高齢者の介護保険制度充実化
1999年(平成11年)12月議会
戸上幸子 いよいよ迫ってきた介護保険制度の問題と老人保健福祉計画について質問いたします。
介護保険懇談会で、市民から安心して老後を過ごせる介護保険になるようにと、切実な要望と提案がありました。市長も各地の説明会に出席しましたから、同様に市民の声は肌身で実感して、もっと充実を図らなければならないと決意をなさっていることと思います。
私も被保険者となる市民の声を、現在策定中の介護保険計画はもちろん、老人保健福祉計画に反映させることが求められていると痛感しました。
市民の声をもとに、5つの点について質問いたします。
第1点、保険料の減免制度です。
年金生活者からも保険料の徴収は容赦ありません。しかも、月1万5,000円以上であれば、いやも応もなく天引きです。懇談会でもどうやって暮らせというのかとの怒りの声が出ました。政府は、高齢者の保険料徴収を半年間延期し、その後1年間は半額とすると明らかにしました。政府自身が保険料負担が重すぎ、このままでは大混乱になる、選挙にも負けると認めざるを得ないほどだということです。鳥羽市民の国民年金の平均額は月4万6,300円です。保険料を仮に2,400円とすれば、収入の5%です。今でもぎりぎりの生活なのに、保険料負担は耐えられません。ですからみんな怨嗟の声を上げているのです。ではどう解決を図るのか。
政府は、災害、世帯主の死亡、病気、失業などによる軽減は国の調整交付金を財源とした財政支援の対象になると明らかにしましたが、低所得という一般的な理由による減免措置は、市町村のみずからの判断で条例はつくってもよいと地方自治体にげたを預けました。国の身勝手な責任回避です。全地方自治体が厳しく追及して、国の財政措置を要求するのは当然のことです。同時に国がだめなら全部だめとせず、地方自治体が保険料を減免する条例をつくろうとする市町村が出ています。
市長、鳥羽市もその方向に踏み切り、市民の切なる声にこたえるべきだと思いますが、いかがですか。
第2点、申請状況です。
介護認定の申請から2カ月がたちました。現在の申請受付件数と、そのうち認定審査が完了した件数はどれほどか。認定結果で自立とされた人は何名か。1次判定結果から2次判定で変更となった人は何名か、公表してください。
市民の一番の心配は、公正な認定です。40歳から保険料を払い続け、いざ介護が必要だと思ったときに、果たして認定されるのかの問題です。
政府は1次判定のコンピューターソフトを若干改善しました。しかし、高齢者の実態を反映するには極めて不十分です。全国の自治体の中には、玄関前の除雪ができるかどうかなど、地域事情も加えて、独自の調査票を作成している市もあります。認定審査会場に、訪問調査員を同席させるという工夫をしている市もあります。本市はいずれもしておりません。補う市独自の努力を、今からでもすべきですが、このまま何もしないのですか。
また、認定結果に不満、不服があるときは、都道府県に設置された介護保険審査会に審査請求できますが、市に受付窓口を置いてほしい、きちっと話を聞いてほしいという要求があります。当然のことですが、どうですか。もし不服だという場合、認定の根拠となった訪問調査票、1次判定の結果と主治医の意見書を見せてほしいという声があります。この文書は、希望すれば基本的に本人、介護者、ケアマネジャーには公開することになっていますが、鳥羽市は保障しますか。
第3点、介護サービスについてです。
厚生省は先日、特別養護老人ホームに入りたくても入れない待機者は4万7,000人と発表し、特別養護老人ホームの基盤整備がおくれている実態が浮き彫りになりました。現在、本市の特別養護老人ホームへの待機者は25名。志摩5町の待機者は35名です。鳥羽志摩広域で60床が現時点でも不足しております。とりわけ市内の陽光苑への入所希望者が圧倒的ですが、陽光苑の増床計画は進んでいるのですか。
第2回定例会での私の質問に、訪問看護ステーションの実現に努力したいとの答弁がありました。実現へのその後の努力経過はどうですか。実施のめどはつきましたか。
第4点、利用料の軽減問題です。
介護サービスを利用すると利用料を1割払わなければなりません。利用料が払えないために、サービスを最初から自分の支払い可能な範囲で選択するか、あきらめるという声も出ました。厚生省はホームヘルプサービスを現在利用している人で、生活保護世帯、所得税非課税世帯に限って、当面3分の1軽減を明らかにしました。利用者負担の6割肩がわりや、市独自の利用料助成制度をつくる市もあります。本市も検討すべきではありませんか。
第5点、自立判定をどうするかという対応策だけでなく、本来の老後を安心して暮らせる町をどうつくるかという立場から、総合的な高齢者の福祉施策が必要です。
