地震・津波・防災対策

地震防災対策を問う。

津波被害の想定、防災会議開催数、救命講習参加職員数、学校公共施設の耐震補強、非常食の常備、市民参加

2003年(平成15年)3月議会

12番(戸上幸子君) 今議会は私たち議員の任期最後の定例会となりました。そこで、市政についてもっとも大事だと思われる3つの柱、すなわち市民の命と財産を守る地震防災対策、鳥羽の主産業である観光の屋台骨にかかわるカジノ問題、鳥羽の未来、子育て渦中の父母の強い願いにかかわる3点に絞って質問をいたします。
 最初に、地震防災問題です。
 市長も強い指示を出したようですが、担当課を中心に対策のおくれを挽回するため、海抜表示の設置など懸命な努力をしていることは私も承知しています。頑張っていただきたいと思っています。その上で、これまで本議場で今まで議論になっていない諸点、また同僚議員が先ほどただした点につきましてもさらに詳しく市長の見解をお聞きいたします。
 まず前提として、東海、東南海、南海の各地震が連続して起きる巨大地震と大津波の危険性が指摘されております。これが発生した場合、本市の被害をどのように想定していますか。お聞きします。
 次に、災害対策基本法は市町村に防災会議の設置を義務づけています。市の防災計画を作成し、その実施を推進する最高機関です。この5年間に正式な会議を何回開催しましたか。お答えください。
 防災対策上の最優先課題は人命救助です。自治体職員はその先頭に立たなければなりません。1分を争う救急救命処置が生死を分かつため、市消防署は救命講習会を熱心に呼びかけ、休日、祝日を問わず講師を派遣するとまで意気込んでいます。消防署の資料によれば、平成9年度以降の普通救急救命講習は23回行われ、490人が救命手当技術を習得しています。そこでお聞きしますが、この490人の中に市職員は何人いますか。
 阪神大震災では5,600人もの命が奪われました。8割以上は倒壊した建物による圧死でした。耐震補強は急務ですが、中でも子どもたちの身は第一に守らなければなりません。鳥羽の小・中学校18校中、耐震補強を終えているのは10校でしかありません。残る8校のうち耐震診断か耐力度調査を実施したのが5校ですが、坂手小学校、加茂小学校、鳥羽東中学校はいまだに診断すらやっていません。考えられない事態ですが、なぜこんなことになっているのですか。
 担当課に聞きますと、公共施設の耐震診断についていつやるのか目標値すら持っていないという答えでした。これは作業がおくれている、進んでいるといった以前の問題です。怠慢としか言いようがありませんが、先ほど市長は計画的にやっていくということでしたけれども、それであるなら目標値を持たないというのはおかしいわけですね。目標値を持たない理由は何ですか。お答えください。
 次に、非常食ですが、市は市民に対しては3日分を準備するよう広報しています。
 ところが市自身の準備状況を見ると、非常食は乾パン、米、サンマの缶詰、合計1,871食です。3食3日とすると207人分しかありません。また、衣料品、薬品の備蓄はゼロですが、これで足りるとする計算は何を根拠にしたものですか。
 最後に、市民参加の問題についてお尋ねします。
 市長は市民に自主防災意識向上を呼びかけています。そのためには防災会議のメンバーを初め防災計画策定時からの市民参加が必要だと思いますが、市長のお考えはいかがですか。お尋ねします。

◎市長(井村均君) 戸上議員のご質問のうち、公共施設の耐震と防火計画への市民参加についてお答えをいたします。
 初めに、公共施設の耐震診断実施目標値についてですが、建物で耐震が求められます公共施設としましては公共住宅の612戸や公衆トイレなども含めまして771カ所で、このうち昭和56年以降の建物と既に耐震審査等を行った施設137カ所を除きますと、56年以前の建物で耐震診断が必要と見込まれます施設が637カ所となり、全体に占める割合は約82%になります。このような現状でありますことから、まず防災拠点施設、保育所、幼稚園や小・中学校の校舎、避難所や公営住宅について優先して耐震診断を計画してまいりたいと考えております。
 耐震診断の対象となる内訳としまして、防災拠点施設が3カ所で、このうち市役所庁舎については今議会で審議をお願いしているところであります。保育所、幼稚園、小・中学校の校舎で耐震診断の対象は15カ所で、幼稚園、小・中学校は残る3校を計画しているところであります。また、12の保育園につきましては年次計画を立て耐震診断を行いたいと考えております。
 避難所については、今回の地域防災計画見直しの中で風水害等対策編では大雨、台風等避難所として、また、地震対策編では地震、津波避難所としてそれぞれ整備しています。そのうち地震津波避難所については一時立ち退き場所と避難所の二通りに分けており、一時立ち退き場所は津波の来襲に備え最初に避難する最寄りの高台や学校グラウンドであり、避難所は、津波がおさまったあと住宅等に被害を受けていた場合、避難し保護するところとしています。
 そこで、津波の際はまず最寄りの高台へ一時的に避難することを考えますと、避難所の中でも高台に位置している建物から耐震診断を行いたいと思います。この見直した後の地震、津波避難所は48カ所あります。そのうち35カ所が高台に位置し、56年以前の建物は22カ所ありますことから、これらの建物について年次計画によって耐震診断を行いたいと考えております。
 公営住宅については、耐震診断の対象は540戸ですが、公営住宅ストック総合活用計画を策定した上で耐震診断や改修について検討を行い、計画してまいりたいと考えております。
 次に、6点目の防災計画時から市民の参加が必要ではないのかについてですが、地震、津波に強いまちづくりのために防災体制を大きく見てみますと、行政での取り組み分野、地域での取り組み分野、個人での取り組み分野がそれぞれあると思っています。そして、各取り組み分野に予防のための対応があり、応急のための対応があり、復旧のための対応があります。
 よく話題に取り上げられますが、阪神淡路大震災では災害が多発し、第一線の消防隊を初め防災関係機関も数に限度があり、発生直後からしばらくの間対応することができませんでした。そこで、隣近所の状況をよく知っている地元の人たちで組織された自主防災会が被害者の救援に活躍しました。それ以来、全国的にも地域ごとの取り組みとして自主防災会の結成に力を入れ、本市でも現在47町内会のうち33の自主防災会が設立されてきております。
 そこで、地域と個人の取り組み分野としまして本年度に三重県がモデル地区として尾鷲市を選定し、地元の自主防災会や自治会との共同で津波避難計画を作成し、本年2月に市町村の防災関係者を集め、津波避難計画策定事業説明会を行いました。この策定に当たりましては、津波避難計画がより具体的で実行可能な計画書にするため、地域ごとに住民の参画を得てワークショップの手法で、これは参加者が作業を通じてお互いの考え方を尊重しながら参加者全員の合意形成を図る手法でありますが、この方法で取りまとめ、意見集約をしたものを津波避難計画に反映させています。
 本市におきましても、県を初めボランティア等の協力も得て、このような取り組みが必要であると考えております。

