市町村合併の問題点は何か
2002年(平成14年)3月議会
12番(戸上幸子君)第1問目、市町村合併問題について伺います。
なぜ、今、市町村合併なのか、当事者である総務省が端的に語っています。同省の合併協議会運営の手引き、市町村合併は画期的な行政改革の手法であると書いております。ねらいをずばりと言っています。少子・高齢化社会を乗り切るためだとか、財政危機を突破するためだとか、効率のよい自治体運営をするためだとか、いろいろ口当たりのいいことを言っていますが、詰まるところ3,223ある市町村を1,000にしてしまう、自治体の一大リストラです。2,000人の市町村長、万単位の議員と職員の首切りです。地方交付税の削減です。
市長は、今議会の所信表明で、新年度予算編成の基本姿勢について、厳しい財政事情を考慮し、新たな行政需要や住民のニーズにこたえていくと述べられました。では、厳しい財政状況は一体何によってもたらされたものか。もとはといえば、国のむだな公共事業偏重ではありませんか。主権者である住民から合併したいとの声は沸き上がっていません。国による上からの押しつけです。現在の市町村合併推進の背景には、国の財政危機突破を図る目的があると考えますが、市長ご自身のご認識はいかがでしょうか。
また、政府は、人口規模の拡大によって財政が拡大し、あたかも借金財政から脱出できるかのように言っています。財政危機になった原因は市町村の規模が小さかったからではありません。財政規模が拡大しても、住民一人一人の財政の規模が拡大するわけではありません。この点についても、市長はどう認識されていますか、お聞かせください。
合併のあめの最たるものは合併特例債です。いいことづくめであれば、何もこんな巨費を注ぐ必要はありません。莫大な財政支出をぶら下げないと合併が進まない、こういうところにも事の本質が透けて見えているのではありませんか。また、国は、少子・高齢化社会に対応するため合併が必要だとも言っています。NHKのデータマップによれば、出生率全国一は沖永良部島です。市町村の規模が小さかったから少子・高齢化が起きたのではありません。
以上見たように、すべて国の責任によって引き起こされた問題を地方自治体にかぶせてきたのが合併問題の本質ではありませんか。市長の見解をお聞きいたします。
次に、地方自治の本旨及び市総合計画との適合性についてお伺いいたします。
憲法と地方自治法が定めた地方自治の本旨は、住民自治と福祉の増進にあります。地方財政法の第2条の第2項は、国はいやしくもその自主性を損なう施策を行ってはならないと規定しております。本市は、昨年度、地方分権時代に即し、本市の自立的発展を目指した鳥羽市総合計画を策定しました。自分たちの町、笑顔と感動に出会う町は自分たちの力がつくり出すと決意したばかりです。この自立的計画と合併とはどう整合するのですか、お聞かせください。
最後に、デメリットの認識と住民意思の表明の道筋について伺います。
三重県が策定した市町村合併要綱は、当事者である地域住民が主体的に取り組み、十分な議論が尽くされる必要があるとうたっています。住民が議論を尽くすためには、合併のメリットもデメリットもすべて情報公開され、それらを勉強する十分な時間と機会が必須条件です。
本市の場合、行政主導のものとして市長の懇談会、講演会、「広報とば」による宣伝が行われてきました。「広報とば」の市町村合併シリーズは、昨年8月16日号から開始し、2月16日号で5回目になっております。この4回目は、疑問点を考えるシリーズですが、「合併すると何がよくなるの」「合併して困ることはないの」と設問し、「広域的なまちづくりができる」「行政サービスが向上する」などと、すべて肯定をしておりますが、これらは本当のことなのですか、お答えください。
これまで市は、市民に対し、こんなデメリットがあるとの資料提供は皆無ですが、デメリットはないという認識ですか。それとも、今後、連載されるのですか。あるとするならば、どういうものですか、お答えをいただきたいと思います。また、既に住民へのアンケートをとっていますが、賛否はいつ、どういう方法で掌握するのですか、お答えをいただきたいと思います。
◎市長(井村均君)市町村合併についてのご質問にお答えいたします。
