国民健康保険

5億円もの繰越金で引き下げを

1999年(平成11年)6月議会

戸上幸子 40歳から64歳までの第2号保険者は、加入している医療保険の保険料と一括で納めることになります。この不況で、ただでさえ市民は国民健康保険税を納めるために難儀をしています。介護保険の上乗せ分が払えないがために、国民健康保険税まで滞納になりかねません。国民健康保険税の軽減制度は、介護保険料の軽減制度としても適用されることになるのか伺います。国民健康保険の加入者は農漁業、零細商工業、年金生活者などで、介護保険料が上乗せされれば大変重い負担となります。ですから、どの自治体でも収納率への影響が危惧されているところであります。国民健康保険税そのものを引き下げるために、真剣な検討をすべきです。
 今議会の開会日の市長発言によれば、平成10年度国民健康保険の決算は実質収支で5億2,321万円の黒字、単年度収支でも7,827万円の黒字を計上したということです。一方、保険給付費は総額14億2,501万円で、昨年を下回っております。基金は3億2,014万円です。この基金については、厚生省の定めている基準は過去3カ年における保険給付費の平均年額の5%以上で、鳥羽では7,000万円余りが妥当な額です。ところが、鳥羽市の基金は厚生省の基準の4.5倍にもなっております。また、三重県が目安としているという基金額は、医療費3カ月分です。約3億円ちょっとです。鳥羽は既にそのレベルに達しております。もう基金に積む必要は全くありません。介護保険導入の今こそ引き下げを検討し、市民の負担軽減をすべきです。どう検討しておりますか。

市長(井村均)国民健康保険税の引き下げについてであります。この件に関しましては、国民健康保険税として一体的に徴収する介護保険料との関係を眺めてみる必要はあると思いますが、税の引き下げを前提とした検討は現在のところ考えておりません。

戸上幸子 国民健康保険税の問題です。税の引き下げは検討していない、こういう答弁でした。しかし、なぜ引き下げないのか。なぜ引き下げられないのかという根拠は、全くおっしゃいませんでした。ただ、ご自分の思いだけでした。ですから、私はちょっと数字を拾ってみたいと思うんです。先ほども言いましたが、基金3億円、これはもう三重県も国もすべての基準を満たしております。それは、市の担当課自身が一番よく知っております。なぜなら、毎年の繰越金がどんどんふえております。私は毎回、決算ごとにこんなに繰越金が多いのはおかしいということを指摘してきました。鳥羽市発行の鳥羽市の国保、平成9年度版によりますと、繰越金の決算額、平成5年で1億8,267万円、6年度2億4,616万円、7年度2億7,908万円、8年度2億7,671万円、9年度3億4,379万円と、どんどん膨らんできました。
 なぜでしょうか。単年度収支が黒字なのに、それを基金に積まなくてもいい。それをどんどん繰越金にしてるんです。だから、現在繰越金と基金合わせて8億4,000万円がうなっていますよ。こんな低金利の時代に、うなってるじゃないですか。
 国民健康保険税とはそもそも市長、何でしょうか。まず、皆が納められるような適切な額にするよう、行政は最大限の努力をすべきなんです。鳥羽市民の医療費を、鳥羽市民が納める国民健康保険税で賄うというのが基本なんです。それに対して、健康を守るために保健事業をして医療費を抑制していく。これがもともとの形なんです。それなのに、国民健康保険はもうけを生み出す事業ではありませんよ。8億円ものお金、どうしてるんですか。市民の税金ですよ。この不況下にこれだけのお金をため込んで、これで健全な国保財政と言えるんですか。市長、もう一度税を引き下げないとおっしゃるんでしたら、その根拠を明確におっしゃっていただきたい。私、その答えは市民に対しても公表して、一緒に論議をしていきたいと思います。
 もう一つ、追い打ちをかけるようですが、平成10年第4回定例会で、担当課は今後の医療費の動向等を見きわめながら国保運営協議会、関係課と調整を図りながら、介護保険のスタートと合わせて検討していきたい。こう答えています。それとの整合性はどうなるんですか。検討しているならしていると、はっきりおっしゃってください。税の引き下げをしないのなら、その根拠をおっしゃってください

◎市民課長(前田和夫君) 戸上議員の国保関係の、特に引き下げという基本的な考え方につきましては、先ほど市長からお答えをしたとおりですが、特に繰越金の件で、毎年単年度収支黒字になる中で、累積されてまいりますので、数字的には先ほどおっしゃっていただいた5億2,300万円ということになろうかと思います。前回の12月の議会でも申し上げましたが、やはり医療費を何とかして下げたいといいますか、全体の医療費の支払いを抑えたい。それには予防あるいは健康づくりという観点が必要であろうということをお答え申し上げたつもりでおりますが、現在につきましてもその方針でいきたいと思ってます。
 先ほど数字も言われましたわけですけれども、健康づくりということで、保健事業にも力を入れてきておるということもご理解いただいとると思うんです。数字的には8年で見てみますと、保健事業として1,000万円、おおよそでございます。平成9年度の決算では、1,300万円。それから平成10年度では2,100万円。平成11年度においては4,300万円ぐらいを計上いたしておりますので、予防、健康づくりというそういうための財源にも今後していきたい、こんなふうに考えておりますので、よろしくお願いいたします。

戸上幸子 国保税の引き下げ、私は引き下げができないのであれば、その根拠を明確にするようにと市長に答弁を求めました。しかし、その根拠は全く明らかにされないままでした。地方財政のイロハだと思うんですが、税の賦課というものは適切なものでなければなりません。先ほど担当課長も言いましたが、予防保健事業、確かに大切です。しかし、財政規模を読み上げられましたが、わずか本当に1,000万円から4,000万円ですね。十分クリアできますね。何も予防保健事業するから、税の引き下げはできないんだという根拠には全くなってないわけですね。介護保険が始まりますと、収納率が非常に落ちるのではないかと、自治体は心配しています。収納率も93%を切ると国からの補助金も下がると、このように聞いております。ですから、みんなが払える国民健康保険税を100%みんなが納めた方が、より健全な国保財政と言えると思うんです。高い国保税をみんなに課して、そして収納率を下げるよりは、みんなが払える税金を100%納められる。そういう国保財政をぜひとも目指していっていただきたいと思います。

なぜ引き下げできないのか、理由を問う

2000年(平成12年)3月議会

戸上幸子 毎年一歩ずつでも暮らしの応援歌が心にも暮らしにも響いてくる、そういうまちづくりではありませんか。
 そこで、具体的に4点お聞きします。
 第1は、国民健康保険税です。
 市民は、これまで大幅黒字の国保を少しでも引き下げて家計を助けてほしいと切望してきました。市長はこれに頑としてこたえようとはしませんでした。一体なぜなのか、市民に説明できる明快な理由をお聞きしたい。同時に私は、鳥羽民報紙上で、介護保険実施に伴う国保税引き下げの自治体が全国で相次いでいる。鳥羽市も踏み切るべきではないかと提案しました。昨日の答弁で、公式に引き下げることを明らかにしました。市当局が国の新制度をいち早く研究し、国保運営協議会が積極的な「ゴー」の答えを出しこの措置をとったことは評価いたします。市民も歓迎するでしょう。
 問題は5億円以上にも上る黒字です。基金の取り崩しには難しさがあって、黒字を市民に還元することはあっても、黒字を市民に還元することは市の裁量でできます。介護保険料と一緒になるため、今後の推移をにらみつつ、来年度さらに黒字幅が広がるのであれば、再度の検討が必要になってきます。一度決めたら絶対に下げないんだというかたくなな姿勢ではなく、毎年毎年、市民の立場に立って少しでも軽減するよう努力することが行政の努めです。そういう検討をするかどうか、お答えください。

保険税を払えない人への短期保険証の発行について

2000年(平成12年)9月議会

戸上幸子 短期被保険者証の発行についてです。
 担当課長から非常に詳細な説明がありました。収納対策ということですね。全国的に収納率が落ちております。鳥羽市の国保税の収納率を決算成果説明書で拾ってみますと、平成7年が85.39%でした。8年は84.05%、9年が82.07%、10年は80.59%です。大体毎年2%前後ずつ落ちております。このままいくと11年度の決算は、12月が決算議会になっておりますが、80%を切るような状況が出てくるのではないかなと思うわけです。
 収納率の低下の原因なんですけども、一言で言えば市民の生活実態に比較して税負担が重過ぎるということだと思うんですね。そしてなぜそうなったかといえば、それはやはり国の政治が大きな影響を与えております。政府が84年に国民健康保険の国庫負担を大幅に削減しました。これなどマスコミでもいろいろ指摘されております、問題点についてね。そしてその結果、自治体や国民健康保険加入者への負担転嫁がどんどん進んでいったわけです。今では国民皆保険という制度が崩されるような深刻な事態になっております。そしてその上にこの長引く不況があるわけです。鳥羽でも国保に入っていらっしゃる方は、漁業者や自営業者などの方ですが、負担は深刻なものです。
 政府がこうした状況をつくり出してきたにもかかわらず、今回また介護保険料を取るというので、導入に合わせて国保法の罰則規定や保険証の取り上げの義務化が行われた。そしてこの短期被保険者証という問題が出てきたわけです。
 確かに収納率の向上は絶対必要だと思うんです。大きな課題で、対策は欠かせないと私も思っております。しかし、この資格証や短期被保険者証、色の違う被保険者証が送られてくるわけですが、そういうものが本当に有効な手だてかというと、そうではないと私は思うわけですね。これを機械的に運用しますと、違う色の保険証が送られてきて、びっくりしてというふうな混乱を招くだけだと思います。また、市職員さんの手間が非常にかかると思いますね。短期被保険者証の種類だけで3種類分けてあるわけですから。
 先ほど課長が答弁されたように、この短期被保険者証の発行は、発行自体が問題ではなくて、世帯主と直接会って納税を勧めていくと、そういうことだとおっしゃったんですけども。実際、今の税務課の様子などを見てみますと、これに対応して徴税行為をして訪問するのは非常に大変なことではないかなと思うわけです。それで、やはり一人一人の事情に合わせた、市民の医療を守る、心あるきめ細かい対応が欠かせないと思いますので。私どもは本来こういう短期被保険者証の発行は反対ですが。