◎総務課長(夏川輝夫君) 戸上議員の防災に関するご質問のうち、1点目の地震、津波の被害想定、2点目の防災会議、5点目の非常食についてお答えをいたします。
 1点目の東海地震、東南海、南海地震での本市の被害想定についてでありますが、本市の土地柄として地震や津波を想定してみますと、津波の影響を受けやすい地区として安楽島、浦村、長岡地区や離島などの沿岸部、そして津波の遡上に伴う加茂川の沿岸の低地などが考えられます。これらに加えて、背後地が急斜面で土砂災害の危険性の高い場所や、木造住宅の密集に伴い家屋の倒壊とともに火災が延焼しやすい地区などが考えられます。
 これまでに三重県が実施しました被害想定を申し上げますと、この被害想定については地域防災計画に転載しておりますが、平成4年に検討されました東海地震被害想定調査報告書では、本市の被害想定は震度5強、津波の到達時間は本市から熊野灘にかけての沿岸部で最も早いところでは約10分から15分で、最大波高は約30分後、2メートルから3メートル程度の津波が来襲し、木造建物被害は全壊が12戸、半壊が259戸と予想されています。
 ご承知のとおり、平成13年4月に国から公表され、東海地震の震源域が愛知県側に寄ったことに伴い、本市の震度は5強以下、津波の到達時間は約25分で、津波高は3メートルから5メートルと新たに予想されましたが、この結果から見ましても先ほど申し上げました三重県の被害想定は参考になるものと考えております。
 また、東南海地震では、平成9年3月に検討されました三重県地域防災計画被害想定調査報告書では、本市の被害想定は震度6強、津波の到達時間は、第1波として国崎、相差は0分、鏡浦16分、最大波高は鏡浦が2.9メートル、国崎3.9メートル、相差4.2メートルの津波が来襲し、木造建物被害は全壊が1,100戸、最悪死亡者数は180人、負傷者数380人、長期避難者数3,600人、急傾斜地崩壊数が33カ所、上下水道管の破裂数が350個と予想されております。
 最近では、平成14年12月に東南海地震と南海地震が同時に発生したときの被害想定が国から公表されました。この規模は東海から四国九州の太平洋岸にかけて広範囲にわたる被害想定で、本市の震度は6強、津波高は3メートルから5メートルですが、建物被害や死者などについては東海地方全体での被害予測となっており、本市の被害想定にまでは及んでおりません。
 市内での危険な面を大きく見てみますと、沿岸部において現在の堤防は、潮の干満の平均の高さからいたしますと海岸堤防で2.5メートル、漁港で3メートル程度の高さになりますことから、津波が堤防を越え町中が浸水するというおそれがあるとともに、震度6強の地震ではかなりの数の建物が倒壊することを予想しております。
 次に、2点目の防災会議についてでありますが、この5年間では平成14年5月に開催いたしました1回でございます。
 次に、5点目の非常食の備蓄についてであります。
 現行の地域防災計画上の最大避難者数は3,600人ということで、この3,600人を目安といたしまして1人1食分を想定し、3,500というふうにしております。いざというときには市民の皆さんに1人3日分程度のインスタント製品などの食糧を持ち出してもらうよう啓発してまいりますとともに、先ほど市長から木下議員にお答えいたしましたように、備蓄の品目を整理し、避難所での受け入れが円滑にできるように努めたいというふうに考えております。
 以上、答弁とさせていただきます。
          (「医薬品はどうですか」の声あり)
 医薬品につきましても、各診療所の方に備蓄をいたしております。
◎消防長(押田巧君) 戸上議員のご質問のうち、第3点目についてお答えします。
 傷病者の救命効果を確実に向上させるためには、救急隊が事故現場に到達する以前にその場に居合わせた人が直ちに適切な応急手当を実施することが必要であります。このためには住民に対する応急手当の普及啓発をさらに推進することが重要なことから、各消防機関においては地域の実状に応じ実施されてきたところでありますが、全国的に普及啓発の推進体制は必ずしも十分に整備されていませんでした。
 平成5年3月、標準的な普及啓発活動の基準を定めた応急手当の普及啓発活動の推進に関する実施要綱が制定され、同年10月1日から施行されたことにより、当消防本部も啓発を進めてまいりましたが、当初は訓練用人形、レサシアンといいますが、1体しかなかったことや、また普通救命講習の修了者には修了証を発行いたしておりますが、1回当たり3時間を要することがネックとなっており、短時間で終わり修了証を発行しない救命手当講習会を主として行ってきたところであります。
 平成7年の阪神・淡路大震災を契機に全国的に普及の機運が高まり、消防本部でもレサシアンが2体になったこともあって、平成9年度から普通救命講習を毎年実施してまいりました。
 この受講者の中に市職員は何人いるのかのお尋ねでありますが、市長部局で3人と消防吏員37人の合計40人であります。
 以上、答弁とさせていただきます。

