につきましては、入札実施に当たっては1回目の入札が予定価格に達しなかった場合には、最低入札価格を発表し再度入札を実施していることから、入札業者にあっては1回で落札するものとして入札しており、当然再度入札においては受注を強く希望する1回目の最低価格業者が、他の業者よりの入札価格の引き下げ幅が優位に立ち、再度の入札価格となるものと考えられます。
 2点目の公共工事の談合防止策としての取り組み等につきましては、現在本市においては、先ほど市長答弁したとおり談合の疑念を抱く工事発注はないところでありますが、これまで国等の指導などによる談合防止策としましては、幾つかあります。そのうち、入札方法につきましては、本市が実施している指名競争入札について、指名入札ではなく一般競争入札の本格的な採用とか、公募型や、工事希望型指名競争入札の導入などが上げられますが、本市としましては市内業者育成の立場に立ち、市内業者を優先的に指名し入札を実施してきております。
 また、入札談合を誘発するおそれがあると指摘された工事完成保証人制度は、業者保証はやめ、平成9年度より300万円以上の工事につき履行保証制度の導入を図ってきています。さらに再度入札の回数を5回から3回に、入札契約の過程の公表義務としては300万円以上の工事入札について、昭和58年度より入札指名業者や入札結果について公表し、予定価格の事後公表についても平成11年度より実施しているところであります。
 また、指名停止については、平成7年度に策定しました指名停止措置要領によりこれまで実施をしてきています。しかし、談合情報対応マニュアルの策定については、平成9年度に作成をしましたが、現在のところマニュアル対応した案件はございません。
 3点目につきましては、指名業者を入札前になぜ公表しているかという点でございますが、入札及び契約の過程の透明性を図るため、本市は昭和58年度より公共工事入札結果等の公表に関する取り扱いを作成し、これにより公表を行ってきているところでございます。昨年三重県が実施しました県内13市の状況につきましては、本市と同様に入札前に指名業者を公表しているところはございます。県内の状況につきましては、69市町村のうち、入札前に公表しているところが十数の市町村あり、このうち、市においても数市ございます。また入札後の公表は39市町村で、うち、市においては9市公表を予定し、また、しないとしている市町村につきましては17市町村ございます。
 次の4点目です。最低制限価格の件につきましては、議員ご指摘のとおり、会計規則に規定がされているところであり、以前は最低制限価格を定め、入札が実施されていました。この最低制限価格は、入札金額の下限価格とも言われ、この金額を下回る入札があった場合は無条件に契約者から排除されています。しかし、発注者が、すなわち鳥羽市ですね、市場価格の低落の恩恵が受けられないことや適正な価格を提示した業者が受注できないなどの欠陥も指摘され、本市と同様にこれまでに中止した自治体も見受けられるところであります。この欠陥を補う制度として、新たに導入されてきたのが低入札価格調査制度でありまして、この制度は入札価格が下限の基準価格を下回っている場合でも契約者から排除せず、入札価格で適正な工事の施工が可能かどうか調査して落札者を決める仕組みであります。しかし、発注者が市場価格低落の利益を享受し得るという意味で、最低制限価格制度よりも好ましいといえますが、この制度を効果的に運用するためには、調査体制や判断基準の整備が必要であり、制度導入の自治体においても十分整備されているとは言えず、規模の小さな自治体では制度導入のめどすら立っていないのが実態であるといわれています。
 現在本市における一部の入札においての最低制限価格の規定を準用すると、入札価格がこれ以下となるような契約金額となっているものがあるところでございますが、入札契約事務に当たっては、入札業者に対しまして適正な見積もりによる入札の実施を、また落札者へは落札金額による工事完成の確認をさせ、契約を実施しているところであります。そして工事の施工期間にあっては、設計図書等に基づき監督員に厳重な監督をさせ、工事の検査時には、工事検査要網及び要領に基づき専門検査員等による綿密な検査を実施させておりますので、現在のところ粗悪な工事は実施されておりません。
 市としましては、戸上議員が平成12年第3回定例市議会において指摘がございましたように、経費が削減されその予算残額が有効に活用されているところでございます。
 最後5点目の、入札の改善につきましては、最近県内の自治体におきまして入札業者の立ち会いによりくじ引きでその設計価格に対する比率を決め、入札予定価格を算出し、その金額に基づき最低制限価格を事前に定めた比率により設定しているところや、低入札価格調査制度を導入する自治体が出てきていますことから、本市におきましてもこれら自治体の例を参考にさせていただき、入札契約事務の改善に取り組んでまいりたいと考えております。
 以上、答弁といたします。