◎市民課長(寺本信博君) 戸上議員の再度のご質疑にお答えをいたします。
 短期被保険者証の交付につきましては、国民健康保険法施行規則第7条の2第2項において、保険税を滞納している世帯主にかかる被保険者証につき通例で定める期日より前の期日を定めることができると規定をされております。この規定に基づき、今回10月の更新に合わせて、県下一斉に短期被保険者証を交付するものでございます。この期間につきましては1カ月、3カ月、6カ月を基本としております。
 また、この発行の目的といたしましては、保険税を滞納している世帯主等と直接接触する機会を確保することにより十分な納付相談を行い、保険税の収納率向上につなげていくことにありまして、このために短期被保険者証を有効に活用しようとするものでございます。そういうことから、短期被保険者証の交付自体を本来の目的にしているものではございません。
 発行の基準といたしましては、県は、本年度の納付到来分までで滞納があればすべて短期証を交付することをイメージしておりますが、いずれを交付するかは各保険者にゆだねられております。本市では、従来から資格証明書の交付を行っておりますことから、この交付基準を基本として実施をしてまいりたいと考えております。つまり、資格証明書の交付基準は、過年度滞納額が通算で1年以上あり、納付相談に応じない者で、現年についても未納である者、また一般証の交付は、過年度滞納額の2割以上と、現年度納期到来分の完納者で分納約束をいただいた者という規定をいたしております。
 そこで、6カ月証につきましては、過年度滞納額の2割程度の納付で分納約束をした場合、3カ月証については、過年度滞納額の1割程度の納付で分納約束をした場合、1カ月証については、納付相談等において納付約束により1回限り少額の納付があった場合を基本として実施をしてまいりたいと考えておりますが、いずれにいたしましてもできるだけ納付相談等、納税者と直接接触する機会をふやすとともに、滞納者の過去の納付状況等を参考に総合的に判断をしてまいりたいと考えております。
 なお、短期証は、1年間の本証と比べて有効期限が1カ月、3カ月、6カ月のいずれかの保険証となりますが、医療費の自己負担割合は本証と同じ扱いになります。一般証が水色であるのに対しまして、短期証の色はウグイス色で、右上段に赤で有効期間が「@」「A」「B」と表示されます。また、一般証と短期証の色を変えて発行することにつきましては、これは三重県と3師会−−県医師会、歯科医師会、薬剤師会ですが−−との協議によりまして、医療機関等の窓口で混乱を来すことのないよう色により区別をさせていただくものでございます。
 以上、ご理解をいただきますようにお願いを申し上げまして、答弁とさせていただきます。

6億円を超えた黒字の国保税は引き下げるべきだ

2000年(平成12年)12月議会

12番(戸上幸子君) 認定第2号、平成11年度国民健康保険事業特別会計決算認定について質疑をいたします。時間も迫っておりますので簡潔に行いたいと思います。
 今決算もまた昨年に引き続き、単年度収支が7,925万円の黒字。実質収支は初めて6億円を超える大幅黒字となりました。しかし一方、収入率が毎年低くなっていて心配です。決算審査意見書でもこのように書かれております。本会計運営の根幹となる保険税の収入状況を見てみると、調定額に対する収入率は79%で、対前年度より3.1%も下回っている。景気低迷の影響で難しい面もあるが収入率の向上の努力を。このように指摘をしております。
 ご承知のように国民健康保険加入世帯はほとんど漁業者や自営業、観光関連の中小会社の従事者などで、この不況下の厳しい暮らしが収入率低下の大きな要因と言えると思います。
 収入率を上げるためにも市民の国民健康保険税を少しでも引き下げる、そういう検討をすべきではないでしょうか。今決算を踏まえ、その方向性をどう考えていらっしゃいますか、お伺いいたします。
◎市民課長(寺本信博君) 戸上議員のご質疑にお答えをいたします。
 平成11年度の国民健康保険事業特別会計決算につきましては、歳入総額26億8,505万4,000円、歳出総額20億8,258万6,000円でございました。差し引き6億246万8,000円の黒字となり、前年度繰越金5億2,321万5,000円を差し引いた単年度収支におきましても7,925万3,000円の黒字決算となりました。
 これにつきましては、歳出におきまして老人保健拠出金や共同事業拠出金を含む医療費で、対前年比4.4%増となりましたが、収入におきましては普通調整交付金が対前年比15.5%増、10年度の精算分を含む療養給付費等負担金などで、対前年比7.3%増となったことが主な要因でございます。こうした状況を踏まえまして、本年4月には介護保険制度の実施にあわせまして、繰越金を活用し、県下に先駆けて2号被保険者にかかる介護保険料の半額軽減に踏み切ったわけでございまして、その前提として国の示す条件を満たす必要があることから、本年度2億2,227万6,000円の積み立てをお認めいただいたところでございます。
 それから、先ほど国保税の収入率に関しましてのご質問がありました。この収入率につきましては、平成11年度におきましては現年分93.17%、滞納繰越分12.28%で、対前年比0.6%の減となっておりまして、景気の低迷もございまして大変厳しい状況ではございますが、今後とも税務課との連携を密にいたしまして、収納率の向上に努めてまいりたいというふうに考えております。
 いずれにいたしましても国民健康保険事業を運営していく上で、健康な被保険者をいかにふやしていくかが最も重要なことであり、引き続き健康づくりを推進するため、保健事業の充実を図ってまいりますとともに、収納率の向上対策についても最大の努力をしてまいりたいと思っておりますので、よろしくご理解をいただきますようお願い申し上げ、答弁とさせていただきます。

国保特別調整交付金の不交付の理由は何か

2002年(平成14年)3月議会

12番(戸上幸子君) 国民健康保険特別会計、歳入、款2国庫支出金、項2国庫補助金、目1財政調整交付金の特別調整交付金について質疑いたします。
 平成12年度、13年度の国庫補助金の特別調整交付金が交付をされませんでした。その理由は何なのですか。14年度の予算編成にどう位置づけられているのか、ご答弁をお願いいたします。

◎市民課長(寺本信博君) 戸上議員のご質疑のうち、議案第2号、鳥羽市国民健康保険事業特別会計予算、歳入、款2国庫支出金、項2国庫補助金の特別調整交付金についてお答えをさせていただきます。
 この補助金は、画一的な測定基準では措置できない特別な財政事情等がある場合などに、それらの事情を考慮して交付されるものでございまして、その事由、交付要件、交付額の算定方法は国民健康保険の調整交付金の算定に関する省令第6条の各号に示されており、同条第9号では、その他特別の事情があると認められる市町村に対して交付することとされております。
 交付額の算定及び特別事情等の判定は、毎年12月ごろに提出する関係資料に基づきまして県において行い、県から国に推薦する形で交付額が決定をされてまいりますが、査定内容等につきましては一般的には公表をされておりません。
 本市では、過去に不交付の年度もありましたが、平成11年度まで税負担の平準化や保健事業への積極的な取り組みなどの経営努力が特別事情として認められ、交付を受けてまいりました。そして、平成12年度に至り、特別調整交付金のうち特別事情分の交付が受けられなくなりました。この決定を受けまして、担当課といたしまして県に対し、本市が国保事業における経営努力の面におきまして他市より劣っている要素が少ない点等につきまして県に訴えてまいりました。
 県の考え方は、特別調整交付金は毎年度恒久的に交付をされるものではなく、平成12年度は介護2号保険税の軽減措置を行っており、鳥羽市の国保財政に余裕があると判断をしたとのことでした。また、平成13年度につきましても、軽減措置や国保税の最高限度額を据え置いている点などを理由として同様の内示を受けております。
 このような状況の中で、平成14年度予算編成に当たりましては、介護2号保険料の軽減措置につきましては、目標としております3年目の事業として引き続き軽減措置を行うこととしており、また国保税の最高限度額につきましても引き上げを行わないこととしておりますことから、現状では特別事情分の交付につきましては厳しい状況にあるというふうに判断をしております。
 なお、特別調整交付金の特別事情分につきましては、不確定要素も多いことから、従来より予算計上を行わず決算において処理をしておる状況でございます。
 引き続きまして県に対しましては交付をいただけるように働きかけてまいりたいというふうに考えておりますので、よろしくご理解を賜りますようお願いを申し上げまして、答弁とさせていただきます。