12番(戸上幸子君) まず、防災の問題についてですけれども、1問目で私は地震、津波から市民の命と財産を守る市の姿勢、構えの問題を聞きました。先ほど第1点目の被害想定ですけれども、これは課長の方から平成9年度の資料で説明がありました。私たちは今の状況の中で鳥羽はどうかと、自分たちの地域の安全はどうかということを知りたいわけです。東海地方では平成14年10月に出たということですけれども、鳥羽市はどうなのかということを知りたいというのが今、市民の切実な思いなんです。
 鳥羽市地域防災計画では、第4節、震災対策を樹立するためには各種の調査研究が基盤、こうとまでうたいまして10項目調査研究を進めると決めていました。ちゃんと書いてあるわけですね。津波研究も入っています。人的被害研究もちゃんと入っています。5年間たったわけですけれども、この5年間に研究をしたのですか、しなかったのですか。したのであれば、5メートルの津波被害はどうか、10メートルの被害、どの地区のどれだけの家屋がやられるのか。夜明け前ならこれだけの人がいるんだから人的被害はこれだけ起きるとすぐに出るはずなんですよね。その点はっきりとお答えいただきたいと思います。
 2つ目に聞きましたのは防災会議の問題です。この5年間に1回開催したという答弁でした。前回いつ開いたか、情報公開しましたときにも担当課には記録がありませんでした。平成8年の防災訓練のとき委員で打ち合わせしただけと担当課は言っています。阪神大震災以来、まともに市の最高機関である防災会議を開いてこなかった、これが実態です。
 昨年5月13日に1回開いたということでしたけれども、この中身はどうかといいますと、議題は強化地域指定、市の地震災害警戒本部条例制定、地域防災計画の見直しでした。極めて重要な中身でした。ところが、全体の会議時間1時間30分のうち1時間20分は市からの報告。あとは市長の開会と終了のあいさつだけと。委員22人のだれ一人発言した者はおりません。もう驚きます。
 鳥羽市防災会議条例によれば、「防災会議は国の災害対策基本法で市町村が設置し、防災計画の作成と実施の推進をつかさどる会議」となっています。普通の市民は、だれしもちゃんとやってくれているだろうなと、こう思っているわけです。ところが、それがないがしろになっているところに私は市の姿勢が象徴されていると、そういうふうに思います。今後この会議をどういう位置づけにしていくのか、お答えをいただきたいと思います。
 次に、救命講習の市職員の数を尋ねました。
 消防吏員が講習を受けるのは当然のことですね。そうすると、490名近くのうち市職員は3人だったと、こういう答弁でした。専門の3時間もかかる普通救急救命講習を一般市民が500人近くも受けているわけですよね。私も受けましたんですけれども、それなのに人命救助の先頭に立たなければならない市職員がたった、私は1人だと思っていましたけれども、先ほどの答弁だと3人です。幾らも違いはありません。受講していないと。職員対象の講習会も全く実施していない。
 市長、これはあなたの指示一つではありませんか。全職員に毎年救急救命講習を3時間受けさせろ、それぐらいの指示をなぜ出さなかったんですか。これほど防災、津波について問題になっているときに。これは全く理解できないことです。阪神・淡路大震災の教訓を全然くみ取っていないと言うことができると思います。
 市長も先ほど言いましたですけれども、2万3,000人も倒壊家屋の下敷きになりましたが、9割は近所のみんなで助けたわけですよね。その救助の先頭に立つべき職員がこうした救急救命の心得を知らない。市民に言う前に、まず職員がその先頭に立つ、そういう体制をつくるのが市長の仕事ではないでしょうか。市民の命を第一に守る防災意識の欠落のシンボル的な数字だと、私は本当に残念に思います。すぐやっていただきたいと思いますが、市長、いかがでしょうか。
 次に、耐震診断についてお聞きします。
 たくさん耐震補強しなければならないところがあってというのが答弁でしたけれども、子どもたちを守る責任は、学校にいる間は学校なわけですよね。耐震工事自体も急がなければならないわけですけれども、その前段の診断すらまだやっていないということです。努力していきたいとか、やっていきたいとか、そういう答弁はありましたですけども、きちんといついつまでにやると、そういう答弁が返ってきておりません。現場の最高責任者として教育長、どう考えているのかお聞きしたいと思います。
 公共施設も同様です。先ほど計画を持っていきたいというような答弁がありましたですけれども、今のところはこうした議会の答弁は、やるとかいろいろ返ってくるわけですけれども、きちっとした目標がないわけですね、計画が。その点について、いつまでにつくるのかお答えいただきたいと思います。
 次に、5点目の備蓄の問題です。
 先ほど課長が答弁しましたですけれども、長期避難者3,600人と想定しているということで、災害が起こってから1食分3,500食を今回、するということでしたよね。そんなのではとても追いつきませんよね。少なくとも市民に言っている3食3日分、これだと3,600人掛けますと3万2,400食必要になります。全然足りません。医薬品も診療所という答弁でしたけれども、そういうことではだめなわけですね。診療所がないところもあります。各地域、また避難所などに医薬品も当然備蓄すべきですけれども、今後どうしていくのか、お答えをいただきたいと思います。
 次に、市民参加の問題です。
 市長の答弁はよくわからない答弁だったんですけれども、市民サイドの防災マップづくりだとか、地道な防災会を通じての活動というのも当然必要なわけです。阪神大震災の教訓をくみ取るからこそそういうことが必要なわけですけれども、肝心なのは、そうした草の根の市民の声を防災会議などに反映させていくシステムをつくる必要があるということです。
 この間開かれた防災会議でも全然時間設定もなかったわけですけれども、普通本当に地元で防災問題に取り組んでいる人であれば、絶対そこでみんなの思いを代表して言ったと思うんですね。そういうシステムを今つくっていくというのが非常に大事です。
 防災会議のメンバーは、海上保安部長とか警察署長とか各団体の長ばかりです。そうではなくて、草の根のそういう声を生かす必要が、阪神大震災の教訓をくみ取るからこそ必要なわけです。公募して意欲ある市民を広く募るべきではありませんか。市長に改革の意思があるかどうか、お聞きしたいと思います。