まず、市町村の財政危機の原因についてですが、各市町村においては、それぞれが持つ地形を含めた都市環境の違いや多様化した住民ニーズの違いもあり、これらに対応するため、各施策を推進していく上で、国・県補助金等を含めた財源確保に努めてきたところでありますが、限られた財源と地方債に依存した財政運営を進める中で、財政状況が非常に厳しくなり、大都市においても財政危機に直面しているところもあると考えます。
現在、多くの自治体は財政的に非常に苦しい状況にあります。この状況は、市町村や県のみならず国においても同様で、来年の地方交付税特別会計においても借り入れを起こして対処するなど、過去にない危機的な財政状況であります。
次に、合併推進の背景は国の財政危機突破ではないのかについてでありますが、市町村合併の背景には、地方分権の時代を迎え、住民に最も身近な市町村にもっと多くの権限を移して、個々の市町村がより個性豊かで魅力的なまちづくりの展望を求めていく時代へと移り変わろうとしているととらえております。このため、合併によって市町村の行政基盤をより拡大し、財政力を強化することや、むだを省いて行政効果を上げることが不可欠と、合併論議が起き上がったのもそういうものだと認識しております。
次に、人口規模の拡大によって財政危機も拡大するのかについてですが、合併に伴います人口増加によりまして、行政基盤が強化される一方で、財政規模も拡大され、財政力の強化が図られます。そして、これに合わせて行政の合理化に努め、効率的な行政運営を進めることで財政運営の健全化を図り、住民ニーズに応じた行政サービスを向上させることができるようになると考えております。
次に、少子・高齢化社会など、国策の問題を地方自治体に対応させることが合併の本質ではないのかというご指摘でありますが、この少子・高齢化につきましては、社会現象として全国的に少子・高齢化が急速に進歩しており、我が国の人口は平成19年にピークに達した以後、長期の減少過程に入ると言われています。このような人口減少や少子・高齢化の進行は、医療や福祉を中心とした行財政需要を増大させるとともに、長期的には経済成長や税収にも大きな影響を及ぼすことが予想されます。また、小規模市町村にとっては、地域社会の存立そのものにかかわる重大な問題でもあります。このような問題に適切に対応するためにも、行財政基盤の強化を図る必要がありますが、本市のような自主財源が少なく、地方交付税や国庫支出金等の依存財源で賄っている市町村においては、合併により一時金の規模を拡大し、行財政改革を進めていく必要があると認識しています。
続きまして、2点目の地方自治の本旨及び市総合計画との適合性についてであります。
近年、人口の少子化や超高齢化を初めIT革命や国際化の急速な進展、環境問題への意識の高まりなど、社会経済情勢は大きく変わろうとしている中、本市では21世紀の目指すべき方向を明らかにするため、平成22年度を目標年次とする第4次鳥羽市総合計画を策定し、平成12年12月の定例市議会において承認をいただいたものであります。
この計画を策定するに当たりましては、市民の市政に対する考えやまちづくりに対する市民アンケート調査を実施し、いろいろな視点からたくさんのご意見、ご要望をちょうだいしましたので、可能な限り新しい総合計画に反映し、住民の福祉の増進に努めてきたところであります。
現在、この総合計画は、ご指摘のとおり自立的発展を目指したものでございますが、今後、合併論が煮詰まれば合併する市町村で組織する協議会において、基本方針や根幹となる事業等を内容とする市町村建設計画を作成することになっており、周辺部の住民の意見も十分に把握、反映させていかなければならないと思っております。
続きまして、3点目のデメリットの認識と住民意識表明への道筋はどうかについてであります。
議員ご指摘の情報提供の一つである「広報とば」の掲載内容についてでありますが、この情報提供については、広く各紙が提供している内容のものと何ら変わりはありません。特に合併をすべて推し進めているものとは思っておりませんが、議論する上で、合併することへの心配、不安については第一に説明を果たすべきだという観点から内容を検討しております。また、デメリットをすべて肯定論に結びつけるといったことを推し進めようとも考えておりません。ただ、今、問題視されていることの解決策を現時点において考えられる範囲でお伝えしており、一つのケースとして取り上げているものだと思っております。