12番(戸上幸子君)国民健康保険事業の特別会計で、特別調整交付金が12年度、13年度とカットされた問題です。
 先ほど課長から現状について詳しい説明がありました。鳥羽市としても、この12年度、介護保険料を軽減をしたことによって、これまでずっともらってきた4,000万円を超える特別調整交付金がカットされたということで、県に対しても物を言っていろいろ取り組んできたと思うんですけれども、やはりこれは国自体が介護保険料の軽減のために基金を崩してそれの軽減財源に充ててもいいということで認めた施策ですので、県の対応が私は矛盾していると思います。その点で、国にも直接意見をどんどん上げていただきたいと、この点を指摘しておきたいと思います。

市民の切実な国保引き下げと減免制度を機能させよ

2002年(平成14年)12月議会

12番(戸上幸子君)国民健康保険事業の健全な発展について質問いたします。
 未曾有の不況の中、リストラ、倒産による失業、賃下げなどで、国民健康保険税負担が市民の暮らしにかつてないほど重いものとなっています。現下の社会情勢を見据えた健全運営が緊急の課題となっています。その現状と今後の方向について伺います。
 1、一般保険証が滞納その他の理由で発行されず、資格証、短期保険者証を余儀なくされている市民はどれほどになるか。保険証の取り上げ基準は何か。
 資格証、つまり保険証を取り上げられ、病院の窓口で全額払わなければならない世帯の中には、子供のいる家庭が含まれています。子供の医療については、特段の配慮をすべきことは言うまでもないことです。現状の対応はどうなっているのか。
 2、三重県国保連合会の13年度の国保の実態を見ると、鳥羽の国保の姿が一目瞭然です。本来医療にかかったお金、すなわち使用額が高ければ、当然保険税は高くなります。使用額が安ければ、税金は安く済みます。これは当たり前で納得のいくことです。所得水準のよく似た近隣の14市町村で比較してみました。
 鳥羽の費用額は1番低い阿児町、磯部町の次、下から3番目という低さです。つまり安いということです。ところが、保険税は、阿児、磯部はほぼ費用額にリンクして安いのに、鳥羽は上から5番目という高さです。これでは市民は納得がいきません。鳥羽市の税額は、阿児、磯部に比較して、1世帯当たり2万5,000円から4万円も高くなっています。かつかつの財政であれば仕方がありません。しかしそうではありません。基金と繰越金、合わせて合計9億5,000万円にもなっております。
 私どもの市政アンケートでも、国保税引き下げの声は切実なものです。例えば、自営業で安定しない中、払い続けるのは本当につらいと30代の女性、現時点での年金額に対して税額が重過ぎると70代の男性。特に、子育て中の若い世代と年金暮らしの方から、お困りの声が具体的に多く寄せられました。赤字になれば引き上げがあるのに、黒字にはなぜ引き下げしないのか、これが不思議だ、こういう声もありました。多くの市民はこう感じております。
 市長、こうした苦境にある市民に、今こそ繰越金を還元し、負担軽減を図るべきではないでしょうか。そもそも国保が高いのは、国が85年に負担金を大幅に減らしてしまったからです。しかしその中でも、最大限住民の暮らしを守り、負担を軽減するというのが行政の姿勢だと思います。鳥羽でも、みんなが払うことのできる税額にするよう、行政としても努力をすべきではありませんか。市長のご見解をお聞かせください。
 3、国保税の減免制度は機能しているのか。伊勢市のように拡充を図り、市民に役立つ減免制度にすべきではないのですか。
 以上、1回目の質問を終わります。

◎市長(井村均君)国民健康保険事業についての2点目、国保税の引き下げによる被保険者の負担軽減についてでありますが、被保険者への還元という点では、これまで繰越金等を活用し、介護2号被保険者分の負担軽減措置を実施しており、また将来の医療費抑制や被保険者の健康保持を目的に、県下69市町村で8番目に多い一人当たりの費用額をかけて保険事業に力を入れてまいりました。
 このような状況の中で、本市の国保会計は13年度の実質収支で、約4億1,600万円の黒字となっておりますが、医療分につきましては平成9年度から税率等を据え置いてきており、本年度も昨年度に引き続き、単年度収支では赤字が見込まれる状況であります。また、高齢化が着実に進行していることに加え、本年の10月には医療制度改革が行われ、これに伴う影響なども見きわめる必要がありますので、国保税の引き下げにつきましては難しいものと考えております。
 以上、答弁といたします。

◎健康課長(寺本信博君) 戸上議員のご質問の第5問目、国民健康保険事業の健全化についてのご質問のうち、1点目と3点目につきましてお答えをさせていただきます。
 まず、1点目の資格証、短期証の現状といたしましては、短期証は平成12年10月1日から県下一斉に発行されておりまして、本年の10月更新時では、6カ月証109件、3カ月証47件、1カ月証22件となっております。また、資格証は平成元年の更新時から発行しておりまして、10月更新時で104件を発行しております。なお、12月1日現在におきましては、6カ月証100件、3カ月証46件、1カ月証22件、資格証99件に変わっております。
 発行の基準につきましては、平成12年の短期証発行時におきまして既に資格証を発行しておりましたことから、この交付基準を基本として実施をいたしておりまして、更新時では、資格証は過年度滞納額が通算で1年以上あり、納付相談にも応じてもらえず現年についても未納である方、短期証では、6カ月証は過年度滞納額の2割程度の納付があり分納約束をされた方、3カ月証は過年度滞納額の1割程度の納付があり分納約束をされた方、1カ月証は納付相談等において納付約束により1回限りの納付があった場合としております。
 しかしながら、これら資格証、短期証の交付は、交付することが主な目的ではなく、保険税を滞納している世帯主などと接触をする機会をふやすことにより、納付相談を通じて収納率の向上につなげていこうとするものでありまして、相談に当たりましては、相談者個々の事情も異なりますことから対応に苦慮いたしておりますが、相談に訪れる方々の多くは納税に関心をお持ちの方でありますので、そうした相談者からの相談内容をお聞きする中で、それぞれの家庭の事情や誠意等にも十分配慮をいたしながら、慎重に対処してまいりたいと考えております。
 次に、3点目の保険税の減免制度についてでありますが、鳥羽市国民健康保険税条例第18条第1項で「災害等により生活が著しく困難となった者またはこれに準ずると認められる者」、また第2項では「その他市長が認めた者」と規定しておりまして、1項では「震災、風水害、その他これらに類する災害によって被保険者がその財産について甚大な損失をこうむった場合」の対応、また2項では「高齢で身寄りのない困窮者等」を想定をしておりまして、本年度は災害による対象者がありませんでしたことから、2項部分での1件を減免をいたしております。
 また、減免制度とは趣旨が異なりますが、所得の低い世帯につきましても、医療分で全被保険者の約39%、介護分で約29%の世帯に均等割額、平等割額の7割、5割、2割を、それぞれの世帯の所得に応じて軽減措置されておりますので、よろしくご理解をいただきますようにお願いをいたしまして、答弁とさせていただきます。

