05-12月議会 戸上幸子議員の一般質問と答弁

 

 

1問 国保会計の黒字を適正に還元し、市民の暮らし応援を

2問 国勢調査は諸法に即して実施されたか

3問 市当局が自衛隊に提供している「適齢者名簿」について

 

師走になりましたが、鳥羽市民にとって、依然としてきびしい暮らしが続いています。

こうしたときだからこそ、自治体はいっそう市民に役立つ存在でなければなりません。同時に、家庭にも希望を与られる施策、これをひとつでも打ち出すことも大切です。

そのことを痛感しながら、今議会では3つの質問をいたします。

まず1に国保会計の黒字を納税者市民に適正に還元し、暮らしを応援する問題についてお聞きします。

本議会に提出した16年度決算書によりますと、国保会計は単年度で2541万円の黒字を計上し、繰越金は実に53200万円となっています。国保世帯は、ふくれあがる基金と繰越金をこのまま放置せず、適正な措置をするよう強く求めています。この件は本議会でも、同僚議員をふくめ、再三指摘してきたところです。木田新市政として、新年度予算編成にあたるなかで、この問題にどう臨もうとされるのか、まずお尋ねします。

 

市長答弁

 税の還元をすでに担当課に指示した

 

【2回目】さらに質問を続けます。

まず、国保の問題です。国保税の黒字を納税者還元するよう担当課に指示したという市長の答弁でした。国保世帯の願いによりそい、暮らし応援に役立つものです。では、どれほどの引き下げ額を検討しているのか、伺います。

 

健康課長答弁

 4・5千万円の減額を新年度予算に反映したい。

 

【3回目】45千万円を引き下げたいとの答弁でした。市民もまたこれまで質問した同僚議員もきっと喜んでいると思います。国保世帯は16年度決算書によれば5,299世帯です。今後、応能応益などの率を決めるということですが、単純に計算すると一世帯あたり、まあ約9,000円の引き下げです。

今、医療改革で、これまで市町村が保険者として実施してきた国民健康保険事業は県単位に変わろうという動きになっています。こんな折り、鳥羽市は突出した黒字を持っています。そのまま一本化すれば、赤字の市町村は「鳥羽市さんありがとう」でしょうが、鳥羽市民はたまりません。

市長、引き下げにあたっては、先も見通して、この点、怠りないとは思いますが、十分留意されるようお願いします。

また、何よりも、すべての国保世帯が平等に、引き下げを実感できるものにして、収納率向上に結びつける、本当の国保会計の健全化をめざしていただくことを要望いたします。

 

 

国勢調査について質問します

本年10月1日午前0時を期して、全国いっせいに国勢調査が実施されました。もとより国勢調査は統計法にもとづく国家としての基本調査であり、総務省統計局令によれば、その調査対象は「調査の期日に日本に常住、すなわち調査時においてひきつづき3ヶ月その地点に生活の本拠を置く者、すべて」です。すなわち、本市の場合、71日から鳥羽市に居住するすべての人を調査しなければなりません。そこで次の諸点についてお聞きします。

(1)市は、調査対象である鳥羽市の「すべての人」を調査しましたか。

(2)法令では調査は10月1日午前0時を期すことになっています。当然、それ以前に調査票をすべて届けなければなりません。すべて届けましたか。届けなかったのは何世帯ありますか。

(3)県への最終調査結果報告日は自治体によって異なりますが、本市は114日でした。この日までに調査できなかった調査対象は何世帯ありましたか。

(4)市は、「実施に万全を期」(同要領)すため、本部長・助役、事務局長・企画課長、本部員・総務課長、市民課長、建設課長、商工観光課長をからなる「国勢調査鳥羽市実施本部」を519日に設置しました。同本部は設置から、県へ最終結果報告を提出した11月4日までの間、何回の本部会議を開催しましたか。

(5)総務省統計局が明らかにしている国勢調査結果を基準として活用する各種関係法令はどういうものがいくつありますか。以上、1問目お答えください。

 

企画課長答弁

1)すべて調査いたしました。

2)調査票を期日までに届けなかったのは12世帯ありました。

3)県の提出期限までに調査できなかったのは6世帯ありました。

4)実施本部会議は1度も開催しておりません。

5)国勢調査結果を基準とする法令は6法あると承知しております。

 

2回目の質問】

課長の答弁によると、調査票それ自体すら12軒に届けなかった。114日までに調査できなかったのが6軒、本部会議は「1回も開いていない」という答弁でした。

私の事前の情報公開によると、このほか加茂地区で1世帯、鳥羽3丁目で1世帯抜けたところもあった。問題は安楽島の緑の村です。ここは全部で6号棟あります。うち1号棟と6号棟は、棟まるごと調査しなかったのではありませんか。

考えられないミスですが、なぜこんな事態が起きたのか。実施本部事務局長である企画課長、あなたはその原因がわかっているのですか。答弁を求めます。

さらに、実施本部を1回も開いていない。ではいったい、なんのためにわざわざ設置したのですか。

本部設置の起案用紙をみると、企画課、総務課、市民課、建設課、商工観光課から助役まで総勢45人もが合議して本部を発足させていますよ。鳴り物入りでつくりました。

ここに公文書である「実施本部設置要領」があります。「設置目的」の項には「国勢調査の実施に万全を期すため」設置するとあります。万全どころではないではありませんか、あちこちで水漏れして、調査を欠落させています。にもかかわらず、本部会議をただの1回も開かない。どうしてなのですか。