このメリット、デメリット議論については、市民一人一人の考え方や立場によってそれぞれ違ってきます。一つの事柄に対しても、メリットと感じる方とデメリットと感じる方がいると思います。これらのことは、大変大切なことではありますが、今の段階でこれらのことを注視してしまいますと、合併論議が大変わかりにくくなると思います。本来は、もう少し後の段階で議論すべきであると考えます。そのときこそ、具体的なメリット、デメリットの議論が可能になるのではないかと思います。
次に、住民の賛否はいつ、どういう方法で掌握するのかについてであります。
私は、ことしに入って、1月18日からブロック単位で各地区を回り、市町村合併について私の考えをお伝えしてまいりました。また、市民の皆様とその都度、意見交換をしてまいりました。その中で、市民の皆様のお考えは、合併に対し前向きな考え方を多くちょうだいし、貴重な意見もいただいています。
また、この2月26日に、1,000人の市民の方に、市町村合併に関するアンケートを抽出で実施いたしました。現在その集計作業に入っているところですが、このアンケート結果やご意見を参考にしながら、本市の今後の合併議論の方向づけを考えてまいりたいと思います。まだまだ、合併議論が熟されたものではないと思っていますので、今後も市民の皆様の意見が聞ける場や、議会の皆様方と協議させていただく場を検討してまいりたいと考えています。
◆12番(戸上幸子君) 市長はいろいろおっしゃいましたが、現実問題としてこれは押しつけ合併であるということは変わりないと思います。3年前の98年4月に、地方制度審議会の答申は「国・都道府県が合併を強制することがないよう留意すべきである」と言っておりました。ところが、2001年8月には「平成17年3月までに合併を強力に推進」と、このように変化しております。こうした事実があることを指摘しておきたいと思います。
2回目の質問では、合併すれば、果たしてサービスが向上するのか、そして財政が強化されるのか、この2点について具体的に市長にお聞きしたいと思います。
まず、「広報とば」の12月16日号です。これにはイラストが載っております。この部分です。ごらんになった方も多いと思います。「合併すると何がよくなるの」という質問に対して「広域的なまちづくりができます」と答えております。ゾーン方式です。要するに合併した14市町村が個別もしくは複数でいずれかのゾーンを担うという考えがここに説明されております。子供が「学校は文化ゾーンにあるのがいいな」とつぶやき、お年寄りは「福祉ゾーンもほしいわね」というふうに言っております。つまり、どこかの地域を文化ゾーンにする、学校はそこに集める。また、別の地域は福祉ゾーンだと、こういうことがイメージ図として書かれているわけです。
これまで、私たち市民に対する合併の資料でこうした具体的なイメージがイラストとなってあらわれたのは、これが初めてだと思います。市民はこれを見て「こういうふうになるのか」というふうに、わかりやすいだけに思わされるわけです。市長、このイラストは、果たして本当のことですか。私からしますと、非常に荒唐無稽なことだと思うんですけれども、これがもし本当だとすれば、離島の学校の子たちが新しくつくった文化ゾーンのところまで通うとか、もう、離島の小学校もなくなるとか、そういったことも現実的になってくるのかどうか。それとも、このイラストは、新しい市の中心部、つまり伊勢だけの話なのか、その点、お答えいただきたいと思います。
次に、この中にも書かれておりますが、行政サービスが向上するという考えについてです。
同じくこの中で「サービスが低下したり水道料金が高くなるのでは」という質問が設定されております。これに対しまして「合併後は、サービスは高い方に、負担は軽い方に調整される」と、すばらしいことが書かれておるわけですけれども、果たしてそんな保証ができるのですか、市長、お答えをいただきたいと思います。
例えば、伊勢市ですと、75歳以上はバス代無料です。大王町は小学校入学前までは医療費無料となっております。小俣町は鍼灸マッサージ無料チケットが配られております。鳥羽市としても、すぐれた施策として、中学校給食が実現しております。