12番(戸上幸子君) まず、引き下げの問題なんですけれども、この繰越金、引き下げできないと市長は答弁されたわけです。理由につきましては、保険事業にお金が要っていると、それから医療改革で医療負担がふえる心配があると、こういうことでした。
             (「単年度赤字と」という声あり)
単年度の赤字と。はい。そういう3つを言われましたですね。
 これをもとに、私も自分の考えを述べたいと思います。今のような、先ほど市長が答えられたことは、どこの町でも同じ条件なんです。伊勢市も平成13年度赤字です。そして保険事業、これは取り組んでもらっていることは非常にいいんですけれども、鳥羽だけが突出しているわけではありません。三重県のランクを見ますと、大体20位台です。ですから、ほかは鳥羽よりも頑張っている自治体も多くあるんです。医療の改革につきましては、これはもう全国どこでもです。鳥羽だけではありません。ですから、鳥羽だけというようなことではありませんでした、先ほどの答弁は。
 医療費が安いのになぜ保険税が高いかということです。これは私のような主婦に言わせれば、家計のやりくりが下手なのではないかとそういう思いがいたします。
 14市町村の中で見ますと、繰越金は1人当たり3万6,613円で断トツの1位です。伊勢市の3.4倍。1人当たり基金も5番目に高いんです。伊勢市並みの繰越金であれば、1億3,000万円でいいんです。うちの繰越金は4億1,600万円ですけれども、伊勢市並みにすれば、その3分の1でいい。この繰越金の異常さを是正すべきだと思います。余裕を持って、繰越金の約半分を市民に還元すれば、1世帯当たり5万円の引き下げが可能となります。
 市長が税を引き下げて、暮らし応援を市民にアピールし、納税にも理解を得ていく。これこそ国民健康保険の健全化ではないでしょうか。市長の答弁を再度求めたいと思います。
 次に、資格証の発行の問題です。先ほど、合わせますと、大体280件くらいの資格証、保険証発行があるわけです。先ほど課長は、相手の誠意を見て、誠意に配慮して対応しているということでしたけれども、この280世帯というのは、国保加入者は大体5,000世帯くらいなんですけれども、これの約6%くらいになるんですね。1人や2人の悪質な方はおるかもしれません。しかし、6%もの世帯が悪質だということはあり得ないわけです。先ほど、納付相談もしているということでしたけれども、それに出てこない人というのは、納付相談の時に自分が払える額よりも、うんと重い額を請求されていると、そういう実態が事実としてあるわけです。
 ですから、先ほど子供たちのことについてはきっちり答弁がなかったように思いますが、現在子供たちのいる家庭でこの保険証がないという家庭があります。親が保険料を滞納していても、子供には何の責任もないわけです。子供は病気にかかりやすく待ったなしです。ですからこの点について、再度、子供たちがいる家庭については保険証を発行するように改善すると、そういう答弁をいただきたいと思います。この改善は、大きな目で見て、本当に必要なことだと思うんです。ですから、その点で再度答弁をいただきたいと思います。
 減免の問題ですけれども、県下を見ますと、伊勢市や津市など多くの市が、失業、廃業等により著しく生活困窮となった世帯の減免を要綱で定めております。例えば、伊勢市です。失業、廃業等により市民税の課税最低限以下または前年の合計所得金額の10分の1以下に減少したものに対し、所得によって全額あるいは半額軽減を定めております。
 なぜこういうことをしているかと言いますと、今、不況によるリストラ、失業が非常に多いわけです。国民健康保険は前年度の所得に課税されます。失業したのに税金は前年分を払わなくてはならない、こういう仕組みになっているわけです。この時に苦しいと。これが長期の滞納に結びついていく、そういうケースが多いんです。
 ですから、この減免制度は必要だと思いますが、この点についても答弁をいただきたいと思います。

◎市長(井村均君)国保の問題についてでありますが、国保については不安定な要素はあります。将来にわたって安定した運営に努める責務があると考えております。
 細部については、健康課長から答弁をいたします。

◎健康課長(寺本信博君) 戸上議員の再度のご質問のうち、国保の部分につきまして、私からお答えをさせていただきます。
 まず、費用と税の点についてでございます。
 県下69市町村における平成13年度の本市の順位は、1人当たりの費用額では、若人が16万1,426円で47番目、退職者が27万4,688円で54番目、老人が49万8,497円で61番目となっております。合計では25万9,451円で、66番目という順位となっております。
 一方、保険税の調定につきましては、1世帯当たりが18万5,965円で4番目、1人当たりが7万5,883円で31番目という順位でございます。これは本市が、離島や南鳥羽地域の産業形態から世帯の構成割合が高く、一世帯当たりの被保険者数が年平均で2.45人と、県下で2番目に多いことに起因しておりまして、1人当たりの保険税額は県平均の7万8,911円を下回っている状況でございます。
 また、一般と退職の医療費に占める国庫支出金の交付割合や老人保健拠出金の算出方法につきましても特色がありまして、国保税で賄う割合も違うことから、費用と国保税での比較という面では大変難しいものがあるというふうに考えております。
 次に、資格証、保険証を発行している世帯の中で子供のいる世帯につきましては、12月1日現在で、資格証10世帯10人、短期証は45世帯で79名となっております。
 この世帯を配慮すべきとの点につきましては、被保険者証の返還や資格証などの交付を行う中で、国民健康保険法施行令で定める災害等の特別な事情に該当させての運用は大変難しいものがありますが、納付相談等を通じ、相談者のプライバシー等にも配慮しながら、それぞれの事情を十分にお聞きし、慎重に対処してまいりたいと考えております。
 それから、減免制度につきましては、県下13市でも減免の対象は災害などの被害による運用が多く、減免の実績がない市もございます。減免制度は所得の低い世帯に対する減額賦課とは異なりまして、もっぱら納税義務者の担税力のいかんに着目して減額するものでありますことから、単に総所得金額等が一定金額以下の者というような一定の枠によっての減免の範囲を指定することも難しく、徴収猶予、納期限の延長等によっても納税が困難であると認められるような場合の救済措置として納税義務を消滅させるもので、制度の拡充は難しいと思いますが、県下各市の状況も参考にしてまいりたいと考えておりますので、ご理解賜りますようにお願いをいたしまして、答弁とさせていただきます。

12番(戸上幸子君) 子供たちのいる家庭につきましては、納付相談に対して、その家庭が本当に払える額だけで保険証を発行するように、ぜひとも求めておきたいと思います。
 税金の引き下げの問題なんですけれども、市長はよく市役所はサービス業だと、こういうことを職員さんに言っているそうです。それであるなら、1円でも安くして客にサービスし、企業努力でやりくりをする、これが民間経営だと思うんです。多くの繰越金を安全のために置いておいて、やるというのでは、これは本当にまさにお役所仕事ということになります。医療費は安いのに税金が高いということでは通らないわけです。
 金利の低い今、4億円もの繰越金を持っているというのも能がないと思います。税金を引き下げ、積極活用を再度求めておきたいと思います。
 以上で、私の質問を終わります。

決算認定での繰越金、資格保険証発行を質す

2003年(平成15年)12月議会

16番(戸上幸子君) 認定第2号、平成14年度鳥羽市各会計歳入歳出決算認定のうち、国民健康保険事業について3点お聞きします。
 1、保険給付費が8.4%も減少しております。成果説明書によりますと、各会計年度区分の年度見直しに伴うものということですが、これはどういう理由からなのか、詳細をお答えください。また、仮に見直しがなければ、14年度の保険給付費額は前年度分比較でどれほどとなっていたのか。
 2点目、繰越金が約4億1,670万円もあります。歳入の15%にも当たる繰越金は、どういう理由のために必要なのですか。
 3点、短期保険証、資格証発行についてですが、その発行数はそれぞれどれほどだったのか。また、それは収納率の向上に結びついたのかどうか、お答えください。

◎健康課長(寺本信博君) 戸上議員のご質疑の認定第2号、平成14年度鳥羽市各会計歳入歳出決算のうち、国民健康保険事業についてお答えをさせていただきます。
 まず、1点目の保険給付費の減の主な要因につきましては、国民健康保険制度では前年度まで4月から3月の診療分を会計年度の区切りとしておりましたが、給付費の支払いは原則として診療月の2カ月おくれとなるため、年度内の処理には非常に窮屈な日程となっておりました。
 一方、介護保険制度や老人保健制度は3月から2月ベースであるため、これらとの整合を図り事務を効率化するため、平成14年度から国民健康保険の会計年度区分が見直されたことから、当年度の療養給付費に係る診療報酬の支払いが11カ月となったもので、これにより一般被保険者分の療養給付費が、対前年比約10%減の9億1,958万円となりました。仮に、例年の12月を予算として算定をいたしますと、3月診療分が8,638万円の支出となりますので、対前年比約2%減の10億596万円となります。
 次に、2点目の繰越金につきましては、実質収支で対前年比約19%増の4億9,667万円となり、単年度実質収支は7,997万円となりました。増加の主な要因は、1点目の会計年度区分の変更による影響と、12年度と13年度の2カ年にわたり未交付となっておりました特別調整交付金の特別事情分が4,700万円交付されたことなどによるものでございます。
 繰越金の位置づけといたしましては、昨年の医療制度改正によりまして、老人保健の需給対象者が70歳から5カ年で75歳まで引き上げられますことに伴い、74歳までの前期高齢者が段階的に国民健康保険制度の対象者となるため、本年の9月診療までで一般被保険者分の療養給付費保険者負担金が対前年比の約10%増となっており、今後も医療費の増加が見込まれることから、急激な被保険者の負担増とならないよう、支払基金とあわせてこの繰越金を効果的に活用させていただきたいというふうに考えております。
 3点目の短期証発行の実態につきましては、短期証は平成12年10月の被保険者証の更新時から県下一斉に発行をいたしておりまして、平成14年10月更新時で6カ月証109件、3カ月証47件、1カ月証22件となっております。
 また、資格証は平成元年の更新時から発行しており、平成14年10月更新時で104件でありましたが、その後の納付相談等により15年4月1日時点では6カ月証30件、3カ月証45件、1カ月証54件、資格証79件に変わっております。
 資格証、短期証の交付は、保険税を滞納している世帯主等と接触をする機会をふやすことにより、納付相談などを通じて収納率の向上につなげていこうとするものでありますが、相談に当たりましては、相談者個々の事情も異なりますことから、対応に苦慮しております。しかしながら、相談に訪れる方々の多くは、納税に関心をお持ちでありますので、そうした相談者の相談内容などにも十分配慮しながら、慎重に対処をしてまいりたいと考えております。
 また、このことによりまして滞納者の現状を把握することができ、収納率の向上につながっているものと考えておりますが、数字等による効果測定が大変難しい状況でございます。今後とも収納率の向上という点におきましては、努力をしていきたいというふうに考えておりますので、ご理解をいただきますようにお願いをいたしまして、答弁とさせていただきます。