ことしの健康まつりの神島診療所の先生の講演を聞いて、みんなが死ぬまで元気で長生きすれば、介護保険料だって安くなる。市は町挙げての健康づくり、やる気があるのかという声が出ました。行政が責任を持って、市民とともに、各地域でその体制をつくり上げることが大切です。市長は、その努力を惜しまないとの姿勢を持っているかどうか質問します。
介護保険外のサービスは大きく分けて4つあります。
第1は、国の介護予防生活支援事業をどう生かそうとしているかです。
この事業は、国が介護保険の認定漏れの受け皿として、400億円の予算を盛り込んだものです。実施主体は市町村ですが、社会福祉協議会や社会福祉法人などに委託することができます。財源の負担割合は、国が2分の1、県、市が4分の1ずつです。既に市が実施しようとしている配食サービスや移送サービス、ホームヘルパーさんの家事援助などの軽度生活援助事業などのメニューがあります。このほかにも、9月議会で取り上げました、住宅改修指導事業など、どれも切実なものばかりで積極的実施を強く求めるものですが、今回は切実な要望のある1点に絞り聞きます。
緊急通報体制等の整備事業です。これは現在、ひとり暮らしの老人等で、急病や迅速な対処が必要な場合に備え、緊急電話を設置しています。現在、40名ほどの方がこれを頼みの綱にしています。しかし、脳血管障害などの方が転倒したときなど、電話までたどり着けない。体に身につける、緊急ペンダントにしてほしいという切実な声があります。これは多くの市町村で既に実施されています。本市ではいつ実施するのですか。
2番目に生きがい対応型デイサービスについての事業です。
自立と判定された高齢者にもデイサービスを提供することを応援する事業です。市は福祉センターで実施するとしていますが、公民館や老人憩の家など、既存の建物を活用して、各地域で実施してほしい。バスでセンターに行くより、地域の人にも理解され、ボランティアを生み出すことにもなる、こういう声がありました。今後の方向性を示していると思いますが、どうですか。
3番目、老人保健事業の充実をどう図るかです。
私は先日、岩倉老人憩の家で行われたアソビリテーションという、保健婦さんによる機能訓練に参加しました。82歳から89歳まで、8名のおばあちゃんたちが楽しい遊びや高齢者体操を通して、機能訓練を受けています。確実に成果も上がり、こんなに笑ったのは久しぶりと喜ばれています。岩倉のほか、菅島、桃取の3カ所で月1回実施されています。
死ぬまで元気で長生きに結びつくアソビリテーションです。この機能訓練を各地域に広げ、回数もふやすことが切実に求められておりますが、どうですか。
4、これまで市が実施してきた介護手当。陽光苑のデイサービス利用者の船賃の支給の単独事業を、継続、発展すべきですが、どうですか。介護手当は、大都市などでは見直しという報道もあり、心配の声が寄せられています。
以上、お答えください。
市長(井村均) 高齢者保健福祉計画と介護保険についてお答えをいたします。
介護保険制度において介護が必要な人にどの程度のサービスを提供するかを決める要介護認定の申請受け付けが10月から始まりました。来年4月1日の本格施行を前に、介護保険が実質的に動き始めるわけでありますが、市といたしましても市民の方々に、この制度の仕組みをよく知っていただき、また上手に活用していただくため各地区で説明会を開催するとともに、サービス基盤の整備や既存の施策との調整に取り組んでいるところであります。
第1点目の保険料での問題でありますが、ご質問の高齢者の保険料軽減や低所得者対策については、私も十分に配慮していかなければならないと考えております。
また2点目の公正な認定の問題でありますが、介護認定の関係につきましては、現在申請件数196件、うち認定件数83件。内訳としては、自立3件、要支援4件、要介護76件となっております。ご承知のように、認定業務は市町間の判定結果のばらつきをなくし、公平、中立を保つことなどから広域連合を設立し、志摩5町と共同で実施をしております。
この要介護認定は、あくまで被保険者本人が介護保険の給付の要件である要介護状態等にあることを確認するものであり、認定業務の公平、公正な実施は、制度に対する信頼を確保する上で極めて重要であります。このため、県の研修や圏域の研修を受けさせ、訪問調査員に共通認識を持たせているところであります。
また、審査会委員は事前に資料を精査し、審査会で疑義が出た場合は、随時再調査をしておりますが、件数も少なく、現在のところ順調に進んでいると報告を受けておりますので、しばらく様子を見たいと思っております。
また、認定された要介護制度に不満を持てば、県が設置する介護保険審査会に不服審査請求を行うことになりますが、実際はまず市に説明を求めることが多くなると予想されます。専任の職員は配置いたしませんが、認定結果に対する不満など市民からの苦情は、広域連合とも連携し、担当課で対応しなければならないと思っております。