◎市長(井村均君)まず、地震防災対策の調査研究についてであります。
 調査研究につきましては国・県からの情報収集を基本に行っています。倒壊家屋の予測や津波の浸水予測などには多額の費用がかかりますことから、国・県レベルでの作業結果を本市も採用しています。
 特に本市は津波被害が懸念されますが、現在、三重県において東南海、南海地震の津波浸水予測図を作成しています。これは3つの地震が同時に発生した場合の最悪のケースを初め、単独で発生した場合や複数で組み合わせて発生した場合などの6通りの津波のシミュレーションをして、沿岸部で起きる浸水の状況を予想するものであります。これらをもとに浸水予測が求められ、浸水予測図が提供されます。
 本市はこの浸水予測図をもとにしてハザードマップを作成し、15年度中に各家庭に配布したいと考えています。
 続いて、救命講習の件についてお答えをいたします。
 講習会では、これまで市民を対象に防災意識の啓発と救命の講習を主な目的にして開催してきました。職員については防災訓練によって非常時でも対応できるように参加させておりますが、消火訓練や応急手当てなどと同様、心肺蘇生の救命方法にも取り組んでまいりたいと思います。
 公共施設の耐震化についてお答えをいたします。
 学校を含めた公共施設の耐震化につきましては、先ほど申し上げました現状のご理解をお願い申し上げます。
 そこで今回、施設の優先度を明確にし、財政の許す限り今後計画的に取り組んでまいりたいと考えております。
 備蓄、防災会議の公募の問題については、総務課長より答弁をさせます。

◎総務課長(夏川輝夫君) 戸上議員の質問にお答えいたします。
 まず、防災会議の開催状況でございますが、戸上議員ご指摘のとおり、災害対策基本法では、市町村防災会議の組織及び所掌事務は当該市町村の条例で定めるというふうになっております。そして、本市防災会議条例第2条では、鳥羽市地域防災計画を作成し、及びその実施を推進するというふうになっています。
 これまで地域防災計画書の変更に当たりましては、修正の際にはその都度関係機関に文書によって協議をお願いし確認しているところでありますが、今後、防災会議につきましては毎年開催していきたいというふうに考えております。
 それから、備蓄の関係でございます。
 まず、非常食の備蓄につきましては目標数をふやしていきたいというふうに考えております。ただ、市で行う公的備蓄だけでは避難者分を確保することは大変難しいというふうに考えられますので、個人備蓄の推進あるいは小売店からの確保によって賄っていきたいというふうに考えています。
 それから、医薬品の関係でございますが、先ほど申し上げました診療所の方への備蓄以外に、各地区に結成されております自主防災会におきましても配備されております。特に資機材等自主防災会はいろいろと持っていただいているわけでして、例えば情報連絡用のメガホンとか避難用あるいは救出、救護用を持っておられます。その中に救急用セットというのもございまして、20人から80人用のセットを配備しているところであります。
 また、阪神大震災以降、特に鏡浦診療所と、それから休日応急診療所の方にも防災用として備蓄をしております。
 それから、防災会議のメンバーでございます。現在21名の委員さんで構成されているわけですが、災害対策基本法にのっとりまして、現在の組織で今後も運営をしていきたいというふうに考えております。
 以上、答弁とさせていただきます。

12番(戸上幸子君) まず、地震防災対策ですが、これは本当に市民の命にかかわることです。担当課の頑張りもまだまだ足りませんけれども、四苦八苦しているのもまた事実です。もっと質、量とも投入しないと追いつかないと思います。
 ひとり暮らしのお年寄り、乳幼児、障害者、それらは家庭や施設、地域に任され、行政は今何の具体的な方策も持っていない、これが現状です。これを一刻も早く改善させるため、人権生活課など各課から職員を集中して防災対策を全力でやらなくてはならないと。仕事に邁進させるべきだと思いますが、その点どうお考えでしょうか。
 どんな地震、津波が来ても鳥羽市民の命を一人たりとも奪わせはしない。その決意が行政には不可欠ではないかと思います。大津波でたとえ家が流出したとしても、死者だけは絶対に出さない。市も議会も今挙げてこの決意をして、地震防災対策に英知も財源も結集するときであると思います。市長、その決意がおありかどうか、お聞かせをいただきたいと思います。

◎市長(井村均君)◎市長(井村均君) 戸上議員の3回目の質問の中で防災対策について少し補足をさせていただきますと、平成15年度の防災面の予算といいますのは2億472万8,000円を使わせていただきます。そういうことで皆さん方のご了解を得ようとしております。だから、人命尊重という部分についてはまさにそのことが一番の基本であるというふうに考えております。いろいろの手法をとりながら市民の安全を守るために頑張っていきたいと思います。

津波警報発令にもかかわらず職員参集が25%とは何事か

2004年(平成16年)12月議会

16番(戸上幸子君) それでは、一般質問を行います。
 今議会では、防災、次世代育成、予算編成の基本姿勢について質問します。
 まず、防災問題です。言うまでもなく、災害対策基本法第5条は、市町村に対し地域と住民の生命・財産を守る責任義務を課しております。ところが、津波警報が発令された9月5日の紀伊半島沖地震に関して、鳥羽の行政と職員がいざというとき本当に役立つのか、市民は今強い不安と不信を抱いています。
 そこで、次の9点について、発生原因、市の認識、そして検討している改善点についてお答えください。
 第1点目、市職員の職務命令遂行についてです。紀伊半島沖地震で市は1回目第2配備、2回目第3配備体制をとりました。それぞれ招集人員、参集人員、災害対策本部班別応集者の人数と率、応じなかった職員の理由、その結果に対する市の認識、改善点、お答えください。
 2点目、市職員に対する防災教育はどのように実行されていましたか。防災計画が定める第2、第3配備要員参集訓練を実施したのはいつですか。
 3点目、閉鎖した防潮扉は何カ所ですか。閉鎖しなかった理由、管理責任部署に対する災害対策本部の指令はどう発せられましたか。
 4点目に、津波警報発令に伴う警報サイレンは気象庁のものだけで、市の警報サイレンを鳴らしませんでした。なぜ、鳴らさなかったのですか。
 5点目、市は全域に避難指示を出しました。急いで避難を試みた住民が避難所に行ってみたらかぎがかかっていて入所できないという事態さえありました。このような避難所は何カ所ありましたか。なぜそういう事態が起きたのですか。
 6点目、新潟中越地震では通信が遮断され、携帯電話すら通じない地域が各所に出ました。これらに対応する衛星携帯電話を本市は常備していますか。また、防災無線も使用不可能になりましたが、本市の非常用電源は作動しますか。
 7点目、この間の一連の台風と地震被災自治体へ、市はどんな支援をしましたか。一人の調査隊も派遣していませんが、なぜ派遣しないのですか。
 8点目、災害に遭った自治体へ全国からボランティアが駆けつけてくれますが、本市は災害ボランティア受け入れマニュアルがありますか。
 最後に9点目ですが、災害基本法、災害対策本部条例に基づく市の災害補償規則は、全壊家屋への補償をどのように規定していますか。
 以上、答弁を求めます。