5億円もの国保繰越金の存在は正当か。賦課額決定はどうか

2004年(平成16年)12月議会

16番(戸上幸子君)認定第2号、平成15年度国民健康保険会計決算認定について質疑いたします。
 4点お聞きします。
 1、繰越金が歳入の18.8%を占め5億円近くに上っています。これほど高額の繰越金が必要なのか、目的は何か、会計運営上好ましいことなのか。
 2、基金と繰越金の目的はどう違うのか。
 3、収納率はどれほどであったか。過去5カ年との比較はどうか。
 4、国保税の賦課総額設定は現実に見合ったものであったのかどうか。
 以上、お聞きいたします。

◎健康課長(下村順二君) 戸上議員ご質疑の認定第2号、平成15年度鳥羽市各会計歳入歳出決算認定のうち、国民健康保険事業についてお答えさせていただきます。
 1点目の繰越金ですが、当市は県内15市の中でも税負担の平準化を早期に実現し、適正な負担割合を維持するため、2年連続して税率等の改正を行いました。また、将来の医療費抑制を見据えた保健予防対策などへの積極的な取り組み等を保険者としての経営努力が認められ、特別な交付金が交付されました。また、14年8月に健康保険法の一部改正する法律が公布され、国民健康保険税の所得割額の算定方法が見直されましたが、普通調整交付金の基準総所得金額を算定する方法も同様に見直されたことも、繰越金がふえた一因と考えております。繰越金は、次年度予算計上に不足する額に充当を予定しております。
 2点目の基金は、国民健康保険事業における財政の健全な運営を図るため、鳥羽市国民健康保険支払準備基金条例が設置され、その処分範囲は規定されており、国保会計の特定財源に属するのが大きな違いでございます。
 3点目の収納率ですが、平成11年度は現年度分で93.2%、滞納繰り越し分で18.3%、全体として79%です。平成12年度は現年度分が93.6%、滞納繰り越し分が19%、全体として78.7%です。平成13年度は現年度分で93.1%、滞納繰り越し分で17.6%、全体として77.5%です。また、平成14年度は現年度分で92.6%、滞納繰り越し分が18.2%、全体として76.4%です。
 続きまして、平成15年度ですが、現年度分で91.7%、滞納繰り越し分16.3%、全体では75%となっておりまして、平成11年度の収納率と比較しますと現年度分では1.5ポイント、滞納繰り越し分2.0ポイント、全体で4.0ポイントで、それぞれ低下しております。
 4点目の賦課総額の決定につきましては、年間の医療費総額を国の示す基準によって算出し、国庫支出金、社保支払基金などからの収入等々、総支出額を見込み、その残額が国保税の賦課総額となり、この予算の編成につきましては、県の指導も受けております。1人当たりの保険税は医療分7万2,333円、介護分を1万2,411円とし、決算での1人当たりの保険税は医療分が7万1,824円でマイナス509円と0.71%です。介護分が1万2,220円でマイナス191円と1.56%の差となりました。
 以上で答弁とさせていただきます。

16番(戸上幸子君) これは、課長は答弁になっていないですね。私が聞いたことは繰越金を毎年これだけ高額のものを毎年毎年持ち続けることが会計上好ましいのかということを聞いたわけです。ところが課長の答弁は、その繰越金ができてきたいきさつ、さも自分たちの運営がいいようなことを言いましたけれども、結局は市民の税金なんですよ。国民健康保険税が余って余ってこういう形になってきてるんですよ。鳥羽と同じ国保財政規模のところを見てみました。最新の15年度決算です。問い合わせました。桑名市で1億4,959万円です、繰越金。尾鷲市で1億6,029万円、こういうレベルです。鳥羽の3分の1以下です。なぜ、鳥羽だけ突出しているんですか。毎年5億円の繰越金を何のために持ち続けているんですか。その理由を聞いたわけです。答弁になっていません。必要性の根拠、繰越金毎年5億円を置いておくことの根拠を真摯に明確に答えていただきたいと思います。
 次に、保険税の問題ですけれども、これも一番直近の平成14年度「三重県における国民健康保険事業の実態」、国保の団体連合会が発行しているものです。これを見ますと、1人当たりの費用額、つまり医療費ですが、鳥羽市は69自治体中64位、下から6番目という低さです。1人にかかる医療費が低いということです。熊野市は3万2,986円、これに対し鳥羽市は2万4,843円で、8,000円も低いんです。受診率自体も63番目です。下から7番目ですね。そういう低さです。ところが、反対に1世帯当たりの保険税、上から6番目という高さ、熊野市で12万2,828円、これに対し鳥羽は18万3,167円で、6万円も高い。1人当たり保険税、これも熊野市は6万5,719円、鳥羽市は7万5,512円で1万円高いんです。つまり保険税が高い、実態からすれば、目的も定かでない異常な繰越金、これを反映させた保険税賦課をなぜしなかったのか。ここが問われていると思います。この説明責任をきちんと果たしていただきたいと思います。
 以上で2回目の質疑を終わります。

◎健康課長(下村順二君) 戸上議員再度のご質問にお答えします。
 1点目の繰越金の占める割合が高いのは会計上好ましいかとの質疑でございますが、先ほどの答弁で申し上げましたように、主に経営努力に対する交付金などが累積されてきたと考えており、税収だけが繰り越されたものではございません。また、繰越金の占める割合が高いことで、県などの指導監査でも指摘されたことはございません。昨年の12月議会での答弁と一部重複しますが、平成14年10月から施行されました医療制度改革の影響など、不確定要素もありますことから、この繰越金を効果的に活用し、今後も健全な国保財政を維持していくため、慎重に対処してまいりたいと考えております。
 2点目の税賦課が現実に見合ったものであったかとの質疑ですが、国保税は普通調整交付金で市町村の国保の財政力を測定し、財政力が一定水準以下の市町村に対してその程度に応じて公平に配分される部分でもあり、1人当たりの保険税額が不用額で単純に比較できない部分も多く、単年度収支で997万円の黒字となっておりますが2,234万円の基金の取り崩しがございますので、実質単年度収支は1,337万円の赤字となっております。税賦課につきましては、適切であると考えております。
 以上で答弁とさせていただきます。

16番(戸上幸子君) これもやはり課長から答弁ありましたが、答弁になっていないわけですよね。官僚答弁の極みといいますか、県から何も言われていないからいいと、そして不確定要素がある、そのために基金があるわけでしょう。うちは基金を積んでなおかつ繰越金を5億円、合わせて10億円ですね。こういう財政運営をしているわけです。そして、先ほど答弁がありましたように、収納率低下の一方です、この厳しさを反映して。それであるならば、それに対応する方法を当然検討すべきだと思うんです。
 市長にお聞きします。決算で見る限り、本市の国民健康保険財政運営は硬直化しているのではないでしょうか。実態に見合った運営こそ必要ではなかったか。水道料は財政が厳しいというので、すぐに値上げしました。ところが国保は5億円という繰越金を何の役にも立てず、毎年眠らせています。ここ10年間こういうふうです。多少の増減はありますが、基本的にそうです。保険税賦課額を抜本的に見直すべきときではないのか。最少経費で最大の効果、これに反しているのではありませんか。今回の議会で、行革をめぐって、お金がないから市民サービスができないとか、いろいろ答弁が繰り返されてきましたが、お金があっても市民にこたえるような温かい施策をやれていないじゃないですか。5億円もあるんですよ。ご答弁いただきたいと思います。

◎市長(井村均君) 戸上議員の国保財政の財源のことでご答弁をさせていただきます。
 確かに5億円という繰越金があるわけでありますけれども、単年度で見ますとやはりバランスがとれていると。赤字になる場合も想定もされます。そういうふうなことで、今後も国保運営審議会等とも協議をしていきたいと考えております。

国保基金利息のデタラメ予算計上

2005年(平成17年)3月議会

16番(戸上幸子君)議案第3号、平成17年度鳥羽市国保会計予算についてお聞きします。
 まず第1点目、平成16年度第4回定例会で私は、基金のほかに5億円にも上る多額の繰越金をもう何年も持ち続けているのはどうか、国保世帯に還元して収納率向上に役立てるべきではないかと質問しました。これに対し市長は、「国保運営協議会で検討いたしたい」と答弁されました。
 そこで、下村課長に聞きますが、あなたはその席に座って市長のこの発言を担当課長として聞いていたはずです。国保の新年度予算は2月の国保運営協議会で検討されますから、直ちに協議資料作成の仕事に取りかかったはずです。市長の議会での答弁ですから、事務方としてその実行にすぐ着手するのは当たり前の話ですが、国保運営協議会にどのように問題提起し、その結論をこの17年度予算にどのように反映しましたか。詳細にお答えください。
 第2点目、款6財産収入、目1利子及び配当金に24万5,000円を計上しています。その算定根拠は何ですか。
 以上、お答えください