12番(戸上幸子君) 先ほどの助役の答弁、この2カ月の間に随分官僚的な答弁になったなあと思って、本当に感心しておりました。これまで2人の県職員出身の助役にこの入札の問題を聞いてきましたが、前段はほぼ同じようなトーンで答えられ、最終的にはですね、松阪市の例を挙げられたと思うんですけども、参考にして改革に取り組んでいきたいと、こういう点は漏らさずにおっしゃっていただけたと思います。
 市長からは談合がないと、疑念を抱いたことも1回もないと、こういう答弁が返ってまいりました。これ、従来の鳥羽市の姿勢です。肝心なことはですね、私もいろいろ改善点提案しましたし、助役からもいろいろ答弁がありました。いろいろありましたけれども、肝心な点は、この落札価格への高値張りつき、この談合がですね、談合と思われる事態が防げているかどうか、効果が上がっているかどうかだと思うんですね。いろいろこれまでの取り組みをおっしゃいましたけれども、鳥羽市のこの私どもの情報公開使った資料を見ますと、どう見てもですね、適正な競争が行われていたと、そういう結果ではないと私は考えます。
 さらに、2問目の質問に入っていきたいと思います。
 昨年4月1日、国は談合を防止するため、入札及び契約の適正化の促進に関する法律、いわゆる入札適正化法を施行しました。その第10条に、疑いに至る事実条項、こういうものがあります。助役もご承知のことだと思います。こう述べております。地方公共団体の長は、それぞれが発注する公共工事の入札に関し、独禁法第3条第8条、すなわち談合のことですけれども、この規定に違反する行為があると疑うに足りる事実があるときは、公正取引委員会に対しその事実を通知しなければならない。このように書いてあります。大事なのは、この疑いに足りる事実です。先ほども言いましたけれども、情報公開によって市が提出した資料を分析しますと、明らかに談合を疑うに足る諸点があるわけです。皆さんにもお配りしましたですけれども、数字が物語っていると思います。それを私明らかにしていきたいと思います。
 まず最初に、市の工事発注の全体概要を見ておきたいと思います。市が予定価格を設定する設計価格30万円以上の建築、土木、水道工事の入札は12年度、13年度で364件、発注総額は52億5,208万1,800円に上っております。さらに県が発注している工事が、鳥羽管内で24億1,253万1,000円あります。県と市合わせて年間50億円の公共工事が発注されております。莫大な税金の投入です。助役が予定価格を入れ、公表される300万円以上の発注工事は93件、総額で45億5,000万円です。平均落札率は、93.5%です。12年度は96.5%でした。13年度は90.9%でした。ちなみに三重県発注の鳥羽管内では、13年度で件数61件、予定価格総額24億1,253万1,000円、落札総額は20億2,808万円で、平均落札率は84.1%でした。落札差額は3億8,445万1,000円です。
 では、談合を予測できる諸点を4点指摘したいと思います。
 第1点です。入札を繰り返しても本命の業者が常に最低価格札を入れる1位不動の原則が見事に貫徹をしております。先ほど助役がいろいろ答弁しましたですけれども、市発注工事の平均指名業者数は1工事当たり8.5社となっております。落札決定まで3回としますと本命業者、業界用語でチャンピオンと言っておりますが、その本命業者が一番低い額を入れ続けることのできる確率は、605分の1。的中度は0.16%です。
 平成12年度、13年度、市が発注した予定価格300万円以上の建築と土木の入札は93件あります。うち71件は一発落札で2回以上の複数回落札は22回あります。唯一の例外は、教育委員会が発注しました加茂中学夜間照明改善だけで、残る21回は1位不動です。0.16%の確率の1位不動が鳥羽市では実に95.5%の確率で起きている。こういう実態です。水道課を見てみますともっと端的です。複数回入札48件ありますけれど、すべてが1位不動です。まるで宝くじでも当たるかのような、そういうことが起きております。どうして談合はないと断言できるんでしょうか。
 次、第2点指摘したいと思います。談合が成立した場合と不成立、業界で言うたたき合い、これが鮮明になっております。最も顕著な漁港整備事業で見てみますと発注工事件数は33件です。うち24件は予定価格の上限に張りついて、落札率はすべて96.7%以上です。平均にしますと98.7%という信じられない数字が並んでおります。これもすべて1位不動が貫かれております。
 この98.7%という数字なんですけれども、どういうものかといいますと、公正取引委員会が談合事件として摘発した神奈川県座間市の平均落札率が、96.8%だったんです。鳥羽の漁港整備より2%も低い。それでも公取は談合があると摘発をしております。鳥羽市はこんな数字が並んでなお談合と疑うに足りない、そう胸を張って判断していいのでしょうか。そこまではっきりおっしゃるんだったら判断根拠をですね、示していただきたいと思います。
 残る9件は談合不成立で、たたき合いと見られる工事です。この落札率はすべて4割台から6割台と極端に落下しております。平均にして57.1%です。設計価格のほぼ半値です。大バーゲンという感じです。しかも不可思議なことに、その間の70%台、80%台の落札は1回もありません。96%以上の予定価格ぎりぎりと69%以下の制限価格割れです。
 市がどれだけこれはまともで公正に執行された入札ですと、そういうふうに言ってもですね、それを信じる市民は恐らく1人もいないのではないでしょうか。
 さらに同じ漁港修築工事を2つに分割して発注し、一方は談合、他方は競争になった場合の端的な事例を3つ紹介したいと思います。
 第1点目として、答志漁港の修築事業の場合です。分割1号工事は、99.6%で宮崎建設が落札しました。これはいわば正札落札です。ところが分割2号はたたき合いになって亀川組が55.4%で値引きをして落札しました。定価4,260万円の品物をですね、半値以下の1,898万円で買ったと、こういうことになります。こんな値でまともに本当に市民が安心するに足る工事ができるのかどうか、本当に不思議だと思うんですね。
 次に2点目の例ですけれども、坂手漁港の地域水産物供給基盤整備事業の場合です。ここも2号分割でした。1号は日本鋼管が97.6%で落札しました。2号が奪い合いになって田畑土木が3,150万円の予定価格に対し1,837万円で落札しました。1,313万円も安い額です。
 3点目の例として、漁港地域水産物供給基盤整備事業の場合です。どんだけでも例があるわけですけれど。これも同じ事業で、国崎、相差、小浜、坂手の各漁港で実施する同じ事業です。国崎と坂手の分割1号は落札率が98%、ところが相差、小浜、坂手の2号、3号は54%から60%です。一方は予定価格上限に張りつき、他方は最低制限価格すら割っております。
 漁港工事だけではないんです。市道畔蛸堅子線の緊急道路整備事業、これもそうです。2号分割工事です。1号は亀川組が99.9%で落札しました。もうちょっとでどんぴしゃでした。2号は予定価格1,482万円に対し、アジック、宮崎、村瀬、大進など8社が1,400万円から1,600万円をつける一方で、川木組が987万円、鳥羽建設が890万円、そして亀川が849万円、それで結局、亀川組が落札しました。
 工事設計価格はですね、担当課の技術者が積算単価表に基づいて厳正に算出するわけです。それが、ある工事では100%近い費用がかかり、ある工事では4割、5割で上がる。これはまるで手品師といいますかね、本当に理解に苦しみます。何千万円、億単位の公共事業の入札発注がこんな雑なことでいいんでしょうか。
 次に、談合と疑うに足る第3点目を指摘したいと思います。特定地域は、特定業者が固定的に落札をしております。これは別紙一覧表を見ていただければ一目瞭然です。隠しようもありません。漁港修築類で当市は10件のうち9件が宮崎建設、菅島は7件のうち6件、神島、国崎は5件中5件とも宮崎。ところが相差となりますと宮崎建設は7件中1件だけです。こんな摩訶不思議な出来事が起きております。明らかに何らかの意思が働いていると見て、こう見るのが自然だと思うわけですけれども、助役はどうお考えでしょうか。全く偶然だとおっしゃるんでしょうか。お答えいただきたいと思います。
 次に、第4点を指摘します。水道課の場合です。予定価格に対する落札価格、100%的中が13年度39件中13件あります。3分の1です。予定価格は、何百何十何万何千円。ここまでの端数がでているんです。それをですね、何千円の価格までどんぴしゃの値が次々と出ているんです。神がかりとしか思えないと思うんですけれど。こういう本来あり得ないことが、ごく普通のように起きております。水道管布設改良工事と量水器取りかえ工事だから的中するのか、こう思いますと、同じ工事でもですね、22%も低い落札もあるんです。300万円以下の各課が入札する工事で100%的中は1件もありません。水道課だけに集中をしているんです。これはなぜなんでしょうか。理由を説明していただきたいと思います。
 以上、客観的、合理的に見て、これら4点は明らかに疑うに足りる事実に該当すると思いますが、助役はそう考えませんか。先ほどですね、公金管理の問題について質問もあったところですけれども、本当に私たち、自分のお金だったら1円も値切ってですね、いろいろ購入すると思うですけれど、これだけ疑うに足りる事実がありながら談合はないと言い張るというのは、やはり公金についての考え方が甘いといいますかですね、やっぱり緩んでいるというか、そういう気がしてならないわけです。
 以上、疑うに足りる事実でないと断定されるのであれば、その理由を具体的にお答えをいただきたいと思います。
 以上が談合問題についての2回目の質問です。

