福祉・医療制度の充実

福祉医療助成条例について

2001年(平成13年)3月議会

戸上幸子 鳥羽市福祉医療費助成に関する条例の制定について詳細な説明を求めます。

◎市民課長(寺本信博君) 戸上議員のご質疑のうち議案第19号、鳥羽市福祉医療費助成に関する条例の制定についてお答えをさせていただきます。
 三重県の福祉医療制度をその基盤とし、県の補助事業として県下の各市町村で昭和48年から順次制度化され実施されてまいりました心身障害者、母子、乳幼児、老人の各医療費助成制度、いわゆる4公費につきましては、最近における高齢化の進行と医療費の増加、公的医療保険制度の改革など各制度を取り巻く環境の変化に的確に対応するため、県におきまして制度改革が検討されてきたところでございますが、三重県福祉医療協議会の報告書を踏まえ、先般実施期間を平成13年9月1日とし、制度の再構築を行うことが決定され、各市町村にその内容が提示されたものでございます。制度改正の方針は、国民全体に対する基本的な医療保障が実現されている我が国にあって、公的医療制度の持つ画一制を補完し、心身障害者福祉、母子福祉と各分野における福祉施策としての基本的な考え方を前提にしつつ、きめ細かな配慮を特に必要とする低所得者に対する所得補償施策としての意義を明確にするなどの観点から制度全般を見直し、真に助成を必要としている人に対する支援の重点化を図るものでございます。
 県の制度の主な内容につきましては、心身障害者医療費助成では対象を拡大し、障害の程度が3級の身体障害者も助成の対象とすること。2点目は、所得制限が導入されること。3点目は入院時食事療養費に係る標準負担額助成を部分的に廃止すること。
 母子医療費では対象を拡大し、父子家庭の父及び児童も対象とし、制度の名称を「一人親家庭等医療費助成制度」とすること。2点目は、新たな所得制限を設定すること。3点目は、入院時食事療養費に係る標準負担額助成を部分的に廃止すること。
 乳幼児医療費助成では患者一部負担金を廃止すること。2点目は、所得制限を導入すること。3点目は、入院時食事療養費に係る標準負担額助成を部分的に廃止すること。
 老人医療費助成では、新たな所得制限を設定することなどでございます。
 それでは、条例の主な内容につきましてご説明をさせていただきます。
 まず、条例の形式でございますが、現行では4公費のそれぞれにつきまして個別に条例を制定しておりましたが、このたびの制度の再構築に当たりまして、現行の4条例を廃止し一本に統合をするものでございます。
 第2条は、用語の意義に関する規定でございます。
 第1項から第6項までは4公費の対象者の範囲をそれぞれ規定しておりまして、心身障害者につきましては、障害の程度が3級までの身体障害者または知能指数が50以下と判定された知的障害者とするものであり、現行の市の制度と変更がございません。一人親家庭等につきましては、県と同様の改正を行い、父子家庭の父及び児童をその対象に加えることとしております。乳幼児につきましては、現行の市の制度と変わらず、市単独で4歳児まで対象を広げております。68歳、69歳の老人につきましては現行と変更はございません。
 第3条は対象者に関する規定でございまして、4公費につきまして、県が定める基準に従い所得制限を設けるものでございます。現行の市の制度からの変更点といたしましては、老齢福祉年金の所得制限の準用という所得制限が設定されている68歳、69歳の老人につきましては市民税非課税世帯に属する者という新たな所得制限とするほか、3公費につきましては心身障害者では障害児福祉手当の所得制限を、一人親家庭等につきましては児童扶養手当の所得制限を、乳幼児につきましては児童手当の所得制限をそれぞれ基準額として所得制限を設けるものでございます。
 第4条は受給資格の認定の手続に関する規定でございまして、対象者の申請に基づき受給資格を認定し、受給資格証を交付することとしております。
 第5条から第7条までは助成の対象となる医療費、及びその算定方法、助成申請に必要な証明書料の助成につきましてはそれぞれ規定しております。
 なお、入院時食事療養費の標準負担額につきましては、現行では68歳、69歳の老人を除き、他の3公費は助成の対象としておりますが、このたびの制度改正で、市民税非課税世帯等、医療保険各法の規定により減額されている場合に限り助成の対象とされたものでございます。
 第9条及び第10条は助成の申請及び助成額の決定に関する規定でございまして、助成の申請をすることができる期間につきましては、現行では医療に関する給付を受けた翌日から起算して母子医療で2年、他の3公費で5年以内としているものを2年と改めるものでございます。
 また、第16条におきまして委任規定を設けております。
 附則第1項では、この条例の施行日を平成13年9月1日としております。
 また、附則第2項では、統合して一本の条例にいたしますことから、現行の4条例を廃止するものでございます。
 附則第3項及び第4項では、新制度への移行に当たり、経過措置を設けております。
 附則第4項は、現行の心身障害者、乳幼児、老人の各医療費助成制度において、条例施行の日までに受給資格を得られる方のうち、新条例では受給資格がなくなる方についての経過措置でございまして、新条例の規定による受給資格者とみなして最長で4年間医療費の助成を行おうとするものでございます。
 以上、よろしくご理解賜りますようお願い申し上げまして答弁とさせていただきます。