◎健康課長(下村順二君) 戸上議員ご質疑の議案第3号、平成17年度国民健康保険事業特別会計予算、歳入についてお答えいたします。
 1点目の国保運営協議会での検討が予算にどのように反映されたかについてお答えいたします。
 平成16年度第2回鳥羽市国民健康保険運営協議会が平成17年2月16日に開催され、平成16年度国民健康保険事業運営状況及び平成17年度国民健康保険事業予算案などを議題とし、議員御指摘の繰越金なども審議されました。その中で、平成16年度決算見込みで差し引き実質収支約3億5,500万円が平成17年度へ繰越金となり、平成17年度予算に財源調整のため繰越金2億2,147万5,000円を計上しました。また、平成17年度の介護納付金予定額が約1億9,500万円で、対前年度比より約15%増加することにより、介護保険料の当初計画の軽減割合を20%にしますと、税額1,800万円の増額が必要となります。
 このようなことから、税率改正を余儀なくされ運営協議会に諮ったところ、この部分については税率改正をせず、軽減分の20%、約1,900万円は国民健康保険支払基金積立金から繰り入れることにし、残りの1,800万円は本来被保険者の税負担となりますが、繰越金で充当することに決定されました。このほか、決算状況によって支払準備基金等への積み立ても答申されました。
 2点目の利子及び配当金の算定根拠につきましては、保険支払準備基金積立金、高額医療費資金貸付基金積立金、出産費資金貸付金の運用原資見込みは、定期預金利率0.03%、大口定期預金利率0.05%で予算見積もりをしております。内訳は、保険支払準備基金積立金運用原資見込み額4億6,464万4,000円で利息23万2,000円、高額医療費資金貸付金基金積立金運用原資見込み額2,310万円で利息1万2,000円、出産費資金貸付金運用原資見込み額300万円で利子1,000円、合計24万5,000円の利息見込みをいたしました。
 以上で答弁とさせていただきます。

16番(戸上幸子君)先ほどの課長の答弁によりますと、介護保険料の軽減に繰越金を充当するというような答弁でした。
 それでは伺いますが、これまでもこの軽減は繰越金に関係なく行ってきたことではないのですか。軽減額にしましても、当初は2分の1軽減していたのですね。13年度で3,180万円です。17年度予算計上の軽減額は、20%で、先ほどの答弁ですと予定では1,800万円ということですけれども、しかしこの軽減額は毎年毎年、軽減の比率を下げてきております。予定ではことしは20%になるところを昨年度並み、26.7%でとどめたということなんですね。ですから、その差はわずか6.7%です。私の試算によれば400万円ぐらいですね、過去の資料から見ますと。そうすると、億単位の繰越金総額からすればほんの少しの被保険者還元ではありませんか。
 これは県下の女性議員フォーラムがこの国保の問題について、皆さんも関心のあるところで、直近の資料を集めて昨年作成したものです。この資料でも鳥羽市の繰越金、また基金も県下市町村の中でも突出している、高い、こういう結果が出ております。これに基づいて議会で私は取り上げたわけです。
 こういったわずかの案しか示せなかったのか、国民健康保険税の引き下げに充当についての検討は担当課は全く行わなかったのか、行ったのか、どちらなのですか。
 情報公開で、2月6日の国保運営協議会に提出した全資料を開示請求いたしました。その資料がたったこれだけです。この中には鳥羽市の繰越金の毎年の推移も出ておりません。そして、県下市町村の中で鳥羽市の繰越金がどういう位置にあるのか、そういった資料も全くありません。これで、市長答弁を受けて、事務方が国保運営協議会の皆さんにきちんとその市長の意向を反映した資料だと言えるのですか。
 そういった検討を行ったのか行わなかったのか、下村課長、明確に答えてください。
 次に、2点目に聞きました利子の算定根拠です。
 下村課長、15年度決算書を議会に出しましたね。基金の利子及び配当金はどれだけでしたか。わかっていますか。
 支払準備基金預金利子が5,110円、高額医療費資金貸付基金預金利子が246円、出産費資金貸付基金預金利子が28円、合計で5,384円です。15年度決算で5,384円しかなかった利子収入が、何とその30倍もの数字として予算計上されております。荒唐無稽の数字ではありませんか。一体どう考えているのですか。それとも、預金先の銀行と特別高利息の契約でも結んだ新たな確かな実態があるのですか。きちんと答弁してください。

◎健康課長(下村順二君) 戸上議員の再度のご質疑にお答えいたします。
 1点目の協議会での検討でございますが、長引く不況や医療制度改革など不確定要素も多々ありますことから、また万一に備えて今後の国保事業の安全な運営を図る必要があることから、据置措置で提案をさせていただいたところであります。また、介護分につきましては、特に今後につきましては被保険者の負担を少しでも軽減するため、17年度予算で38%の改正になる分も軽減割合の20%に抑えるため、1,800万円を繰越分から財源補てんさせていただきましたので、ご理解をいただきますようお願い申し上げます。
 2点目でございますが、当初予算での比較で処理をしてしまいました。今後、十分精査をさせていただいて計上させていただきますので、よろしくお願いいたします。
 以上で答弁とさせていただきます。
          (「暫時休憩で今までずっと待っていて何て答えたの。もう一遍明確に言ってください。1時間も超えて待っていたのですよ、議会が。明確な答弁を求めます」の声あり)
◎助役(森下幸穂君) 私の方から答弁いたします。
 国保税の問題につきましては、協議会の方に料金据え置きという形で諮問をさせていただいております。内容的には、先ほど健康課長が答弁いたしましたように医療制度あるいは保険制度が、今後改定の動きがあるわけでございますが、不確定要素も多くあるというようなこと、あるいは引き下げによる調整交付金等歳入に与える影響、この辺も吟味しなければならないのじゃないか、こういうような点もありまして据え置きという形で諮問をし、協議会で答申決定をいただいたということでございます。
 利子及び配当金の部分につきましては、正直言いまして当初、予算を組む段階におきまして15年度あるいは16年度当初比較において機械的に処理をしてしまったということで、今後の予算編成に当たりましては十分、決算状況も精査しながら予算の編成に努めてまいりたいと思いますし、執行には十分その辺を留意してまいりたいと、このように考えております。特別な金利でもって契約をしたとかそういうような事実は全くございませんので、ご理解をちょうだいいたしたいと思います。
 以上、答弁とさせていただきます。

16番(戸上幸子君) 課長に。

◎健康課長(下村順二君) 2点目につきまして、当初予算との比較で処理をさせていただきました。今後、十分精査をさせていただきまして計上させていただきます。よろしくお願いいたします。
 以上で答弁とさせていただきます。

16番(戸上幸子君)もう本当に答弁になっていない。機械的な処理をした、そして当初予算での比較でと。結局、決算は見ていないということでしょう。決算も見ずに予算を上げてきたということでしょう。大問題ですよ。
 私は決算が8,000円しかないのに何で24万円もの歳入になるのかとこの1点を聞いたわけですけれども、先ほどの答弁で、定期預金だと0.03、大口だと0.05、そういう利率で予算計上をしたと堂々と答えているわけですよ。今は0.001なのです。けたが違うでしょう。
 だから、そういう予算計上をしてくるのであれば、銀行と特別な契約を結んだ以外には考えられないわけです。そういうものもないのにこんな予算計上をしてきている。こんなずさんな−−粉飾予算ですね。この予算案を提出したこの場で、機械的な予算でした、契約した事実もありません、そういうことをこの議場で答弁していていいのですか。そういう予算に基づいてこれから1年、鳥羽市の行政をやるのですか。よくもこんなずさんな予算案を議会にほいほいと出してきたものだと思います。
 健康課は一体、議会への予算書提出をどう考えているのですか。こんなばかみたいな仕事は認められません。やり直しをしなさい。答弁を求めます。
 もう一つ、国保の運営協議会の方です。これも不確定要素がどうのこうのという答弁でした。不確定要素は鳥羽市だけなのですか。三重県下全部一緒でしょう。全国も全部一緒でしょう。でも、三重県下の中で基金も繰越金も異常に高いのでしょう。ですから、そのことを国保運営協議会で諮ってもらうのであれば、そういう資料提供をしなくちゃならない。ところがこれだけです、わずか。こんなもので運営委員の皆さんがわかるわけがないじゃないですか。
 今後、きちんとこういった資料国保運営協議会に提出するのか、はっきり答弁をいただきたいと思います。
 3問目の質疑になりますけれども、こういったいいかげんな、そして緊張感のない積み重ねが医薬品問題につながっていたのだと私は思いました。何でこんな予算計上をしたのか、明確な答弁を求めます。
◎助役(森下幸穂君) 戸上議員の質疑にお答えいたします。
 利子及び配当金の部分につきましては、先ほど答弁させていただいたとおり、15年度あるいは16年度の予算との比較におきまして、申しわけございませんが機械的に同じような考え方でもって計上してしまったということで、今後につきましては十分、決算の状況も当然精査しながら編成に努めてまいりたいと、このように考えておりますので、よろしくお願いしたいと……
          (「それでは余りに軽いでしょう」の声あり)執行には十分その辺を留意してまいりたいと考えております。よろしくお願いいたします。
          (「それは問題ですよ。議長、問題にしてください」の声あり)
あと、協議会への資料の提供の部分でございますが、ご指摘をいただいたとおり、少ない資料提供の中でご審議をいただいたという部分があろうかと思います。当然、他の自治体との相違点、あるいは応能応益が全体的にフィフティー・フィフティーという考え方でございますが、それにつきましても資産割なりあるいは平等割、均等割と各保険の対応におきまして千差万別であります。その辺のあり方がどうあるべき姿が正しいのかということ、あるいは申し上げましたように、引き下げによる歳入全般に及ぼす影響、こんな面も協議会の皆様には十分話をさせていただく。また今後、老人保健医療会計への拠出金なり介護納付金がどう推移していこうとしておるのか、この辺のことも含めて資料提供しながら、協議会の皆様にご審議をいただくように進めてまいりたいと考えておりますので、よろしくご理解を賜りまして答弁にかえさせていただきます。
          (「この不始末はだれが責任をとるのですか、明らかにしてください」の声あり)
予算編成に当たりまして精査する部分に欠けておったということで、深くおわびを申し上げたいと思います。