次に、特別養護老人ホームの整備についてでありますが、本年度を最終とする県計画におきまして、鳥羽志摩地域に割り当てられた特別養護老人ホームの整備枠は既に消化しております。本市では現在介護保険事業計画を策定中であり、その中で施設サービスの必要量や整備目標を盛り込み、県と調整を行う予定であります。また、県も市町村と意見交換を行い、全域あるいは圏域ごとの介護保険施設の必要入所定員を設定することになっております。したがって、方針が決まり次第、増床に向けて努力をしてまいりたいと考えております。
訪問看護につきましては、医師会及び看護協会へ訪問看護ステーション設立の働きかけを行ってまいりましたが、実現には至らず、離島については市の診療所の体制を整えた上で、診療所で対応していき、本土地域については、近隣の訪問看護ステーションにお願いすることを考えております。
4点目の、65歳以上の第1号被保険者保険料には、所得水準による減免措置が講じられておりますし、また利用料についても、1割負担が一定の上限を越えた場合は、超過分の払い戻しを受けることができる高額介護サービス費用も、低所得の被保険者には低く設定されているところであります。さらに、この制度を円滑に実施していくために、65歳以上の方の保険料を半年間徴収しないことにしたり、ホームヘルプサービスの利用料を低所得者には軽くするなど、特別対策が講じられており、市独自の軽減策等を設けることは、現在考えておりません。
自立判定の問題でありますが、まず、緊急通報システムについてのご質問がございました。緊急通報装置は平成12年度からなくなるということで、新たに緊急通報システム体制整備事業として行うと、国の方では聞いております。しかし、今までのところ国のスタンスがつかめませんので、今後、国の動向を見ながら検討をしていきたいと思い、当面は引き続き現状のやり方で行うことは可能であろうと考えております。
高齢者が健康で生き生きとした生活を送れるということが大切でありますので、そのために自立した生活を支援する活動や、寝たきり予防等、要介護状態にならないための施策の展開が重要であると私も考えております。そのため、高齢者の文化、サークル活動を支援するとともに、高齢者の能力に応じた各分野での活用を図った健康づくり、生きがいづくり事業や、高齢者が自立と判定された場合でもサービス打ち切りの不安を感じないような介護保険と別枠で在宅サービスを提供する事業を検討しているところであります。その上で補助対象となれば、国の助成を受けたいと思っております。現在実施している、先ほどご指摘の遊びとリハビリを兼ねたリハビリテーションの拡大は、8カ所ほどにしたいなとも考えております。介護手当は当面継続していく予定でありますので、よろしくご理解をお願いをしまして、第1問目の答弁といたします。
戸上幸子 市長の答弁を聞いておりますと、果たして本当に市民の皆さんの声をしっかり聞いたのかどうか、私は不安になりました。保険料、利用料の減免は考えていないと。配慮しなければならないとは、言葉では言われますが、結局、減免は考えていないと、こういう答弁でしたね。考えていないということは、考えもしないのか、検討もしなかったということなのか、検討はしたが鳥羽市では困難だったということなのか。これ雲泥の差があります。一体、どちらですか。しっかり検討なさったのですか。
考えもしないということであれば、説明会で住民の声を聞いたはずなのに、皆さんの声に対して主人公の理念と反しているのではないかと、私は思います。市の介護保険に関する財政、7,000万円から1億円程度軽減されることになります。65歳以上の保険料、第1段階の生活保護、老人福祉年金受給者は38人いらっしゃいます。第2段階の、世帯が住民税非課税の人で1,700人。この最も生活の厳しい世帯の保険料を仮に半額軽減するのに、必要な額はといいますと、私試算してみましたところ、年間1,800万円程度です。できるではありませんか。現在使っている介護に関する費用の中でできるではありませんか。こうしたことも含めて検討したのかどうか、再度答弁をいただきたいと思います。
そして、私市民から寄せられたこんな意見を紹介しておきたいと思います。「自分たちの町に高齢者がふえているのを実感する。地域みんなが助け合うのは当然のことだ。しかし、行政にしかできない助け合いもある。金のことは何ともできない。ひとり暮らしで国民年金、月4万円という人が自分たちの周りにざらにいる。何とか軽減を考えたってほしい」。特に多かったのが、年金からの天引きですね、この声のように。容赦ないだけに市民の怒りが集中しています。問題の大もとは国ですが、市民は国に怒るとともに、市の親身な取り組みを切望しております。市長、この声をどうお聞きになりますか。