◎総務課長(夏川輝夫君) 戸上議員のご質問のうち、地震関連について、私の方からお答えをいたします。
 まず、1点目の9月5日の紀伊半島沖地震での職員体制についてでありますが、津波注意報に対します災害対策本部の第2配備としまして、招集者42名のうち、20名が参集をしております。津波警報に対します第3配備としましては、本部長と副本部長の4名を含めまして総招集人員は465名で、参集人員は116名であります。また、班別の応集者数と参集率を申しますと、総務部として本部つき連絡班が3名で、参集率は100%です。同様に総務班は15名で68%、調査班は6名で67%、出張所班は2名で50%、財政班は5名で42%、会計班は1名で20%。次に、救助部として救助班は3名で16%、医療健康班は1名で3%、環境班は4名で13%、避難対策班は9名で41%。次に、経済部として食料班は4名で33%、物資輸送班は2名で29%、海上輸送班は1名で3%。次に、復旧部として建設班は7名で44%、まちづくり班は3名で38%、農林水産班は7名で41%、水道部として水道班は5名で26%、教育部として教育第1班は3名で60%、教育第2班は2名で6%、教育第3班は7名で70%。次に、消防部として消防班18名で50%。次に、議会班は2名で33%であります。参集しなかった職員の主な理由といたしましては、班長からの指示を受け自宅で待機したとか、自分で大丈夫だと判断したなどであります。これらの職員は防災においても日々課せられている業務と同様に重要な業務であるとの認識が浅いため、このような結果になったと考えております。
 このため、市長からすぐに全職員に対して、9月5日の行動に関するアンケートをとるよう指示がありました。そして9月8日には急遽課長補佐以上を集め、この現状を反省し、各職員の配備基準や体制、避難所の開設、防潮扉の対応等に対して再確認するよう指示がありました。そこで、9月22日再度会議を持ちました。配備体制については第3配備または災害対策本部長が必要と認めたときには、地区の被害や救助活動、住民に対する災害情報の指示、伝達、避難場所の開設、管理などを速やかに行うため、58名の職員を地区別に固定し、指定いたしました。また、避難所の開設のため、各施設の昼間と夜間の対応者及びかぎの所持者を確認するとともに、かぎの保管者を複数以上とし、うち一つは極力地元の者が保管するようにいたしました。
 2点目の職員に対する防災教育と第2配備、第3配備の参集訓練の実施についてでありますが、平成15年度では、本市が東南海・南海地震に伴う地震防災対策推進地域に指定されました経緯もあり、東海地震も含め、全職員を対象にこれらの地震の仕組みや職員初動マニュアルの説明を行い、延べ278人が受講しますとともに、本年度では職員初動マニュアルの第2版を全職員に配付しております。
 また、毎年心肺蘇生訓練の講習会を行い、消防本部からこれまでに148名の職員に普通救命講習修了証が発行されております。また、人事交流により、県の地震対策室に職員を派遣しておりますが、今後も県にお願いし、防災に関する一定の知識を持った職員の育成に努めたいと思います。第2配備の招集については、年間に発令されます気象警報の際、運用しているところでありますが、第3配備については震災時職員非常招集訓練として、平成8年に行った以降、実施しておりません。
 3点目の防潮扉についてでありますが、今回閉鎖した防潮扉等は津波に関係する部分162のうち、116カ所で、46カ所は閉鎖をしなかったと報告を受けております。防潮扉等の閉鎖は消防団員や地区の自主防災会、近くの住民、漁業関係者等の協力によって閉鎖しており、災害対策本部からは指示をしておりません。場所によって閉鎖しなかったところもあり、徹底していなかった面はありますが、今後、防潮扉等の閉鎖につきましては、それぞれの設置箇所の付近で協力が得られるよう努め、閉鎖のために必要な人員を確保していきたいと考えております。
 4点目の津波警報のサイレンについてであります。今回、自動通報システムが初めて作動したわけでありますが、音量が小さく聞こえないといった苦情を住民の皆さんからいただきました。現在、音量とともに、サイレンのパターンを改善しているところであります。
 5点目の避難所が施錠で入れなかった所の数についてでありますが、災害対策本部で確認している範囲では、9月5日に自主避難も含め552名の市民が一時立ち退き場所を含め、17カ所に避難しており、そのうち避難所は11カ所であります。昨年度から気象庁が発表します地震、津波情報を防災行政無線で自動通報ができるようになりましたことから、わずかな時間で皆さんにお知らせできるようになりました。このため、現地に向かった職員の方が遅く、この通報で避難した方から開設するのが遅いということは聞いておりますが、結果的に通報のあった避難所はすべて開設をしております。
 6点目の衛星携帯電話と防災無線の非常電源についてでありますが、衛星携帯電話は導入をしておりません。また、非常電源は本庁舎裏にディーゼルエンジンによる自家発電機を設置しており、庁舎や防災行政無線の電力を確保しております。
 7点目の被災地への支援についてでありますが、7月13日の新潟豪雨に伴い、三条市と中ノ島町にタオル、シーツ、浴衣など1万枚を救援物資として市職員2名が旅館組合と搬送いたしました。また、9月29日の台風21号による集中豪雨に伴い、三重県水道災害広域応援協定により、宮川村へ10月1日から19日までの間、市職員延べ34名が給水タンク車で約24トンの水を運び、現地の3カ所で応急給水活動を行いました。初日には20リットルのポリタンクの要請もあり、250個も持ち込み住民の皆さんに使ってもらっております。そのほか海山町へ職員1名がボランティアで参加していますし、10月10日には社会福祉協議会が募集した海山町への救援ボランティアとして市職員4名、また職員組合から伊勢市ヘ6人、海山町へ3人救援に行っております。10月23日の新潟県中越地震では地震後、早速問い合わせましたが、緊急消防援助隊の派遣は近隣県を中心に第1次、第2次と準備体制ができていました。また、給水についても現場周辺で体制的に十分間に合っているとのことでありました。また、三重県から各市町村に対し、救援物資の要請がありました。その際、本市は毛布300枚と乾パン1,000個を申し出て準備をしておりました。結果として本市が用意をした物資は新潟県に提供されませんでしたが、三重県と北勢地区の7市町村の救援物資が三重県トラック協会の協力で輸送された経緯があります。
 8点目の災害ボランティアの受け入れマニュアルについてであります。受け入れマニュアルはまだ作成をしておりませんが、昨今の災害時でのボランティアが果たす役割はますます大きくなっていますことは認識をしております。今後社会福祉協議会を中心に関係団体の協力を得て作成してまいりたいと考えております。
 9点目の市の災害補償条例での全壊家屋の補償と、その改正についてでありますが、被災者の居住に関しましては避難所、仮設住宅等の支援に加え、被災者みずからの努力で居住を確保しようとする場合、早期立ち上げを後押しするものとして被災者生活再建支援法があり、本年4月に一部改正が行われ、支援金が増額されたところであります。そのほか、被災者支援につきましては、法制度として災害救助法、激甚災害に対処するための特別の財政援助等に関する法律、災害弔慰金の支給等に関する法律があり、これらを受けて市町村で応急対策や復興に向け取り組み、支援していくことになります。また、県においては台風21号の大雨により発生した被害について補助ができるよう上乗せ対策を講じましたが、現在のところ本市では検討をしておりません。
 以上、ご理解申し上げ、答弁といたします。