◎助役(森下幸穂君) 戸上議員の再度の質問にお答えいたします。
 4点示されまして、まず1位不動の原則が貫徹しているんではないかというご指摘でございますが、1問目で答弁したとおり、それ以上の答弁もそれ以下の答弁もないのが実情でございます。ただ、工事の落札率につきまして若干こちらの方も12、13年度どうであったかということをつかんでおりますので、この辺については答弁させていただきたいと思います。
 12年度工事の入札件数につきましては95件ございまして、4件については不落随契、落札できず随意契約にしたということでございます。残り91件の落札率の平均は、再度入札を含めまして93.9%という落札率になっております。低いものとしましては、小浜漁港改修事業分割2号工事の48.3%の1件と、60%台が4件、全体70%以下については全体の中で5件あり、5.5%でありました。
 13年度工事につきましては、入札件数、これは質問者言われるとおり93件のうち1件については不落随契であり、残り92件の落札率平均は再度入札を含め92.1%でございました。これも落札率の低いものとしましては、答志漁港修築事業分割2号工事の44.6%の1件と50%台が2件、60%台が3件あり、70%以下のものについては全体の中で9件、9.8%ということになっております。
 談合の疑念を抱くものはという点でございますが、これも推測、憶測でこちらも物を言うわけにもいきません。談合につきましては、談合情報があった場合に具体的な対応を行うために談合情報対応マニュアルを作成しておりますが、入札執行前や執行後、また工事完了後に情報の提供があった場合に対応すべき事項を定め、これらの情報提供が公正入札調査会において調査するに値すると認められた場合について、公正取引委員会に報告することとしております。ただ、重ねて申し上げますが、このマニュアルの対応をしたことは一度も実績がないということでございます。
 たたき合いにつきましては、確かに先ほども落札率で話をしたように、全国的な傾向として出てきており、これも1問目で答弁した形で各自治体、対応を苦慮しておりますが、小さな自治体、例えば1件を調査するのに約1カ月かかるというようなこともありますので、鳥羽市としてそれが対応できるんかどうなんか。安値の受注では鳥羽市が助かるわけでございますので、その辺で、たたき合いはあると思いますが、そのことへどう対応するかにつきましては、現在のところ考えていないということでご了解をいただきたいと思います。
 それから、特定地域に特定業者が集中しておるじゃないかということでございますが、その事実は多分あると思います。やはり業者によって得意とする地区、得意とする工事があるはずでございますので、そのことはその事実として、そう受けとめざるを得ないと。特にそのことが問題であるというようなふうには考えておりませんので、ご了解をいただきたいと思います。
 それから、水道課32%の件につきましては、水道課長の方から答弁いたさせます。よって、よろしくお願いいたします。
◎水道課長(小林千代太郎君) 戸上議員2回目の質問のうち、ご指摘の入札件数の32%が予定価格と落札価格100%一致した原因とのことでございます。この件につきましては、水道課の13年度の発注工事でございますので私からお答えをさせていただきたいと思います。
 戸上議員ご指摘のとおり、13年度工事のうち、入札件数の33%が予定価格と一致をいたしております。このことで考えられますことは、1つには、水道工事は大半が配水管の布設工事あるいは改良工事でごございます。他の工事、土木とか建築に比べて、その積算は比較的単純であるということが言えると思います。その積算につきましては、業者の方もよく研究をされておりまして、また最近ではパソコンの普及によって、正確に積算できる状況でもあります。それと、過去の落札経験と合わせて的確に積算をしているものと、このように思われます。
 また13年度の入札件数39件のうち、13件、率にして33%ですけれども予定価格に対する落札率が100%ということでございますけれども、その内訳を見てみますと、1回目の入札で落札をした件数が2件、2回目が1件、3回目が10件となっており、3回目に集中をいたしております。このことは12年度よりも予定価格を引き下げたことによって、過去の実績で入札をしても1回2回ではなかなか落ちないと、そういったことから3回で予定価格と同じになったものと、このように思われます。このことは、先ほど来、戸上さんからもいろいろとご指摘があったわけなんですけれども、財源削減にはつながっていると、こういうふうに思っております。
 このようなことから結果的に予定価格と落札価格が一致したものと思われ、予定価格が漏れるということは絶対ありませんので、ご答弁とさせていただきます。

12番(戸上幸子君) 先ほどの答弁を聞いておりますと、本当に少しでも財源をつくり出したいという気持ちで私がこの問題を取り上げたわけなんですけれどね、私が目指しているものが市当局に伝わったのかどうか、非常に心配にもなっているわけです。この談合の問題というのは、違法性が高いことと、税金の浪費、これが最大の問題だと思いますね。
 それで、まず水道課ですけれども、水道課はパソコンなどで予定価格は簡単に積算できると、その結果100%的中が起きているっていうことだったんですけれども、予定価格が正確に割り出せる、これは当たり前のことなんです。これと談合問題は別ですよね。競争が働かなくてはいけないわけですから。競争が働いていないからどんぴしゃってことが出てくるわけです。そういうことと。
 あと、助役からも答弁がありましたですけども、特定地域にある業者が偏っている。これは問題ないということで言われたんですけれども、これは私は問題があると思いますね。その業者、業者の得意な分野っていうのは、もちろんあって当然です。しかしこれまで私もたびたび入札結果を掲示板で見てきましたですけれども、その得意としている企業が本当に得意と言えるだけの安い値で落札してるかっていうと、そういうことじゃないんですよ。十分有利な条件を持ちながらも、よそと上手に高値張りつきで落札している。これが現状なんです。そういうやっぱり現状をきちんと直視していただけなければならないと思うんです。
 あと、1問目でも聞いたんですけども、指名業者名を教えているということで、69市町村中、鳥羽も入れて13あるっていうことですけれども、これはだんだんに改善されて県の方向に向かっているわけですから、ほかの自治体もやっているから鳥羽もそうだって、その後進の部に入っていることをおっしゃられても困るわけで、やはり改革に着手してもらわなくてはいけないと思います。
 助役に確認をしておきたいと思います。談合によって自治体に損害を与えた企業への損害賠償請求を定めた法律、入札談合関与行為防止法というのがあります。この第2条の5項は、市職員が入札談合が行われるおそれがあることを知りながら防止するための措置を講じないことを、入札談合関与行為として懲戒処分にすることを規定しております。市が、あくまでも談合はないと言い張って改革案を講じなければ、この法に抵触するわけです。改革に着手するという答弁はいただきましたですけども、自治体職員に課せられた責務は重大であるということを、もう一度指摘しておきたいと思います。
 現在の鳥羽市の現状のこの甘さは、この法違反だと私は思います。この法律について根來公正取引委員長は、こう言っております。落札率の高どまりが長年続いても調査しないなど、談合の疑いがあるのに適切な対応をしない自治体も処罰の対象になると、こうはっきり言明しているんです。これは2001年7月7日の神戸新聞で書いております。この言葉は今の鳥羽市をもうあらわしているものだと思いますね。そういう重いものだということをしっかり認識して改革に着手をしていただきたいと思います。
 談合の横行によって、これまでどれだけ被害をこうむってきたか、こういう点を見てみたいと思います。
 一体談合によって業者はどれだけもうけるのかっていうことなんですけれど、裁判での証言があります。昨年10月、高松地検が摘発した談合事件の証人として出廷した業者は、談合のときは推定した予定価格からほんの少し下回る金額を書く。競争する場合は、17%から20%差し引いても利益はどうにか出ると、このように供述をしております。要するに2割節減可能だということです。既に実例も出ております。松阪市です。ことしから実施している改革、ご承知のとおり1つの典型となっております。指名通知と現場説明会の廃止、条件つき一般競争入札の導入、不正防止策の徹底、検査体制の整備強化などです。松阪は5月1カ月間で入札は65件ありました。多い場合は34社が入札に参加しております。落札率は76.3%です。昨年度97.1%から実に20.8%も下がっております。予定価格4億4,511万円に対して落札価格は3億3,949万円で、1億561万円も節減をしました。
 仮にこれを鳥羽市に当てはめるならば、鳥羽市は年間25億円ほどの公共工事があるわけですから4億5,000万円の節減ができるということになります。このお金はですね、新たにこのお金で公共工事ができるようになるわけです。そうすると業者の仕事量がふえるわけです。利益は薄くなりますけれど、仕事はふえるわけです。市民にとっても生活密着型の事業が進むということになります。いろいろ議員からも要望出されましたですけども、そういったところの公共工事にお金が使えるということに結びついていくわけです。市民の税金をむだなく使える、業者も後ろめたくなく堂々と仕事ができる。仕事量もふえて業者が喜ぶ。市民に役立つ公共事業ができるということで、まさに三方一両得、こういうことになるわけです。
 そこで、最後に提案をしたいと思います。これは事前に通告をしてあります。
 入札制度改善委員会の設置。条件つき一般競争入札への移行。工事積算と予定価格の適正化。調達資材の地元仕入れと下請の地元業者の優先。最低制限価格制度の適用。監視監督検査体制の確立。事業評価制度の導入を含めて、ぜひ検討に着手をしてもらいたいと思います。いかがですか。答弁を求めたいと思います。かなめは今の指名競争入札をやめて条件つき一般競争入札に移行していくことだと思います。
 市はこれまでさまざまな理由をつけて指名競争入札をやめていないわけですけれども、地方自治法施行令の第167条は、特別に指名競争入札ができる場合として、1、工事が適さない、2、入札者が少数、3、一般競争入札では不利の3点。これしか認めておりません。原則は一般競争入札なわけです。鳥羽市がやっている指名競争入札の方が例外だということです。昨日、助役は行政改革についても英断を持って厳しくやると、そう明言されましたので談合撲滅もぜひその気概で取り組んでいただきたいと思います。

