公共工事入札改革、鳥羽市の現状と改革案
入札問題メモ
2002-6月議会
市発注公共工事の実態に厳しい市民の目が注がれている。問題の全体について具体的に問う
◎入札への基本的態度
・公共事業は税金である。一円の無駄、冗費も許されない。
・地方財政法 「最小の経費」の姿勢貫徹。
・談合は違法である。刑法96条、独占禁止法第3条。入札情報の漏洩も違法である。地方公務員法第34条守秘義務条項。
・しかし全国で談合は蔓延。
・政治家と秘書による口利き斡旋が重大問題になっている。
・このため国は平成13年4月1日「公共工事の入札及び契約の適正化の促進に関する法律」を施行。
・各自治体で入札改革に着手。次々と成果をあげている。近隣では
・ところ
・市民の税金がザザ漏り。財政が苦しいといいながら、肝心要に手がついていない。
1実態はどうか
2000年、2001年度
※助役が予定価格を入れ、公表される。300万までは課長。
・工事発注件数2000年46件、2001年47件、合計93件
・工事予定額00年20億8305万4000円、01年24億7181万1000円
・工事落札額 20億1004万円 02年22億4703万9000円
・差額 7301万4000円
2億2477万2000円
・平均落札率 00年96.5% 01年90.9%
※三重県発注の鳥羽管内では01年度で件数61件、予定価格総額24億1253万1000円、落札総額20億2808万円。平均落札率は84.1%で落札差額は3億8445万1000円。
●1位不動の原則
・93件中1回落札が71、複数回落札が22回、うち21回(95.5%)が1位不動。
●落札価格の上限張り付き
・予定価格に対する落札価格の率で100l8件、99l20件、98l17件、97l12件。全体の61%が予定価格の3l以内の上限に張り付いている。
●競争激化低価格落札
・予定価格を3割以上切る落札は市で14件、県で7件起きた。最低制限価格以下も市で11件、県で5件ある。
答志漁港修築事業分割2号工事は4260万円に対し1898万円(44.6%)-市
小浜漁港改修事業分解2号工事は2050万円に対し990万円(48.3%)-市
神島漁港修築事業岸壁工事は1億1688万円に対し5800万円(49.6%)-県
鳥羽港湾改修東護岸基礎工本体工事は1億9319万円に対し1億450万円(54.1%)-県
小浜漁港地域水産物供給基盤整備事業工事は6854万円に対し3740万円(54.6%)-市
【同じ分割工事で談合と競争になった場合の端的な事例】
@坂手漁港地域水産物供給基盤整備事業の場合
同じ工事を2号に分割。1号は日本鋼管が予定価格の97.6%で落札、ところが2号は談合が成立せず、奪い合いになって田畑土木が3150万円の予定価格に対し1313万円も安い1837万円で落札した。
A市道畔蛸堅子線緊急道路整備事業の場合
これも2号分割。1号は亀川組が予定価格6255万円を6250万円(99.9%)で落札。
2号は競争になって予定価格1482万円に対しアジック、宮崎、村瀬、大進など8社が1400万から1600万をつける一方、川木組が987万、鳥羽建設が890万、亀川が849万で結局亀川組が落札した。
B漁港地域水産物供給基盤整備事業の場合
同じ事業で国崎、相差、小浜、坂手の各漁港で実施。
国崎と坂手の分割1号は落札率が98l。ところが相差、小浜、坂手2号3号は54lから60l。同じ事業であるなら工事価格もほぼ変わらない。ところが一方は予定価格上限に張り付き、他方は、最低制限価格すら割っている。談合とそうでない事例。
●各課の事例
【とくにひどいのは水道課】 4つの「際立ち」ガある。
@100l的中が際立っている。
・12年度44件中8件、13年度39件中13。じつに3分の1が的中。ありえない。
・課もそれを認めている。「あまり的中するので対策を次期課長に申し送った」(大谷前水道課長の弁)
A1位不動の原則が際立っている。すべて貫徹
・12、13年度の発注工事件数は83件。うち複数回入札になったのは48件。そのすべて100lが1位不動。
B落札価格の上限張り付きが際立っている。
・予定価格の100、99、98、97%という上限張り付き。12年度は44件中32件、で7割強。13年度は39件中31件、8割。
C落札業者の偏りが際立っている。
・水道の登録業者は312業者ある。
・平成12年度13年度で、水道、管工事の敷設、改良などの工事を59件発注した。
・登録業者43社のうち、市が指名したのは12社に過ぎない。
・しかも指名業者は極端に偏り、40回以上指名された業者が6社ある一方、5社は1回から5回に過ぎない。
●鳥羽の建設工事指名登録者名簿数は936社。うち市内業者は97社である。
入札と契約の原則⇒納税者たる市民の立場から見る。よいものを安くが鉄則。
具体的には「条件付一般競争入札」「工事積算と予定価格の適正化」「監視、検査体制の確立」「厳しい事業評価」。「細かいランク付けと公表」。
●国の会計法が原則としている一般競争入札をしない。
●指名業者名の漏洩
工事落札までの経過。
事業決定→工事設計→工事価格算出→入札業者指名→予定価格決定→入札
・入札指名業者が談合するためには、市が誰を指名したか知らなければならない。本命業者は市から聞く、議員などから聞く、現場説明会で顔ぶれを知る、仕様書を受け取る際に出会う…などなどでつかむ。
・このため、どこも指名業者名は漏らさない。県はいっさいあかさず、仕様書を取りに来る際も業者が出会わない時間帯を設定。そこまで神経を使っている。
・ところ
●最低制限価格制度の不履行
・最低制限価格制度は極端な叩き合いを防いで、業者の適正な利潤を保障し、手抜き工事をさせないためにも必要。
・
・県は最低制限価格制度を生かし、それに見合う基準価格を設定し、基準価格以下での入札でも一律に失格としない低入札価格調査制度を設けている。低価格落札した業者を呼びねなぜ工事が可能か詳しく聞き取り調査し、諾否を決めている。
・鳥羽は両方ともない。このため、どんな低価格落札になっても「口頭での注意」(財政課長)だけ。きびしい事前調査もない。
●検査監督体制はどうか
・12、13年度工事で破壊検査までやつた事例はなし。
●設計変更による工事費増
・都市計画課が著しくお粗末。12年度13年度の課発注入札工事20件中、なんと5割の10件が途中で設計変更。こんな課はない。変更額は1592万3850円にも達している。
3改善提案
・条件付一般競争入札
・事業評価システムの導入
・入札調査委員会の設置
・資材の市内業者調達優先事項
・低入札価格調査制度の導入
・入札制度改善委員会の設置
・
●各地の談合防止事例
・
・工事費積算内訳書を業者に持参させ、専門技師がチェック(
・談合情報と工事名、業者名、金額が一致したら入札無効。無効になった入札は前業者を総入れ替え(
●調査事項
・継続工事は同じ業者が落札。地域での分け合い。
・談合による自治体の損害。
・行政の業者へのタカリ。