16番(戸上幸子君) まず、防災の問題です。私の1問目のこの質問の趣旨は、地方自治法、同公務員法、災害対策基本法を示すまでもなく、市役所の使命、市職員の使命感をただしたわけです。日常普段はもちろんですけれども、突発的な災害に対しても最大限対応のできる組織でなければならない。それでなければ、私たち住民は安心して暮らすことができない。そうなっていたのかが問われています。先ほどの答弁を聞いておりますと、市も反省し、改善に向けての作業をしているようなので、2問目以降で質問と提案をしたいと思います。
 まず、職員の招集の問題です。第3配備体制で465人中、来たのは116人、4人中3人は来なかったということです。災害対策本部の班別ですが、本部は8部24班から構成されております。うち全員来たのは本部連絡班の1班だけですね、先ほど答弁あったように。で、一番ひどいのは救助部と定期船です。救助は災害対策の中心です。全体の4分の1の104人を配置しているんです。ところが、来たのはたった17人です。一体毎年、毎年の防災訓練、どういうつもりでやっているんですか。それで医療健康班、これ健康課長が班長ですが、33人中1人です。これで市民の命が守れるんですか。助けることができるんですか。班長の健康課長、あなた自身登庁されたんですか。定期船も33人中、来たのは1人です。津波が来るというとき、定期船が転覆しないかどうか、桟橋はどうか、中之郷の事務所はどうか、もう矢も楯もたまらなくなる、これが普通の感覚ではありませんか。実際、漁船が転覆している例もあるわけですね、鳥羽でも。
 こういった実態を見ますと私は三つの重大問題があると思います。一つは、職員の大半が市の職務命令を守らなかったということ、二つ目には、災害対策本部体制が円滑に機能しなかったということ。三つ目には市民の生命、財産を守る体制が構築できなかったということ。この3つだと思います。
 そこで、市長に質問します。個人の勝手な自己判断で規則を守らない、これは職員の職務命令不履行による地方公務員法第32条違反、信用失墜行為の禁止を定めた33条違反ではないのですか。本部員が参集しなかったため、災害対策本部が円滑運営に支障を来した、これは災害対策基本法第5条実施責務、23条の災害対策本部の災害予防、災害応急対策の実施違反に当たると思いますが、いかがですか。いずれも処分の対象ですが、来なかった職員に対する処分はどうなっていますか。
 次に、防災教育です。
 7点目の被災地への調査隊派遣ともあわせて質問します。
 初動マニュアル説明会を開催しているわけですね。昨年10月2時間もかけてやっております。ところが、そうした特別教育を受けても、それでも守らない事態が起きたわけです。教育がいい加減だったのか、職員がいい加減に聞いていたのか。班員からの問い合わせに、班長が自宅待機を指示した例すらあります。班長自身わかっていません。
 津波警報発令、これは全員参集の訓練はやっていないわけですね。やっていれば、対策本部が総務課の部屋で手狭でとても機能しないこととか、伝達伝令に不備があることとか、避難所のかぎもどこにあるかわからない、こういったことが事前に全部わかったわけですよね。そこが問題でした。
 そこで質問します。
 職員非常招集は、今後抜き打ちで市長1人の判断で実施すべきではないですか。
 もう一つは、職員教育を徹底すべきだと思います。基本を再徹底すべき、そして被災地現場で体験学習させるべきです。先ほど水道を運んだとか、いろいろありましたですけれども、そういったものではなくて、もう現場で勉強してくると、いかに大変かということを。そうした点でどう考えるかお聞きします。
 3点目に、防潮扉の問題です。
 県の地震津波対策室の資料で、津波浸水予測図というのがあります。この中で、防潮施設が機能した場合と機能しなかった場合というのをシミュレーションしているのです。例えば相差で見ますと、3メートルの津波の場合、防潮扉が機能したら住宅地は50センチまでで食いとめられる。しかし、機能しないと1メートルから3メートルの津波が広範囲に襲うと、こういう地図があります。消防署や消防団、この第1の任務は人命救助であるわけですね。津波の前に地震が起こって家屋が倒壊しているわけですから。とても、防潮扉までには現実には手が回らないだろうと言っております。これは当然だと思うんです。常時閉めておくのか、それとも、どういったときには防潮扉を閉めて、どういったときにはともかく命からがら逃げるのか、そういったことを研究すべきだと思います。今後の研究課題だと思いますが、いかがですか。
 次に、サイレンの問題です。
 一体どこが第一責任かということなんですけれども、これは本部なんです。すぐ鳴らそうという判断を下す者がいなかったということです。市のホームページには、各種警報等サイレンパターンが出ています。津波警報で3秒鳴って2秒休止を5回と、こういうふうにホームページには出ているわけですね。ところが鳴らなかった。きちんと徹底するよう求めておきます。
 5点目、避難所の問題です。
 野外の一時立ち退き場所から、すぐ屋内の避難所が深夜だったからこそいったわけですね。ところが、各避難所の責任者が確認できないということで、かぎの管理も不明、いろいろ問題が起きました。課長の総括文を読みますと、離島の課長が出張所に出向いたところ、出張所が閉まっていたと、かぎもわからないから自宅待機したと、そういうものもありました。今後、きちんと改善するよう求めておきます。
 6点目の常用通信手段の問題です。
 これは、鳥羽は衛星携帯はありません。鋭意努力を求めておきます。
 8番目です。
 災害ボランティア受け入れマニュアルを作成するということでした。多治見市、東京・港区とか、いいマニュアルの例がありますので、ぜひ研究をしていただきたいと思います。
 9番目、災害補償問題です。
 市の規則では、現在、全壊家屋で5万円、これではもう間尺に合わないわけですね。国も県も見直しましたが、県内でも災害にあった宮川村が100万円にするなど自治体として最大限できる範囲に拡大をしております。鳥羽も再検討すべきですが、どうですか。本市にお金がないということであれば、災害補償基金を制定して、毎年少しずつでも積み立てていく方式を私は提案したいと思います。