◎助役(森下幸穂君) 戸上議員の3回目の質問にお答えをいたします。財源を確保したいという思いは戸上議員と全く一緒でございますので、よろしくお願いをいたします。
 まず、入札制度改善委員会の設置についてということでございますが、入札参加資格審査会のメンバーで設置に向けて検討してまいりたいと思います。よろしくお願いします。
 条件つき一般競争入札への移行ということでございますが、どういった条件をつけるという、その内容的にちょっと理解しがたい部分もありますが、ただ、現在市内業者を優先しておるということは、お話しさせていただいたとおりでございます。指名業者として入札を実施してきたわけでございますが、業者をオープンにした場合、市内業者の多数が淘汰されてしまうという状況になるのではないかということが危惧されます。その辺も含めまして検討はさせていただきたいと思いますが、一般競争入札に移行することによって、指名業者の指名の事前公表というようなものも自動的になくなってきますので、その辺で検討が加えられていくということでご理解いただきたいと思います。
 工事積算と予定価格の適正化ということでございますが、工事の積算につきましては、工事担当課において三重県が定めた積算基準や刊行物の建設物価等により設計積算をさせています。また、予定価格の決め方については、予算決算及び会計令第80条第2項に取引の実例価格、需給の状況、履行の難易、数量の多寡、履行期間の長短等を考慮して適正に定めなければならないと規定されているところでありますが、平成9年の公正取引委員会が刑事告発した、東京都発注の水道メーター入札談合事件の東京高裁判決において、適正価格とは競争を通じて決められた価格のことであり、予定価格は自由競争の余地を残すものであって適正価格ではないとの判断が示されており、本市においては市が契約を希望する予定の価格として価格設定をしておりますので、よろしくお願いいたします。
 調達資材の地元仕入れと下請の地元社優先についてということでございますが、この点については契約業者が市内市外の業者を問わず地元優先の立場に立ち、これまでも協力を依頼しているところでありますので、よろしくお願いをいたします。
 それから、最低制限価格制度の適用につきましては、1問目で答えましたとおり、他市の事例等を参考にして検討してまいりたいと思います。監視監督検査体制の確立につきましては、現在の監督員専門検査員の体制を堅持し、知識の向上を図りながら、工事施工に対する監視に努めてまいりたいと思います。
 それから最後の事業評価制度の導入についてでございますが、このことが入札改善に結びつくかどうかにつきましては、不明のところがあるわけでございますが、事業評価制度の導入については三重県等が実施していますが、この制度はこれまで継続事業として実施してきている事業の見直しや新たな事業計画において、その必要性や効果等を評価し、事業の決定がされ予算に反映されていく事業決定に係る手法であると理解しています。本市の事業計画の決定については、市長が自治会との懇談会等により寄せられた声をもとに、事業の必要性やその効果、緊急性、補助金等の財源確保などを含め検討し、事業の決定を行っておりますので、よろしくお願いしたいと思います。何につきまして、制度改善に向け検討を加えていくということでよろしくお

たたきあいで正常な工事ができるのか

2002年(平成14年)9月議会

12番(戸上幸子君) 議案第73号、工事請負契約の終結について質疑をいたします。
 助役及び担当課長にお聞きします。
 まず、助役にお尋ねをいたします。
 同工事の入札予定価格は、1億5,700万円です。市は、12社を指名した競争入札を実施しました。9社が予定価格前後の金額を入れる一方、亀川組と宮崎建設が予定価格を5,000万円、6,000万円も下回る額を応札をしました。
 俗に言うたたき合いです。
 鳥羽市会計規則第78条第4項は、予定価格は取引の実例価格、需給の状況、履行の難易、数量の多寡及び履行期間の長短を考慮して、適正に定めなければならないとうたっています。
 市が適正、厳格に算出した予定価格を6,000万円も下回る入札の実態を、入札責任者である助役は適正だと認識しておられますか、お答えをいただきたいと思います。
 次に、担当課長に伺います。
 同工事の設計金額は、1億6,569万円です。落札額が9,700万円ですから、設計金額の58.5%です。担当課はねじ、釘の1本に至るまで、適正価格で積算したはずです。それでどうして、4割引きの工事が可能なのですか。これで、万全の工事を保証できますか。お答えください。