市当局はよく「鳥羽の福祉はおくれているが、鳥羽市には地域の助け合いという、他市にはない伝統がある」。このように胸を張られます。今、この助け合いの伝統を市当局こそ学ぶべきではありませんか。いつも市長は、福祉について質問をすると他市の動向を見てとか、そういう消極的な答弁を繰り返します。しかし、観光政策となると一転、例えば九鬼嘉隆祭などでは、鳥羽市の全国発信をうたいあげる。市長、福祉でも他市の後をついていくのではなくて、一度くらい先進的な取り組みをして、全国発信をしてはどうですか。
9月議会で取り上げました愛知県の高浜市やマスコミでもよく取り上げる秋田県鷹巣町など、視察客が絶えないといいます。福祉で鳥羽市の名を全国発信してはどうですか。高齢者、障害者に優しい、人情豊かな観光地鳥羽市。福祉は観光にも大いに役立つはずです。
次に、2点目の認定についてです。現時点で既に自立と認定された方が3名いらっしゃいます。この早い時期に申請された方はかなりお困りの方だと思うんですが、自立認定された方が3名もいるということがわかりました。公正な認定が大切だと、市長、おっしゃられました。担当課で、専門の職員は配置しないが対応していきたいということでした。今議会には、介護保険課を設置するという議案も出ておりますが、市民の苦情の実態を把握して、必要であれば、担当の職員も配置するということも実態に見合って考えていただきたいと思います。きちんと市民の苦情に対応するよう要望しておきたいと思います。
3点目、特別養護老人ホームについてです。この答弁について、市長は非常にのんきに構えていらっしゃると思うんですね。現在、待機者が既にいらっしゃるんですよ。そして、1年も待っていらっしゃいます。その方たちは非常に困っているわけですね。ですから、介護保険福祉計画をつくって、県とも話し合ってというようなことを言ってるようなのんきな状況ではないわけですね。数年前から陽光苑の増床の計画は、市も県には要望してきました。しかし、その後は全くそういう要望をしている動きはありません。
鳥羽志摩5町で180床という枠が決められていたわけですが、最後の50床は大王町のともやま苑に実施されました。その結果、鳥羽市で陽光苑に入りたくても、入れないという方、困っていらっしゃる方がいるわけですね。ですから、そういう現状を見れば、市長として鳥羽市の熱意をもっともっと県の方にも伝えなくてはいけませんし、志摩5町にもアピールする必要があると思うんです。この点についての動き、全く見えてきておりません。もう一度、本気になって特別養護老人ホームの充足に向けて、努力していただきたいと思うんです。もう一度、ご答弁をいただきたいと思います。
訪問看護は、離島では診療所で対応していきたいと、しかしその他の地域については、近隣の訪問看護ステーションを利用していくということでした。この点について、もう少し担当課から詳しい説明をいただきたいと思います。
次に、最後になります。保険外サービスをきちっと、高齢者保健福祉計画に位置づけるという問題です。これが、今後非常に大切になってくるわけです。ですから、各自治体とも介護保険への対応をすると同時に、高齢者の保健福祉計画の充実のためにということで頑張っています。
まず、緊急ペンダント。私は自分の耳を疑いました。国の動向を見てというような市長の答弁でした。何という冷たい言葉かなと思ったんです。現在、緊急電話を設置して、非常に喜ばれているわけですね。本当に命の綱のようにしていらっしゃるわけです。そういう方たちの中で、実際に脳血管障害、またあるいはほかの疾病でもいつ自分が転倒してしまうかわからない、倒れてしまうかわからない。だからその時には電話口までたどり着けないと、だから他市のやっているように、体に身につけるペンダントをしてほしいと、こういう声が出ているわけですね。これに対してどうですか、市長、やりますと、来年度から実施しますと言えないんでしょうか。もう一度、答弁をいただきたいと思います。
次に、機能訓練、アソビリテーションですが、これは現在の3カ所から8カ所にふやしたいと、このような前向きな答弁でした。この点について、どのように充実を考えているのか、例えばどんな地域で、月回数もふやすのかどうか、その点については担当課長からもう少し詳しい説明を求めたいと思います。
ただ、心配なことがあります。それは、マンパワーの問題です。現在でも保健婦さんのスケジュールを見ると、ぎりぎりでやっていらっしゃるわけですね。お年寄りが相手で、ましてや機能訓練ですのでやはり専門家がいないとだめなわけです。保健婦さんが、現在鳥羽市には5名います。しかし1名は介護保険のケアマネジャーとして、社会福祉事務所に今年度から所属が移っております。さらに来年、定年退職する保健婦さんが1名で、それに対する補充はことし行われませんでした。すなわち市民の健康を支える保健予防活動をする保健婦さんは、鳥羽市にはたった3名ということです。こういう中で、充実が図れるのかどうかということです。