◎市長(井村均君) 戸上議員2問目の質問にお答えいたします。
 9月5日、地震の際、市民サービスのために存在する職員の使命感の欠如という部分については、市長としてもまことに遺憾であり、強く注意をしたところであります。非常呼集については早急にやる予定です。
 それから、少し定期船課の部分については訂正をさせていただきます。
 最終報告でわかったことでありますが、定期船の船員32名中15名は、全部の船をエンジンをかけてすぐに出航できるように船の避難の体制をとりました。答志の船については、大築海のところまで船を出して災害に対する備えのマニュアルどおりに動いたということであります。
 ただ、事務所の5名中1名しか出なかったという部分については、まことにこれも残念なことで、私の方から強く注意をいたしました。

◎総務課長(夏川輝夫君) 防災関係について、私からお答えをいたします。
 非常呼集の関係でございます。
 実は私ども市長から非常呼集をするようにということで、再三指示をされておりました。できるだけ早い時期に行いたいというふうに思います。
 それから、防潮扉の関係でございますけれども、防潮扉の場合は津波の大きさ、あるいは到達時間等があり、現場での判断が優先されるというふうに思っています。少なくとも時間があれば、閉めることを前提に行動しなければなりませんが、差し迫った場合、閉めずに逃げなければならないということでございます。今後は、普段使わない防潮扉等は常時閉めておく。それから消防団だけでなく、防潮扉等の付近の住民、それから事業者等にも協力をお願いしていきたいというふうに思っております。
 それから、教育の関係で、体験学習ということでございます。
 確かに救援にいきまして、その際、被災状況を把握するということは、今後の防災活動には非常に役立つのではないかというふうに思います。ただ新潟県の場合、遠方であった、それから救援を申し入れた際に、今十分現在では間に合っているというようなこともありまして行かなかったということでございます。こういう県については、県の方が現場の方へ行っておりますので、地震対策協議会等でこういう問題について報告なり、あるいは、そういう際の課題について協議ができるのではないかというふうに思っております。
 以上でございます。

