マリンタウン21問題

見直さずこのまま続行でよいのか

1999年(平成11年)3月議会

今、全国の自治体が立ちどまってバブル時代の開発事業を再点検しているのに、そして多くの市民が不安を抱いているのに、市長はマリンタウン事業をそのまま推進であります。一体、鳥羽市の借金はこの先どうなるのか、孫子の代に大丈夫かという市民の心配の声が上がるのは当然であります。国も地方も最悪になっているのは、だれもが知っております。問題は、なぜ最悪の状況になったのか、原因はどこにあるのか、そしてどう打開するのかではありませんか。市民もそこを知りたいのです。
 改革提案を含め、具体的に伺います。最大の開発事業であるマリンタウン21事業は、20%が一般公共事業債、75%が財源対策債、すなわち95%を借金でやっている事業であります。3000万円の住宅を150万円の頭金で購入し、あとはローンというのと同じであります。
 市長は、マリンタウン事業を見直さず、あくまでも推進強行路線を変えませんが、この大開発事業の推進は公債費の増大となって一層重く市財政にのしかかってくるのではありませんか。市長は、10年後、20年後の市民に「大丈夫です。安心してください」と確かな自信を持って言明できますか。

市長(井村均) マリンタウン事業の市債は、平成6年度より平成11年度までに4億4,900万円を借り入れる予定であります。そして、12年度以降につきましては、市の事業負担金、借入金利、起債の充当率などが不確定でありますので推定になりますが、県への事業負担金は財政事情を考慮しますと、年間1億5,000万円が限度であると考えます。起債の充当率は現在95%ですが、今後、平成4年当時の40%に下がる可能性もあります。
 そこで、第1期計画中に充当率が下がると推定し、平均の67.5%で計算しますと、毎年の市債は1億120万円になり、仮に利率を年利3%、償還期間を25年と仮定しますと、据え置き期間を除き、元利合計が毎年635万円程度が見込まれます。そして、一般会計全体の市債の償還額は、11年度の借入金を含みますと、金利等の不確定要素はありますが償還額のピークは平成16年度で12億1,000万円程度になります。しかし、平成16年度で償還の終わる借入金が多くあり、平成17年度の償還額は9億500万円まで減少し、平成19年度までは7億8,800万円とさらに減少いたします。
 したがいまして、マリンタウン事業の公債費の償還額のピークは、全体の公債費の償還額のピーク時を過ぎてからになり、平準化は図られると推測されます。しかし、このことは、平成12年度以降の公共事業の実施状況により変わってまいります。平成12年度までに市の総合計画、実施計画の見直しをいたしますので、事業計画の見直しなど、後年度負担についても考慮し、よく調整してまいりたいと考えております。

戸上幸子 財政悪化の最大の要因というのは、借金による公共事業の異常な膨張であるわけです。特に地方債の合計額を見てみますと、平成3年度は83億円、4年度84億円、82億円、83億円とほぼ横ばいで推移しております。ところが、8年度からは88億円、94億円、そして100億円と、急勾配で上昇しております。これはなぜかといいますと、この地方債の中でマリンタウンを含む港湾改修費がトップに躍り出ております。8年度は2億4,260万円、9年度は2億6,600万円です。バブル期に計画して、全国では見直しを検討している、こういったものをそのまま鳥羽市が続行している、ここにこそ大問題があるのではないかと私は指摘をしたわけですし、市長のご認識も改めて伺いたいわけです。市長は先ほど、結果的に学校や福祉関係の施設を入れた公債費であっても、公債費の額としては同じようなレベルで推移していくからいいんだと、公共事業はバランスがとれた推進をしていると、このようにおっしゃったわけなんですけれども、これは公共事業の中身にかかわる問題で、それこそ政治姿勢の問題ですね。地方自治体の本旨は住民の安全と健康そして福祉を保持することにあるわけです。これに基づいた財政運営を市長はしなければなりません。もともと基本は、地方債に頼らず、借金に頼らず、毎年度の、単年度の会計でやっていくのが普通なわけですが、しかし、それではなかなか難しいということで、後年度の負担も入れてということでやっていくわけです。ですから借金をする場合には、その内容についてしっかりした吟味をしなくてはいけないのではないか。これは地方自治体としては基本中の基本だと考えます。ですから、結果的に公債費は同じ額なんだから、マリンタウンが入っていても、これはうまいこといっているんだというような考えに立つということは、地方自治に基づいた市政を運営すべき市長の態度としては非常に問題があると感じて、私、先ほどの答弁を聞いておりました。
午前中もいろいろ論議となっておりますが、私たち共産党も、今、全国で危険校舎や老朽校舎の総点検、そして総改善運動をやっております。鳥羽市でも教育委員会の援助を得まして全校を調査いたしました。私も実際の現場を幾つか訪問しました。そして、もはや待ったなしの状態だと痛感いたしました。
 マリンタウン21事業が何年おくれたところで、市民の生き死にに関係することではありません。しかし、子供たちは待ったなしです。トイレも子供たちは男女共有のところもあります。職員便所も男女共有で、女性が入っていると遠慮して慌てて「ごめん」と言ってドアを閉める先生もいらっしゃいました。雨漏りもあります。もちろん担当課としてはいろいろご努力をしていただいているわけなんですが、しかし、実際のデータを見ますと、鳥羽市はおくれていると残念ながら言わざるを得ません。
大型公共工事−−マリンタウンですね、そして先ほど言いましたようなずさんな港湾改修事業、これに対して市長の反省の言葉もない、基本的な姿勢も示さない、そういう事態です。大型の公共事業を温存した上で、学校もつくる、そして行き届いた介護制度もやる、財政も健全にしていく、そんな財政運営が今の時期、できるはずがないではありませんか。
 どうですか、市長。マリンタウンもできます、教育もできます、介護もできます、港湾改修も、こういうずさんな計画でやります、それで本当に市民の暮らしを守れるんですか。そういう根本を私は問うているわけなんです。
 マリンタウンの事業につきましても、これは本当に市民からこういうことが必要なのかという声が上がっております。じゃあ、それ一つとりましても、緊急性があるのかどうか。国の財政状況でどんどんおくれているということで、第1回目の答弁がありました。それじゃあね、もし百歩譲って活性化に結びつく事業だとしても、今この不況のもとで10年間もそういう事業にお金をかけていくんですか。それが本当に緊急性にこたえることなんですか。
 もう一度、緊急性、必要性、効果から、鳥羽のいろいろな施策を、特に開発のマリンタウン事業を検討するべきだと思います。