◎助役(森下幸穂君) 戸上議員の、議案第73号、工事請負契約の締結についてのご質疑についてお答えをいたします。
 契約の経過から申し上げます。
 本工事の入札につきましては、去る8月20日に、市内業者12社により入札を実施し、予定価格1億5,700万円のところ、株式会社亀川組が9,700万円で落札をし、去る8月23日に、請負契約1億185万円で仮契約を締結したところでございます。
 議員ご指摘の低価格入札の件につきましては、さきの6月定例市議会の一般質問におきましても、いろいろとご答弁をしてきたところでありまして、この入札につきましては、私が専決事項として、市の会計規則第78条に規定する予定価格の作成を行い、入札は適正に実施されたところであります。
 近年、景気の低迷等により、民間企業等の活動が停滞している中、公共事業の発注、特に建設工事にあっては、その受注に向け、建設業者は強い希望を持っているところであります。
 しかし、国・地方とも財政状況が厳しいことから、発注事業が大幅に削減され、業者間の受注競争が各地においても激化しており、本市においても、その傾向が顕著にあらわれております。
 このような状況は、公共事業の経費節減の観点からいえば結構なことではございますが、市内地域産業への波及効果を考えますと憂慮するところであります。
 最近の入札傾向として、これまでも同様の落札による工事施工がなされてきておりますが、工事期間中における監督や検査では、受注工事が仕様書に基づき適正に実施されていることが確認をされております。
 今回の契約においても、請負業者にあっては施工が適正にできる価格ということで、仮契約も締結したところであり、市といたしましても、この業者は過去の実績も多く、信頼性もあるところであります。
 本工事の施工に当たりましては、これまでどおりの厳重な工事監督及び検査を実施するよう担当者には指示をいたしており、低入札による手抜きや粗雑工事のないように、施工段階での監督強化による品質の確保を図ってまいりたいと考えてます。
 なお、入札制度については、他市の資料等も取り寄せ、改善に向け鋭意作業を進めておりますので、重ねて答弁とさせていただきます。

◎水産漁港課長(浜口光寿君) 戸上議員の議案第73号、工事請負契約の低入札に係る設計と落札は適正なのかということにお答えいたします。
 漁港整備における設計等につきましては、財団法人全国漁港協会の発行する積算基準により、全国統一された基準に基づき設計しております。また、設計単価につきましても、毎年県の発行する単価表に基づき積算しております。
 さらに、漁港事業全体が国の補助事業であることから、施工工事名ごとに設計の内容につきまして、県を通じ、工事の認可を国に受けております。
 さきに助役さんから答弁をしていただきましたとおり、監督・検査は厳重に行い、手抜き粗悪工事のないようにしたいと考えておりますので、よろしくお願いしまして答弁とさせていただきます。
12番(戸上幸子君) 2回目の質疑を行います。
 助役の方から、入札制度の改善について作業をしているという答弁がありました。
 しかしですね、今の現状を見ておりますと、そういう悠長なことを言っている段階ではないのではないかと、私はひしひしと感じております。
 今から、来年もしその改善を施行するとして、半年間が業者にとってどれほどのすさまじいものになるのか、指名業者を直接回ってですね、実情をきちんと調査をしているのかどうか。私はその点をとても心配しております。
 助役の答弁もありましたように、公共工事は安ければ安いほどいいというものではありません。きちんと施行するとともに、業者にも適正な利潤がもたらされなければならない、こんなことは言うまでもないわけです。そのために市は、会計規則第79条、最低制限価格の作成を定めています。亀川と宮崎のたたき合いは本件だけにとどまりません。
 この4月からだけでも、菅島の漁港修築事業、国崎の漁港基盤整備事業で、半値以下のたたき合いをしました。こうした異常な入札が横行しているのに、なぜ、市は、本件に最低制限価格条項を適用しなかったのですか。79条の必要があるときではなかったのですか。不適用とした判断理由をお答えいただきたいと思います。次に、工事がきちんと施工されるか、その保証の問題を再度お聞きしたいと思います。業者は4割引きで引き受け、なおかつ、大赤字を出さないようにするため、血の出るようなコスト削減を強いられることになります。
 会計規則は、監督職員が現場に立ち会うとともに、使用材料の試験検査を行うことを定めております。
 担当課は、当該工事の監督を、抽象的ではなくですね、どのような態勢で行おうとしているのか、お答えをいただきたいと思います。
◎助役(森下幸穂君) 戸上議員再度の質疑にお答えいたします。
 会計規則第79条につきましては、最低制限価格の作成ということでございまして、令第167条の10、第2項の規定によって、最低制限価格を設ける必要があるときは、12条第1項の規定の例により、予定価格の5分の4から3分の2までの範囲でこれを定め云々ということでございますが、状況につきましては、6月議会も含めてお答えをさせていただいております。たたき合いの実態につきましては。
 一方におきまして、予定価格に張りついてきてもいいんじゃないかという逆の面のご指摘もいただいてきている経過もあるわけでございまして、先ほど答弁させていただきましたように、そういったことも踏まえて、全体的に入札制度の改善に向けては、鋭意作業を進めておるわけでございますが、最低制限価格のみの設定ということになりますと、今のような状況下で、業者保護のみ選考するんかという声が聞かれないとも限らないわけでございます。
 鳥羽市にとっては、低価格で落札していただくことが、会計上、財政上、ある面においては好ましいことでもございますので、申し上げましたとおり、あわせての制度の改善には取り組んでいくということで、よろしくお願いし、ご答弁とさせていただきます。
          (ヤジあり)

◎水産漁港課長(浜口光寿君) 戸上議員の再度のご質疑にお答えいたします。
 漁港の管理担当課は、どのような監督をしていくのかという件でございますけども、現在、国の補助を受けて漁港工事をしている漁港は、7漁港でございます。現在4名の係員で担当しております。係長1名、主査2名と担当員1名でございます。
 これらの漁港につきましては、7漁港のうち、現在発注しております工事が、海岸環境も含めまして、8工事を発注しております。
 多い者で4工事担当しとる者もおりますし、少ない係長にしましては、1工事を担当しております。
 つきましては、できる限り現場の方へ出て行きまして、許す限り現場の確認と業者の管理をしてまいりたいと考えておりますので、よろしくお願いいたします。
 以上、答弁とさせていただきます

12番(戸上幸子君) 3回目の質疑を行います。
 最低制限価格は、改めて導入しなければならない制度ではないわけですね、先ほど助役が答弁されたように。
 既に会計規則でうたわれており、適用する意志があれば、すぐにでも可能なわけです。
 先ほど、入札制度の改善については、全体的な見直しをしているということでしたけれども、2回目でも言いましたですけども、今の鳥羽の業者の状況はですね、そういう悠長なことを言っている状況ではないわけです。たたき合いがここ2年、本当にやられているわけですね。
 そうしたことは、先ほど安ければ安い、結局、2回目の答弁とちょっと矛盾したことを助役言われたわけですけども、市民にとって税金の投入が少なければ公共工事いいかというと、そういうことではないわけですね。
 やっぱり品質のいいものを求めるわけですし、業者に当たっては適正な競争は必要ですけれども、鳥羽の経済状況の中で、建設土木業界を衰退させないようにしていく、これも鳥羽市にとって本当に大切な課題だと思います。
 そのためにも、ためらうことなくすぐに実施すべきで、おくれればおくれるほど市民にも業界にも無用な損害を与えると。このことを、この本件は教えていると思います。
 市の方では検討中ということですけれども、入札制度の改善を、それは抜本的にはそういうことも必要ですけれども、今すぐ手を打てるというところで、悠長に構えないで、第一歩を踏み出していく、そういうことを強く指摘しまして、私の質疑を終わりたいと思います。