この3名という数字がどんなものか。同じ人口規模の市で見てみますと、熊野市、人口2万2,000人、保健婦が6名です。すべて本来の保健予防活動をしています。尾鷲市、人口2万5,000人、8名います。そのうち、2名が介護保険室に所属がかわりました。残り6名が保健予防活動です。両市とも鳥羽市の3名の2倍、保健婦さんがいます。亀山市、人口3万9,000人、7名います。保健予防活動は6名、介護保険に1名必要ということで今年度春、4月から1名採用しました。久居市、人口4万、6名います。すべて保健予防活動です。
市長、人口規模の同じ規模の町と比べて、保健婦が半数というのはどうでしょうか。市長はいつも、他市を見て、他市を見てと、このように言われます。市民の命と健康を守る保健婦は、他市並みではないのですか。まして、退職する保健婦まで補充しないというのは、一体どういうことなんですか。市長、何と考えていらっしゃるのか、この点について市長の答弁を求めます。
介護手当の継続は確認をしておきたいと思います。さらなる充実を要望します。
最後になりますが、生きがい型対応デイサービス、これは明確なご答弁がなかったということで、保健福祉センターのみの実施ということなんだろうと思います。私がこのことを取り上げた意味は、センターで実施というのは、これまでも市長は言ってきたわけですね。だから今回はこれを各地域に、既存の施設を利用して、そんなにお金も要らないわけですが、そういうことをしていけないのか。そうすることによって、地域ぐるみのお年寄りの見守りといいますか、そういうデイサービス事業ができるのではないか、こういうことを言ったんです。
例えば、既存施設、公民館や老人憩の家というのもありますが、テレビドラマの金八先生の桜中学校、ここにもデイサービスが併設されて、教育効果も上げています。ですから、空き教室があればそこでもいいわけですね。その体制をどれだけ早く整えていけるかどうかというのは、ひとえに市長の姿勢にかかっていると思いますので、再度の答弁を求めます。
市長(井村均) 保険料の減免について検討をしたのかということでありますが、国の制度の中で低所得者対策を講じております。また貸付制度として生活福祉資金の中に介護保険費用も設け貸し付ける予定と聞いているので、市としては独自には考えておりませんが、続けたいと思います。生活に困って払うことが不可能なケースが出てきた場合は、相談に十分応じたいと思っております。他の福祉法で援助をさせていただくということで、対処をしたいと思います。市職員や社協の職員も情報収集に努めて、公平な施策を目指したいと思っております。
それから、特養の増床の問題でありますが、新計画でどのように地域分けされるのかわからないところがありまして、まず、鳥羽志摩地域として整備枠を確保することが大事であると思っております。私も連合長としまして、県民局の方に鳥羽志摩への増床を要望しております。その上で陽光苑と連携し、また志摩郡と調整しながら、陽光苑の方の増床も図っていきたいと考えております。
それから、緊急ペンダントに関しての緊急通報システムについてでありますが、現在の方法を中心にいろいろと検討をしていこうと考えておりますので、よろしくご理解のほど、お願いをいたします。
不足のところにつきましては、担当の方から説明をいたします。
◎保健環境課長(小川景君) 戸上議員の再度の質問にお答えいたします。
今まで訪問看護ステーションは、設置基準等の問題で診療所で行えるかということに対しまして、県に確認をしてまいりましたが、最終的にその結果、届け出がなされている診療所であれば、基準を満たしていなくても対応が可能であるとの回答を得ましたので、6診療所で実施していきたいと考えております。
次に、アソビリテーションでございますが、先ほど市長が申し上げましたとおり、現行行っている岩倉、菅島、桃取の3カ所に加え、答志、和具、神島、坂手の離島と長岡地区の千賀、堅子の5カ所をふやし、8カ所で実施する予定としております。回数につきましては、月に1回から2回の計画でございます。
また、現在の保健婦で対応できるかとのことでございますが、社会福祉協議会と話し合いをいたしてきました結果、登録ヘルパー等の支援を得て、現在の人員で努力してまいりたいと考えておりますので、よろしくご理解をいただきたいと思います
戸上幸子 介護保険、また高齢者の保健福祉計画についてです。
保険料、利用料の減免について、市長は、前と同じ答弁を繰り返しました。国が低所得者対策として、保険料5段階の軽減、そして医療と同じように高額介護制度、これを設けているといいますが、それでもなおかつ厳しいということが、今全国的に大問題になっているわけですよね。ですから各自治体では国の制度を超えていろんな工夫が生まれていると。その前提に立って、私は質問しているわけです。ですから、今の市長の答えでは、答えになっていないですよね、国がやっていることを答えているだけですから。