改めて全体進行状況を問う

1999年(平成11年)6月議会

戸上幸子まず、市最大の大型公共事業の問題です。市民と国民の税金183億円を投じるマリンタウン21事業に市民の懸念があることは、議会でもしばしば指摘されてきました。平成8年第4回定例会では、推進の立場に立つ同僚議員でさえ、当時の志正会の市政懇談会でもろ手を挙げて賛意をあらわす市民の声はなかった。効果に疑問を持つ市民が圧倒的だと嘆いたほどでした。この点を突かれて、市長と担当課長は繰り返し市民の声を聞くことを表明し、平成10年度内に新たな財政計画の提示と各地域へ出かけて説明することまで約束していました。
 今、全国で北海道苫小牧東部開発、大阪泉佐野コスモポリスなど、巨費を投じた大型公共事業が相次いで破綻をしております。そのため、北海道の時のアセスを初め、全国で見直しが始まりました。ダム開発は全国で16カ所が中止、凍結になりました。多くの自治体がバブル期に計画立案、着手した公共事業を大胆率直に見直し始めているんです。それは、とりもなおさず未曾有の財政危機、景気悪化のもとで、いかにして市民の暮らしと安全、福祉を守り抜くのか、地方自治法の本旨を全うせんがための苦悩であります。
 鳥羽市においても、地域経済を支えてきた土台である中小企業、地場産業、農林漁業、商店街などが急速に衰退しつつあります。ところが、市長は昨年の第1回定例会において、マリンタウン21で玄関口をグレードアップすることによって地域経済は活性化すると答弁しました。地方自治法で財政支出は最小の経費で最大の効果を上げることを義務づけられている以上、そして活性化の切り札と位置づけて巨費を投じる以上、議会が情報公開と検閲権、検査権を行使して吟味に吟味を重ねるのは当然の責務でありますし、今それをやらなければならないときであります。そこで伺います。
 第1に、市長はマリンタウン21事業について、繰り返し財政的に市民の暮らしを圧迫しない。そして、市の活性化になると議会答弁をしました。景気動向も観光ニーズも根本変化した現時点においても、そう断言できますか。するのであれば、その客観的な根拠を明らかにしてください。
 また、担当課長は、これまで財政計画の柱であった土地売却が厳しくなり、賃貸に変更するという重大な財政根本転換を明らかにして、財政計画を見直し、10年度中に新たな財政計画をつくって提示すると言明しました。いまだに提示がありませんが、どうなりましたか。
 第2に、市長は平成9年第3回定例会で、投資効果、採算性も算出し、市議会を初めできるだけ多くの市民にごらんいただき、最終案をまとめ、参画企業の決定をしてまいりたいと答弁しました。担当課長はさらに念を入れて、私ども、これからは各地域、地域に出かけまして、市民の皆様方に計画書をご報告申し上げ、皆様方のご意見を聞いて計画書を見直してまいりたい。平成10年度には、その活動を行ってまいりたいと期間まで限定しました。それでは、市民への公開と意見聴取は具体的にどう行いましたか。市民への参加のPRの仕方、開催場所、時間、参加者人数、市民の意見はどんなものでしたか。最終案へどう反映するつもりですか。
 第3に、市が発行したマリンタウンパンフレットの施設構成案の中には、海浜リゾート型パチンコ店、そしてカジノが登場しています。市はこれらをどう説明しましたか。これらに対する市民の意見はどうでしたか。特に、教育関係者の皆さんは賛意を表しましたか。また、地元商店街の声はどうでしたか。
 第4に、マリンタウン事業の中核は2万トン級の客船が接岸する国際観光埠頭であると、再三強調してきました。今、日本国籍の2万トン級旅客船は5隻しかありません。このうち鳥羽港沖へ停泊したのは過去2隻だけです。総事業費183億円のうち国際観光埠頭事業費が49億1,000万円で、事業費中、最大の支出です。市長の言うグレードアップのためだけなら、余りにもむだな公共事業の典型ではありませんか。この点でも市の意見聴取で市民の反応はどうでしたか。
 第5に、平成9年第2回定例会の滝沢課長の答弁は、県の中部国際空港への海上アクセス検討委員会からの報告で、この航路が実現した場合、鳥羽市に1日800人の客が入ってくるだろうと報告しています。今も変更はありませんか。これで採算がとれるのですか。果たして、運航業者は参入するのですか。
 以上、議員の検査権に対して明快にご答弁をいただきたいと思います。