合併すれば、こうした高いサービスがすべての自治体に保証されるのか。そして、国保料や水道料金、保育料、これは一番安い自治体に並ぶんだということですけれども、こうしたことを市民に果たして約束できるのかどうか。これは「広報とば」ですから、非常に責任が重いと思うんですけれども、市長の答弁を求めたいと思います。
このサービス向上論につきましては、4年前に東京の秋川市と五日市町が合併してあきる野市が誕生しました。当初、鳥羽と同じように宣伝してきました。高いサービス、軽い負担と。ところが、その後、そんな合併時の考え方はいつまでも拘束されないんだと、ほごにしてしまった。これは非常に有名な話となっております。あきる野市の二の舞にはしないということを市民に胸を張って言えるのかどうか、その点お聞きしたいと思います。そして、もしできないのであれば、こういうバラ色、責任が持てない宣伝は絶対にやるべきではないと思いますが、いかがでしょうか。
次に、3点目は議員削減の問題です。
市が主催した合併講演会、行かれた方が多いと思いますが、この中で推進派の松阪大学の阪上教授が、首長と議会議員の削減こそ市町村合併の財政的メリットの最大のものだと話をされました。合併後、鳥羽市役所が支所扱いになっても、コンピューターのオンラインで結ぶから不便になることはないと説明していますが、身近な職員を削減してどうしてサービスが向上するなどということが言えるんでしょうか。阪上教授が言うように、減るのが確実なのは首長と議員です。
議員を見てみますと、現在、14市町村の議員の数合わせて251人です。合併後の人口は27万人になります。四日市が28万人ですから、四日市とほぼ同じです。四日市の議員定数はといいますと、39人です。2年、4年の経過措置の選択がありますが、それ以降は当然四日市並みになるでしょう。人口7,000人に1人の議員ですから、これを各市町村に当てはめますと、伊勢は14人、鳥羽は4人、阿児と小俣が3人のほか、あとの町村は1人から2人ということになるわけです。中心部が有利、組織力のある候補者有利になるのは当然だと、これは明らかだと思います。提案される議案また施策についても、多数議員を擁している伊勢に偏らないという保証はないと思います。
一部に「合併すれば離島架橋ができる」という風評が飛んでおりますが、合併特例債はぶん取り合戦になると思いますので、離島架橋に使ってしまって大賛成だと、こういう人のいい議員が鳥羽選出以外にはたしているんでしょうか。
鳥羽の場合、今の19人から4人になってしまうわけで、住民と市政をつなぐパイプ役である議員を15人も減らしてしまって、どうしてサービスが向上するなどということが言えるんでしょうか。私は典型的なデメリットだと思います。私たち19名の議員は各地域から選出されてきました。各地域の要望も伝えますし、また全体のことも考えていると思います。私たち議会の大多数は市民に役立っていない、削減しても構わないと考えていらっしゃるのかどうか、お聞きしたいと思います。
「広報とば」では、こうした問題も市民にやっぱり明らかにするべきだと思うんですね。なぜ、明らかにしないのか、明確なご答弁をいただきたいと思います。
次に、4点目で、地方交付税と合併特例債の問題についてです。
合併した場合、基準財政需要額の減少により普通交付税が減少します。合併後10年間は合併前の額が保障されます。しかし、その後5年間は激減緩和措置を経て、合併後本来の交付税額になることになっております。県の市町村課の資料によれば、14市町村、平成11年度決算ベースでの普通交付税の交付額は伊勢市62億円、鳥羽はご承知のように23億円、南勢町、志摩町、22億円などで、総計しますと260億円です。では、15年後にはどれだけになるのか。当然、市は試算していると思いますが、試算結果を明らかにしていただきたいと思います。
合併特例債です。県民局の試算では882億円。市が講演会で出した資料では833億円となっておりますが、いずれにしても巨額です。特例債の事業は建設事業と基盤造成で95%の起債を認め、70%を交付税措置するというものです。
NHKが放映しましたクローズアップ現代によりますと、全国3,223自治体のうち、2,026自治体が合併協議会を立ち上げております。伊勢志摩だけで800億円ですから、全国が一斉にやれば国家財政は破綻すると言われております。