たたきあいは正常な入札ではない、最低制限価格を導入せよ

2002年(平成14年)12月議会

12番(戸上幸子君)市発注土木建築工事の入札にかかわってお聞きします。
 助役は6月議会で、入札契約事務の改善を約束され、その後来年度実施をめどに検討委員会を重ねていると伺っています。それはそれで結構なのですが、鳥羽市の現状は緊急の対策を求める事態になっています。既に四日市市では、新年度を待たず、この1月から入札改革を実施するなど事態に即した行政の対応が始まっています。言うまでもなく、工事入札は業者が示し合わせれば刑法の談合罪、逆にたたき合いで不当に安く受注した場合も不当廉売で独禁法違反です。
 本市は会計規則で、最低制限価格を予定価格の5分の4から3分の2の範囲と定めています。すなわち、最低限、予定価格の66.7%を下回っては適切な入札ではないという判断です。
 ところが今、適正入札価格以下の落札が頻発しています。平成12年度は全工事44件中たった3件だったものが、昨年度は8件、今年度に入るとまだ24件の発注にもかかわらず既に8件、3割にも達しています。この3年で19件発生し、うち16件がことしに入ってからです。ただならない状況ではありませんか。
 そこで3点お聞きします。
 1点、公共工事入札適正化法は、適正な入札、契約を定め、「公共工事に対する国民の信頼の確保と、これを請け負う建設業の健全な発展を図る。」とうたっています。相次ぐ低落札は法の精神に合致していると判断をしていますか。
 2、低落札の財政削減の効果の反面、業者の適正利益を阻害し、地域経済にも明白な否定的影響を及ぼすことは明らかですが、市は弊害をどうとらえていますか。
 3、市会計規則の契約条項は、一般競争入札を通常の入札方法として、同79条に「最低制限価格の作成」を定めています。ところが、市はこの間、一般競争入札を一貫して履行せず、最低制限価格も適用しませんでした。なぜ適用しないのか、その理由をお答えください。

◎助役(森下幸穂君) 戸上議員ご質問のうち、第3問目の市発注土木建築工事入札の実態について、私からお答えをさせていただきます。
 第1点目の相次ぐ低落札は公共工事入札適正化法の精神に合致していると判断しているかという点でございますが、適正化法の基本原則は、公共工事の透明性の確保、公正な競争の促進、適正な施工の確保、不正行為の排除の徹底等が挙げられており、公共工事はその多くが国民、市民からの税収を原資とするものであり、発注者は国民また市民に対して適正な価格でより品質の高い社会資本を提供する責務を負っているとともに、その入札契約に当たって不正行為が行われ、国民、市民の疑惑を招くようなことは決してあってはならないことであります。
 議員ご質問の法の精神と言われるのは、適正な施工の確保におけるダンピングの防止のことと判断します。ダンピングは建設業の健全な発達を阻害するとともに、手抜き工事、下請けへのしわ寄せ等につながりやすいと指摘されており、さきの第2回定例会でもお答えいたしましたように、現在この適正化法の基本原則に基づき、入札契約事務の改善に取り組んでいるところであります。
 次に、2点目の低落札による弊害をどのようにとらえているかとのことでございますが、さきの第3回定例会でもお答えしましたように、景気の低迷等により、建設工事にあっては民間企業等の活動も停滞しており、建設業者は公共工事に強い希望を持っております。
 しかし、国、地方とも、ますます財政事情が厳しくなり、発注工事も減少していることから、業者間の受注競争は激しく、当市においても低落札があらわれたものと思っております。公共工事にかかる費用を削減することから言えば、財政上はよい結果であったと言えますが、地域産業への波及等を考えますと、長期間同じ状態が続くことは看過すべきではないと言えます。
 しかし、10月、11月における設計価格300万円以上の工事13件の入札については、予定価格に対し、10月は90%以上が5件、11月は8件のうち80%台が4件、90%台が4件であり、40%、50%といった落札はありませんでした。
 次に、3点目の最低制限価格の作成をなぜしないのかとの質問でございますが、これもさきの第2回定例会でもお答えしましたように、過去の経過といたしましては、最低制限価格を設け、実施してまいりました。しかし発注者が、すなわち市ですね、市が市場価格の低落の恩恵が受けられないこと、適正な価格を提示した業者が発注できないなどの欠陥もあり、適用せず、作成を見送ってきております。
 利潤追求のため、民間企業経営者はサバイバル競争に勝ち、生き残っていくため、したたかな経営戦略をとることがあります。木を見て森を見ずのごとく、その戦略戦術の中に引きずり込まれ、あるいは翻弄されるわけにはまいりません。
 上に張りついたら談合の疑念とおっしゃる。たたき合いが始まったら、業者の利益を阻害しているとおっしゃる。上も下も全体を見た上で、入札制度を改善していく中で、最低制限価格の率等も含め、現在検討しているところでございます

12番(戸上幸子君)助役いろいろ答弁しましたですけれども、私が言いたいのは一つです。いつまで検討を続けているのですか。結論はいつ出すのですか。そういうことです。
 先ほども紹介しましたように、四日市市では来年度を待たず1月から最低制限価格を設けると、このように事態に即応しているわけです。今の鳥羽の実態を見れば、四日市のような対応が要るということは、これは当然必要なことです。先ほどの助役の答弁の中でも、こうした受注競争の激しさ、長期間続くことは好ましくないと、こういうふうな認識ですね。ですから一刻も早く最低制限価格を設けていくと、こういうことが非常に大事です。やはり、鳥羽行政の優柔不断性がこういうところにも出てきていると。即、対応をしていただきたいと思います。
 今の入札の中の最大の問題は、談合による高値落札とたたき合いによる安値発注、この両極端ですね。これは先ほど助役も言いましたですけれども、だからこれを野放しにしているというところに行政の問題点があるということを私は言っているわけです。両方だめなんです。談合をすれば談合はだめだと言いますし、このようなたたき合いがあればだめだと言います。ですから私の主張は一貫しています。ここに行政の指導性を発揮していくということです。
 今年度の8件中、最も極端なのは国崎漁港水産物基盤整備事業です。課が積算した設計金額は4,504万9,000円でした。ところが、落札価格は何と1,800万円。39.9%。これはすごいですね。市が適正と算出した工事費の6割引きなどという工事が、果たしてまともだと言えるんでしょうか。現場に直接的におる水産漁港課長、どのように受けとめてみえるかお聞きしたいと思います。
 私は質問するに当たりまして、ずっと業者から話もお聞きしました。現場の作業員からも聞きました。大きな負債を抱えてあえいでいる企業もあります。この冬のボーナスはなしという会社もあります。
 行政が今ある会計規則を適用すれば、不当廉売はすぐ是正できますね。最低制限価格は会計規則にあるわけですから。なぜ手をこまねいているのか、そこを私は問題にしました。行政として、使命感、責任感を発揮していただきたいと強く要望をしておきたいと思います。