◎市長(井村均君) 戸上議員の第1問目のマリンタウン21事業について、お答えさせていただきます。
 鳥羽市が本事業の実施を決断いたしました平成4年には、鳥羽市にとりましては60億円という厳しい市負担金が予定され、それでもなお鳥羽市が本事業の実施を決断したことを考えますと、当時の市長、また市議会は、本事業が鳥羽市の将来を見据えた最重点事業であると判断されたものと確信するところであります。その後、平成9年より市政を担当させていただきました私といたしましても、本事業は国際観光文化都市としての活力あるまちづくりを考えた場合、必ず成功させるべきとの信念のもと、今日まで事業の促進を図ってまいりました。
 そこで、まず1点目のマリンタウン21事業により財政的に市民の暮らしを圧迫しないかとのご質問でございますが、これまでの市議会でも何度か答弁をさせていただいてまいりましたが、近年の鳥羽市の財政事情を考えますと、本事業に対する市の負担金は大変厳しいものであることは、私も十分認識しております。そこで私が市長に就任させていただきましてから、幾度となく国・県に足を運び、鳥羽市の負担軽減をお願いしてまいりました。その結果、三重県におきましては鳥羽市の財政事情を十分ご理解いただき、平成10年度からは負担率の改正をしていただいております。
 一方、負担金の財源といたしましては、一般財源の支出を極力控え、制度上最も有利な起債を利用しながら事業を推進いたしておりますので、市民の暮らしに影響する財政負担にはならないものと確信いたしております。
 続きまして、2点目の市民への公開と意見聴取は具体的にどう行ったか、最終案へどう反映するつもりかとのご意見でございますが、平成8年度より地元代表者による土地利用専門委員会に協議いただいてまいりました土地利用計画及び事業化調査報告書は、平成9年8月に完成いたしました。そこで、この報告書をもって各種団体、各種事業所、自治会連合会、鳥羽湾振興会等にご報告させていただきました。その結果、計画内容につきましては、いろいろな要望をお聞きいたしておりますが、事業の促進につきましては大いに賛同いただいておりますので、今後は上物の建設に着手する年度までに、これまでにお聞きいたしております要望事項を十分反映した計画書に変更し、市民の期待にこたえてまいりたいと考えております。
 また、ご質問の3点目、施設構成案の中には海浜リゾート型パチンコ店、カジノが登場している。これらに対する市民の意見はどうであったかとのご質問でございますが、現在の計画書の施設構成の中では海浜リゾート型パチンコ店、カジノ等が企画されておりますが、これらの内容につきましては、集客施設の一つとして、最近の画面を使ったゲームセンター的なものを計画いたしておりますので、各種団体、各種事業所等への説明会の場では、この計画についての特別なご意見はいただいておりません。
 続きまして、4点目の総事業費183億円のうち、国際観光船埠頭が49億1,000万円と最も多い。むだな公共事業の典型ではないのか。市の意見聴取で市民の反応はどうであったかとのご質問でございますが、本事業で建設いたします国際船埠頭は36億7,000万円の事業費により延長240メートル、水深9メートルを計画いたしておりまして、戸上議員ご指摘の金額には国際船埠頭以外の水深5メートル岸壁の事業費も含まれているものと思われます。
 一方、鳥羽港への大型客船入港実績を市で調査いたしました結果、平成9年には10隻、平成10年には7隻となっております。そこで、本事業で建設いたします国際船埠頭の利用につきましては、2万トン級に限ったものではなく、喫水が9メートル以下の船であればすべての船が接岸可能となっておりますので、埠頭完成後はこれまでとは違い、多くの観光船の入港があるものと考えられ、活力ある港として生まれ変わるものと考えております。
 続きまして、5点目の中部国際空港のアクセス、1日800人と答弁したことに変更はないかとのご質問でございますが、中部国際空港との海上アクセスにつきましては、三重県海上アクセス検討委員会が出しております数値は663人、鳥羽志摩地域中部国際空港海上アクセス促進協議会が出しております数値は1,063人となっておりますが、これらはいずれも参考数値でございますので、よろしくご理解いただきますようお願い申し上げます。