16番(戸上幸子君)市長は、非常呼集をやると。職員には注意をしたということにとどまりました。私は市民の生命・財産擁護義務を怠ったということで、防災で公務員が果たすべき高い使命感を本当に認識するならば、それは余りにも甘いのではないかと思います。
 処分等については、もちろん考えていないということなんでしょうけれども、やはり、この基本中の基本にかかわることに対して、こういうことをした怠慢であったにもかかわらず、処分の検討すらしないというのは、ここに今の行政の姿勢といいますか、身内に甘いといいますか、厳しさがないといいますか、本当に出ているというふうで、私は残念でなりません。
 例えば、教育訓練のことなんですけれども、被災地への派遣ですが、全国の自治体がやっているわけですね。今、夏川課長、いろいろ弁解しましたですけれども、県内でも尾鷲市、鳥羽と同規模ですね。県と三重大合同の調査隊に志願しております。私は、実際に尾鷲市の方で防災担当で行かれた方に直接お聞きしました。10月23日の夕方地震が起こり、翌々日でしたか、市長がすぐに現場に行って見て来いと緊急に指示を出したそうです。それで、防災担当、そして尾鷲には病院があります。病院の総務課長、消防、総務の4名が行くということになりまして、情報がなければいけないということで、すぐに県に連絡したところ、県が三重大の先生と倒壊現場の調査ということなので、10月26日から28日、合同で十日町や小千谷市を回って来たと。行って非常によかったと。主に、市役所の周りだとか、そして病院や避難所の受け入れ態勢を見たと、非常に参考になる。途中、震度6も体験し、住民の不安も自分としては実感としてわかったと。これまでの食料品は、アルファ米とか、水とかそういったものだったけれども、実際の避難所ではもうミルクとおむつ、これがもう必需品だったと。こういうことを生かして、もう来年度当初予算にこれを盛るんだということで、非常に生きたということを語ってみえました。こういう例もあります。
 教育に関して、私は提案なんですけれども、年に1回各地区を回りまして防災訓練が行われております。私たち議員も参加しておりますが、なぜここに職員が全員集合しないのかというのをずっと疑問に感じておりました。例えば救助班にしても104人がそこで全員顔を合わせていれば、おのずと意思疎通が図られてくるわけです。防災訓練を市民だけではなくて、消防団だけでなくて、全職員がやる。当たり前のことなんですよ。これをぜひ、来年からやっていただきたいと思います。もう絶好の機会だと思います。この点、ご見解いかがですか。
 最後に、災害対策本部体制についてなんですけれども、危機管理の基本は本部体制にあるわけです。地震発生11時57分、津波警報発令は0時3分、10分に災害対策本部を設置して、当時本部にいたのは、総務課の何人かと財政課長、税務課長、商工観光課長、消防長、当時の状況を職員の総括文で見ますと、肝心の本部員が来ない。少数で電話応対に振り回される。何をするのか、項目がない。命令系統も不明確。本部も総務課室で手狭。こういう声が出てきているわけです、指摘があるわけです。職員の全員招集でも本部設置と同じに防災無線で全職員非常呼集を放送すればよかったわけです。防潮扉閉鎖も放送でお願いしたらよかったわけです。警報サイレン何度も鳴らす。こういうことをすぐ実行していく、この根幹に今回は欠点があったと思います。
 市長は、防災会議で一番の対策は津波だというふうにあいさつしてみえますが、やはり海抜表示など一部進んだ面もありましたですけれども、基本が不十分だったということを今回物語ったのではないでしょうか。
 防災会議自体、16年度は1回も開いておりません。去年の4月から丸2年間空白です。災害対策本部長としての市長ご自身の見解と決意を、最後に聞いておきたいと思います。

◎市長(井村均君) 有事に備える体制というものにつきまして、改めて私も反省をするところでありましたので、全職員の意識改革をきちっとやりたいということ、決意として述べておきます。

防災設備費

2005年(平成17年)6月議会

16番(戸上幸子君)常備消防費、膨張式エアーテント、今浦耐震性防火水槽、消防団研修センター施設備品、携帯電話119番直接受信システム、小型動力ポンプ車積載車についてお聞きします。
 1、今までそれらがなかったため防災上どういう不都合が発生しておりましたか。
 2、これら施策実現によって、それぞれ機能はどのように強化されますか。防災安全性はどうなりますか。

◎消防長(清水彰君) 戸上議員ご質疑の議案第44号、平成17年度鳥羽市一般会計補正予算(第2号)、歳出、款8消防費、項1消防費、目1常備消防費の膨張エアーテント並びに目3消防施設費の今浦耐震性防火水槽、消防団研修センター施設備品、携帯電話119番直接受信システム及び小型動力ポンプ付積載車についてお答えをいたします。
 なお、1点目の今までこれらがなかったため防災上どういう不具合が発生していたか、また2点目のこれらの施策実現によってそれぞれの機能はどのように強化されるのか、防災安全性はどのようになるのかにつきましては、それぞれ関連をいたしますので、1点目、2点目、あわせてお答えをさせていただきますので、ご容赦いただきたいと思います。
 まず、膨張式エアーテントでございますが、このテントは従来のテントと異なり、空気ボンベなどにより数分で展張、いわゆる張ることができる機密性のあるテントでございまして、災害が発生したときなどに第一次救護所等として活用ができ、風雨をしのぐことができます。また、従来は緊急消防援助隊の夜営訓練等におきまして関係機関から借用あるいは消防車両を利用して夜営をしていたわけでございますが、これからはこのテントを利用することができますので、さまざまな想定下において多様な活用が図られるとともに、隊員の士気及び安全性を向上させることができると思います。
 耐震性防火水槽につきましては、阪神・淡路大震災において上水道が破裂をして消火栓が使用できなくなったということへの反省をもとに、その設置が全国的に進められているもので、本市におきましても離島、遠隔地から随時設置を進めてきており、今年度は今浦地区へ設置するものであります。これにより地域に地震等により消火栓が使用できなくなったときにも消火活動ができるなど、今浦地区の安全性が一段と向上するものと思います。
 消防団研修センター施設備品につきましては、災害時において消防団活動の拠点となる消防団研修センターで震災や台風等で長時間待機するときなど、消防団員が仮眠をとるための簡易ベッドを整備するものであります。
 携帯電話119番直接受信システムにつきましては、従来、携帯電話からの119番への通報は消防本部単位で受信するのではなく、県下幾つかのブロックに分かれておりまして、その一つであります伊勢志摩地域では伊勢市消防本部が1カ所で受信をいたしまして、それぞれの消防本部に振り分けるという分散受信方式であります。今回、全国的な流れから管轄内の通報は管轄の消防本部が受信をする直接受信方式に変更されることになり、そのことに伴うシステムの配備であります。直接受信方式によって発信場所等の確認を速やかに行うことができるようになり、正確かつ迅速に現場へ向かうことができるようになります。
 小型動力ポンプつき積載車につきましては、白木町に配備後20年が経過をした車両の老朽化に伴う更新配備でございます。日ごろ点検整備等によって今まで不都合は出ていませんが、新たに配備することによりまして、より安全性の向上につなげることができるというふうに思っております。
 以上、答弁といたします。

16番(戸上幸子君) 消防関係の次の予算化の課題は何かだけ、お聞きをしておきたいと思います。

◎消防長(清水彰君) 戸上議員の再度のご質疑にお答えをいたします。
 次の予算化をする課題は何かということでございますが、消防につきましては課題は大変たくさんございますが、特に年次計画に伴いまして消防施設・設備の充実をさらに図ってまいりたいように思っております。それから、一昨年度行いました消防本部の耐震化につきましても今後重要な課題であろうかというように思います。
 以上、答弁とさせていただきます。