◎助役(森下幸穂君) 工事入札の点についてでございますが、最低制限価格を作成するだけでは問題の解決にはならないと、このようなことで、第1問でもお答えしましたように、上も下も全体を見た上で検討しておるわけでございますが、検討の中身につきまして、若干つけ加えさせていただきたいと思います。
 1つには、市内業者優先の考えは踏襲しながら一般競争入札にどう切りかえていくのかという点、あるいは業者をA、B、Cランク別に参入させる金額をどこに設定するのか、また特殊工事についてはどういった方法をとっていくのか、さらに他市が実施している設計金額あるいは予定価格の公表についての検討や設計金額を公表した場合の予定価格をどう設定していくかといったこと、あるいは低入札価格制度を導入するのか、最低制限価格を導入するのか、事務執行体制づくりとあわせて検討を加えておるところでございますが、めどといたしましては、15年4月からの施行ということを目標に作業を進めております。また、不良・不適格業者の排除についても検討の俎上の中に入っておるということで、ご理解を賜りたいと思います。
 以上、答弁とさせていだきます

◎水産漁港課長(浜口光寿君)  漁港工事の工事設計書の作成は、公共事業積算基準により積算を行っております。本年度水産漁港課の発注の31件の中で、60%の落札は8件でございます。特に低いのは、議員ご指摘の国崎漁港の40%でございます。いずれの工事にしましても、完成検査も終了したものもございますが、工事中のものもございます。
 議員ご質問の国崎漁港の沖防波堤の工事でございますが、工事の内容としては、60トン型中空三角ブロック113個の製作、据えつけするもので、平成15年1月31日が工期となっております。ブロック製作中には抜き打ち的に監督員が立ち会いも行っており、また工事における検査ですが、113個中の1割に対し監督員が表面強度及び寸法について検査を行い、また請負業者の自主検査においても113個中29個について自主検査を行って、書類にて確認をしておりますことから、製作については問題がないものと判断できます。また、据えつけにしましても、ブロックの番号のすべて確認できることから問題がないものとも判断しております。
 なお、請負業者は設計書に基づき施工されておりますことから、今後も監督検査につきまして一層の強化を図りたいと考えておりますので、よろしくお願いしまして答弁といたします

12番(戸上幸子君) 先ほどの担当課の答弁によりますと、一体、市の積算価格というものの重みはどこにあるのかという思いがいたしました。検査をしても、何も問題はないということですね。絶対、最低制限価格を設けないことによってたたき合いが起こっていて、それによるしわ寄せはどこかにあるはずなんですよね。それをどこがかぶっているかということです。私は指摘しておりますように、人件費の問題であったり、業者の問題であったり、そして品質の問題、これは積算価格を下回っているわけですから、当然しわ寄せがあるんです。そういった点も踏まえまして、今後一刻も早く対応をお願いしたいと思います。

入札制度改革によってどんな成果と問題点が明らかになったか

2004年(平成16年)6月議会

16番(戸上幸子君) 一般質問を行います。
 今、市民は市政の抜本改革を切望しております。市の財政運営が適正に執行されているかどうかの点検は、私たち議会に課せられた大事な仕事です。第1にむだ遣いや冗費はないのか。第2に支出を節約し、新たな財源を生み出す余地はないのか。もっと市民の暮らし向上のために投入できる市財政をふやす道はないのか。この二つの観点から財政運営を洗わなければなりません。
 そこで、今議会では入札改革と医療費改革の2点を質問いたします。
 第1に、入札制度改革の試行結果についてお聞きします。
 本市の公共事業入札は談合による高値張りつきが横行する一方、たたき合いによる異常な低落札の事態も頻発しておりました。前者は市民の血税の浪費であり、後者は適正な利潤をもたらさず、地域産業の活性を妨げます。毎年巨額の市費を投じる公共事業を適正化することは、市の行財政改革の主要な柱の一つとして待ったなしの課題になっていました。
 そこで、市はそれまでの指名競争入札から要件を満たすすべての業者に門戸を開放する条件つき一般競争入札制度へ転換するとともに、工事価格の事前公表、入札参加者くじによる予定価格の決定、最低制限価格の設定の3点を導入する入札改革に着手し、1年間をその試行期間としてきました。鳥羽市にとっては画期的ともいえる試みです。入札制度の透明性も随分高まりました。既に全データが出そろって2カ月がたちますが、この試行の結果はどうでしたか。これまでと比較して、入札参加業者数、落札率、入札差金の節減額など、どんな成果と問題点が明らかになりましたか、お答えください。
 また同様に、水道課発注の入札結果はどのように変化しましたか。これらの試行期間の状況を受け、16年度はどういう方向で入札改革を進めようとしていますか、お聞きします。

◎助役(森下幸穂君) 戸上議員の入札制度改革試行結果についてのご質問にお答えをいたします。
 入札制度の改革につきましては、議員ご承知のとおり平成15年4月より設計金額130万円以上の土木、建築、管工事については従来の指名競争入札にかえて条件つき一般競争入札を実施することとし、1年間試行期間として実施をしてまいりました。
 そこで、質問の15年度の結果でございますが、81件の条件つき一般競争入札制度による入札を実施した結果、延べ参加業者数は1,030社となり、平均で12社以上の参加、中には20社以上の参加も13件ございました。そして予定価格の総額が9億8,089万4,000円のところ、落札総額は8億7,923万3,000円となり、予定価格に対する平均落札率は80.4%で、落札差額は1億166万1,000円という結果でありました。
 そこで、14年度におけるこの条件つき一般競争入札に対応する工事関係の指名競争入札分について精査したところ、工事件数は94件、延べ参加業者数は689社、平均7社の参加でございました。予定価格の総額は15億3,321万6,000円のところ、落札総額は11億6,566万1,000円となり、平均落札率は87.0%で、落札差額は3億6,755万5,000円という結果でありました。
 なお、13年度の入札件数は100件、延べ参加業者数は665社で平均7社の参加であり、予定価格の総額が16億5,379万円のところ、落札総額は14億3,845万9,000円となり、平均落札率は92.7%、落札差額は2億1,533万1,000円という結果でありました。
 また、15年度のランク別参加業者数と平均落札率を見ますと、A業者だけの入札は7件、延べ71社参加で、平均落札率は97.4%、AB業者での入札は25件、延べ371社参加で、平均落札率は86.8%、BC業者での入札は39件で延べ519社参加で、平均落札率は73.4%、管工事のABC業者での入札は10件、延べ69社参加で、平均落札率は79.4%でありました。ランク別の落札率では、格差が出ておりますが、これはBC参加業者の増加と、最低制限価格を設定したために入札額が受注競争の激化により業者の見積もりも金額が予定価格の70%に近い金額に集中したものと思われます。
 いずれにいたしましても、所期の目的であります入札契約の過程や内容の透明性の確保、入札参加機会の増大と入札参加者の公正な競争の促進、不正行為の排除の徹底や公共工事の適正な施行の確保が図られたものと考えております。
 次に、16年度はどういう方向で進めていくのかということでございますが、試行期間中に業者の方々よりいろいろな要望もいただきましたが、現在の公共工事に対する市民の信頼を確保するとともに、建設業法の遵守や受注業者の健全な発展を図るためには透明性の確保、公正な競争の実施、不良不適格業者の排除、適切な企業評価などが求められています。このことから、主な改正点としましては、入札参加申請書へ当該参加申請工事における配置予定技術者として、これまでの主任技術者、現場代理人のほかに営業所専任技術者欄を設け申請をいただくこととしました。
 さらに、入札公告時点で工事によって特別な入札資格要件が必要なときは、資格要件欄に条件を明記することといたしました。公共事業は国・地方とも大きく削減をされてきております。このことから業者間の競争は今後も激しいものになることが予測されますが、業者の方には今まで以上に、より適正な見積価格で入札に参加していただくため、落札業者が契約時に入札額の精算内訳−−いわゆる見積もりですね−−これを提出していただくことといたしております。
 以上、答弁といたします。
 なお、水道事業部については水道課長、へき地診療所の関係につきましては、担当課長の方から答弁をさせますので、よろしくお願いをいたします。
◎水道課長(小林千代太郎君) 戸上議員質問のうち、水道工事の入札執行状況についてお答えいたします。
 平成15年度における入札執行状況につきましては、指名競争及び条件つき一般競争による入札執行分として件数25件、参加業者延べ156業者、予定価格総額1億3,964万7,000円、落札総額は1億1,925万5,000円で、平均落札率は85.4%となり、前年度に比べ12.4%の減となりました。これによる落札差額は2,039万2,000円であります。うち試行期間として実施いたしました条件つき一般競争入札では、件数16件、業者延べ118業者、予定価格総額7,917万1,000円、落札総額は5,965万8,000円、平均落札率は75.4%となり、落札差額は1,951万3,000円となっております。
 なお、14年度は指名競争入札のみでありますが、件数は32件で、平均落札率は97.8%であり、落札差額は348万2,000円でありました。
 以上のことから、平成15年度の条件つき一般競争入札の試行により、公正な競争の促進、高落札を抑えるための所期の目的は果たせることができました。そして経費の節減につながることができました。平成16年度以降の水道発注工事につきましても、先ほど助役の方から答弁したとおり、市長部局と歩調を合わせながら条件つき一般競争入札を執行してまいりたいと、このように思います。
 以上、答弁とさせていただきます。