12番(戸上幸子君) 今の市長のマリンタウンに対する答弁、本当にこれでは市民の暮らしを圧迫しない、市の活性化に結びつく、そうもろ手を挙げて賛成するようなそういう答弁ではありませんでした。ますます根拠がわからなくなる、そういう答弁だったと思います。
 今回は新人議員さんが19名中10名ですが、これまでの議事録を私ずっと読み直してみました。これを見ますと、本当に経済動向の激変、これが大前提にあると思うんです。課長さん方にも大いに考えていただきたいんですが、マリンタウンの発端はそもそも昭和60年、これの運輸省の長期港湾整備計画でした。鳥羽市はこの年、マリンタウン21作成調査委員会を設立しております。そして、平成元年には鳥羽マリンタウン21実施計画書が完成。平成4年、市議会の全員協議会で事業推進を承認しました。すなわち、バブルの開始とともに運輸省が計画し、バブルの絶頂期に計画書が完成。ところが平成3年、バブルがはじけたにもかかわらず、翌年に全協が推進承認してしまった。その後、経済動向が長期不況に陥り、今なお政府でさえ渦巻き状況で回復の兆しは見えない、こういうふうにしております。ところが、このマリンタウン計画だけはどんどん進行させています。
 次に、財政計画書の問題です。市長はごくごく一部分にしか触れられなかったわけですが、これも当初の推進承認時点のものとは全く的外れなものになっています。当初の財政計画書を見ますと、164億9,700万円、市負担58億6,500万円。この計画書は3つの特徴からなっております。まず第一に、市が負担する財源の収入は用地売却と一般財源です。二つ目に、市の一般財源は本市の財政上のバランスシートを考慮して1億5,000万円以内。三番目に、財政シミュレーションは2例挙げられております。
 受け取り利息を見込まない第一の案ですら、11年から20年目までは一般財源は2,300万円。利息を見込んだ第二案でも、10年目の利息額9,699万円と算定し、一般財源からの支出はないとしております。結論として、市の財政を考慮して推進できると市は断定したわけです。そして、議会はこの財政計画を信じて、事業承認をしたわけです。
 当初の土地売却での処分案、これに基づいた財政計画はその後もずっと続きました。平成7年の第3回定例会で、当時の水谷市長は、一般会計への財政圧迫を、埋立地の売却金を市の負担金の財源とすると、議会答弁しています。そして、一般財源の支出額もでたらめです。1億5,000万円以内どころか、市の負担は当初の58億円から43億円−−先ほど市長の答弁にもありました。−−減ったにもかかわらず、平成9年3月提出の財政計画書によれば、平成9年度は2億3,166万円、10年は2億5,386万円、11年2億158万円。こうして16年度まで2億円台が続いています。その後も最終年度まで1億5,000万円以上となっています。これでは、市民への負担増は全く当初とは変わったではありませんか。そして、またまたこの計画書ですら変わってしまいました。平成10年の第1回定例会の答弁で、今度は土地が売れないので賃貸にすると言い出しました。
 財政計画の根本的な変更は、マリンタウン事業全体にかかわります。だからこそ議会でもたびたび問題になって、同僚議員からも追及されました。滝沢課長、先ほど答弁に立ちませんでしたが、あなたは次々変わる財政計画について、その理由を議会で何と答弁しているか。「バブル経済の崩壊と日本経済の大きな変化によって再検討を迫られ」と、昨年第1回定例会で言っています。バブルが崩壊したのは1991年、8年も前の話ではありませんか。バブルが崩壊しても、また議会や市民からの指摘を受けても、土地売却の方針を変えようとしなかったではありませんか。あなたは、バブル崩壊後7年もたった平成8年の第4回の定例会で、何と答弁しているか。「43億6,000万円と大変多額の負担金が必要のように感じますが、土地売却20億円が計上されておりません。そこで、その金額を組み込んだ場合、一般財源の圧迫は相当回避するものと考えております。」こう答えています。そのとき私は、それは非常に危険だ。堅実な行政運営、財政計画と言えないと指摘しました。そのとおりになったではありませんか。財政計画は、事業全体の根本をなすものだからこそ、課長自身議会へ報告する大事さを認識して、昨年の第1回定例会で、「平成10年度中にはこの新たな財政計画をつくり上げて、ご提示させていただきます。」とこのように答弁しました。あれは、詭弁なのですか。
 提示がないので、私はこの質問に当たり、財政計画書の提出を求めました。提出する必要はないと、このように答えております。一体議会を何と心得ているんですか。市役所は、市民が汗水流して働いて納める税金で成り立っているんです。その税金の使い道を、市民は私たち議員を通じてしか決定することができないんです。だからこそ、選挙を行うんです。市長は市最大の公共事業の財政計画見直しを、議会に約束しました。それを履行するよう、なぜ担当課長を監督、指導しなかったのですか。市長に答弁を求めます。
 さらに、もう一つ。観光へのニーズも変化しています。市長は先ほども言いましたように、マリンタウンは玄関口としてグレードアップすることによって、そのことによって地域の経済効果を上げると。まるで、鳥羽市の活性化の妙薬のように言っております。
 しかし、鳥羽商工会議所が先日5月28日に開いた地域産業活性化懇談会の観光部会からの報告は、このように書いております。価値観、生活観の多様化が進行し、ゆとり、心の豊かさ、いやしが観光においてもますます求められる傾向が強くなっている。従来の観光地から、自然を探索したり、芸術を堪能したりといった余暇を、創造的に過ごせる生涯学習都市、エコミュージアム構想を望んでいます。このように書いております。また、そういう発言もありました。これでは、観光地のとらえ方の方向が、全くすれ違っているではありませんか。市の財政状況を見れば、マリンタウンもほかのプロジェクトも両方やる、こういうことは不可能です。こうした本来の今の観光ニーズに合った観光政策の方向にこそ、市の姿勢を転換すべきではありませんか。この点についても、答弁を求めます。
 次に、第2問、計画書の市民への公開と意見聴取。これは今本当に大事だと思うんです。先ほどの市長の答弁を聞いておりますと、まるでこれまで議会答弁をほごにしております。財政計画の提示といい、市民への説明これといい、議会軽視も甚だしいのではありませんか。平成10年度に行うと、課長は約束しました。しかし、事前に提出したもらった資料を見ますと、3回しか開いておりません。対象は小型船舶の事業者、鳥羽港湾の振興会の総会、自治会連合会の振興部会、この三つです。その当時の答弁ですね、新しいマリンタウン計画書ができ上がりましたので、私どもこれからは各地域、地域に出向きまして、加茂地区、長岡地区、鏡浦地区と名前も挙げて、いろいろな地域に出かけまして、市民の皆様方にこの計画書のご報告を申し上げ、皆様方のご意見を聞いた中で、見直してまいりたいと、平成10年度はその計画をしていきたいと。こう固く議会に約束したわけなんです。
 なぜ、地域訪問をしなかったのですか。そのとき市長は、地域に出向いて説明会、私もぜひ同席したいと答えています。市長として、議会答弁に責任を持たなければならない立場で、なぜやりなさいと言わなかったのですか、指導しなかったのですか。これは、議会に対するルール違反じゃないですか。何のために一生懸命議会で質問してるんですか。そして、皆さん方も答弁をしてるんですか。こういうこと、一つ一つを積み重ねて、鳥羽市がよくなっていくんではないんですか。
 先ほど市長の答弁で、各種団体の会議で報告してきたようなことがありましたが、しかしこの点につきましても議会で言ってますよ、担当課長が言ってます。各種団体の会議で、これまで報告をしてきましたが、しかしながらこの方法では幅広い市民からの声を聞くことができなかったと、今になりまして反省いたしております。反省を繰り返しています。反省の結果、どうしたんですか。
 次に、3問目です。上物計画に関してです。市長、パチンコとカジノについて、さらりと答弁されましたが、市民はマリンタウンについて、上物にどういうものができるかというのが関心事なんですよ。どんなものがあらわれてくるかもわからないのに、マリンタウンいいとも悪いとも言えないでしょう。そして、ましてパンフレット、一番直近で市民全戸に配りました。すばらしいパンフレットです。2万トン級の豪華客船がついております。あれを見ますと365日いつもいるのかなというような錯覚を起こしてしまうような、そういう立派なパンフレットです。そのパンフレットに、カジノやパチンコが出ているのでは、市民としてはびっくりするではありませんか。私のところにも、そういう意見が寄せられました。こんな計画を教育者だった井村市長が進めているのですか。こういう率直な質問もありました。ゲームセンターの話もありましたが、ゲームセンターで人を引きつけられるような時代じゃないんですよ。だから、今回の上物計画については、市民は本当に不安を持っております。上物計画に対する市民と、そして市長の考えが全く違います。市長は、これはあくまで一案だと言いますが、その出された案が市民にとってはすべてなんですよ。これはいいことかな、悪いことかなということを、そのパンフレットで判断するんです。
 そして、この上物計画については、もう一つあります。このパチンコ、カジノが、どう市長の言う、市長、玄関口のグレードアップとどう整合するのか、明確にご説明いただきたいと思います。
 計画書によれば、もう一つ重大問題があります。上物は民間業者の裁量としております。しかも、賃貸です。もうからなければ、民間企業はさっさと撤退します。情け容赦ありません。鳥羽の旅館街でもそうです。もうからなければ、さっさと撤退していくのが民間なんです。東京の臨海副都心計画も同じです。借金によって先行的にインフラ整備を行って、造成後進出企業から賃貸料を取って、それによって借金を返済する予定でしたが、そして当初は都民には負担をかけないと言っていましたが、バブル後は現在のとおりです。市民が、もし市長がいろんなところで意見を聞いて、最高の市民の声を反映した上物計画ができたとしても、それは民間がやるわけです。民間がもうかると判断しなければ、それはどんどん変えられてしまいます。何も約束ありません。一生懸命そこに市民の声を集約したとしても、市民はこういう案がいいと言っても、それは何の保証もありません。そういう点についても、鳥羽はどういう歯どめをかけようとしているのですか。市長、その点でも明快な答弁をお願いしたいと思います。
 次に、中部新国際空港へのアクセス港の問題です。マリンタウン事業では、アクセス港になると、このようにうたい上げております。しかし、これ当初の見込みとは随分違ってきました。新聞記事を見てもそうですし、県の発言を聞いてもそうです。
 この点で、まず第1に指摘したいのは、800人というのは議会答弁です。滝沢課長が800人と答えているんです。ところが今の説明を聞きますと、初めは663人と1,063人。この議会答弁そのものもおかしいじゃないですか。その点について、担当課長からも説明を求めたいと思います。
 採算性がとれるのか、運航業者が参入するのか、こういう点についても全く答弁がありません。答えにくい質問に答弁してこそ、市長ではないんですか。担当課長ではないんですか。議会で答弁できないようで、どうして市民に説明することができるんですか。これは、中部新国際空港のアクセス港というのは、関西国際空港がお手本だったわけですね。当初は期待もありました。
 しかし、この関空で神戸や淡路島からのアクセスが軒並み赤字経営です。もう皆さんご存じだと思います。ドル箱路線と言われた神戸ルートでも、平成9年当初予想の4割減です。運航を始めたけれど採算が合わず、撤退した運航業者も出ています。ですから、私つい先日三重県の交通政策課に問い合わせました。そしたら、こう言ってますよ。もう県がアクセスがどこかと決める調整役になることはない。地元市町村や、運航業者で組織する協議会で検討していただく。やるかどうかの決定は、あくまで協議会でするもの。このように、県は言っています。リスクは自治体が負う、鳥羽市が負うということです。私の事前の調査によれば、採算性がとれるのは856人ということでした。こういう見込み出るんですか。これについても、答弁をいただきたいと思います。