生活をきちっと、実際保険料を払えない人には、これまでの福祉の施策で対応していきたいと、このようにおっしゃいました。これは生活保護のことを言ってらっしゃるんだと思うんです。でも市長、考えてみてください。鳥羽市の方は生活保護世帯と同じかそれ以下の市民であっても、行政に頼ることなく自分たちできちっと生活したいんだということで、一生懸命生活なさっている方がいらっしゃるわけですね。その方たちが、介護保険が始まることによって、生活保護を受けるとなりますと、わずかな、例えば葬式代の費用だとか、蓄えているわずかな貯金もすべてゼロにしないと生活保護を受けられないわけですね。そういうところにまでお年寄りを追い込んでいいのかどうか。先ほどの市長の答弁を聞いておりますと、言葉はきれいごとでしたが、実際はそういうことを意味しているのだということを、もう一度ご自分で考えていただきたいと思うんです。
市長は福祉元年と宣言しました。どこに福祉元年の姿がありますか。先ほどの答弁を聞いていますと、その影も形も見えないではありませんか。
緊急ペンダントについて。これもまた冷たい答弁でした。先ほど、昼食の休憩時間に、ほかの議員さんからも、緊急ペンダントはどんなんやと、自分たちの町でもやれるといいなあっていうことで声がかかりました。私たち議員、一人一人、各地域に責任を持っておりまして、そういういい政策があれば、どんどん自分たちの町でもやっていきたいと、これから高齢化社会に備えて思っていると思うんです。ですから議員でもそう思っているわけですから、市長としては、こんな緊急ペンダントをやるとこの場で言えないなんて、何と情けないことですか。もう一度その答弁はいただきたいと思います。
特別養護老人ホームも、これまでの答弁に終始しました。実行が求められております。すぐやるべきです。
保健婦の問題を私、アソビリテーションとの関係で尋ねました。3カ所から8カ所になる。これは非常にいいことですね。回数も月1回から2回。ぜひ2回にしていただきたいわけですが、保健婦さんがないところを社協の登録ヘルパーさんで補っていくというような答弁でしたが、これはもともと市長に聞いた答弁なんです。一担当課長が答えられるような内容でもないと、私は思います。その社協の登録ヘルパーさんで、保健婦さんの代用がきくのかということですよね。それは市当局自身がよくわかっていらっしゃると思うんです。
私が2問目で質問しましたのは、市長は福祉元年とうたいながら、保健婦さんが鳥羽市と同じ人口規模のところよりも半分だと。これは一体、介護保険を前に市長の決意としてはどうなんだと。私に言わせれば、そこに市長のおくれた姿勢が出てきていると思うんですね。保健婦の採用の問題は、保健婦の問題に終わらなくて、これからの鳥羽市の介護保険、そして高齢者の保健福祉計画、どれだけ充実していくか、鳥羽市の高齢者がいつまでも住みなれた町で元気に暮らしていくことができるか、それに大きな影響を与える保健婦なわけですね。その点で、担当課長任せにせずに、市長のきちんとした考えを聞きたいと思います。なぜ、よその市に比べて保健婦が半分なのか、そして定年退職する保健婦の補充さえもしないのか、その点について明確な答弁を求めます。
鳥羽市で高齢者のいる世帯は、平成10年度で総世帯数の約半分、4,056世帯なんです。このうち、高齢者で1人で暮らしている世帯は、776世帯です。高齢者夫婦の世帯が924世帯です。合わせて1,700世帯もあります。これは鳥羽市自体が調べた数字ですね。別居している子らが一緒に暮らそうといっても、この住みなれた町で、思い出のある家で暮らしたいと、そういう高齢者が驚くほどいらっしゃいます。
この高齢者の切なる願いは、いつまでも自立して暮らしたいということです。そのために暖かい手を差し伸べてほしいと願っています。この願いにこたえるために、保険外サービスを高齢者福祉計画にきちんと載せ、そして予算もきちっとつけることが必要なんです。これは、市長みずから本当に、本気になってやらないとできないことです。担当課だけではできません。ですから、その点で先ほどの保健婦のこともそうですが、どういうふうに思っていらっしゃるのかということが大変心配なわけです。
