
05‐9月議会
エピソード その1 ≪なんとぶざまな、の話≫
市民の税金で年末一時金をもらうのは市長ら3役と職員、議員だ。カットするのなら議員も一緒だ。
これをいやだと蹴った。唖然とした。当たり前の話が通じない。恐れ入ったが市民の猛抗議の嵐が来ると予測もしなかったのか。
当初、事務局は当然議会も同調するものとして、カット率10%以下の案を用意していた。ところが会派代表者会議でアウト。「一昨年にカットしたから今回はしなくてよい…」との声が大勢を占めたらしい。
一体全体、鳥羽市の財政困窮度合いをなんと認識しているのか!。議会でも、選挙でも「行政改革断行!」などと勇ましく叫んではいたが、口先だけだったことがはっきりとした。
エピソード その2 ≪収入役はエライ、の話≫
戸上議員が事前にもよく調べ、本会議でも質した「収入役の仕事」。あとから課長の1人が「あんなに収入役の仕事があるとは、私も初めて知りましたわ」とつぶやいたほどだ。
おそらく、全課長、全議員を前に、いったい収入役とはなんぞや!を明らかにした初めてのシーンではなかったか。中村収入役が日常業務、週間業務、月間業務、年間業務を詳細に答弁した。それだけで10分以上も要したほどだ。とくに勉強しなければならないのは経済。市の資金を預かっているわけだから、ペイオフから資金ショートまで神経の休まるときはないほどだ。エライもんだなあ、とは議場の一致した認識だ。
その収入役を廃止する。業務は助役が兼掌する。そんなことできんのかよ、と思うのが一般思考だ。できるのだったら、なぜいままで収入役を長年置いてきたんだ、ということにもなる。収入役の存在価値を問う問題だ。
調べてみると、一番の基本は公費支出の公正制だ。支出の命令権は市長にある。ずるずるな支出をチェックする第1機関として収入役が置かれている。あまり財政に明るくない市長の場合、財政と会計業務に精通した収入役を配置する。この支出が法令上も、政治上も妥当であるか否か絶えず検証する。だから3役としてそばに置く。助役は本来市長の参謀役だから同じ命令機関メンバーになってしまう。
新任の助役はその道に長けた人物だから安心してというのが市長答弁だったが、果たして?。
エピソード その3 ≪質疑は小学校の質問ではないぞ、の話≫
毎回感じるのだが、質疑の幼稚さ加減、なんとかならんのか。
まず登壇して「○○議案についての詳細の説明を求める」。これだけを聞く。
課長が議案項目の内容について細かく答弁する。
次いで議員が2問目。「よくわかりました。○○の点についてさらに委員会で聞く」。たったこれだけだ。こんな質疑か、もう少し毛の生えた程度を、毎回、1人ないし3人程度の議員がやる。なにも本会議で『疑義』質すわけではない。事前に課長のところへ行って内容を聞けばわかる話だ。
この3月議会でも、戸上議員が予算案で国保基金の利子計上のデタラメを質疑し、当局が予算書を再提出したが、本来、質疑とはそういうものだ。同和関連の融資焦げ付きを質疑もそうだった。議案の問題点を質してこそ、質疑の名に値する。聞くだけの小学生質問は聞いていて恥ずかしい。
エピソード その4 ≪古さだけは代えぬ、の話≫
議員の一時金カットを蹴ったのが「会派代表者会議」。昔、中選挙区時代には保守系地方議員は各代議士の系列にあった。田村派のはじめ会、ふじなみ会、野呂会…。市議会でもそれら系列議員が派閥をつくった。それなりのいきさつとある種の政治姿勢があった。いまでは5区選挙区の国会議員は三ツ矢1人だから系列はない。それでも会派があるのは昔の名残りに過ぎない。いま鳥羽市議会にあるのは明政会、七日会、青葉クラブ、新政クラブだが、政治姿勢の違いはほとんどない。先の総選挙でも三ツ矢につく者、金子につく者、会派でバラバラだった。市長選挙でもそうだ。
この会派制度がものをいうのは議長選挙と各委員会の割り振りだ。会派に所属しなければ、決算委員会などには入れない。古色蒼然で、熊野市などはとっくに廃止した。
行政改革を叫ぶ議会だが、わが身の改革だけはどこかへ行ったままだ。
エピソード その4 ≪スケッチと居眠り、の話≫
傍聴席は議場より2メートルほど高い。真上から見下ろせる。だから議員席のだれがなにをしているか、全部見えるのだ。今回の議員席おもしろ所作の第1は「スケッチ議員」だ。盛んに鉛筆を動かしている議員がいるので「熱心にメモしているなあ」と眺めてみると、なんと議長席をスケッチしているのだった。自分はまったく質問も質疑もしないので、暇なんだろう、きっと。なかなかの腕前と見えたが、どんなモチーフだったのか。
居眠り議員も常連さんだ。以前は、傍聴席までイビキが聞こえてきた豪傑もいた。4,5年前の課長席には終始顔をあげない、うつむいたままの課長もいた。さすがに、いまはいない。それでも、議員の質問に絶えずメモを走らせる課長もいれば、まったく鉛筆を動かさない課長もいる。観察していると、議場の仕草はそれぞれ、なかなかに、おもしろい。