健康課による国保運営協議会へのデタラメ報告を質す

2005年(平成17年)6月議会

16番(戸上幸子君) それでは、一般質問を行います。
 今、季節は初夏ですが、市民の暮らしは依然として春まだ遠しです。どうすれば市民の暮らしを少しでも応援することができるか、私たち議員も市行政もともに力を合わせなければなりません。
 今議会には水道料金の値下げ案が上程されております。市民が久しく待望していたもので、うれしく思います。水道課は企業会計で独立採算のため、課を挙げて行革に取り組み、こういう結果になったと私は思います。
 そこで、今議会の質問では、第一に何としても市民に役立つんだとの行政の姿勢を問う国保問題、第2に自治体に求められている先見性を問う条例制定問題、第3に観光都市の生命線である自然と環境を守る上での河内ダム問題。この3つの問題について市長及び担当課長の見解を伺います。
 まず、国民健康保険行政について質問します。
 1、国民健康保険法は、国保運営協議会にについてどのように定めていますか。
 2、毎年度、担当課に対して厚生労働省から県を通し「国民健康保険の保険者の予算編成についての留意事項について」と題した通知が来ます。国の重要な指針ですが、担当課はこの通知に即して予算編成をしていますか。それとも、無視して独自編成をしていますか。どちらでしょうか。
 3、平成16年度第2回鳥羽市国保運営協議会が2月16日に開かれました。私はその3ヵ月前の12月議会で、国保世帯から取り過ぎた5億円近い繰越金の存在を指摘して是正を求めました。当時の井村市長は国保運営協議会で検討したいと答弁しました。2月の運協はこの課題を議論する重要な会議でしたが、会議の席上、担当課は国保税について引き下げを拒否する理由として県の指導で絶対に下げたらいかんと説明をしました。
 この県の指導なるものは、いつ、だれが、だれに対して、どのような文書で行ったものですか。
 4、同じく下げたら下げただけ国から制裁がある、下げたら調整交付金はカットされると説明しました。国から受ける制裁の具体的な事例はどういうものですか。そのことを示した国、県の文書はどれですか。
 5、また、この会議で、担当課は基金の5億円について、流感がはやったら一発でなくなると説明しました。鳥羽市制発足後この50年間に5億円が一挙になくなるような流感事例はどれですか。また、三重県下でも過去にそのような具体的事実がありますか。
 以上、お答えください。

◎健康課長(北地正則君) 戸上議員のご質問にお答えをいたします。
 国民健康保険行政についての第1点目、国民健康保険法は国民健康保険運営協議会についてどのように定められるかとのことですが、国民健康保険法第11条、国民健康保険事業の運営に関する重要事項を審議するため、国民健康保険運営協議会を置くとされております。
 国保事業を真に被保険者のための制度として円滑かつ民主的に運営するという見地から、この運営協議会は重要な役割を担うものであります。また、国保事業の運営に関する重要事項について、市の諮問に対して審議し、その結果の意見を市長に答申し、市長の判断資料を提供するという役割を担うものでございまして、本市においてもこの運営協議会でこれまで議論、審査を行ってきたところであります。
 第2点目の厚生労働省から県を通じ予算編成についての留意事項についてと題した通知をもとに予算編成をしているかとのことですが、毎年この編成通知は11月に当課に届きます。この資料を参考にしながら予算編成を行っているところであります。
 次に、第3、第4、第5点目につきましては、平成16年第2回国民健康保険運営協議会の会議の議事内容等のことだと思います。
 戸上議員ご指摘の説明内容でありますが、私もこの協議会での議事録及び会議の録音テープを聞いて確認しましたところ、一部において説明に若干の誤解を招くような説明をしている箇所がありました。いずれにいたしましても、正確な情報で審議をしなければならないことは言うまでもありません。重要な役割を担う協議会で軽率な発言をし、誤解を招く説明をしたことは反省していかなければならないと思います。
 戸上議員がこれまで国保会計における幾度かの質問の中で、特に繰越金、基金の運用につきましてご指摘をいただいているところでございます。今後、国保会計事業の運営につきましては、いろいろな角度から考えていかなければならない問題であると認識をしております。
 これまで協議会で議論された事項について現状の把握に努めるとともに、事業の見直しや拡充も含め検討をしていきたいと考えております。早いうちに運営協議会に提案し、審査をお願いしていきたいと思っておりますので、ご理解を賜りますようお願い申し上げ、答弁とさせていただきます

16番(戸上幸子君) まず、国民健康保険についてです。私が指摘しているこの問題は前の課長のときに起こしたもので、今の市長、課長には直接の責任はありません。しかし、行政は継続です。市当局として白黒をきちんとしておかなければなりません。先ほど課長は「一部に誤解を招くような軽率な発言があった」ということでしたけれども、私が事前に通告を出しました各項目について反論がありませんでしたので、反論できなかったということを確認しておきたいと思います。
 それでは、一つ一つ事実をなぞって確かめていきたいと思います。
 まず、県の指導で絶対に下げたらいかんと、こういう説明をこの2月の運協で行ったわけです。事前の情報公開で健康課の担当者は平成11年に口頭で指導されたと答えました。国の制度の改善がまるっきりわかっていません。
 この平成11年という年なんですけれども、地方分権一括法が制定されまして、国保事業はそれまでの団体委任事務から地方自治体の自治事務になった歴史的な年です。もう国ではなくて、あなた方鳥羽市の裁量で物事を決めるんですよと、こうなったわけです。ですから、当時、厚労省は特別指示まで出しました。それが平成12年の3月1日付の国保新聞に出ております。自治事務に移行したので、指針は目安的なもので、個別の対応は市町村の裁量に任すと、このように明記されております。当時の健康課はこれすらも勉強していなかったということになります。県が絶対下げたらいかんなどというはずもないことなんです、そもそも。余り、県が県がというので、私は県に対して情報公開請求をして、すべての関係資料を入手しました。県健康福祉部の担当者2人にも直接会い、話を詳しく聞いてきました。県は絶対に下げたらいかんなどと言ってはいないと全面否定をいたしました。
 次に、厚労省の予算編成留意事項ですが、参考にしながらというような答弁がありましたですけれども、そういうたぐいの問題ではありません。ここに厚労省の通知があります。この年に、13年度ですね。この年に大きな変更があります。それまでは総医療費の5%を基金として積み立てなさいと指示をしておりました。基金を取り崩しての国保税引き下げに厳しかったわけですけれども、それを撤回しました。つまり、国保税の値下げ、それを基金が多ければ取り崩して構わない、市町村裁量で対応しなさい、こういう方針転換をしたわけです。ですから、しっかりした市町村はもうよしとばかりに意欲的な改善に取り組みました。
 ところが、本市の担当課は改善どころか制裁がある、制裁があると運協で叫んでおります。もうテープで聞きました、叫んでおりました。国の方針を守らない、これは業務命令違反、背任行為に当たりますよ。問題なのは、健康課のこういう怠慢によって、1万2,000人の国保加入市民に影響を与えているということなんです。そこには、少しでも市民の負担を軽くする、暮らしを応援する、そのために自分たちにもっとできることはないのか、こういう自治体職員の基本姿勢の欠如があると思います。
 次に、下げたら下げただけ国の制裁がある、調整交付金をカットされるについてですけれども、答弁はそういう文書を明示することができなかったわけですね。これは当たり前のことです。そんな法律自体が存在しておりません。県も両方とも全部否定いたしました。流感がはやって5億円が一発でなくなると、こういう説明です。これも資料もなければ事例もありません。自分の憶測ででたらめな報告をしました。県の担当者2人はあり得ませんともう一笑に付しておりました。それを運協ではあるとばかりに説明をしています。
 冒頭、私、法の規定を聞きました、課長答弁のとおりです。こういう国の法律が決めた、定めた重要事項審議機関だからこそ、この国健法の虚偽の報告には罰則規定まで設けられております。でたらめ説明は懲戒に該当します。
 そこで、再度4点お聞きします。
 第1、この件に関する厚労省の省令があります。国民健康保険の調整交付金の交付額の算定に関する省令というものですが、調整交付金をカットするのはどういう場合だと規定をしておりますか。どう書いてありますか。お答えください。
 第2、特別調整交付金、マル特と呼んでいるものですが、カットされる要件を当時の健康課はどのように理解していましたか。お答えください。
 第3、意欲的な市町村は国の方針を受けて余っている基金や繰越金を整理して国保税を値下げしました。最新のデータ、15年度決算のものですけれども、三重県下で幾つの市町村が値下げをしましたか。また、値下げした市町村に国からの制裁がありましたか。制裁があると運協に報告した以上、最低限制裁を受けた引き下げ自治体の調査データを当時の担当課は持っていたはずです。持っていましたか、それとも、持ってもいないのに、憶測、推測で物を言っていましたか、お答えください。
 第4、事実上、運協へ虚偽の事項を報告したわけですが、これは地方公務員法第32条、同33条に違反し、同29条の懲戒処分に該当すると思いますが、いかがですか。
 この運協の席上、健康課の報告者は「戸上議員が、戸上議員が」とかと、私がその場にいないのに何回も私の名前を挙げ、正しい指摘をしている私がいかにも間違った主張をしているかのように運協の委員たちに伝えました。これは名誉毀損ではないですか。
 以上、4点お答えください