◎市長(井村均君) 戸上議員の2問目の質問にお答えをいたします。
 まず、マリンタウン21でありますが、当初計画も時の経過によって修正もあり得るので、今後とも議会と相談をしながら、よりよいものにしたいと考えます。

◎都市計画課長(滝沢偉司君) 戸上議員の2回目のご質問にお答えさせていただきます。
 まず、財政計画についてでございますが、当初平成4年度財政計画を組みました当時、土地売却、それが今日では貸し付けになっていると。また、2点目として年間負担ピーク、1億5,000万円を超さないというのが超していると。そういう部分でどのような変更があったのか、どのような内容からこのような7年間きたのかということでございますが、実は平成9年の12月の市議会でもご報告させていただきましたように、バブル経済はじけたのち、確かに民間企業開発を考えた場合どうしても売却処分ということは困難であるということから、貸し付け計画に変えさせていただきました。ただ、市といたしましては、このことによりまして当然起債借り入れをしながら事業展開を図りますので、その起債償還、貸し付け料がこの起債償還に充てられますので、財政計画的には大幅なる変更というものは内容的には起こってまいりません。その点よろしくご了解いただきたいと思います。
 それから、負担金のピーク時が1億5,000万円を超えた財政計画になっているということでございますが、実は今回の計画の中で、財政計画を再度見直しています。なお、実績と申しますと実は平成9年度、鳥羽市の負担が9,000万円、平成10年度では1億4,970万円と、1億5,000万円を超えてないわけでございますが、実はこの財政計画につきましては3月には既にでき上がっております。ただ、今年度はたまたま市議会選挙の年度となっておりまして、実はこの財政計画と申しますのはまず市議会のマリンタウン特別委員会へご報告を申し上げ、そこでご理解をいただいてから公表してまいりたいという考え方の中で、実は市議会特別委員会がその後1度も開かれておりません。この市議会終了後、早速開いていただくお申し入れはしてございますが、そこできちっとご報告を申し上げてから、議員の皆さん方にはお手元に届くようにさせていただきたいと、かように考えておりますので、よろしくお願い申し上げたいと思います。
 続きまして、2点目の計画書の市民への説明でございますが、平成9年8月、新しい計画書ができましてから今日まで、各方面で14回の説明会をさせていただきますとともに、全市民に対しましてマリンタウン専用パンフレットを配布させていただきました。戸上議員からもご指摘のように、私ども各地方へ出かけまして、当然この説明会をするべきであったのでございますが、確かに戸上議員ご指摘のとおり各地方での説明会というものが実行できておりません。このことに対しましては、まことに申しわけない次第でございます。今後はできるだけ早く、ただ事業が上物展開までにはまだ数年ございますので、今後は極力早いうちに各地方での説明会というものを努力してまいりますので、よろしくお願い申し上げます。
 3点目の上物計画のカジノについてでございますが、この内容といたしましては、実は土地利用専門委員会、市民代表による10名の皆様方がこの内容を決めていただきました。行政側といたしましても、その内容をいろいろ検討したものでございますが、実はこの内容の中には表現的にはカジノと書いてございますが、他のレジャー施設でも多く見られますテレビ画面を使いましたゲームセンター的なものが予定されております。ただ、名称的に非常に問題があるということでございましたら、これらにつきましては今後事業実施までの間、いろいろなご意見を聞きながら事前修正は加えてまいる予定でございます。
 最後に中部新国際空港の海上アクセス、これにつきましての利用客800名でございますが、実はこの中には先ほども市長からご報告させてもらいましたとおり、三重県では663、鳥羽志摩では1,063と、大きな数値の違いが出ております。いずれにいたしましても、こういう数値はあくまでも予想数値でございますので、これら平均値をとりますと前回にもご報告させていただいておる800という数字になろうかというふうには思うわけでございますが、あくまでも予想数値でございますので、流動的な部分はこれは大いにあり得るということだけはご理解いただきたいと思います。

