063月議会 傍聴席

 

編集長の議会傍聴記

 

エピソードその1 ≪聞き応えあった85点質問≫

質問に11人、質疑に5人が立った。おっ!と思ったのは尾崎幹議員質問だ。海岸堤防総延長81qのうち50qが津波に耐えられない事実を突き止めた。市は市内の海岸堤防総延長が81kmあり、うち津波より低い堤防が50qもあることを公表した。風来坊もこの数字は知らなかった。尾崎議員の調査力もなかなかのものだと感心した。対策について市は「高さも耐震も心もとないが、巨額の費用がかかる」と及び腰。尾崎議員は「財政を健全化して最優先で耐震対策を講ずべし」と再び迫った。正論で、市長も「財政難だから施策ができないという考えを私はとらない」と返答した。市税滞納と整理回収機構の役割を浮き彫りにした橋本真一郎議員、ゴミ有料化反対でここ一番の論陣を張った高橋信夫議員、漂流ゴミが離島住民の難儀にとどまらず、伊勢湾全体の環境悪化を招いている事実を明らかにした山下伴郎議員、財政健全化での職員削減と採用自粛を促した木下行保議員、岩倉水源地環境保全の補助メニュー検討を約束させた坂倉紀男議員、初めて文化問題を俎上に挙げた中村和徳議員など聞き応えがあった。登壇議員は前年予算議会より倍以上。市長の真正面答弁とあいまって、全体として白熱した議会となった。

エピソードその2 ≪決まってから説明とはこれいかに…≫

今議会のホットな論争は「ゴミ有料化問題」。事前に議会にもはからず、市民も知らない出し抜け議案だった。市民の納得と合意をどうするのかと問われ、担当課長は「決まってから説明します」。一方、導入が決まっていた入湯税は、見送った。理由を質された当局は「関係者の理解が得られておりませんので…」。そりゃおかしいではないか。一方は理解が得られていないから見送り、一方は… 市民からすれば「ちょっと待った!」であろう。ゴミは理解どころか説明もしていない。入湯税は繰り返し説明に出向いている。木田市政のスローガンは「対話」だったはずで、議会からの異論続出は当たり前だ

エピソードその3 ≪名物課長の定年退職≫

議場に拍手がわいた。前代未聞だ。浴びたのは小林水道課長。年度末に定年を控えてこれが最後の登壇でもあったが、水道課の先駆的経営努力への賛辞だ。掃除だけでなく水源地の草刈も全部職員でやる、滞納整理を専門集団に委託する、余剰金を国債にして利ざやを稼ぐ、少数精鋭職員でコストを大幅削減する―こうして水道料金を引き下げた。家計を助けた。これこそ公務の姿で「辞めやんといてくれ!」との声援までかかった。力量も人望もあるいい課長が1人去った。

エピソードその4 ≪議会生中継はいつのことか≫

Zテレビがありながら議会中継がようとして実現しない。財源が理由だが、「インターネット中継ならほとんど予算はいらない」との提案が戸上幸子ホームページに寄せられた。企画の担当者に告げると検討していると言う。早ければ6月議会実施。茶の間で議場の様子が分かるようになる。質問と答弁、ヤジや居眠りに市民は驚くことになりそうだ。

エピソードその5 ≪議案質疑に「検討中」はないだろう≫

戸上議員の議案質疑に当局が「検討中」を連発して叱られた。一般質問なら議員の政策提案もあるから「検討答弁」はありうる。だが議案は違う。法令上も細部をつめて議会に諮る。本来、これはどうなっているかと聞かれて「検討中」はない。まだ検討部分を残したままなら議案の名に値しない。指定管理者制度も国民保護計画も条例提出したが、担当課も教育委員会も戸上議員より勉強していなかった。「検討中でございます」と言えばその場をしのげると勘違いしている。次回から質疑での「検討中」答弁はご法度と心得られたい。