平成11年の3月に、第4次鳥羽市総合計画策定のためのアンケート調査、この結果報告が企画課から出ています。これからのまちづくりに大切なことはという問いに対しまして、一番多かった回答が、福祉医療の充実で、69.3%です。そして、保健医療体制を充実するためには、何が重要かという問いに対しましては、1番が夜間休日などの緊急医療体制。2番が高齢者対応、機能訓練などにこたえる地域医療の充実。3番目が在宅療養を支援する体制の充実、このようになっております。この市民の願いを見ても、保健婦が他市の半分というのはおかしいです。このアンケートに市民の率直な願いがあらわれているわけですから、市民が主人公という限りは、そういう基本理念をお持ちの市長であれば、これをきちっと受けとめて、保健婦をふやす、こういったところに予算をふやす、これでこそ市民の願いにこたえるということですよね。それなのに反対に少ないということは、この市民の願いからかけ離れているということです。この点も含めまして、きちっと答弁いただきたいと思います。
質問の最後になりますが、朝日新聞の社説を紹介したいと思います。「介護保険、現場から考えるシリーズ」の最初で、見出しは「市町村の腕が試される」です。高浜市を紹介しています。高浜の目標はすべての介護サービスで、国の水準以上を目指すということです。400人のヘルパーを養成しました。
社説はこういっております。「介護保険は市町村に大きな仕事と責任を突きつける。しかし、同時にそれは腕の見せどころでもある。悲鳴を上げるか、だいご味と受けとるか。姿勢によって地方自治は随分違ってくることだろう。福祉は全国一律でいいという横並び意識は通用しない。それぞれの市町村が福祉の総合力を高めて成果を競い合う。首長や議員たちはそのスタート台に立たされているということを自覚すべきだろう」。
市長もきっと読まれたはずだと思いますが、どう感じましたか。市長は悲鳴を上げていますか。それともだいご味と受けていますか。きょうの答弁を聞く限り、私は悲鳴を上げているとそのように受けとめざるを得ないと思いました。どちらですか。市長の決意を、今、介護保険を前に市民は知りたいんです。きっちりと答弁をいただきたいと思います。
以上で3番目の質問を終わります。
認知症高齢者対策としてのグループホームの建設支援を
2000年(平成12年)3月議会
戸上幸子 国のゴールドプラン21基盤整備事業は、痴呆対応型の共同生活介護を平成16年度までに3,200カ所掲げています。市の要援護高齢者調査によりますと、鳥羽の要介護者の中で2人に1人が高齢者だけの世帯、4人に1人がひとり暮らしです。軽度の痴呆症状の方を支えるグループホームが今後切実です。まず鳥羽でも1カ所できれば地域に支援の輪が広がります。鳥羽市はいつ目指す予定ですか。
市長・井村均 介護保険の対象サービスである痴呆対応型共同生活介護、いわゆるグループホームについてでありますが、グループホームは、軽度か中程度の痴呆があり、身体機能に大きな問題はない高齢者が、共同生活を営む施設であります。介護保険事業計画の策定の際に行った実態調査によりますと、このグループホーム利用対象者は12名と推計され、利用希望者は2名であります。したがって、近隣市・町にあるグループホームを利用できればと思っております。
戸上幸子 グループホーム、確かに市の今回できました高齢者保健福祉計画を見ますと、痴呆の推定は12人で、そのうち出現率2というように見込んでいますが、ですけれども、実際には私など訪問していましても、軽度の痴呆の方はたくさんいらっしゃいます。その地域、地域で話題にもなっております。どうしたらいいのかなあと、こういうのが市民の中で交わされているわけです。民間に意欲を持っているところもありますので、それをくみ上げて積極支援を考えていただきたいと思います。
マッサージ券などの敬老施策を
2000年(平成12年)3月議会
戸上幸子 県下の自治体は知恵も愛もある敬老施策を実施しています。伊勢市は無料バスの乗車券、小俣町でははり・きゅうマッサージ券といったものです。鳥羽市の高齢者は全く浴していません。何らの検討もしていないのですか。
市長 敬老施策でありますが、介護保険の導入を機に多くの自治体が個人給付型の施策を見直し、個人の自立支援型に転換する方向にあります。今回、介護保険事業計画の策定と同時に、保健福祉計画の見直しを行ったところであり、この計画に沿い施策を実施してまいりたいと考えておりますので、ご理解を賜り、答弁とさせていただきます。
戸上幸子 敬老ですが、もう何とも冷たい市長の答弁でした。県下13市、ほとんどの市がこの敬老サービスはやっております。理・美容券だとか温泉入浴券、そして無料バス券、本当にわずかなものなんですけれども、その町に暮らすお年寄りにとっては、長生きしてもっともっと長生きしてくださいと、そのように行政から励まされているというかそういう気持ちで、非常に使う金額の割には効果が大きい温かい施策だと思います。この点については、市長の任期あと1年ですが、ぜひともその任期中にやってほしいと私は切望しております。
高齢者の地域ケア体制整備をはかれ
2001年(平成13年)6月議会
地域ケア体制整備事業についてです。今年度の新しい事業ですが、その規模、対象、内容などの詳細について答弁を求めます。