12番(戸上幸子君) マリンタウンで、市長の答弁を聞きました。本当にこのままマリンタウン事業、推進したら、一体どういうことになるのか。それは、先ほどの市長の答弁自体が物語っている、そう思えてなりませんでした。今こそ、この2万6,000市民に責任を負う市長は、このマリンタウン事業で本当に市民の暮らしを圧迫しないのか、そして本当に市の経済がこんな計画で活性化できるのかどうか。本当に真剣に考えるべきだと思います。市長個人のお金であれば、市長がリスクを負うだけで済みますが、これは税金を投入する事業です。ですから、リスクは市民が負うことになります。赤ちゃんからお年寄りまで、2万6,000市民の今後の暮らしにかかわってくることだと思います。何ら客観的な根拠はありませんでしたが、もう一度井村市長、市民が主人公という初心に立って、この計画が今の鳥羽市にとって本当にいいものかどうか、考えていただきたい、そのように思います。
 先ほど担当課長からは申しわけなかったと、そういう答弁がありました。しかし、これ市長が一番の責任者なんです。ですから、このマリンタウンについては公開、そして意見聴取、これについて市長がどういう姿勢に立つのか、それが基本であると思います。本当にこのマリンタウン事業に自信を持っているのなら、疑問やそして不安を持っている市民のところへこそ出かけて、財政計画はこうです。こういう理由で、市民の暮らしは圧迫しません。地域の経済にこういう形で活性化をもたらします。胸を張って堂々とおっしゃったらいいと思います。そういう機会を、どうして市長みずからが逃してしまうのですか。だからこそ、市民はますます不安になるわけです。もう一度言いますが、この事業に自信があるのなら、市長が説明をすべきだと思います。方法はたくさんあります。マリンタウンの公開シンポを開くとか、地域へ出かけるとか、どんどんやっていただきたいと思います。
 次に、先ほど豪華客船のところで2万トン級の豪華客船がということで言いましたら、いやそれに限らないんだということをおっしゃいました。それだったら、水深9メートルは要らないんじゃないですか。まずまず、そもそもの基本が狂ってくるんじゃないですか。それで、市長の答弁非常に抽象的ですよね。多くの観光客の増加が見込まれると言いました。じゃあ、どれぐらいの観光客が来るんですか。見込んでるんですか。どういうところで調べたんですか。そういうことを、その数字をきちっと答弁していただきたいと思います。
 もう1つ、担当課長の答弁の中で、財政計画の提示については選挙があったのでできなかったと。マリンタウン特別委員会もまだ開かれていなかったので、提示できなかったと、このようにおっしゃいました。しかし、議会のマリンタウン特別委員会、先日開かれたじゃないですか。工区の変更があったんでしょ、工事の。それに、資料も出されましたでしょ。どうしてそのときに、そういう財政計画の提示、平成10年度中に提出すると言ってるんですから、とりあえずマリンタウン特別委員会に提出するのが普通じゃないですか。なぜしなかったのですか、その場で。それについても、答弁を求めます。
 議会のマリンタウン特別委員会は、去年の1月、熱海市に視察に出かけました。市長も担当課長も、これまで熱海市の例を非常に挙げられて、鳥羽市と同じような上物計画、そして市役所がお金を使って上物に民間を呼び込むと、そういう形の計画で鳥羽のお手本のように言われていたわけですが、この計画は現在どういう進捗状況になっておりますか、担当課長から答弁を求めたいと思います。
 この第3問目は、私の最後の質問になるわけですが、先日鳥羽市の第4次の総合計画作成のためのアンケートを半年間ほどかけてやっておりましたが、これがアンケートの集約が冊子となって出てきました。各議員のところに配られました。これを皆さんいろんな思いで読んだと思うんですが、この中で新しい時代のまちづくりに今市民が最も大切なことだと考えていることの1番は、福祉・医療の充実。そして、2番は環境の保護でした。こういう点からも、マリンタウンとの整合性、使うお金の問題、大きな問題が残ると思います。これだけの市費を使うわけですから、本当に市民の皆さんに公開しなくてはならないわけですが、しかし現状でも非常な問題が出ております。例えば、マリンタウン計画に大きなかかわりを持つ業者さんの団体でさえ、いまだマリンタウン事業の計画は霧の中と、こういうような答えも返ってきています。また、つい2年前でしたか、商工会議所の青年部の潮という雑誌にも新旧の理事長さんの対談で、マリンタウンの事業内容皆目不明と、このような記事も載っておりました。そして、当時最大会派だった志正会の懇談会でも、これにもろ手を上げて賛成する市民はなかった、こういうこともございます。もちろん、私どもに寄せられる声は、マリンタウンはやめてほしい、こういうことです。私は最後に、このマリンタウン計画、凍結し中止することを求めて、このマリンタウンについての質問は終わりたいと思います。

◎都市計画課長(滝沢偉司君) 戸上議員の3回目のご質問にお答えさせていただきます。
 先ほども市長からもご報告させてもらいましたとおり、2万トンクラスの船の入港、マイナス9メートルにつきましての入港実績につきましては、一応2問目でもご報告させていただきましたので、ただその中で日本国籍といたしましておりえんとびいなすが2万1,800トン、また飛鳥は2万8,700トン、また日本丸につきましても2万1,000トン、またふじ丸につきましても2万3,000トンと、2万トンを超す船がたくさんございますので、あくまでもそれらの船が入港できる準備は我々はしたいということで考えておりますので、よろしくお願い申し上げます。
 また、特別委員会への財政計画書をなぜ提出しなかったのかと、今回なぜ提出しなかったかということでございますが、実は今回我々が特別委員会の開催をお願いいたしまして、議会事務局にお願いいたしました段階で、非常に時間的にも厳しいものがございました。そのあとで、朝9時から開催をご無理をお願い申し上げたわけでございますが、時間的なものがございませんでして、その中でそのあと全員協議会等も開かれるという予定も入っておりましたので、今回はあくまでも第1工区、第2工区と、そういう重要な部分のまず報告だけをさせてくださいという申し入れをしまして、またそれにかわるものとして議会終了後、早急に特別委員会を開催させてくださいということで委員長さんに申し入れをいたしました。そういう事情もございましたので、財政計画書は提出させていただかずにあくまでも重要部分の工期延長部分、その部分だけをご報告させてもろうたということでご理解いただきたいと思います。
 それから、熱海市の現状はどんなんかと、それを報告しなさいよということでございますが、実は熱海市先般議会特別委員会でご視察いただきましたとき、私もご同行させていただきました。そのときには、既に開発業者も決まっておりまして、開発が始まるんだということをお聞きしたものでございます。その後、私も熱海市の方への視察というものは全然しておりませんし、現状そのものは調査してませんけれども、今後我々事務局といたしましては十分早急に調査いたしまして、またそれらの部分につきましても特別委員会の方へはご報告はさせていただきたいと思いますので、よろしくお願い申し上げます。