戸上幸子 課長から非常に詳しい答弁をいただきました。私たちにとってはこの条例改正が市民の暮らしに役立つのかどうか、この点が評価の基準になると思います。これは県の指示によるものであるわけですけども、確かに評価できる点もあります。しかし、実際に評価できない点も出てきております。2つあると思うんです。
 その一つは県議会で全会一致で採択された現物給付、これが見送られたことです。特に鳥羽では乳幼児を持つお母さんやお父さんから子供は給料前でも待ったなしに病気になり医者にかかる、そんなときに立てかえなしの現物給付にしてほしいというこういう大きな期待が寄せられていました。
 この点と、もう一つは、所得制限の導入で、今まで公費負担で補助されていた人が切り捨てられることになったわけです。特に高齢者にとっては、68歳、69歳の方にとっては深刻で、医療費が1月から値上げされたことや介護保険料が10月には倍額徴収、そういう状況の中で7割の人が今回の措置によってはみ出してしまうと、こういうことであるわけです。私は、鳥羽市を初め地方自治体が県の補助枠を超えて、例えば鳥羽では、県では3歳未満までの補助ですけれども、4歳も1歳上乗せしてやるなど、ささやかな財源の中で住民サービスを向上させようと思って頑張っていると思うんですね、この近隣でも大王や阿児町でも乳幼児、就学前とか4歳までとか、そして障害児医療でも4級までとか、そういうことで非常に頑張っているわけなんですけれども、そうした自治体の努力に逆行する形で県がこういうやり方を打ち出したということについては、私はとても賛成できないという立場です。こうした県の冷たい施策に対しまして、先ほど課長から答弁がありましたように、経過措置を設けましてね、今すぐには余りに気の毒ではないかということで、他市と同じようなことも検討していただいて経過措置を設けてもらったということは評価いたします。
 これからも県に対しまして、今後も現物給付の要望が高いということは市長を先頭に伝えていただきたいですし、愛知県でやれて三重県でやれないわけがないわけですから、もっともっと県に対して物を言っていただきたいと思います。そして近隣市町村の施策も視野に入れまして鳥羽市の福祉助成を発展させてほしいと、そのように思いますので、この点を指摘しておきたいと思います。

SARS対策をはかれ

◆16番(戸上幸子君)  SARSの問題について伺います。
 SARS対策は、昨日寺本議員の質問がありましたので重複する答弁は結構です。2点伺います。
 1、中国、香港、台湾から鳥羽への観光客は年間どれほどですか。この数年間でどのように推移をしていますか。また、観光以外の来鳥羽はどれほどありますか。新型肺炎問題後どう変化しましたか。
 2つ目は、発生した場合の市としての危機管理体制、市長を本部長にしたSARS対策本部が発動するのか。また、既に整えたマスク、防護服の数、消毒液や救急搬送体制など、それらにつきまして具体的にお答えください。

◎健康課長(寺本信博君) 戸上議員のご質問のうち、SARS対策の関係で感染防止対策ということでお答えをさせていただきます。
 マスクの配付につきましては、N95マスク、これは医療従事者用のマスクでございまして、各診療所の医師あるいは看護婦を対象にその枚数といいますか、人数分の配付を行っております。
 また、一般のSARSを心配される診療所を訪れる患者の対応といたしまして、外科用のマスクをそれぞれ各診療所に10枚ずつ配付をいたしております。
 それと防護服の関係ですけども、各診療所に5着、それから休日診療所に10着、それから保健係の方に5着、配付をいたしております。
 それから消毒の関係ですけども、個人や施設の管理者等の消毒が不可能な場合は行政機関で消毒に対応するということになっておりまして、新感染症ということになりますと厚生労働省の技術的な指導及び助言を受けた上で消毒をしなければならないということになっております。しかしながら、SARSに関しましては市町村等が単独で消毒作業を行うということが非常に難しい部分もございますので、施設の管理者あるいは市、県が協力の中で連携をして作業に当たっていくということで、鳥羽市としては保健所の指示のもとに連携をして実施をしていくということになっております。
 この消毒液の関係ですけれども、消毒液については家庭では一般的なそういった漂白剤のようなものでということが言われておりますけども、行政の消毒ということになりますとエタノールが一番効果があるということが言われておりまして、現在県を中心にエタノールといいますか、そういう消毒液の備蓄をいただいております。それと各診療所にアルコール類がありますので、それらも一部といいますか、いざというときには活用して消毒に当たるということで考えております。
 以上、答弁とさせていただきます。
◎消防長(清水彰君) 戸上議員のSARS疑い例に係る緊急搬送体制といいますか、それにつきまして私の方からお答えをさせていただきます。
 新型肺炎に関しましては、国・県から対応マニュアルが示されておりまして、消防本部におきましても対応マニュアルを作成し、これに基づきまして実施していくことにしております。
 確定者の搬送につきましては県の健康福祉部がすべて対応することになっております。38度以上の急な発熱、せき、呼吸困難感などの症状を訴えるSARSの疑いや可能性のある方の救急車の搬送要請があった場合は、このマニュアルに従いまして健康福祉部及び医療機関と連携を密にしながら搬送を行うものであります。
 また、搬送時には医療用マスクあるいはゴーグル、プラスチック手袋等を着用し、搬送後は隊員はもちろんのこと使用資機材の消毒の徹底を図るようにしていきます。
 そのような形で疑い例のあるものにつきましては、消防署の要請に従いまして対応していきたいというふうに思っておりますので、どうぞよろしくお願いいします。
 以上、答弁といたします。