16番(戸上幸子君) 答弁がありましたように、改革によって今までにない前進がありました。第1に、入札参加への門戸開放で参加業者がふえたということです。14年度の1回当たりの平均指名者数は7社でしたが、これが12社から13社になった。最も多かった入札には27社が参加しております。池上公園整備事業など3回ありますけれど、いずれも適正競争になって、最低制限価格の70%で落札されました。これは典型事例となっております。指名の場合に起きがちな行政と業者との癒着は基本的に排除される仕組みができたということがいえると思います。大きな改善だと思います。
 第2に、公正な競争入札が拡大しました。最低制限価格の導入でたたき合いが一掃されました。14年度を見ますと、工事価格の半値前後という無謀なたたき合いが4分の1もあったわけです。1億円の工事を何と5,000万円でするといったむちゃな落札も起きました。これが皆無になりました。横行していた談合も根絶にはなっていないものの、一定の改善があったといえます。数字を見れば明らかで、全81回の入札のうち、最低制限価格の周辺70%台の落札が49回あります。全体の6割です。予定価格以下になったための失格者が出る入札と、同額でのくじ引きにした入札も合計で25回あります。これは全体の3割に達しますが、これらは公正な入札をあらわす数字ということができます。
 第3に、工事予定価格に対して落札額が低い場合に生じる入札差金が1億円を突破しました。無謀なたたき合いをなくし、業者にも適正な利潤を保障し、市税も節約する健全なスタイルがようやく緒についたという評価ができます。
 ここに、入札改革先進自治体、横須賀市の入札契約課のホームページがあります。タイトルは「談合ゼロを目指し、いざ出陣」と勇ましい中身ですが、気概が出ていると思います。ここの言葉をかりれば、経費ゼロで1億円が市の財布に残った、こういうことになります。水道課は特に顕著で、落札率は12年度から97.8%、95.1%、97.8%。ところが、先ほど答弁がありましたように、一般競争入札75.4%、一挙に20%も下がりました。入札差金も12年度は448万円、13年度は869万円、14年度は444万円でした。それが、一挙に5倍近い2,039万円になったわけです。工事費の約15%を節減できたということになります。入札改善の効果は歴然としていると思います。
 これらの成果面を踏まえまして、また財政課の努力を評価しながらですが、なお残る問題点もあります。先ほど16年度の方向もお示しいただいたわけですけれども、これらの問題点についてお聞きしたいと思います。
 第1に、高額工事ほど談合・無競争の高値張りつきが改まっていないという問題です。全入札の平均落札率は80.4%ですが、予定価格300万円以下は74.9%です。一方、1,000万円以上は92%と高いわけです。しかも、公正な競争をしていないとされる、いわば談合と目される落札率95%以上が22回と、全体の半数近くになっております。
 第2に、300万円以下の工事を受注する中・小ランクの業者の競争の激化という問題です。業者に会って話を聞きましたが、最低制限価格ぎりぎりの受注が多く、経営を圧迫しておりました。最低制限価格の70%ラインは見直しが必要なのではありませんか。
 第3に、入札参加業者がふえると、担当課の事務量もふえ、適切な審査に支障を来す場合もあります。その解決と談合防止のため、松阪や横須賀市など入札改革先進自治体は、電子入札制度を取り入れ始めております。本市も検討課題となっているのではありませんか。これらを含め、改善策をどう考えているか、さらにお答えをいただきたいと思います。

◎助役(森下幸穂君) 戸上議員2回目の質問に対して、私の方からお答えをさせていただきます。
 まず、入札制度の改革についてということで、一定の評価もいただきました。しかし、まだまだ改革半ばということは承知をしております。
 まず、高額工事の高値張りつきというご指摘でございますが、確かに1,000万円以上の工事の入札については落札率が90%と、他のランクの入札よりも高くなっております。上位ランク業者の入札となりますと会社規模も大きく、その維持のためにも請負工事に係る経費について詳細な見積もりあるいは積算を行うことにより、落札率も他と比べると高くなることが考えられますので、そういった結果になったということでご了解をいただきたいと思います。
 最低制限価格の見直しの点に触れられたわけでございますが、昨年15年度建設業界の方から要望もありました。一つには諸経費の見直しとあわせて最低制限価格の見直しについても、その場でも出されてきたわけでございますが、そこで、この16年度につきましては諸経費の見直しを検討し、三重県の諸経費率の80%まで引き上げるということで16年度はいきたいと、こう考えておりますので、よろしくお願いをいたします。
 電子入札が必要ではないかというご指摘でございますが、まだまだ市内業者におきましてはITへの対応が難しい業者も多分にありますので、今後はまず郵便入札の検討を考え、その次のステップとして電子入札の導入についても研究をしてまいりたいと思いますが、役所の中だけではなくて、やっぱり業者側が対応できるかということもありますので、いつという期限については若干ご容赦をちょうだいしたいと思います。
 なお、談合云々ということでございますが、戸上議員の方でそういう情報を得られたとしたら、ぜひこちらの方へご一報いただきたいと、このように考えておりますので、よろしくお願いをいたします。