中空アクセスとマリンターミナルの採算がとれるのか

2001年(平成13年)6月議会

戸上幸子 鳥羽マリンターミナル建設計画策定業務費についてです。マリンターミナルを建設するための計画策定業務費550万円を計上しています。市長は、提出議案説明の中で、中空海上アクセスの実現と鳥羽湾の新たな拠点施設となる鳥羽マリンターミナルの事業化に向けた施設計画の検討を進めるためとのことでした。市の実施計画書によれば、平成14年度に3,000万円、15年度に1億7,000万円を投じて3階建ての建物にする、そういう意向のようですが、一体何のために、総額どれだけを投じてどのようなものをつくり、利用見通し、採算見通しをどうはじいているのか、具体的に説明してください。海上アクセスの利用見通しをどう算定しているのか、ご説明をいただきたいと思います。

◎都市計画課長(朝倉修君) 続きまして、第5問目の鳥羽マリンターミナル建設計画策定業務委託についてでございます。
 この委託業務の詳細につきましては、先ほど寺本議員にお答えしたところでございますが、鳥羽マリンタウン21事業の第1期のマリンベースに、ターミナル機能として公共的な機能を初め、収益的な機能導入を見きわめる施設計画でありますので、ご理解をいただきたくお願いを申し上げ答弁といたします。

戸上幸子 マリンターミナル建設計画策定業務費です。これは、先ほども同僚議員が質問したところです。私はその重複を避けて、利用見通し、そして採算見通し、この点に重点を置いて質疑をしたつもりなんです。そして、海上アクセスの利用見通しも答弁がありませんでした。今議会に実施計画書が提出されました。これを見てみますと、このマリンターミナル建設について、14年度3,000万円の計画を組んでいるわけですが、起債2,550万円、一般財源は550万円。続いて15年度には1億7,000万円、そのうち起債は1億4,450万円、一般財源2,550万円。これを投じる計画となっております。合わせて2億円です。鳥羽市にとっては大きなお金です。市が市費で建設をする計画だということですけれど、このマリンターミナル建設については平成8年12月議会で、当時の都市計画課長は、ターミナルビルの建設につきましては入居企業等に建設していただきたいと、このように答えております。これは、事業費が当初議会に報告した165億円から183億円に膨れ上がった理由の説明の中で、市の負担削減を土取り場用地売却による財源確保とあわせて説明した中での答弁です。民間が建てないから市費は要らない、こう言っていた5年前の説明は一体どうなったのでしょうか。担当課長がかわればそれでよしということなんでしょうか。市民はそう受けとめません。この5年前の当時も、議員は何でもマリンタウンに賛成したわけではありません。私初め複数の議員がマリンタウンの問題点について、財源も含めて指摘をし続けてきたわけです。そういう中でこういう答弁があって、今回全く知らんかのようにこういうふうに出てきている。これは非常に問題だと思いますので、ご答弁いただきたいと思います。
 次に、海上アクセスの利用者の算定。答弁がありませんでしたが、当初1,063人でした。次いで800人。さらに663人。現在では535人と、発表のたびに減る一方です。市長は平成11年の6月議会で、いずれも参考数値でございますので、市長自身が確信を持つところまで至っていない、確信を持っていないわけです。市長がこういうふうに答弁せざる得ないような確信持てない数字で、どうして採算をとらなければならない民間業者が導入できるのか。これは心配になるのも普通の市民の感覚だと思うんです。こんなあやふやで市費を投入し続ける妥当性を市民にどう説明されるのか。採算性をどう説明されるのか。答弁をいただきたいと思います。
◎都市計画課長(朝倉修君) 戸上議員のお尋ねの需要予測と海上アクセスの採算見通しについてお答え申し上げます。
 株式会社鳥羽港湾センターの結論についても、当センターを取り巻く経営環境の厳しさに加え、各株主においても経営改善に取り組んでおり厳しい企業環境が続くことから、この委託の中で需要予測を検討したいと考えております。
 次に、海上アクセス運航事業の採算性見通しについてでございますが、これにつきましては運航事業実施計画案を、本年5月三重県が取りまとめております。この計画につきましては、運航計画のうち旅客船の隻数、諸元を取りまとめておりますが、本事業の採算性について大変厳しい数値となっております。今後は、最近の中部国際空港の空港事情の数値をベースにしながら、特に伊勢志摩地域の観光リゾート地としての鳥羽へ、この海上アクセスを利用する観光客の数値を加味しながら、採算性を中心に検討を進めることとしております。今後は、運航事業者の確保に向けて努力してまいりますので、ご理解をいただき答弁といたします。