◎社会福祉事務所長(松村久男君) 戸上議員のご質疑のうち、議案第48号、平成13年度鳥羽市一般会計予算、歳出、款3民生費、項1社会福祉費、目5老人福祉費の地域ケア体制整備事業委託料及び款3民生費、項2児童福祉費、目1児童福祉総務費の放課後児童クラブ管理運営業務委託料について、私からお答えをいたします。
まず、地域ケア体制整備事業いわゆる緊急通報体制整備事業であります。現在の緊急通報装置につきましては、平成4年1月からひとり暮らしの高齢者や障害者の方に緊急通報装置を貸与し、急病や災害時等にあらかじめ登録していただいた3名の協力員のどなたかに通報ができるシステムとして整備を図ってまいりました。現在40名の方に設置をいたしております。しかし、現状のシステムは通報を受ける側の体制にも課題があることから、緊急時に必ず対応できるような緊急対応体制が必要となってまいりました。そこで、本年度実施いたします緊急通報事業は、365日24時間体制でもって緊急通報サービスが可能な受信センター方式を採用し、緊急時の救護等のため消防署、老人福祉施設、医療機関、協力員等による連携システムを確立していこうというものであります。
それでは、お尋ねの事業規模、対象者、内容について申し上げます。規模につきましては、現在既設の40件を入れまして、100件程度となると考えております。対象者といたしましては従来どおりでありまして、おおむね65歳以上の独居世帯、高齢者のみの世帯及び身体障害者のみの世帯で身体上、環境上などの理由により緊急時の通報手段が困難な者を対象に考えております。次に、サービスの内容につきましては、あらかじめ受信センターにおいて対象者の身体状況やかかりつけの医療機関、在宅介護サービスを受けている事業所、協力員等のデータを管理させまして、このデータをもとに対象者がペンダント無線機によりボタンを押すだけでセンターに通報ができ、看護婦資格のある相談員が対応し、時にはかかりつけの医師への連絡や消防署への救急車の出動要請についてもセンターから行うことができます。また、最近、痴呆性老人が多くなってまいりました。これからもふえることと思いますが、センターの相談員に対し、安否確認や話相手になっていただくよう考えております。
◆12番(戸上幸子君) 2回目の質疑を行います。
まず第1点ですが、地域ケア体制整備事業について、所長の方から答弁があり概略がわかりました。市民の願いにこたえた事業であると思います。しかし、肝心なのは、言うまでもなくこうしたサービスを利用してもらうことだと思うんです。利用してもらわなければ意味がない。先ほどの答弁によりますと、現在、緊急通報システム利用者40名で、この地域ケア事業については100件を見込んでいると。倍以上、2.5倍になるわけですけれども、それだけの普及を図るためにどういう方法を考えてみえるのか。これも予算執行に当たって大切なことだと思いますので、お聞きします。
最近、「広報とば」でさまざまな福祉施策が紹介されております。また、ひだまりのサービスでも利用者の生の声を入れたようなそういう紹介も工夫されております。いろいろ努力はされていると思うんですが、しかし、予算書を見ますとヘルパーの利用だとか軽度生活支援事業、元気な高齢者のためのいろいろなサービスが軒並み前年度から大幅に下がっております。これは、サービスの利用率が思うように伸びなかったからだと思うわけですけれど、ですから今回の地域ケア事業についても、2.5倍に対象を拡大するということは、ただ予算に盛っただけでまた来年度決算で実は思うように伸びなくてというような答弁をされているようでは、本当に市民サービスに直結しないわけです。ですから、どのような取り組みをされていくのか。これまで、主にこういった事業は民生委員さん頼みで、本当に民生委員さんの方がいろいろご苦労なさってお世話をしてもらっているんですけれども、民生委員さん任せにせずに行政がどんどん訪問していく。そして、せっかくこういう地域ケア体制事業をやるわけですから、予定どおり100件に伸ばしていく、そういう取り組みが必要だと思いますが、その点についてご答弁をいただきたいと思います。
◎社会福祉事務所長(松村久男君) 戸上議員の2回目のご質疑の中で、地域ケア体制の事業の周知といいますか、どういうふうな方法でやっておるのかというお尋ねであったかと思いますが、ひとり暮らしや高齢者世帯の状況といいますのは、各地区におります民生委員さんが一番よくその状況がわかっておられると考えております。先般、民生委員協議会の総会が開催されましたときに、この事業の説明を詳しくさせていただきまして、現在申し込みも出てきておりますことから、先ほど言いました今ある40件とこれからの申し込み数を考えていきますと、この事業を始めるに当たっての100件程度の目標というのはほぼ近い数字になってくるというふうに考えております。
最低年金保障制度確立の意見書提案
2002年(平成14年)12月議会