◎助役(森下幸穂君) 国保運営協議会における担当者の発言の問題でございますが、国保の運営に対して国や県が直接的に引き下げるなとか制裁するとかの指導は考えられません。あるとしたら、経営の安定を望むといったような内容の指導なり話がある程度ではなかろうかなと、こんなふうに考えております。
 また、本人に対しましては、一つには担当者が議事録を作成するのに時間がかかり過ぎ、余りにも遅いため、早く処理するようには注意はいたしておるのと、議事録の記述の仕方につきましても要点を整理するように指導もしております。ただ、議員ご指摘の地公法32条、33条、職務の命令に従う義務、あるいは信用失墜の行為という部分でございますが、この職員につきまして懲戒処分に該当すると、このようには判断をいたしておりません。
 内容的には、このことによって国保運営協議会の結論がゆがんでしまったり、そごを来したと、このようには認識をいたしておりませんので、厳重注意をするとともに、次回の運営協議会の場でおわびをし、訂正するよう指導してまいりたいと、このように考えておりますので、ご理解を賜りたいと思います。
 その他の件につきましては、担当課長の方から答弁をいたさせます。

◎健康課長(北地正則君) 戸上議員の再度の質問にお答えをいたします。
 財政調整交付金に係るカットの有無や市町村のデータの収集にも努め、早急に精査をしてまいります。今後も行政は継続を旨に職務遂行に努めてまいりますので、ご理解を賜りまして、答弁とさせていただきます。
◎財政課長(木下憲一君) 戸上議員の再度のご質問にお答えをさせていただきます。
 総務省は平成17年度の地方財政計画におきまして、国民健康保険制度の運営に一般会計からの当会計へ繰り出すための指針を示しております。当市におきましても、この指針に基づきまして、適切な数字で繰り出しているところであります。この繰出金につきましては、議員ご承知のように地方交付税に算入をされております。
 ちなみに、15年度の決算で申し上げますと、約8割程度が地方交付税に参入をされております。ただ、一般会計から各会計への繰出金につきましては、市長からの命によりましてゼロから見直せという指示を受けております。この点につきましては、17年度から対応していきたいように考えておりますので、よろしくお願いいたします。
 以上、答弁とします。

16番(戸上幸子君)国民健康保険の問題についてです。先ほど聞きました調整交付金を交付しない省令ですが、これは省令第7条の3、交付しない場合は法第71条で減額された場合、こういうことです。法第71条というのは国健法の71条のことで、「市町村が確保すべき収入を不当に確保しなかった場合においてのみ」こういうことです。それ以外にはありませんので、この場ではっきりさせておきたいと思います。
 2問目に聞きましたマル特の問題です。この点について県の担当者に私はもう念を押して聞きました。これも当時の健康課の説明はでたらめでした。マル特の配分は県が決めます。その要件は3つあります。第1に、国民健康保険税の徴収率、これが高いか低いか。当然低いと削られます。
 第2に医療費の費用額、当然少ないのがいい。鳥羽は下から数えて五、六番目ですから優等生だと言っております。
 第3に健康事業。鳥羽はこれも頑張っているという県の評価です。徴収率だけが落ちております。だが、あと2つを頑張っているので交付金を減らす理由がない、こういう回答でした。
 一体、値下げしたらマル特がなくなるとか、基金を削ったら制裁があるとか、どこの話なのかと。県は県でも一体どこの県なのか、捏造もいいかげんにしろと、私は言いたいです。しかも、運協で当時の健康課長は国保税を下げないからマル特をもらえるのであって、私たちの経営努力ですよなどと言っております。10億円も市民から取り過ぎておいて、でたらめの判断で経営努力というのは何という言いぐさでしょうか。そもそも国健法にも厚労省の省令にも国保税を引き下げたら制裁する、交付金をカットするなどという文言はありません。これもはっきり確認をしておきます。
 3問目で聞きました15年度に国保税を引き下げた市町村、これについては承知していないようですね。したがって、どんな制裁があったのかなかったのかも承知しないままに運営協議会で制裁がある、制裁があると言ったということですね。これはもう明白ですね。
 県の資料によりますと、15年度伊勢市、久居市、楠町、美里村、大台町、玉城町が下げております。いずれも県は一切制裁しておりません。交付金もカットしておりません。例えば、この中の一つ、お隣の伊勢市ですが、ここ10年、毎年国保料を引き下げております。なぜかといいますと、平成8年の運協で当時10億円もあった基金をどうするか議論をし、市民負担軽減で一致しました。毎年、その後ずっと税の賦課総額そのものを据え置いております。その不足分を基金約3億円を取り崩し国保料の引き下げに充当、またそのことによって徴収率も上げております。
 伊勢市の担当者に私は、何か制裁がありましたか。交付金がカットされた事実がありますかと聞きました。何もありませんと、もう明言しております。ちなみに、伊勢は国保加入世帯1万9,000です。鳥羽は5,000ちょっとですので、鳥羽の約4倍という運営です。それですので、鳥羽の繰越金、基金合わせて10億というのは伊勢市にとったら4倍しますと40億、伊勢市は40億もの基金、繰越金を持っているということになりますね。ちなみに、繰越金ですけれども、伊勢市は平成15年度2,000万円、16年度は1,600万円と、こういうことでやってきたということです。
 先ほど助役の答弁で、この当時の課長の説明が運協の結果を左右するような影響を与えなかったというような認識を示されましたですけれども、今こうして私が言ったのを聞いてもらえれば、いかに鳥羽の当時の担当課が運協の議論に事実を提供しないために結果を、近隣の伊勢市とこういう差を生んでいたと、これは事実だと思うんですね。
 そういった意味で、先ほど懲戒には当たらないという見解を助役は言われましたですけれども、きのう、きょうと木田市長の職員の意識改革、そして、一から見直し、こういうことを再三答弁されているわけですけれども、そうした新市長の姿勢からすれば、先ほどの助役の答弁はいかがなものかなと私は思いました。
 それで、担当課の課長は事実に即して今後改善をしていきたいと、運協にも早急に提案をしていきたいというような答弁がありましたですけれども、ぜひみずからに厳しい姿勢で臨んでいただきたいと思います。
 最後に、市長に政治姿勢の問題としてお尋ねします。
 市長は金のかからない改革を大いにやりたいとおっしゃっています。大事なのは、どうすれば市民の暮らし向上に役立てるか、そのことではないのでしょうか。基金もそうですけれども、少なくとも5億円の繰越金については何らかの形で納税者、市民に返す、そうなれば収納率の向上にもつながります。交付金もふえるかもわかりません。一挙両得です。それを担当課に今度こそまじめに研究させる。その上で運協の皆さんにも誤った報告をしました。本当はこうですと、事実を伝えて謝罪し、再度検討し直す。最小限行政当局としてそこまではしなければならない責任が現在生じていると私は思いますが、市長、いかがでしょうか。

◎市長(木田久主一君) 戸上議員の3問目の質問にお答えいたします。
 まず、健康保険の問題ですけども、今まで間違っていたことは間違っていたとはっきりと認めて、謝るべきところは謝っていかなければならないと思っております。ただ、この国民健康保険の黒字につきましては、今までさまざまな努力がなされてきたその結果であるということも言えると思いますし、それから健康を維持するため医療よりも予防ということをしっかり考えてきた結果であるというとも言えるんではないかなというふうに思っております。赤字の部門が大変多い中で、こういった黒字が大きく出ているというところはそれはそれでいいことではないかなと思っております。
 ただ、議員の言われることもよくわかりますので、今後、先ほど言いました予防面の施策等も十分考えながら事業の見直し、拡大、そして議員の要望されることについてもしっかりと検討していきたいと思っておりますので、ご理解を賜りたいと思います。