市の講演会で四日市大学の今川教授が、使えば使うほど借金がふえる、しかも交付税措置されない30%は自治体の借金だと指摘しました。今でさえ、国の交付税特別会計借入金は4兆3,000億円になっておりまして、交付税制度そのものの先行きが極めて不透明になりつつあります。こうしたときに、莫大な特例債に対する交付税措置が果たして将来にわたって確実に行われるという保証が一体どこにあるのか、市長はどう考えてみえるのか、お聞かせいただきたいと思います。
次に、市民アンケートの問題です。
市民アンケートですけれども、これはアンケートということだけではなくて、合併の是非についても既に尋ねております。先ほどの答弁を聞いておりますと、まだまだそういう市民の議論は進んでいないという認識だったにもかかわらず、この是非まで聞いているということとの整合性がとれないわけですけれども、活用の仕方いかんによっては、まだ議論が尽くされていないときの合併の是非の結果ということで、問題点をはらんでいると私は思います。市長との懇談会や合併講演会に参加した市民、まだわずか全体の1割にも達していないという状況です。メリット、デメリットも市民自身が勉強する機会もほとんどありません。この点、指摘しておきたいと思います。
「広報とば」のシリーズで、毎回、こういう欄を設けまして、市民からの意見を募集しております。この半年間で何通ありましたか、また、どのような意見だったか、お聞かせいただきたいと思います。
この議会で合併問題を取り上げていたわけですけれども、市長は、先ほどの答弁で、まだ十分に市民の合併議論というのはやられていない、熟されていないというような認識でした。
ところが一つ、ニュースが入ってきまして、きょうの午前中、伊勢市議会で伊勢市長が議案質疑に対しまして、3月8日に鳥羽市長が合併したいとアポなく伊勢市を訪れたと。伊勢市、鳥羽市そして南島、南勢の合併という話があったそうなんです。そして、3月20日には意思確認のテーブルに着くという答弁をされたという情報が入ってきました。私は、この耳で確認したわけではありませんが、市長、これは事実でしょうか。もし事実だとすれば、先ほどの答弁とどう整合するのか、お答えいただきたいと思います。
◎市長(井村均君)質問にお答えいたします。
合併問題に関してでありますが、確かにメリット、デメリットというのは大変重いものがあろうかと。軽々に判断するというのは非常に難しい部分もあるわけでありますが、しかし、午前中にも申しましたように、私ども鳥羽市のケースは、交付税を受けなければやっていけないという台所事情があります。その台所事情を勘案したときに、やはり受けなくてもいいわというスタンスで押し通せるのかどうか、そのことが市民サービスにつながるのかどうかという部分で大変苦しむわけであります。ですから、今、確かに国の財政が破綻しかけておる、そういう事情もよくわかりますが、国が言っておりますように、やはり今後の交付税算入を考えますと、大きく合併をして、そしてできる限りパイを分けていただく、そういうスタンスが私ども弱小の鳥羽市には必要でないかなというふうに判断しております。
ですから、私としても、早い時期に合併協議会を立ち上げるという部分に賛成をしておりますし、1市7町で志摩郡4町が協議会を立ち上げた中で、残ります私ども鳥羽市と磯部町、南勢町、南島町、合併をするとしたら、伊勢市が大同団結を呼びかけてくれることに期待したいということで、過日−−3月8日ですが、私、磯部町長、南勢町長、南島町長の4名で、伊勢市長、伊勢市議会議長あてに、大同団結の中心になってほしいという要望書を出してまいりました。私としましては、それに答えて伊勢市が大きく合併を呼びかけてくれる中で、国際観光そして文化というものを共通の理念としたまちづくりをしたらどうかと考えております。これは、おいおい皆様方とまた、その内容について、あるいはその是非も論議していかなければならないと思いますが、とりあえず現時点で大変合併の取り組みが早まっている中で、伊勢市に中心になっていただきながら、みんなで合併を考えていったらどうだということを申し上げました。その部分については、今後議会と、あるいは市民に諮りながら、十分に協議していきたいと思っております。