本部事務局長だった企画課長、あなたは、国勢調査だが、何軒か調査できなくてもかまわない、本部会議を開くまでもない、たいした問題ではないと判断したのですか。どういう認識だったのか、きちんと答弁してください。

 

企画課長答弁

 監督責任を果たせず申し訳ございません。緑の村で棟まるごと調査できなかった原因は区割りの中での確認ミス、意思疎通が悪かったものと反省しております。本部会議は受け入れ体制のためでございます。

 

3回目の質問】

 なぜこのようなとんでもないミス、それも初歩的ミスですが、起きたのか。原因を究明するような答弁ではありません。

国勢調査に準拠する法令についてですが、総務省統計局は国勢調査がなぜ重要か、何に利用するかを同省のホームページで明らかにしています。

それによれば、地方交付税法による交付金算出基準はすべて国勢調査人口で定められています。これに影響します。年金医療から社会福祉、高齢者対策、防災計画、国土計画など地方行政のあらゆる分野の土台に国政調査結果が座っているのです。それほど重要な調査なんです。だから統計法で唯一、実施が義務付けられた調査となっているのではありませんか。

今回、指摘したようないくつかの考えられないミスが発生しました。私の調査では、5年前も同じようなミスが出ていたことがわかっています。

緑の村のみなさんは、鳥羽に住んで、きちんと納税もし、いろんな社会活動にも参加なさっている方々です。そういう市民に対して行政として失礼ではありませんか。その重みを感じているのですか、どうなんですか、企画課長!

市民から付託された行政が、厳正にやるべくことは厳正にやる姿勢をつらぬいて、次回5年後にみたび同じ過ちをしないよう指摘して、この質問は終わります。

 

企画課長答弁

 これからミスのないようにいたします。調査できなかったお宅を訪問して謝罪いたします。ご指摘の本部を開きまして総括をいたします。

 

 

つぎに3問目の、自衛隊「適齢者情報」について質問します。

本市は18歳になった市民の氏名、住所、性別、生年月日を記載した個人情報を、担当課が一覧の名簿にして自衛隊地方連絡部へ提供しています。そこで次の諸点についてお聞きます。

 

1)平成16年度、何人の個人情報を名簿にして自衛隊に提供しましたか。

2)提供に当たって、本人の同意を得ましたか。名簿記載者氏名はいずれも未成年ですが保護者の承諾を得ましたか。

3)平成15年5月30日「個人情報の保護に関する法律」が制定されたが、同第16条はどのように規定していますか。

4)市が自衛隊に対して個人情報を提供している根拠法令は何ですか。

以上、お答えください。

 

市民課長答弁

1)310人分の名簿を提供しました。

2)受託事務で本人、保護者の同意は必要とされておりません。

3)同法では「本人同意なしにしてはならない」ほか4項目を定めております。

4)国の通達、依頼によるものでございます。

 

2回目質問】

答弁、及び事前の私への情報公開によりますと、自衛隊に提供した名簿記載青年は310人。全員、本煮の同意も保護者の同市も得ていません。市が無断で提供しました。個人情報の保護に関する法律第16条に同意規定があり「あらかじめ本人の同意を得ないで個人情報を取り扱ってはならない」と規定しています。

根拠法令について自衛隊が県へ提出した文書によると、「自衛隊法97条」「自衛官の募集に関する事務の一部を行う」を根拠にしています。

また「自衛隊施行令」第120条は「内閣総理大臣は自衛官の募集に関し必要があると認めるときは市町村長に対し、必要な報告または資料の提出を求めることができる」とあります。しかし、18歳になった男女の4情報を市町村がわざわざ一覧表にして提供する義務規定は明文化されていません。

これらはいずれも「求めることができる」との要望規定で、義務規定ではありません。個人情報を本人無断で提供してもよいとの根拠法令にはなりません。

しかも地方分権法制定で自衛官募集事務は国の機関委任事務から地方が自主的裁量する法定受託事務に変わっています。法定受託事務でも改正地方自治法が定めている「地方公共団体の事務」である限り、立法自治権、すなわち市の条例の対象になります。

つまり、市は個人情報保護条例を制定して、市民の個人情報を守ると宣言したわけで、個人情報を本人無断で行政が一覧名簿にして第三者に提供することはできません。市が従来どおり、本人に無断で個人情報を提供しなければならない根拠はなくなっています。むしろ、してはいけない規定になったわけです。

そこでうかがいますが、今年度もすでに自衛隊から従来どおり名簿を提出せよと要請してきていますが、市はどうするおつもりですか。答弁を求めます。

 

市民課長答弁

 今後は名簿提供はいたしません。提供した名簿について廃棄を徹底いたします。

 

3回目】

今年から名簿提供はしないということで、担当課もよく決断しました。時代の趨勢に即した判断であると評価いたします

以上、質問を終わります。