戸上幸子 マリンターミナルの建設についてです。先ほどの答弁で、今回の策定業務の予算については調査、策定、そういう業務を委託するという答弁がありました。私たち議員のところに配られた実施計画には、既に概略の予算が出ております。策定業務もしないのに、どうしてこういう金額まで含めた、また3階建てと書いてあるようなそういう計画が実施計画の中に出てきているのか。しかも、その実施計画には補助金として出てきております。補助金が2億と言いましたけれど、先ほどの答弁によりますと港湾センターが非常に厳しいというので新たな投資は見込めないとしますと、市が単独で建てなければならない。そうすると2億どころでは済みません。10億、もっとかかるかもわかりません。そういうこともありますので、どういうふうにその辺を考えているのか。
 もう1点は、先ほど担当課長から中空アクセスについては採算性が非常に厳しいという結果が出ていると。今回のマリンターミナルは、当然、中空アクセスも見込んだターミナルだと思いますが、そうするとその調査策定を民間会社にコンサルに委託するにしても、基本線というのは市が持っていなくてはいけないわけですが、中空を含むそうしたターミナル建設を委託調査するのか、それか中空を含まずに、もう厳しいから、定期船利用の方々のためのターミナル建設にするのか。基本中の基本の線だと思うんですけれども、この辺をどう考えてみえるのかお聞きしたいと思います。

◎都市計画課長(朝倉修君) 議員のお尋ねの2点についてお答えいたします。
 まず、1点目の実施計画に補助金を示しておるということでございますが、この調査結果によりまして、建設費用等については、実施計画の中でローリングしていただくよう調整してまいりたいということでございます。
 それからもう1点、ターミナルに海上アクセスを含むか否かというご質問だったと思いますけれども、現時点では先ほども申しましたように、運航事業者が決まっておりませんので、さまざまなケースを想定して検討してまいります。特に海上アクセスの運航事業者用のスペースについては、この計画の性格上、複数のケースを計画する中で予定してございまして、運航事業者が確保できないケースも想定する必要があるかもわからないということで、私のご答弁とさせていただきます

マリンターミナル建設委託料の宙ぶらりんはどうしたことか

2001年(平成13年)12月議会

12番(戸上幸子君)港湾費、目1港湾管理費、節委託料、マリンターミナル建設計画策定業務についてです。
 まず、行政の責任についてお聞きします。
 6月議会で補正計上した委託料は、貴重な一般財源でした。結局この550万円は半年間、宙ぶらりんのままたなざらしになりました。まずその政治責任をどう考えているのですか。
 次に予算を計上した6月議会での質疑で、私は、もともとマリンターミナルは民間が建設するから市費が浮くんだと市民に説明してきた、ところが民間は情勢が厳しくやれないから市がやるんだと答えた。その整合性をただしました。しかも市はそのときの寺本議員への答弁で、今後は市が先導的役割を担う、その時期は今であると判断した、と言い切りました。時期は今だと断言したのに、今になって見込み違いでしたと言う。ではその行政判断の誤りについての責任をどう考えているのですか、お答えください。
 次に、位置づけについてお聞きします。
 今回の減額は、先ほども寺本議員への答弁にありましたように、市は国の補助金の確保が進まず、本年度予定している仮締め切り護岸の着手がおくれている、これを理由にしております。国も県も公共事業の全面見直し、聖域なき見直しを早くから着手しているのはご承知のとおりです。国の補助金確保が進まなかったのは、国と県の大方針のためで、マリンタウン事業も例外ではありません。市長も既に前議会で見直しに言及しています。今議会でも市長は、中空アクセスについての市の支援策は伊勢湾フェリーの前島航路就航へすると答弁しました。中空アクセス発着を主要な柱にした現在のマリンターミナルの計画は、大幅な再検討が当然必要となります。今回の減額補正はそういう事態を念頭に置いてのことですか、ご答弁をいただきたいと思います。

◎都市計画課長(朝倉修君) 戸上議員のご質疑のうち、議案第77号平成13年度鳥羽市一般会計補正予算、第7款土木費、項4港湾費、目1港湾管理費委託料の鳥羽マリンターミナル建設計画策定業務についてお答えいたします。
 先ほども寺本議員のご質疑に市長より答弁いたしましたように、埋め立てに必要な仮締め切り護岸の事業が来年度予算として計上され埋め立てがおくれること、また、マリンターミナルは港湾機能施設として非常に重要な施設でございますので、今後は経済情勢や海上アクセス運航事業所の動向も視野に入れながら、マリンターミナルの規模や施設内容等を検討する方が、より現実に近い計画策定ができることから、今回減額し、再度時期を見て予算化を考えておりますので、よろしくお願い申し上げます。

12番(戸上幸子君) 私は責任と位置づけ、2つの問題を聞きました。先ほどの課長の答弁を聞いておりますとですね、予算計上するのも簡単にできるし、一たん予算計上したお金も別にいろいろ事情があれば550万円であろうと、簡単に減額することができるのかなあというふうに、私自身はちょっと、何というのですか、あきれて聞きました。550万円というお金は私たちの貴重な税金であるわけですね。市民の公金を1円もむだなく使うという地方財政法の精神にきちっと立ってもらう必要があるのではないかと、私は思います。公金を半年間もたなざらししたのに、反省の姿勢が、先ほどの答弁だと余りにも安直ではないかと思うのですね。何も反省らしい言葉はなかったですね。
 6月の議会で、今がその時期だということを答弁として言われているのに、半年たったらですね、いろんな事情でというようなことでは、納得できないと思うのですね。この点では市長にですね、こんなに簡単に、責任なかったでと通っていくことなのかどうか、再度お聞きしたいと思います。
 次に、位置づけの問題です。
 これまでの市の答弁によれば、マリンターミナルは鳥羽港再生プロジェクトの中核的施設と、こういう位置づけであるわけです。そうであるなら、公共事業全体の見直しが避けられない今、マリンタウン21事業の見直しとあわせて再検討し、その結果を市民に情報公開し、その市民世論を十分踏まえた上で計画化すべきではないかと思いますが、いかがでしょうか。2点について市長に再度お聞きいたします。

◎市長(井村均君) 戸上議員の2問目の質問の中で、私にありました問いでありますが、責任はなかったのかというふうな問い合わせでありますが、当初必要だと考えて予算を計上した。しかし計画遂行は慎重にということで、使わなかったというものであります。税をむだに使わないという意味、ただ、予算計上をしたという部分での責任は感じますが、慎重に予算を執行をするということで、私どもとしては頑張っていきたいと思っております。
 それから、マリンターミナルの建設の問題でありますが、今後ともいろいろと精査をしていきたいと思っております。
 以上、答弁とかえさせていただきます。