それから、地方債と合併特例債につきましては、確かに現時点で大変厳しい状況に国はあろうかと思いますが、この前の国の発表によりますと、合併特例債については十分措置をするという部分もありますので、将来にわたってはどうかという部分についての戸上議員の質問には、私も一点の疑念は持つわけでありますが、合併特例債等の問題も絡みますので、合併協議会を伊勢市を中心に立ち上げたらどうかというふうに考えております。
12番(戸上幸子君) 今、何よりも大切なことは、市民に公平に情報提供をすることだと思うんです。市の方は、公平に情報提供をするつもりで「広報とば」をやっていらっしゃるのかもしれませんが、しかし、先ほどの市長の、私が指摘した問題に対しての反論を聞いていますと、反論になっていないわけですよね、客観的に聞いても、いろいろなことを一つ一つ尋ねましたけれども。本当に市民を惑わせてしまうようなイラストはやめて、すべてをバラ色に描かずに、メリット、デメリットも本当にはっきりと公開しなければいけないと思うんです。それをやるのが、今、一番、市に求められていることだと思うんです。だけど、それが現実問題としてやられていない。
なぜかなと、私、ずっと思っていたんですけれども、さっき市長の答弁を聞いていまして、その理由がわかったわけなんですけれども、市長は、もう、合併をやりたいわけですよね。自分の中に合併ありきということがありますから、それはもう、市民に幾らデメリットをと言いましても、デメリットもメリットであるかのように描いている。これが事実だと思いますね。
市長が合併について判断するんですか。そうではなくて、市民の総意を諮らなければいけないわけでしょう。最終的にはどこでも住民投票という形を用いていますよね。まだ、市民の総意が示されていないのに、市長が先に合併ありきの世論誘導を行うというのは、私は非常に問題だと思います。
この3月8日の申し入れも、本当に拙速に陥っているのではないかと思いますし、市長、各地域の市長懇談会でも、私もはっきり聞いておりますけれども、「合併についてはだれかに結論を与えられるものではない、皆さんの意思で合併かどうかを決めるものです」ということを盛んにおっしゃっているんですね。市民への説明と、市長が今とられている行動というのは、整合性がとれないですよ。そうではありませんか、市長。市民が総意で合併だったら合併という選択をするわけで、その前に市長の判断があっては私は問題だと思うんです。その辺、いかが考えますか。
町が大きくなれば、果たしていいのかということなんですけれども、例えば鳥羽市と伊勢が広域合併すれば27万の都市になって四日市と同じになるわけですけれども、この四日市一つ見ても、公債費比率は15.2%と危険ラインを突破しています。幼稚園の保育料も県下一高いです。だから、市民から見た場合に、大きいからいい町だということは、つながらないわけですよね。
財政力指数上位30市という、国が出している結果があるんですけれども、その財政力指数上位30市の中には、大きい40万、50万という都市もありますけれども、4万、5万という市も混じっているんです、確かに。だから、基本は、鳥羽であったら、観光、水産業、そうした地場産業をどれだけ内発的に発展させているか、そういうところで地域の経済力は決まってくると思うんです。そういうまちづくりに成功しているところだったら、小さい町であっても、合併せずに自分とこでやっていこうという自信が生まれている。こうした例は、市当局の皆さんもよくご存じでしょうけれども、盛んに新聞でもテレビでも、小さい町だけど、こんだけ頑張っているという事例は数限りなく紹介されておりますし、そういう中で合併を選ばずに自立的な発展を目指しているという市もあります。私は、やはりそうした観点に立って、市の総合計画を住民本位の施策を実現していくことがとても大切なことだと思っております。
先ほどのことについては、答弁をいただきたいと思います。
◎市長(井村均君)戸上議員3問目の質問にお答えいたします。
まず、市町村合併の問題でありますが、市長として、あくまでも市民が主役であるという立場で、しかし、合併の動きの中で市がとるべき方向というものは私なりに判断して、議会の皆様方に諮りながら、市民が主役になっていただくように努力したいと思っております。